ユナイテッド・アーティスツ
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種類 | 子会社 |
---|---|
略称 | UA、ユナイト映画 |
本社所在地 |
![]() カリフォルニア州ビバリーヒルズ |
設立 | 1919年2月5日 |
事業内容 |
映画製作・配給 テレビジョン製作 |
代表者 | ケヴィン・コンロイ |
主要株主 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー |
主要子会社 | ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング(50%) |
関係する人物 |
メアリー・ピックフォード チャールズ・チャップリン ダグラス・フェアバンクス D・W・グリフィス |
外部リンク | https://www.unitedartistsreleasing.com/ |
ユナイテッド・アーティスツ(英: United Artists Corporation、商号: United Artists Digital Studios、略称: UA)は、アメリカ合衆国の映画会社・映画スタジオのひとつであり、現在は映画会社「メトロ・ゴールドウィン・メイヤー」に属している。
日本では本来の社名の他「ユナイト映画」の名称でも知られる。
沿革[編集]
- 1919年 俳優のチャールズ・チャップリン、メアリー・ピックフォード、ダグラス・フェアバンクス、監督のD・W・グリフィスによって創立される。
- 彼らは、大手会社の制約に息苦しさを感じ、創造の自由を得て自らの出演作を製作・配給に至る。初期のUAは、製作者の協同組合という性格を持っていた。
- チャップリン、ピックフォード、フェアバンクス、グリフィスを同社設立に導いたのは当時パラマウントの役員だった、ベンジャミン・シュルバーグだった。彼は元財務長官のウィリアム・マカドゥーを社長に据えて経営を始めるが、利益はこの5人に分けられてしまうことを悟り、彼らを利用した経営方針を取り始める。間もなくマカドゥーは去り、その後、同社の経営陣は頻繁に交代することになった。1930年代は独立系のサミュエル・ゴールドウィン、デヴィッド・O・セルズニック、ウォルター・ウェンジャー、ダリル・F・ザナック、英国の大物アレクサンダー・コルダらと契約し、彼らもUAの主要株主だった。1940年代に入って彼らが手を引くと同社は低迷期に突入。また、他のメジャー会社と違って確立された映画スタジオを持たなかったのがハンディになり、低迷に追い打ちをかける。
- 1950年 アーサー・クリム(Arthur Krim)とロバート・ベンジャミン(Robert Benjamin)が、メアリー・ピックフォードとチャーリー・チャップリンから買い取り、同社を立て直した。
- 1950年代にはスタジオ・システムが崩壊したために、配給網を統一して1950―1970年代は隆盛を極め、『大いなる西部』、『お熱いのがお好き』、『荒野の七人』、『ウエスト・サイド物語』、『007 ドクター・ノオ』、『ロッキー』等を製作し、ヒットを飛ばした。アーサー・クリムとロバート・ベンジャミンはその後それぞれジーン・ハーショルト友愛賞を受賞している。
- 1958年 アソシエイテッド・アーティスツ・プロダクション(a.a.p.)を吸収。ワーナー・ブラザースの1948年以前の作品(『カサブランカ』、『ロープ』など)や『ポパイ』などの版権を入手。
- 1964年 イギリスのロックバンドビートルズの初主演映画を製作。サントラもキャピタルよりも速く発売した。
- 1965年 ビートルズの2作目を製作。今回はドタバタミュージカル喜劇となりジョンとジョージの不評を買う。
- 1966年 セルジオ・レオーネ監督によるマカロニ・ウエスタン『続・夕陽のガンマン』の製作に参加し、同時にそれ以前の2作品[1]の北米配給権を取得する。
- 1967年 大手保険会社「トランスアメリカ・コーポレーション」(1999年、オランダの同業エイゴン社に買収される)の傘下となる。ジョン・レノンの単独出演作が公開される。
- 1968年 ビートルズのアニメ映画を製作。ビートルズは歌とラストのみで声はものまねした声優だった。
- 1970年 ビートルズの3作目を製作。すでに解散していて素材はTV放送を想定した1年前のレコーディング・セッションだった。
- 1973年 メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)作品の北米配給権を取得。
- 1978年 アーサー・クリム、ロバート・ベンジャミンらが退社してオライオン・ピクチャーズを設立。
- 1981年に製作した『天国の門』が大赤字になったため、経営不振によりMGMに買収され、MGM/UAとなる。
- 1986年 テッド・ターナーがMGMのオーナーカーク・カーコリアンからMGM/UAを買収するが、ターナーはすぐにUAの全権利とMGMの商標をカーコリアンに再売却する。その結果、ターナーはMGMとa.a.p.のライブラリーを手にし、MGMは実質的にUAの後継会社となる。
