ユニフォーム広告

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HITACHI
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企業ロゴだけでなくコーポレートステートメントも記された、Jリーグ柏レイソル」の例(増嶋竜也、2014年)
プロ野球のヘルメット広告(金本知憲、2008年)
プロロードレーサーのジャージー広告(野寺秀徳、2006年)

ユニフォーム広告(ユニフォームこうこく)は、スポーツ[注 1]ユニフォームにつける広告

チームや選手個々と契約した企業(チームの運営母体である場合もある)の広告と、大会の協賛企業などの広告[注 2]とがある。

ユニフォーム広告は、広告収入のうち高い割合を占めるともいわれ[1][注 3]、運営側にとって貴重な収入源になっている。

競技別[編集]

サッカー[編集]

2012年マンチェスター・ユナイテッドFCイングランドのサッカークラブ)が、ゼネラルモーターズ(GM)社の自動車ブランド「シボレー(Chevrolet)」と、2014 - 2015シーズンからの胸広告の契約を年間4700ポンド(当時・約87億円)で結んだが、この金額は史上最高額[何の?]といわれる[2]

Jリーグ

日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の場合、「Jリーグ規約 第49条第4項」の第11条で〔メーカー名の表示〕が、第12条で〔広告の表示〕が、公式試合におけるユニフォームについて定められている[3]

一番目立つ胸部分にプリントされているのがメインスポンサーであり、最も広告料金が高い。その他の広告位置は、背中、袖、パンツの裾などがある[4]。2016年からは背中の下部、2018年からは鎖骨部分にも広告が認められた。

青少年に悪影響を与える可能性があるとして自主規制していたが、2009年シーズンからアルコール飲料メーカーや商品名の広告掲出が認められることになり、地元酒造メーカーと契約しているロアッソ熊本2012年シーズンから胸広告に導入した。なお、パチンコ店などのレジャー産業系広告[注 4]は、従来通り自粛を継続されることとなった[5][6][注 5]

野球[編集]

日本野球機構管轄のプロ野球では長い間、ユニフォームへの出稿が認められなかったが、2000年のプロ野球実行委員会で大きさなど条件を限定して、広告をつけることが可能になった[8][9]セントラル・リーグ(2006年より使用)とパシフィック・リーグ(2000年より使用)で規定が異なっており、セ・リーグでは原則ホーム用のみで使用可能で、パ・リーグではビジター用にも使用が認められている。

しかし、それ以前、1952年(昭和27年)に広島カープ(現・広島東洋カープ)が肩口に「フマキラー」と書かれた袖章をつけていたという情報もある。地元の大下回春堂(現・フマキラー)の当時の社長・大下俊春が球団取締役だった縁で、資金援助の見返りとしての広告だったという[10]

MLBにおいては長年ユニフォームサプライヤー以外のロゴ掲出を認めていないが、例外として日本開催の公式戦において、タイトルスポンサーの広告を袖部に掲出したことがある(2012年のボーイング、2019年のMGMリゾーツなど)。

バスケットボール[編集]

NBAにおいて、2014年にコミッショナー就任したアダム・シルバーが5年以内にユニフォーム広告の導入を目指し検討すると表明した[11]2016年のNBAオールスターゲームでの試験導入を経た後、2017-18シーズンより3シーズンの試験として本格導入(左胸)。アメリカの4大スポーツとしては初のユニフォーム広告となる[12]

日本バスケットボール協会(JBA)では、ユニフォーム規程としてシャツ及びパンツに広告を付ける場合は、大会主催者に許可を受け、シャツの前と背中、パンツに前にそれぞれ1スポンサーずつ、最大3スポンサーまで、それぞれ1行までと定められている[13]

なお、JBAが公認する全国リーグ(BリーグWリーグ)については別規定。

自転車[編集]

ロードレースにおいては、チームスポンサーのロゴ入りジャージとヘルメットを着用する。

その他[編集]

パーソナルスポンサーであるGoDaddyのロゴ入りレーシングスーツを着たジェームズ・ヒンチクリフ

自動車競技ではレーシングスーツにスポンサーのロゴを縫い付ける他、車体に塗装するなどしている。

公営競技においては、2005年1月から1年契約で競輪武田豊樹ラ・ピスタ新橋と契約したのが、個人スポンサー名入りユニフォームの初の例(左肩)である[14]

地方競馬でも、2010年8月実施の園田競馬場姫路競馬場(兵庫県騎手会)を皮切りに[15][注 6]騎手ズボンに広告を入れている事例も出てきている。

ユニフォームメーカーのロゴの扱い[編集]

