ラドン (架空の怪獣)

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ラドン
東宝怪獣映画のキャラクター
Rodan poster detail.jpg
初代ラドン
初登場空の大怪獣 ラドン
作者
  • 吉田穣(『VSメカゴジラ』デザイン)
  • 西川伸司(『FINAL WARS』デザイン)
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ラドン (Rodan) は、映画『空の大怪獣 ラドン』をはじめとする東宝製作の怪獣映画に登場する架空の怪獣である。ゴジラモスラと共に東宝三大怪獣と称される。

特徴[編集]

翼竜プテラノドンが突然変異した怪獣。特撮美術監督の渡辺明がプテドンをモチーフにデザインしており、名の由来にもなっている。しかし、プテラノドンと比べるとさまざまな差違があり、その後頭部に生えている1本の角状の突起がラドンの場合は2本に分かれて生えている(『ゴジラvsメカゴジラ』では3本)うえ、鳥類のそれに近い形状で、鳥類に無い歯が生えている(元となったプテラノドンにも無い)が、プテラノドンなどの翼竜に比べればとても小さく短い。腹部にはニードルのようなゴツゴツとした鱗がある。尾はプテラノドンの細い皮膜が付いたものではなく、楕円状にゆるく拡がっている。着地しての直立二足歩行が可能で、翼を広げたままで陸上走行を行うことも多い。超音速で飛ぶ巨体は周囲にソニックブームを巻き起こし、市街を破壊してしまう。

シリーズによって攻撃能力が異なり、『三大怪獣 地球最大の決戦』では嘴で敵をつつく攻撃や足の爪で引っかく攻撃が主で、ゴジラと互角に戦う力を持っている。また、『ゴジラvsメカゴジラ』ではゴジラの熱線を受けてファイヤーラドンと化し、放射熱線と同程度の威力のウラニウム熱線を吐く能力を身につけた。

海外ではロダン (Rodan) と呼称されている[1]

ラドンの声にはコントラバスの音と人間の声を素材として加工したものが使われており、本作の後も『ウルトラマン』のアントラー[2]やvsシリーズに登場したキングギドラ、バトラの声などに流用された[3]

ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』では怪獣島の怪獣の1体として[4]、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では『キングギドラの大逆襲』タイトル時期の企画に味方側の怪獣として[5]、『モスラ3 キングギドラ来襲』ではモスラ(新)の敵怪獣として[6]登場する予定があったが、いずれも途中で変更になっている。

ゴジラやモスラと並ぶ知名度を持つものの、タイトルに名前が冠された作品は2021年現在、デビュー作の『空の大怪獣 ラドン』のみである。

ラドンが登場する作品リスト[編集]

公開順。右は各作品に登場する怪獣。右記は他の登場怪獣。

『空の大怪獣 ラドン』のラドン[編集]

『空の大怪獣 ラドン』のラドン
諸元
ラドン
RODAN[9][10][11][12]
別名 空の大怪獣[19]
身長 50m[21][注釈 1]
翼長 120m[22]
体重 1万5千t[23]
飛行速度 マッハ1.5[25][注釈 2]
出身地
出現地 阿蘇山付近[18]

核実験の放射能や火山ガスによる高温化の影響で現代に復活した。劇中でプテラノドンとの関連性を示すような発言があるが、直接は明言されていない。ただし、シナリオ上の設定でプテラノドンは「中生紀に生息した飛竜の一種で空飛ぶ始祖鳥としては最大のもの」とされている[26]

阿蘇の炭坑の奥で卵から雛が誕生し、古代トンボの幼虫メガヌロンを捕食していた。成長した1頭が阿蘇山から出現し、航空自衛隊F-86戦闘機と大規模な空中戦を展開して追撃を振り切った後、佐世保や福岡に降り立って暴れ回る。このとき、口から煙のようなもの[注釈 3]を吐いており、パチンコ屋に突っ込んだタンクローリーを爆発炎上させている。

陸空両自衛隊からの猛攻によって危機に陥ったところにもう1頭が出現するが、最後は帰巣本能で阿蘇山へ帰ってきたところに自衛隊のミサイル攻撃を受け、その影響で阿蘇山が噴火して2頭のラドンは脱出するもマグマの噴出に巻き込まれ、溶岩の中に消える。