- 1986年以前のMGM作品(UA作品の続編を除く)はターナー・エンターテイメント/ワーナーメディア社が所有している。
- 1952年以前の作品は「7年ルール」により公開から7年後に版権を製作指揮者(チャーリー・チャップリン、ウォルター・ウェンジャー等)に売却する場合が多く、更に転売された場合も多い。このため、1952年以前のUA作品で現在も版権がMGMに残るのは『嵐が丘』など少数に留まる。また、パブリックドメインとなった作品も少なくない(『白い恐怖』、『凸凹猛獣狩』、『三人の狙撃者』など)。
- 2006年 俳優トム・クルーズがメトロ・ゴールドウィン・メイヤーと提携し、ユナイテッド・アーティスツの実質的な経営者として映画製作を手掛けることが発表される。クルーズのビジネスパートナーであるポーラ・ワグナーがCEOに就任。
- 2008年 ポーラ・ワグナーが退社。
主な映画[編集]
1920年代[編集]
- 散り行く花 Broken Blossoms(1919年)
- 東への道 Way Down East(1920年)
- 奇傑ゾロ The Mark of Zorro(1920年)
- 三銃士 The Three Musketeers(1921年)
- 小公子 Little Lord Fauntleroy(1921年)
- 嵐の孤児 Orphans of the Storm(1921年)
- ロビン・フッド Robin Hood(1922年)
- バグダッドの盗賊 The Thief of Bagdad(1924年)
- 黄金狂時代 The Gold Rush(1925年)
- ステラ・ダラス Stella Dallas(1925年)
- ダグラスの海賊 The Black Pirate(1926年)
- 雀 Sparrows(1926年)
- 熱砂の舞 The Son of the Sheik(1926年)
- キートン将軍 The General(1927年)
- サーカス The Circus(1928年)
- 港の女 Sadie Thompson(1928年)
- コケット Coquette(1929年)
- トレスパッサー The Trespasser(1929年)
- じゃじゃ馬馴らし The Taming of the Shrew(1929年)
1930年代[編集]
- 地獄の天使 Hell's Angels(1930年)
- 突貫勘太 Palmy Days(1931年)
- 人類の戦士 Arrowsmith(1931年)
- 犯罪都市 The Front Page(1931年)
- 街の灯 City Lights(1931年)
- 雨 Rain(1932年)
- 暗黒街の顔役 Scarface(1932年)
- ヘンリー八世の私生活 The Private Life of Henry VIII(1933年)
- 羅馬太平記 Roman Scandals(1933年)
- ロスチャイルド The House of Rothschild(1934年)
- 噫無情 Les Misérables(1935年)
- ダアク・エンゼル The Dark Angel(1935年)
- この三人 These Three(1936年)
- 孔雀夫人 Dodsworth(1936年)
- モダン・タイムス Modern Times(1936年)
- 小公子 Little Lord Fauntleroy(1936年)
- ゼンダ城の虜 The Prisoner of Zenda(1937年)
- スタア誕生 A Star Is Born(1937年)
- 鎧なき騎士 Knight Without Armour(1937年)
- ステラ・ダラス Stella Dallas(1937年)
- デッド・エンド Dead End(1937年)
- 歴史は夜作られる History Is Made at Night(1937年)
- トム・ソーヤ The Adventures of Tom Sawyer(1938年)
- 嵐が丘 Wuthering Heights(1939年)
- 駅馬車 Stagecoach(1939年)
- 別離 Intermezzo(1939年)
1940年代[編集]
- 独裁者 The Great Dictator(1940年)
- レベッカ Rebecca(1940年)
- 海外特派員 Foreign Correspondent(1940年)
- バグダッドの盗賊 The Thief of Bagdad(1940年)
- 美女ありき That Hamilton Woman(1941年)
- 生きるべきか死ぬべきか To Be or Not to Be(1942年)
- 奥様は魔女 I Married a Witch(1942年)
- 白い恐怖 Spellbound(1945年)
- 赤い河 Red River(1948年)
- 凱旋門 Arch of Triumph(1948年)
- 凸凹猛獣狩 Africa Screams(1949年)