オリンピック憲章(Olympic Charter 1996年版)の61.宣伝と広告(規則61付属細則)には、「いかなる形の広告や宣伝やコマーシャル等の表示をしてはならない」という観点から、「メーカーの表示」のサイズについて定められている[17]

オリンピックはもちろん、それ以外の大会でも、規定サイズを超えた場合、白や黒のガムテープでメーカーロゴを隠すなどして、出場(監督も含めて[18])することになる例もある。

テニス4大大会においては、2005年にルールが厳しくなり、(登録商標であるため)アディダスの3本線も、他社のロゴのサイズと同様の扱いになった[19]

脚注[編集]

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注釈
  1. ^ 主にプロスポーツ(プロフェッショナルスポーツ)。実業団クラブチームを対象とした大会でも、ユニフォーム広告についての規定が定められていることもある。
  2. ^ ユニフォームに直接ではないが、マラソン駅伝競走などの陸上競技卓球などのゼッケンなどにも見られる。
  3. ^ 大会や試合がテレビ中継される場合は、選手と共にカメラに映る時間が長いことも理由。
  4. ^ 日本のプロボクシングの試合では、レジャー産業系企業の広告は見られる。
  5. ^ レジャー産業系企業のマルハンは、2005年7月から大分トリニータへ合計約13億円の支援をしてきたクラブ最大のスポンサーだったが、ユニフォームに企業名が入らず広告対価が伴わないと、2009年シーズンをもってスポンサー撤退を決めた。[7]
  6. ^ 口蹄疫被害が発生した宮崎県を応援する意味で急遽、企業名だけでなく「がんばろう宮崎」のメッセージを記した騎手ズボンを作成して8月25日からは着用した。[16]
出典
  1. ^ 「無観客」の経済損失は約3億円!浦和の年間利益を超す、その内訳は?(2/4) - Number Web 並木裕太のスポーツのお値段、2014年3月28日
  2. ^ マンUはソーシャルメディアで何を目指しているのか(2/4) - Sportiva公式サイト、2015年1月3日、サイモン・クーパー:文、森田浩之:訳
  3. ^ ユニフォーム要項 - Jリーグ
  4. ^ Jリーグ選手の胸スポンサーロゴに、どれだけの広告価値があるのか(1/3) - ダイヤモンド・オンライン SPORTS セカンド・オピニオン【第61回】、2009年6月30日
  5. ^ J広告スポンサーにアルコール飲料解禁へ - 日刊スポーツ、2008年11月12日
  6. ^ Jリーグ選手の胸スポンサーロゴに、どれだけの広告価値があるのか(2/3) - ダイヤモンド・オンライン SPORTS セカンド・オピニオン【第61回】、2009年6月30日
  7. ^ 大分スポンサーのマルハン今季限りで撤退 - 日刊スポーツ、2009年9月14日
  8. ^ ご隠居さんの野球問答「プロ野球ユニフォーム物語」 日本野球機構 2005年05月17日
  9. ^ プロ野球ユニ メーカーのロゴあり・ロゴなし球団がある理由 - NEWSポストセブン(週刊ポスト2013年7月19・26日号)
  10. ^ 戦術、チームカラー、スカウティングに背番号…こんなにある「カープ発祥」~野球界を牽引する、創意工夫の広島球団史~ - goo ニュース 2014年4月25日(週刊野球太郎)
  11. ^ NBA ユニフォームにスポンサーロゴの導入を検討か?
  12. ^ NBAのユニホームに広告ロゴ、試験導入へ
  13. ^ ユニフォーム規程 (PDF)
  14. ^ 公営競技初!ユニフォームにスポンサー広告! - Keirin JP、2005年1月25日
  15. ^ 騎手ズボンに企業広告掲載の試み(兵庫) - 地方競馬情報サイト、2010年8月11日
  16. ^ 【兵庫】「がんばろう宮崎」騎手ズボンの着用について - 楽天競馬からのお知らせ、2010年8月27日
  17. ^ オリンピック憲章 - JOC オリンピズム
  18. ^ 男子サッカーと女子バレーの3位決定戦! トラック競技もどんどん残り少なく‥‥。 - ほぼ日刊イトイ新聞 観たぞ、ロンドンオリンピック!、2012年8月12日
  19. ^ アディダス、ロゴへの規定で4大大会を訴える - tennis365.net、2006年4月26日