  • スーツアクター中島春雄[27]
  • 作中ではラストシーンになるまでラドンが2頭いるという明確な描写がない[14][注釈 4]。一応の伏線は張られているが、世界各地で未確認飛行物体による被害が同時に出ているという電話を航空自衛隊の基地司令室で新聞記者が本社から受け取るという非常に分かりづらい演出のため、海外公開版では2頭いることを説明するシーンが追加されている。最初期の準備稿では、登場するのは1頭のみであった[16]
  • 黒沼健による原作では、凍結爆弾によって倒されるという展開であった[28]
  • 本作のラドンは背中に緑と黄色のラインが入っている。デザインは数回にわたって検討され、「始祖鳥タイプ」、「鳥の羽をつけたもの」、「翼竜タイプ」の検討用粘土モデルが作られている。初期のデザインスケッチには始祖鳥をモチーフとしたものも存在していたが、後には翼竜をモチーフとしたものに変更された[29]
  • 頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄による。スーツの翼は、天竺布にラテックスを塗っているため重量があり、人の手では支えられないため、炭火で炙って曲げた竹を入れて支え、さらにピアノ線で吊っている[10]。造形物はスーツのほか、上半身のみのギニョールとサイズの異なる飛行モデルが6種類作られた[27]。東宝特撮映画で怪獣の飛び人形が制作されたのは本作品が初であり、布ベースのものや針金の芯に紙を貼ってラテックスを塗ったものなどが用いられたとされる[30]
  • 子供のラドンは、手踊り式のギニョール・モデルで表現されている[14][16][注釈 5]

ゴジラシリーズ(昭和)のラドン[編集]

諸元
ラドン
(各作品共通)[11]
RODAN[32][33][34]
別名 空の大怪獣[45]
身長 50m[48]
翼長 120m[49][注釈 6]
体重 1万5千t[48]
飛行速度 マッハ1.5[53]
出身地
  • 九州・阿蘇山(『三大怪獣』)[55][注釈 7]
  • 鷲ヶ沢の火山灰の中(『大戦争』)[50]
  • 怪獣ランド(『総進撃』)[56][57]
出現地
  • 阿蘇山火口(『三大怪獣』)[38][42]
  • 鷲ヶ沢(『大戦争』)[39]
  • 小笠原怪獣ランド(『総進撃』)[40]

昭和期のゴジラシリーズに登場したラドンは、各作品のストーリー上の矛盾はあるもののすべて同一のものとされており[35]、便宜上二代目ラドンと呼ばれることが多い[35][20][36][58][11]。初代と比べると背中の形が異なり、全体がやや細身で、瞳も人間のそれに近くなり、首と嘴は初代より若干長くなっている[注釈 8]。尾の形状は初代のような楕円形ではなく、本体に向かって台形でトビなどの猛禽類の尾羽に近くなっている。

『三大怪獣 地球最大の決戦』[編集]

阿蘇山から登場した初代の同族[注釈 9]。出現地点は横浜上空→箱根→富士高原→下落合[33]

ゴジラを持ち上げて叩き落とすなど互角に戦うが、モスラが仲裁に入り、戦いは引き分けに終わる。モスラにキングギドラとの戦いに加わるよう言われるが、「いつも我々をいじめてきた人類を守る必要はない」とゴジラと共に拒否する。しかし、モスラの戦いを見ているうちにゴジラと共に参戦し、キングギドラとの戦闘中に空中で急旋回して体当たりをする、モスラを背中に乗せて飛ぶなど善戦し、キングギドラを宇宙へ撃退する。