1950年代[編集]
- 都会の牙 D.O.A.(1950年)
- アフリカの女王 The African Queen(1951年)
- 真昼の決闘 High Noon(1952年)
- ライムライト Limelight(1952年)
- 悪魔をやっつけろ Beat the Devil(1953年)
- 三人の狙撃者 Suddenly(1954年)
- 裸足の伯爵夫人 The Barefoot Contessa(1954年)
- ベラクルス Vera Cruz(1954年)
- マーティ Marty(1955年)
- 見知らぬ人でなく Not as a Stranger(1955年)
- 狩人の夜 The Night of the Hunter(1955年)
- キッスで殺せ! Kiss Me Deadly(1955年)
- 黄金の腕 The Man with the Golden Arm(1955年)
- 旅情 Summertime(1955年)
- 八十日間世界一周 Around the World in 80 Days(1956年)
- 成功の甘き香り Sweet Smell of Success(1957年)
- 十二人の怒れる男 12 Angry Men(1957年)
- 情婦 Witness for the Prosecution(1957年)
- 大いなる西部 The Big Country(1958年)
- 私は死にたくない I Want to Live!(1958年)
- 裸のマヤ The Naked Maja(1958年)
- ヴァイキング The Vikings(1958年)
- お熱いのがお好き Some Like It Hot(1959年)
- 騎兵隊 The Horse Soldiers(1959年)
- セントルイス銀行強盗 The Great St. Louis Bank Robbery(1959年)
1960年代[編集]
- アパートの鍵貸します The Apartment(1960年)
- アラモ The Alamo(1960年)
- エルマー・ガントリー/魅せられた男 Elmer Gantry(1960年)
- 荒野の七人 The Magnificent Seven(1960年)
- 噂の二人 The Children's Hour(1961年)
- ウエスト・サイド物語 West Side Story(1961年)
- 荒馬と女 The Misfits(1961年)
- 魔法の剣 The Magic Sword(1961年)
- ニュールンベルグ裁判 Judgment at Nuremberg(1961年)
- 影なき狙撃者 The Manchurian Candidate(1962年)
- 007 ドクター・ノオ Dr. No(1962年)
- マクリントック McLintock!(1963年)
- 腰抜けアフリカ博士 Call Me Bwana(1963年)
- ピンクの豹 The Pink Panther(1963年)
- 007 ロシアより愛をこめて From Russia with Love(1963年)
- 大脱走 The Great Escape(1963年)
- 007 ゴールドフィンガー Goldfinger(1964年)
- 暗闇でドッキリA Shot in the Dark(1964年)
- ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! (映画) A Hard Day's Night(1964年)
- トム・ジョーンズの華麗な冒険 A Tomjones(1964年)
- 007 サンダーボール作戦 Thunderball(1965年)
- ヘルプ!4人はアイドル Help!(1965年)
- ハワイ Hawaii(1966年)
- 華麗なる賭け The Thomas Crown Affair(1966年)
- 続・夕陽のガンマン The Good, the Bad and the Ugly(1966年)
- 努力しないで出世する方法 How to Succeed in Business Without Really Trying(1967年)
- 007は二度死ぬ You Only Live Twice(1967年)
- 夜の大捜査線 In the Heat of the Night(1967年)
- チキ・チキ・バン・バン Chitty Chitty Bang Bang(1968年)
- 豹/ジャガー The Mercenary (1968年)
- 真夜中のカーボーイ Midnight Cowboy(1969年)
- 空軍大戦略 The Battle of Britain(1969年)
- 女王陛下の007 On Her Majesty's Secret Service(1969年)
1970年代[編集]
- 続・夜の大捜査線 They Call Me Mr. Tibbs!(1970年)
- 007 ダイヤモンドは永遠に Diamonds Are Forever(1971年)
