ラヴ・ユー・トゥ

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ラヴ・ユー・トゥ
ビートルズ楽曲
収録アルバム リボルバー
リリース 1966年8月5日
録音 アビー・ロード・スタジオ
1966年4月11日4月13日
ジャンル インド音楽[1]
ラーガ・ロック
時間 3分01秒
レーベル パーロフォン
作詞者 ジョージ・ハリスン
プロデュース ジョージ・マーティン

リボルバー 収録曲
A面
  1. タックスマン
  2. エリナー・リグビー
  3. アイム・オンリー・スリーピング
  4. ラヴ・ユー・トゥ
  5. ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
  6. イエロー・サブマリン
  7. シー・セッド・シー・セッド
B面
  1. グッド・デイ・サンシャイン
  2. アンド・ユア・バード・キャン・シング
  3. フォー・ノー・ワン
  4. ドクター・ロバート
  5. アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー
  6. ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
  7. トゥモロー・ネバー・ノウズ

ラヴ・ユー・トゥ(Love You To)は、ビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は1966年に発表されたビートルズアルバムリボルバー』に収録されたジョージ・ハリスン作の曲。タブラシタールディルルパ、インド式ハーモニウムといったインド楽器を駆使して演奏される初のラーガ・ロック・バラードである。

ジョージは映画『ヘルプ!4人はアイドル』の撮影中にシタールを偶然見つけ、1965年に発表されたアルバム『ラバー・ソウル』の収録曲「ノルウェーの森」(ジョン・レノン作)で演奏しインド楽器をビートルズの楽曲に取り入れた[2]。この年になるとインドのシタール奏者にして作曲家のラヴィ・シャンカルに弟子入りするほどインド楽器はもちろん、インド哲学に傾倒するようになり、この曲が制作された[3][4]。この曲を発表して以来、「ジョージ=インド」というイメージが定着していった。

ドローン効果が特徴的なインド調の曲[5]だが、その曲調とは裏腹に内容は「人生はあっという間だから早いうちに愛し合おう」というものである。歌詞には「make love」「screw」といったあからさまな際どい単語を使っており、幾分猥褻な意味合いを含んでいる。なお、歌詞中では、タイトル部分はラヴ・トゥ・ユー(love to you)のように、語が入れかわっている。

この曲は1999年リリースの『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』にも、デジタル・リミックスを施されて収録されている。映画『イエロー・サブマリン』では、イントロがジョージの初登場シーンに使われた[6]

レコーディング[編集]

「ラヴ・ユー・トゥ」は、「リボルバー・セッション」において「トゥモロー・ネバー・ノウズ」「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」に次いで3曲目にレコーディングされた楽曲[7][8]

1966年4月11日にレコーディングが開始され、EMIスタジオ(現アビー・ロード・スタジオ)でベーシック・トラックが録音された[9][10]。最初はハリスンがアコースティック・ギターポール・マッカートニーコーラスという編成で行なわれ、第3テイクでハリスンによるシタール、第6テイクで外部ミュージシャンのアニル・バグワットによるタブラが録音された[9][11]

4月13日にベストとされた第6テイクのリダクションが行なわれ、第7テイクが作成された。このテイクにジョージによるボーカルファズを利かせたリードギター[12]、ポールのコーラス[注釈 1]リンゴ・スターによるタンブリンがオーバー・ダビングされた。最終ミックスでポールのコーラスはカットされた[13]。なお、ジョン・レノンはレコーディングに参加していない。

演奏[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ They'll fill you in with all their sins, you'll see - 自分たちの罪を全部なすりつけるつもりなんだ」というフレーズで、高音のコーラスを入れた。

出典[編集]

  1. ^ Lavezzoli, Peter (2006). The Dawn of Indian Music in the West. New York, NY: Continuum. p. 175. ISBN 0-8264-2819-3. 
  2. ^ Leng, Simon (2006). While My Guitar Gently Weeps: The Music of George Harrison. Milwaukee, WI: Hal Leonard. p. 19. ISBN 978-1-4234-0609-9. 
  3. ^ The Beatles (2000). The Beatles Anthology. San Francisco, CA: Chronicle Books. p. 209. ISBN 0-8118-2684-8. 
  4. ^ Tillery, Gary (2011). Working Class Mystic: A Spiritual Biography of George Harrison. Wheaton, IL: Quest Books. p. 55. ISBN 978-0-8356-0900-5. 
  5. ^ MacDonald, Ian (1998). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. London: Pimlico. p. 150. ISBN 978-0-7126-6697-8. 
  6. ^ Collis, Clark (1999年10月). “Fantastic Voyage”. Mojo: p. 53 
  7. ^ Rodriguez, Robert (2012). Revolver: How the Beatles Reimagined Rock 'n' Roll. Milwaukee, WI: Backbeat Books. p. 106〜14, 243. ISBN 978-1-61713-009-0. 
  8. ^ Miles, Barry (2001). The Beatles Diary Volume 1: The Beatles Years. London: Omnibus Press. p. 228-29. ISBN 0-7119-8308-9. 
  9. ^ a b Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 72. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  10. ^ Miles, Barry (2001). The Beatles Diary Volume 1: The Beatles Years. London: Omnibus Press. p. 229. ISBN 0-7119-8308-9. 
  11. ^ Lavezzoli, Peter (2006). The Dawn of Indian Music in the West. New York, NY: Continuum. p. 176. ISBN 0-8264-2819-3. 
  12. ^ Fontenot, Robert. “The Beatles Songs: Love You To – The history of this classic Beatles song”. oldies.about.com. 2015年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月10日閲覧。
  13. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 73. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  14. ^ Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. ISBN 0-19-512941-5.