  • スーツアクターは宇留木耕嗣[61][62]
  • 脚本の第1稿では、ラドンが軍事基地を破壊する描写があり、密輸船を破壊するゴジラの描写ともども正義の怪獣となる布石としていた[54]
造形
スーツは本作のための新造形[59][62]。頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄による[62]
円谷からラドンの羽を鳥のように折りたためないか造形班に要望があり、翼の骨材に支点を入れて制作されたが、ラテックスを塗った段階で弾力を持ってしまい、上手くいかなかった[59][62][58]。操作棒で動かす操り人形式のモデルが作られ、ゴジラと見合って戦う場面のほとんどで使われている。また、アップ用の頭部は、口と目玉がリモコンで動く[62]。阿蘇山から現れるシーンで使われた際には、顎の開閉部分のギミックが丸見えになっている。
細かい表情やゴジラとの対決シーンのほとんどは、2サイズの棒操り式のギニョールが使われている[59][62]。大型の飛行ミニチュアも用意され、劇中ではモスラの幼虫を背中に乗せて飛行するという芸当を見せる。飛行人形の一つは『怪獣総進撃』まで用いられた[30][注釈 10]
2尺大の飛行ミニチュアはゴジラと併せて円谷特技プロに貸し出され、『ウルトラQ』に登場する怪鳥リトラに改造された[63]。改造は井上泰幸。返却されたこのミニチュアは、『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)で利光らによって「大コンドル」に改造され、登場した[64][63]

『怪獣大戦争』[編集]

ゴジラと共にX星人によって宇宙へ連れて行かれ、キングギドラと戦う。X星人からは「怪物02かいぶつゼロツー」と呼ばれる[33]。出現地点は鷲ヶ沢→X星→富士の裾野近辺[33]

その後、X星人に操られてゴジラやキングギドラ共々地球を襲うが、地球人の反撃でコントロールが切れてからはゴジラと共闘してキングギドラと再戦し、海へ落下する。キングギドラを宇宙へ撃退するが、自身はゴジラと共に最後まで海から姿は見せない。

『怪獣総進撃』[編集]

小笠原の怪獣ランドで保護されており、近海の海洋牧場で飼育されているイルカを主食としている[注釈 11]。出現地点はモスクワ→ウラル上空→東京 第7・8地区→富士山麓→青木ヶ原[56]

怪獣ランドを占領したキラアク星人に操られてモスクワを襲撃した後、ウラル山脈上空でSSTを撃墜し、宇宙船ファイヤードラゴンの護衛を任せられる。キラアク星人のコントロールが切れた後、バランバラゴンマンダを除く怪獣と共闘し、富士のすそ野でキングギドラと戦うが、途中で戦いから外れて飛び立っている。キングギドラを倒した後に出現した怪獣ファイヤードラゴン(キラアク星人の円盤)に接近するも高熱で負傷させられるが、ラストでは再び怪獣ランドに戻っている。

  • スーツアクターは新垣輝雄[68]
  • 再び『地球最大の決戦』のものが流用されている[59][69][70]。頭と翼が補修された際、喉元に縦長のコブのようなものが生じている。

『ゴジラvsメカゴジラ』のラドン[編集]

諸元
ラドン
RODAN[71][72]
別名
身長 70m[83]
翼長 150m[84][注釈 12]
体重 1万6千t[85]
飛行速度 マッハ3[86]
出身地 アドノア島[87][注釈 13]

アドノア島のプテラノドンが島に投棄された核廃棄物の放射性物質で変異した怪獣[71][72]。その巣にゴジラザウルスの卵を托卵された状態で中生代から眠りについていたため、ゴジラザウルスの幼体=ベビーゴジラを同族の兄弟だと思い込み、その卵を護っている[71]

ベビーゴジラの卵に反応して出現したゴジラに機動力を活かして善戦し、ついには岩山に生き埋めにするが、直後にゴジラの尾の一撃で叩き落とされ、何度も踏みつけられた末に飛翔しようとしたところを放射熱線を浴びせられ、敗北する。

皮膜内に大きな骨のようなものが見受けられるが、設定ではこれは血管であるとされている[81]。また、頭の突起物も2本から3本になっているほか、尾の形も初代や二代目の平面な尾ではなく、背部に棘の列が並ぶ細いものに変更され、嘴も長くなり、よりプテラノドンに近付けられている。

  • デザインは吉田穣[88][89]。特技監督の川北紘一からの要望により、翼竜に近い姿となった[90]
  • 造型はMONSTERSが担当[88][80]。本作では着ぐるみを使わず、大小2種類の人形の繰演と手繰りのアップ用ギニョールが用いられた[93]。粘土原型は、1/1サイズを山田太一[90]、1/2サイズを伊藤成昭[94]が担当した。製作初期段階では着ぐるみを使うことも想定されていた[89]そうした変更から、嘴も初代や二代目より長くなっている。[独自研究?]メインモデルは、頭部から首がラジコンで可動する[88]。翼の膜は、発泡ポリスチレンの前後にラテックスを張り合わせている[88][95]。アップ用ギニョールはまぶたの開閉ギミックを備える[90]
  • 脚本段階では「ホワイトラドン」という名称で[75]、これに準じたデザインも描かれている[88][96]。準備段階では雌雄2匹で登場する案も存在し、トサカのついた雄のデザインも起こされている[96][97]

