ヨーヨー・マ

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ヨーヨー・マ
Yo-Yo Ma
Yo-Yo Ma 2013.jpg
ヨーヨー・マ(2013年
基本情報
生誕 (1955-10-07) 1955年10月7日(64歳)
出身地 フランスの旗 フランスパリ
学歴 ハーバード大学
ジャンル クラシック
職業 チェリスト
担当楽器 チェロ
活動期間 1961年-現在
レーベル SCR、RCAレコード、ソニー・クラシック
公式サイト 公式サイト

ヨーヨー・マ(馬 友友、Yo-Yo Ma、Mǎ Yǒuyǒu1955年10月7日 - )は、世界的に名が知られたチェリストの一人である。中国系アメリカ人

人物・来歴[編集]

1955年10月7日フランスパリで生まれる。父の馬孝駿(Hiao-tsiun Ma)は、中国寧波生まれで、オーケストラ指揮者作曲家。母の盧雅文(Marina Lu)は、香港生まれで、台湾国立中央大学出身の声楽家。ヨーヨー・マの両親は中国を離れパリに渡りその後、彼が7歳の時にニューヨークに移り住んだ。家族は今もニューヨークに住んでいる。

1960年、4歳でチェロを始める以前の幼少の頃より、ヴァイオリンヴィオラを習い、5歳にしてすでに観衆を前に演奏を行った。7歳の時にはジョン・F・ケネディの前で演奏した。また、8歳でレナード・バーンスタインが行ったコンサートアメリカテレビに出演した。クラシック音楽から現代音楽までの幅広いレパートリーを持ち、デビュー当時のテクニックは世界最高ともいわれていた。

1976年に、ハーバード大学を卒業、人類学の学位を取得した。ちなみにハーバード大学入学以前にジュリアード音楽院レナード・ローズの下で学んでいたが、教師に「君に教えることはもう何もない」といわれ、コロンビア大学を経てハーバード大学に入学したという逸話がある。それでも1970年代パブロ・カザルスの偉大さに触れるまでは、まだ学習を続けるべきか否かを迷っていたという。

1982年に、バッハ無伴奏チェロ組曲を、ニューヨーク(Vanguard Studios)で録音する。1994年-1997年にかけて同曲の再録音を行い、「Inspired by Bach」と題して各国のアーティストとのコラボレーションを映像表現した。室内楽にも熱心であり、ジュリアード音楽院時代から親密にしていたピアニストであるエマニュエル・アックスと共演している。

1991年に、ハーバード大学から名誉博士号を授与される。

2000年、テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」(原題:The West Wing)に本人役で出演。2005年ダン・デイヴィッド賞受賞。

2009年バラク・オバマの大統領就任式典にて演奏した。しかし、実際に会場にスピーカーで流された音はリアルタイムのものではなく、事前に録音されたものであったことがわかり、各方面で賛否両論の声が上がっている。式典当日の気温は氷点下であり、その寒さのために楽器の音程が狂う恐れがあったため、録音を使用したという。ただし、演奏そのものは実際に行われている。

2010年バラク・オバマより大統領自由勲章を授与された。「世界的チェロ奏者」としての扱いで、同時に受賞した人の中には、ドイツ連邦首相のアンゲラ・メルケルや、投資家のウォーレン・バフェット、米第41代大統領ジョージ・H・W・ブッシュがいる。

2011年10月16日、スタンフォード大学記念教会においてアップルピクサーの元CEOスティーブ・ジョブズの追悼式が行われ、バッハの無伴奏チェロ組曲を演奏した。ジョブズとは1981年に出会って以来親交があり、生前に「自分の葬儀で演奏して欲しい」と依頼されていた。なお、ジョブズの結婚式でも演奏を依頼したもののツアー中のため実現しなかったが、後にジョブズの自宅を訪れて演奏している[1]

2019年4月13日、国境地帯にあるアメリカテキサス州ラレド市とメキシコヌエボラレド市を繋ぐ橋の前で、バッハ無伴奏チェロ組曲第一番を演奏し、「文化は橋を作ります。壁ではありません」と、トランプ大統領が公約した国境の壁建設について言及した[2]

In culture, we build bridges, not walls.

Our country is not a hotel, and it's not full.

I've lived my live at the borders, between cultures, between disciplines, between musics, between generations. — Yo-Yo Ma

共演[編集]

演奏後、ライス補佐官とともに挨拶するヨーヨー・マ(2002年4月22日)

ジャンル問わず、非常に多くのミュージシャンと共演する。前述、ピアソラのナンバーをアサド兄弟と共演したアルバムもある。また、2002年の冬季オリンピックソルトレイクシティ)の選手宣誓式では、スティングとともに Fragile などのナンバーを披露した。

使用楽器[編集]

  • ストラディバリウス(チェロ)

音が鳴りにくい個体であり、同個体を弾きこなせる演奏家は数少ない。タクシーに置き去りにしたというエピソードもあるが、厚意により大事には至らなかった。

  • モンタナーニャ1733年製(チェロ)

中低音域により深みのある音色が特徴の楽器で、チェロ奏者のミッシャマイスキーやイッサーリスなども同作家のチェロを愛用している。

脚注[編集]

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注釈・出典[編集]

  1. ^ ウォルター・アイザックソン『スティーブ・ジョブズ : The Exclusive Biography 2』井口 耕二(訳)、講談社、2011年。ISBN 978-4-062171274。
  2. ^ 「文化は橋を作る、壁ではない」 ヨーヨー・マ氏、メキシコ国境で演奏」『BBCニュース』、2019年4月16日。2020年2月23日閲覧。