ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ
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『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』(ルパンさんせい セブンデイズ・ラプソディ)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第18作[1]。2006年9月8日に日本テレビ系の『金曜特別ロードショー』にて放送された。視聴率は17.7%。
概要[編集]
巨大なダイヤモンド「女神の涙」をめぐり、競馬場の売上金の強奪計画までの7日間にルパン・ファミリーが奮闘する姿を描く。
監督は『ルパン三世 ルパン暗殺指令』でメカニックデザイナーを務め、後に『ルパン三世VS名探偵コナン』を担当する亀垣一、脚本は初期のテレビスペシャルにおいて数多くの作品を手掛けた柏原寛司が3年ぶりに登板した。一方でテレビ第2シリーズ以来ほぼ全作品[2]の音響効果を担当してきた糸川幸良が、この作品を最後にシリーズを降板した。
本作を収録したブルーレイ版が「ルパン三世 テレビスペシャル LUPIN THE BOX ~TVスペシャル BD コレクション~」内で発売された[3]。
あらすじ[編集]
![]() | この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2016年10月)(使い方) |
あるニューヨークの競馬場。人気No.1の競走馬・ワシントンがもっとも高い倍率の組み合わせで優勝した。しかし、騎手はルパンであり、麻酔銃で眠らせるという卑怯な手を使っていたため、銭形には正体を見破られていた。もちろん、ルパンはワシントンとその競走馬に賭けて大金を手に入れた次元と共に競馬場を逃走した…という6日後に行うその競馬場の売上金の強奪計画の完璧なシミュレーションをある宿舎で立てたルパン。前祝だと街へと繰り出し、途中用事を思い出した次元と別れたルパンは、怪しげな男たちに追われている少女・ミシェルを助ける。彼女はルパンに悪事を働いている父親・ガズ・キューイックからダイヤ「女神の涙」を奪い、悪事を阻止してほしいという依頼を受ける。6日後には競馬場の金、上手くすればダイヤも手に入るかもしれないとふんだルパンは彼女の依頼を受けることにする。
一方、次元はかつての戦友・ライアットと再会していた。次元はライアットがジェニーを死なせたことを恨んでいたが、かつての隊長であるガズをギャフンと言わせてやろうじゃないかという彼の話に乗り、ライアットと行動することになる。
また、不二子は五ェ門と共にダイヤ展示会に潜入し、ダイヤを奪う計画を立てていた。
強奪計画までの7日間、ルパンたちのそれぞれの行動が展開される。
ゲストキャラクター[編集]
- ミシェル・キューイック
- 声 - 伊瀬茉莉也
- 本作のゲストヒロイン。ガズの娘で、警備会社「MIX」の社長令嬢。16歳[4]だがルパンを魅了するほどの巨乳の持ち主。
- 家一軒を一括購入できる「ブラックカード」を所有しており、父親には「男とホテルは一流のを選べ」と教わっているため、その金遣いは荒い。
- 父の悪行を知り、ルパンに協力を頼もうと家出し、殺し屋達に追われていたところをルパンによって助け出される。ルパンに巨大ダイヤモンド「女神の涙」を盗むよう依頼するもルパンと行動を共にする事で、父親が「N.D.W.」を利用して世界を支配しようとしている事を知り、悲しみに暮れるが、殺されたと思っていた父がバンコクの病院に収容されているのを知って父親の元へ戻る決意をする。
- その後はルパンに個人的な興味を持つようになり、携帯番号やメールアドレスを聞こうとしたが、教えてはもらえなかった。
- ガズ・キューイック
- 声 - 津嘉山正種
- 世界でも名高い巨大警備会社「MIX」の社長である元傭兵(階級は大佐)で、ライアットとは旧知の仲であり、かつての部下でもある。