ファイヤーラドン[編集]

諸元
ファイヤーラドン
FIRERODAN[98][72][99]
別名 翼竜怪獣[75][注釈 14]
身長 70m[100]
翼長 150m[99][77][注釈 15]
体重 1万6千t[100]
飛行速度 マッハ3[98][注釈 16]
出身地 アドノア島[76][注釈 17]

ゴジラに敗れたラドンが、ベビーゴジラの卵に付着していた古代のシダ類の植物・シプニオキスをサイコメトリングしてでき上がった「エスパー・コーラス」の影響で赤く変化した姿[98]。口からウラニウム熱線[101][注釈 18]を吐くことが可能となった。シプニオキスの波動に激しく反応する。出現地点はアドノア島→青森→松島→仙台→太平洋上空→東京→幕張[72]

同じ巣で生まれたゆえに兄弟だと思い込んでいるベビーゴジラを追って青森市仙台市松島東京湾浦安市に飛来し、ベビーゴジラを輸送中のヘリコプターを破壊して輸送用のコンテナごとベビーゴジラを強奪する。

幕張に降り立った後はコンテナからベビーゴジラを引き出そう(助け出そう)とするが、そこに到着したガルーダやメカゴジラと交戦する。ドッグファイトの末にガルーダを撃墜し、メカゴジラの右目(レーザーキャノン)を破壊するもプラズマ・グレネイドの零距離発射で胸を破られ、緑色の血の泡を吹きながら倒されてしまう。しかし、同じくベビーゴジラを求めて到着したゴジラまでもスーパーメカゴジラによって瀕死に陥った際には、残り少ない命を振り絞って飛び立つとスーパーメカゴジラの攻撃を受けながらもゴジラのもとへ降り立ち、そこで体組織が体内の放射性物質に耐えられず風化する。これによってゴジラにエネルギーを与えて復活させるだけではなく[注釈 19]、舞い散った粉はスーパーメカゴジラのダイヤモンドコーティング装甲を溶かして[102]プラズマ・グレネイドを使用不可能にしたうえ、粉からの強力な妨害電波の発生によって計器にトラブルを起こさせてコントロール障害まで招いた結果、ゴジラに勝機を与えることとなる。

  • 劇中ではファイヤーラドンの名前は出ず、単にラドンと呼ばれている。
  • 造形物は、ラドンのものを塗り替えている[88][80][103]。彩色は伊藤成昭が担当した[103]。風化した粉は、銀粉にプラスチックの削りカスやコンクリートの硬化剤などを混ぜている[104]
  • ゴジラの赤い熱線と共に、命の脈動の力強さを赤で象徴しており、鋭利で金属質なメカゴジラとの対比を表現している[105]
  • 書籍『ゴジラVSメカゴジラ超全集』では、体色が変化したのはカメレオンタコのような攻撃色であると推測している[20]。また、ゴジラと一体化したのは、チョウチンアンコウのオスがメスと一体化するのと同様に種の保存を目的としたものであり、同族と信じていたベビーゴジラを守るための手段であったと解釈している[20]

『ゴジラ FINAL WARS』のラドン[編集]

諸元
ラドン
RODAN[106][107]
別名 空の大怪獣[108][109][110]
体長 100m[113]
翼長 200m[114]
体重 3万t[113]
飛行速度 マッハ1.5[107]
出現地 ニューヨーク[112][注釈 20]

X星人の手先として登場。日本人初の国連事務総長・醍醐の乗る事務総長専用機を襲撃した後、アメリカのニューヨークで暴れ回って衝撃波でビル街を破壊していき、迎撃に出た空中戦艦ランブリングと交戦する。その最中に一度はX星人に回収されるも、再び地球侵略のために解放され、ランブリングを撃沈する。