- 屋根の上のバイオリン弾き Fiddler On The Roof(1971年)
- 夕陽のギャングたち Duck, You Sucker!(1971年)
- ラストタンゴ・イン・パリ Last Tango in Paris(1972年)
- メカニック The Mechanic(1972年)
- 007 死ぬのは奴らだ Live and Let Die(1973年)
- ガルシアの首 Bring Me the Head of Alfredo Garcia(1974年)
- ジャガーノート Juggernaut(1974年)
- 007 黄金銃を持つ男 The Man with the Golden Gun(1974年)
- サブウェイ・パニック The Taking of Pelham One Two Three(1974年)
- カッコーの巣の上で One Flew Over The Cuckoo's Nest(1975年)
- ピンク・パンサー2 The Return of the Pink Panther(1975年)
- キャリー Carrie(1976年)
- ロッキー Rocky(1976年)
- ピンク・パンサー3 The Pink Panther Strikes Again(1976年)
- 1900年 1900(1976年) 20世紀フォックス、パラマウント映画との合作
- ネットワーク Network(1976年) 合併前のMGMとの合作
- 007 私を愛したスパイ The Spy Who Loved Me(1977年)
- 遠すぎた橋 A Bridge Too Far(1977年)
- アニー・ホール Annie Hall(1977年)
- ピンク・パンサー4 Revenge of the Pink Panther(1978年)
- 帰郷 Coming Home(1978年)
- 地獄の黙示録 Apocalypse Now(1979年)
- ロッキー2 Rocky II(1979年)
- 007 ムーンレイカー Moonraker(1979年)
1980年代[編集]
- スターダスト・メモリー Stardust Memories(1980年)
- 天国の門 Heaven's Gate(1980年)
- 戦争の犬たち The Dogs of War(1981年)
- 007 ユア・アイズ・オンリー For Your Eyes Only(1981年)
- ロッキー3 Rocky III(1982年)
- ピンク・パンサーX Trail of the Pink Panther(1982年)
- ウォー・ゲーム WarGames(1983年)
- 007 オクトパシー Octopussy(1983年)
- ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ Curse of the Pink Panther(1983年)
- 愛のイエントル Yentl(1983年)
- 若き勇者たち Red Dawn(1984年)
- ロッキー4/炎の友情 Rocky IV(1985年)
- 007 美しき獲物たち A View to a Kill(1985年)
- 栄光のエンブレム Youngblood(1986年)
- 007 リビング・デイライツ The Living Daylights(1987年)
- レインマン Rain Man(1988年)
- チャイルド・プレイ Child's Play(1988年)
- 007 消されたライセンス Licence to Kill(1989年)
1990年代[編集]
- ロッキー5/最後のドラマ Rocky V(1990年)
- ピンク・パンサーの息子 Son of the Pink Panther(1993年)
- スリープ・ウィズ・ミー Sleep with Me(1994年)
- ロブ・ロイ/ロマンに生きた男 Rob Roy(1995年)
- タンク・ガール Tank Girl(1995年)
- ロード・オブ・イリュージョン Lord of Illusions(1995年)
- サイバーネット Hackers(1995年)
- ショーガール Showgirls(1995年)
- リービング・ラスベガス Leaving Las Vegas(1995年)
- 007 ゴールデンアイ GoldenEye(1995年)
- リチャード三世 Richard III(1995年)
- バードケージ The Birdcage(1996年)
- ラスト・パーティ It's My Party(1996年)
- 小さな贈りもの Larger than Life(1996年)
- 奴らに深き眠りを Hoodlum(1997年)
- 007 トゥモロー・ネバー・ダイ Tomorrow Never Dies(1997年)
- 仮面の男 The Man in the Iron Mask(1998年)
- RONIN Ronin(1998年)
- トーマス・クラウン・アフェアー The Thomas Crown Affair(1999年)