その後、キングシーサーアンギラスと共にゴジラを倒す刺客として送られ、富士のすそ野で戦う。連携攻撃を試みるも、ゴジラが尻尾で弾いたアンギラスボールによって撃墜されたうえ、アンギラスとキングシーサーが倒れているラドンの上に次々と飛ばされ、完全に戦意を消失する。武器は超音速衝撃粉砕波(ソニックブーム)[106][109]

  • スーツアクターは神尾直子
  • デザインは西川伸司[115][107][97]。『怪獣総進撃』以来の着ぐるみでの登場であり、頭の突起物が前作の3本から2本に戻り[107][110]、尾の形状も初代に近付けられている。体色は明るい茶色[116]。翼をマントのように畳むという指示から、肘を曲げられる形状としているが、曲げたとき皮膜にシワが出てしまうため翼に風を当てている[107][97]。また、翼の指の構造は実際の翼竜と同じになった。足が弱く見えないよう、腹部から足にかけて鎧状のディテールを取り入れている[107]
  • 造形物は、スーツと飛行用モデルが制作された[116][117]。頭部原型は藤原カクセイが担当[118]。ケレン味の表現から、翼をマントのように体を覆い隠すことができる形状となっている[116]。翼はビニールレザー製[117]。飛行シーンのほとんどは、ブルーバック合成で描写された[119]

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のラドン[編集]

諸元
ラドン
体長 46.9m
翼長 265.5m

メキシコのイスラ・デ・マーラの火口内を巣としており、休眠状態のところをモナークに管理されていた怪獣。現地では「炎の悪魔」と呼ばれて恐れられている。翼竜よりは怪鳥然とした容姿の体表は溶岩のような形状をしており、翼端が赤熱している。後述の通りモスラの鱗粉を焼く際には胴体から爆発状の火炎が発生し、モスラの毒針に刺された際には傷口から炎が噴出していた。高熱を利用した上昇気流により、急速な上昇飛行が可能である。

アラン・ジョナに強要されたエマ・ラッセル博士が自身と夫マーク・ラッセル博士の開発した装置「オルカ」を起動させたことによって目覚めると、ミサイルで攻撃してきたモナーク部隊を追って飛び立ち、近辺の街をソニックブームで壊滅させ、モナークの戦闘機隊も全滅させる。モナークの誘導先で遭遇したキングギドラとは交戦するものの海へ叩き落とされたため、後にプエルトリコ沖で使用されたオキシジェン・デストロイヤーの影響は受けなかった。それ以降、世界中の怪獣をコントロール下に置いたキングギドラに従う怪獣の一員となり、ゴジラを芹沢博士たちが目覚めさせるまでの時間を稼ぐために出撃した部隊を攻撃する。

その後、ゴジラとキングギドラの戦いでは、モスラの加勢によってゴジラが一時優位になると飛来し、モスラと交戦する。高熱を帯びた身体によってモスラの鱗粉を焼いて無力化し、空中戦でも優位に立つものの、追い詰めたところでモスラの腹部の毒針で貫かれてダウンする。ゴジラがキングギドラを倒した後には、他の怪獣たちと共に恭順する。エンドロールでは、フィジー諸島の火山に移住したという記事が一瞬映る。

  • 映像作品としてはモスラと共に15年振りに登場。CGで描かれ、容姿こそ前述のように初代に近いが、飛行時には着ぐるみや操演では不可能だった空中での回転アクションを見せている。
  • 監督のマイケル・ドハティがインタビューで明かしたところによれば、誰に対しても戦ってやろうという一方で自分が生き残れるかを一番に考えている聡いキャラクターであるほか、ゴジラに恭順して首を垂れるシーンは日本人の女性アニメーターが動きを担当したという[120]

『怪獣プラネットゴジラ』のラドン[編集]

諸元
ラドン
別名 翼竜怪獣[121]
飛行速度 マッハ3[121]
出身地 怪獣プラネット[121]

ゴジラやモスラと共に緑の惑星「怪獣プラネット」に生息していた。飛来した宇宙探査船アース号にウラニウム熱線[121]で襲いかかったりしたが、アース号の惑星からのワープによる離脱に巻き込まれたのか地球の東京に出現し、ゴジラと戦う。アース号から散布された惑星の緑の木の実を浴びて大人しくなり、青い光球に包まれて宇宙へ帰る。

  • 身長と体重は不明。
  • 造形物はファイヤーラドンの流用。

『ゴジラアイランド』のラドン[編集]

ゴジラアイランドの怪獣として登場する。嘴による突き攻撃が得意技。ゴジラと共闘し、敵が送り込む怪獣と最前線に向かうことが多い。

「人口太陽編」ではメガロを掴んで上空からデストロイアに落下させるなど、頭脳攻撃を見せる。

島にあるラドン温泉には体を癒すためによく入浴している(ゴジラやキングシーサーも入ることがある)。

造形物はバンダイのソフビ人形

『ゴジラアイランド』のファイヤーラドン[編集]

ラドンが炎の精霊の力を得てパワーアップした姿。名前こそファイヤーラドンだが、通常のラドンの色違いだったオリジナルと違い、全身が炎に包まれて輝いており、口から火炎を吐くなど、設定もオリジナルと異なる。

ネオヘドラが出現した際、かつてヘドラを倒すためにはゴジラの熱線では威力が足りなかったことから、キングシーサーの提案で誕生する。誕生には人間の祈りも必要となる。口から強力な超高熱火炎[122]を発射し、その火力は4万度におよぶ。

『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』のラドン[編集]

翼竜ケツァルコアトルスに似た怪獣[123]。体組織から放射性物質であるラドンが検出されたため、 「未確認生物 ラドン検出」 などと報道されたことでいつの間にか「ラドン」と呼ばれることになった[123]。また、その鳴き声からは高周波の電波が発信されている他、自身も特定の波長に反応する性質があることから、「電波怪獣ラドン」とも呼ばれている。

千葉県房総半島の逃尾市に小型の個体が出現したのち、海中から成体が群れで出現した[123]

  • シリーズ構成・脚本の円城塔によれば、生身の人間が戦う相手として、人間と同スケールでかつCGで多数登場させられるものを検討した結果、小型のラドンを登場させることとなった[124]。外見は、監督の高橋敦史の意向によりそれまで怪獣がいない世界観とするため、いきなり正体不明なものを登場させて「怪獣だ」と呼ばせるよりも、「恐竜だ」とするほうがリアリティを出せるため、必然的に恐竜と近いデザインへと至ったという[124]

その他の作品[編集]

  • 1966年に朝日ソノラマから発売されたソノシート『大怪獣戦 30怪獣大あばれ!!』収録の「宇宙怪獣対地球怪獣」では、宇宙怪獣と戦う地球怪獣空軍の1体として登場する[125]
  • 漫画『怪獣王ゴジラ』では、悪の科学者であるマッド鬼山が、かつて現れたラドンを改造した設定で登場。
  • 『CRゴジラ3』の実写カットは『FINAL WARS』の着ぐるみを使用。登場パートには「ゴジラ対ラドン」(「ラドン」のロゴは『空の大怪獣 ラドン』のタイトルのもの)というタイトルがつく。
  • 小説『GODZILLA 怪獣黙示録』では、複数の個体の出現が確認されている。1体目は2005年11月に白頭山から出現して南西へ移動し、北京でアンギラスと合流するも生物化学兵器「ヘドラ」によって駆除される[126][127]。2体目「ラドンII」は日本の九州を通過している[128]。ゴジラ出現後、2030年代後半にはローマに居座り、イタリア半島を餌場としていた[129]ほか、ユーラシア大陸中央部にて群れで生息しているらしく、シベリア経由で移動するヨーロッパ系難民を捕食していた[130]ほか、メガヌロンに追われる「オペレーション・グレートウォール」の工員を襲っていた[131]
  • 幻星神ジャスティライザー』に登場する星神獣エンオウは、ラドンをモチーフとしている[132]

テーマ曲[編集]

ラドンのテーマは、1993年のファイヤーラドンに到るまで伊福部昭作曲のテーマ曲が使用されてきた。テーマ曲は大きく分けて2種類あり、それぞれ「初代ラドンのテーマ」、「二代目ラドンのテーマ」と呼ばれる。ファイヤーラドンのテーマも、二代目のものの編曲であった。