- 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ The World Is Not Enough(1999年)
2000年代[編集]
- 彼女を見ればわかること Things You Can Tell Just by Looking at Her(2000年)
- めぐり逢う大地 The Claim(2000年)
- ゴーストワールド Ghost World(2001年)
- ボウリング・フォー・コロンバイン Bowling for Columbine(2002年)
- 007 ダイ・アナザー・デイ Die Another Day(2002年)
- 17歳の処方箋 Igby Goes Down(2002年)
- コーヒー&シガレッツ Coffee and Cigarettes(2003年)
- ホテル・ルワンダ Hotel Rwanda(2004年)
- 007 カジノ・ロワイヤル Casino Royale(2006年)
- ロッキー・ザ・ファイナル Rocky Balboa(2006年)
- ピンクパンサー The Pink Panther(2006年)
- 大いなる陰謀 Lions for Lambs(2007年)
- ワルキューレ Valkyrie(2008年)
- 007 慰めの報酬 Quantum of Solace(2008年)
- ピンクパンサー2 The Pink Panther 2(2009年)
2010年代[編集]
- オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式 Hot Tub Time Machine(2010年)
- キャビン The Cabin in the Woods(2012年)
- 007 スカイフォール Skyfall(2012年)
- レッド・ドーン Red Dawn(2012年)
- オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式2 Hot Tub Time Machine 2(2015年)
- 007 スペクター Spectre(2015年)
- クリード チャンプを継ぐ男 Creed(2015年)
- マグニフィセント・セブン The Magnificent Seven(2016年)
ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング[編集]
ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング(英: United Artists Releasing, LLC、略称: UAR)は、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)と、映画プロデューサーのミーガン・エリソンが代表を務めるアンナプルナ・ピクチャーズとの合弁による、アメリカ合衆国の映画配給会社。
2017年3月、MGMとアンナプルナが複数年に渡る共同製作・配給契約を締結し、同年12月、両社共同出資の新会社ミラー・リリーシング(Mirror Releasing, LLC)を設立。2018年、北米市場におけるMGMスタジオ作品(「デス・ウィッシュ」以降)とアンナプルナ作品(「ホワイト・ボイス」以降)の劇場配給業務はミラー社に委託された。2019年2月5日、ミラー社はユナイテッド・アーティスツの創立100周年記念日に合わせ、社名をユナイテッド・アーティスツ・リリーシングに変更し、2012年の「レッド・ドーン」の公開を最後に事実上休眠状態だったUAロゴをアップデートして新たに披露した。新ロゴは2019年4月公開の「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」から使われている。UARはその後、オライオン・ピクチャーズ作品(「チャイルド・プレイ」以降)と、MGMが再興したインディペンデント映画部門のアメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(AIP)作品の劇場配給も担当し、現在に至る。
主な映画[編集]
(○印はMGM作品、●印はアンナプルナ作品、☆印はオライオン作品、★印はAIP作品)
ミラー・リリーシング名義[編集]
- ○ デス・ウィッシュ Death Wish(2018年)
- ● ホワイト・ボイス Sorry to Bother You(2018年)
- ○ オペレーション・フィナーレ Operation Finale(2018年)
- ● ゴールデン・リバー The Sisters Brothers(2018年)
- ○ クリード 炎の宿敵 Creed II(2018年)
- ● ビール・ストリートの恋人たち If Beale Street Could Talk(2018年)
- ● バイス Vice(2018年)
- ● ストレイ・ドッグ Destroyer(2018年)
- ○ ファイティング・ファミリー Fighting with My Family(2019年)
ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング名義[編集]
- ● ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒 Missing Link(2019年)
- ○ ザ・ハッスル The Hustle(2019年)
- ● ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー Booksmart(2019年)
- ☆ チャイルド・プレイ Child's Play(2019年)
- ● ウェアド・ユー・ゴー、バーナデット(原題) Where'd You Go, Bernadette(2019年)
- ○ アダムス・ファミリー The Addams Family(2019年)
- ☆ グレーテル&ヘンゼル Gretel & Hansel(2020年)
- ☆ ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え! Bill & Ted Face the Music(2020年)
- ★ ミナマタ(仮題) Minamata(2021年)
- ○ ラース・オブ・マン Wrath of Man(2021年)
- ○ リスペクト(原題) Respect(2021年)
- ○ アダムス・ファミリー2(仮題) The Addams Family 2(2021年)
- ○ 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ No Time to Die(2021年)
- ○ ドッグ(原題) Dog(2022年)
音楽事業[編集]
かつては音楽事業としてユナイテッド・アーティスツ・レコードを持ち、サウンドトラックの他ブルーノートやリバティ・レコードといったレーベルを傘下に持っていた。後にEMIに売却した。ビートルズ初主演映画のサントラも発売した。
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日本での活動[編集]
米国法人の支社として日本ユナイテッド・アーチスツ映画会社(通称:ユナイト映画)が1922年に設置された。その後、第二次世界大戦の影響を受け、1941年に廃止されるが、1951年に再建した。再建から数年の間は、主に松竹洋画部と共同で配給を担っていたが、その後、1959年に自社単独配給態勢に変わった。その後、1985年まで日本国内における映画配給業務を行っていた。
1960年代には、後に映画評論家として有名になる水野晴郎が宣伝総支配人として在籍していた。
ユナイトがMGMに買収されたため、日本国内の配給業務は、MGM作品の日本での配給を担当していたユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ(UIP)日本支社に業務委託され、日本ユナイテッド・アーチスツ映画会社は1985年に廃止された。
2000年に、ユナイトの配給業務は20世紀フォックス(現:ウォルト・ディズニー・ジャパン)に移行し、2020年6月30日に廃止された。なお、2007年12月末には、UIP日本支社が廃止された[2]。
オープニングロゴ[編集]
- 暗闇からUAのロゴが浮かび上がる。音声はきわめて古い(1967年 - 1968年)。
- 水色の線が左右から3本ずつ伸びて「T」の形(当時の親会社であるトランスアメリカ社の旧ロゴ)になるもの(1968年 - 1975年)。
- 真っ暗な画面から左右のスポットライトが当てられ、「UNITED」「ARTISTS」の文字がそれぞれ現れるもの(1975年 - 1977年)
- 「U」と「A」がつながったロゴが、真横からゆっくりと正面に向くもの(1982年 - 1987年)。
- MGMのライオンのロゴの上にMGM/UA ENTERTAINMENT CO.と書かれたもの(1983年 - 1987年)。
- 「MGM/UA」の字に枠が付いて、下に「MGM/UA COMMUNICATIONS CO.」とあるもの(1987年 - 1990年)。
- つながった「UA」の文字に左から右へ線が走るもの(1987年 - 1994年)
- 岩盤に「UNITED ARTISTS」、下に「PICTURES INC.」及び「AN MGM COMPANY」の文字が光とともに現れるもの(1994年 - 2000年)。
- MGMと合併後である現在のロゴには、United Artistsの下にAn MGM Companyの文字が付いてくる(2000年 - 2001年/2001年 - )。
- DVDには当時のものが採用されている場合とそうでない場合がある。そうでない場合は岩盤にロゴが現れるものであることが多い。
脚注[編集]
- ^ 『荒野の用心棒』と『夕陽のガンマン』
- ^ 労働関連ニュース 2007年12月26日から31日 http://www.arsvi.com/d/w0110071226.htm