「初代のテーマ」は、アントン・ヴェーベルンの曲風の高音の弦楽器のバックに低音の金管楽器のメロディーがかぶさるという、独特のものであった。ラドンのテーマを含め、『空の大怪獣 ラドン』の音楽は全体的に『ゴジラ』から続くスタンス(怪獣による破壊と恐怖、不安感、悲劇性)を踏襲した荘重なものであった。

一方、怪獣映画が子供を強く意識したより娯楽性の強い映画に変貌した当時に発表された「二代目のテーマ」は、トランペットが高らかに旋律を奏でるという旋律を重視した、より明快な曲に変更された。これは、怪獣を恐怖や不安といった漠然としたものの具象としてではなく、よりヒーロー性の強いキャラクターとして描くようになったことによる変化であった。また、テーマ曲におけるゴジラとの差別化という観点もあった。

『ゴジラvsメカゴジラ』でも、作中でのラドンの位置づけからこの路線は継承された。この作品では、二代目のものに重厚さを増した編曲がなされた。このような従来のテーマ曲の重厚化は、平成シリーズにおける編曲の基本であった。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』においては、他の登場怪獣(ゴジラモスラキングギドラ)がそれぞれテーマ曲を製作されているのに対し、ラドンについては特有のテーマ曲はないが劇中の登場から追走劇のBGMが「Rodan」[注釈 21]と題されており、ボストン戦のBGM「Battle In Boston」においてもラドンの登場シーンに該当する部分へ引用されているなど、事実上のラドンのテーマ曲として扱われている。内容は異なっているものの、金管楽器を多用していることや、特定の旋律を繰り返すことによって怪獣のテーマとして印象付ける展開は、過去のラドンのテーマ曲と共通する。また、この「Rodan」においては「Rodan!」と名前を連呼するコーラスが入っているのも特徴となっている。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 資料によっては「全長50メートル」と記述している[16]
  2. ^ 書籍『ゴジラVSキングギドラ 怪獣大全集』では、「マッハ1」と記述している[13]
  3. ^ 一部書籍にて「ガス状の武器」とされている[17]
  4. ^ 福岡での戦闘のラストシーンに、地上にいるラドンの上空を飛行するもう1頭のラドンが写っている。
  5. ^ 書籍『怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄』では着ぐるみで中島が自らが入ったと記している[31]
  6. ^ 『怪獣大戦争』公開当時の資料では220メートルとなっていた[50]。資料によっては、『怪獣大戦争』のみ翼長150メートルと記述している[51][52]
  7. ^ 資料によっては、「出現地」として記述している[41][43][44]
  8. ^ 書籍『ゴジラ大全集』では、顔つきは鳥に近くなったと評している[59]
  9. ^ 2頭の子供であり、前作で目撃された雛が成長した姿という説もある[60]
  10. ^ 書籍『ゴジラ大全集』では、『怪獣総進撃』で用いられたのは『怪獣大戦争』の大サイズと小サイズと記述している[59]
  11. ^ 書籍『ゴジラVSメカゴジラ超全集』では、魚類と記述している[20]
  12. ^ 資料によっては「120メートル」と記述している[72][80][79]
  13. ^ 資料によっては、「出現地」として記述している[82][79][77]
  14. ^ 資料によっては、空の大怪獣と記述している[79]
  15. ^ 資料によっては、「120メートル」と記述している[72][79]
  16. ^ 資料によっては、「マッハ3以上」と記述している[99]
  17. ^ 資料によっては、「出現地」として記述している[79]
  18. ^ 資料によっては、ウラニウム光線[12]ウラニュウム光線[74]と記述している。
  19. ^ 書籍『ゴジラVSメカゴジラ超全集』では、ゴジラの第二の脳を再生したと記述している[98]
  20. ^ 書籍『ゴジラ解体全書』では、「不明」と記述している[110]
  21. ^ ラドンの海外名。

出典[編集]

  1. ^ 大辞典 2014, p. 135, 「COLUMN06 ゴジラのフィギュア事始め」
  2. ^ 『ウルトラマン特撮の秘密百科』高橋和光、勁文社、1990年、124頁。
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  • 中島春雄『怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄』洋泉社、2010年。ISBN 9784862485892。
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  • 『宇宙船』vol.172(SPRING 2021.春)、ホビージャパン、2021年4月1日、 ISBN 978-4-7986-2470-9。
  • 小説

関連項目[編集]