- 表向きでは警備会社を装っているが、実態は民間軍事会社で、裏では人工ダイヤの中にニトログリセリンを圧縮した危険な最新鋭兵器、通称「N.D.W.(ニトロ・ダイヤモンド・ウェポン)」を始めとする兵器の開発及び生産を行っていた。また、娘のミシェルに甘い割には家庭を顧みようとしない冷血漢で、妻の死を看取るよりも仕事の方を優先するほどである。アメリカ大統領がオークションで競り落とし、ホワイトハウスに展示されるはずであった巨大ダイヤ「女神の涙」をN.D.W.とすり替えて大統領を脅迫し、世界を裏から操る「女神の涙作戦」を実行に移そうとするが、ライアットに裏切られた上に「MIX」の社長の座も奪われてしまう。辛うじてN.D.W.のデータを抹消し、ライアットに襲い掛かるも彼が撃ったショットガンによって重傷を負い、バンコクの病院に収容され、何とか生存していることが伝えられた。
- ライアット
- 声 - 立木文彦
- 元傭兵の殺し屋で、かつてはガズの部下であり、次元ともその時に出会っている。
- 南アフリカ某国の反政府組織から王を守るべく雇われていた際に王の娘であるジェニーを国外へ逃がそうとしたが、彼女を守りきることは出来ずに死亡させてしまい、自分だけが辛うじて生き残った過去を持ち、それが原因で次元から命を狙われることになった。
- ショットガンを愛用しており、常にショットシェル(散弾銃の弾丸)を身体中に巻きつけている。
- ガズから「N.D.W.」の資料を奪うべく次元と手を組むが、裏では社長の座を狙う「MIX」の副社長やダノン、ファイヤーとも手を組んでいた。「女神の涙」を手に入れるべく、次元を利用して邪魔なルパンと相打ちさせようとするも失敗、MIXの本社にてミシェルを人質にして取り返された後にガズが密かに用意していた隠しシェルターを利用して逃げようとするが、女神の涙とすり替えられたN.D.W.の爆発によってダノンと共に爆死する。
- 副社長
- 声 - 玄田哲章
- 「MIX」の副社長である元傭兵で、その時からガズの部下であったが、裏ではライアットと内通しており、社長の座を狙っていた。
- ガズが重傷を負い、バンコクの病院に収容された後は事実上「MIX」の社長に就任し、「女神の涙作戦」の指揮を執った。
- ダノン
- 声 - 秋元羊介
- ガズの部下。
- 不二子に接近して「女神の涙作戦」に利用し、警官隊に不二子を追わせ、そのどさくさに紛れて女神の涙を奪取する。その後はMIXの本社でルパンと怒り心頭に発した不二子と対決、辛うじてライアットと共にシェルターへ逃げ込むことに成功するも持っていたダイヤはルパンの手によってN.D.W.とすり替えられており、ライアットと共に爆死した。
- ファイヤー
- 声 - 咲野俊介
- ガズの手下で、ボール型の小型火炎放射器を愛用する殺し屋だが、裏ではライアットと内通している。
- 終盤で次元を殺そうとするが、乱入してきた不二子に愛用の火炎放射器を奪われて自身が焼かれた上、五ェ門に服を斬られ、そのまま噴水の中へと落下した。
- ジェニー
- 声 - 安藤麻吹
- 南アフリカ某国の王女。
- 次元を愛していたが、ライアットと共に国外脱出を図るが失敗し、爆死した。
- ワシントン
- ニューヨークの競馬で、人気No.1の競走馬。
- ルパンに買収され、彼の逃亡を助けた。
声の出演[編集]
- ルパン三世 - 栗田貫一
- 次元大介 - 小林清志
- 石川五ェ門 - 井上真樹夫
- 峰不二子 - 増山江威子
- 銭形警部 - 納谷悟朗
- ミシェル・キューイック - 伊瀬茉莉也
- ガズ・キューイック - 津嘉山正種
- ライアット - 立木文彦
- 副社長 - 玄田哲章
- ダノン - 秋元羊介
- ファイヤー - 咲野俊介
- ジェニー - 安藤麻吹
- 競馬アナウンサー - 小林皓正
- トゥクトゥクの運転手 - 岩崎ひろし
- 僧侶 - 松尾まつお
- デイモン - 姫野惠二
- コックス - 斉藤瑞樹
- コリアーノ - 川鍋雅樹
- フロントマン - 奥田啓人
- 警官A - 伊丸岡篤
- 警官B - 後藤淳一
- 警官C - 呉本圭崇
- マフィアA - 雨宮弘樹
- マフィアB - 伊牟田大
- マフィアC - 皆木俊彦
- 売り子 - 木川絵理子
スタッフ[編集]
- 原作 - モンキー・パンチ(MPワークス、ルパン三世officialマガジン刊)
- 企画 - 大澤雅彦、松元理人
- 監督 - 亀垣一
- 脚本 - 柏原寛司
- 音楽 - 大野雄二
- 音楽監督 - 鈴木清司
- 録音監督 - 加藤敏
- 音響効果 - 糸川幸良
- 音響制作 - 東北新社
- 音響制作担当 - 大野拓也
- 美術監督 - 飯島由樹子
- 作画監督 - 高橋信也、柳瀬譲二、依田正彦、斉藤雅和、八崎健二
- 絵コンテ - 亀垣一、鍋島修、高田耕一、小倉宏文、徳本善信、高木茂樹、殿勝秀樹
- キャラクターデザイン - 平山智
- メカニックデザイン・メカ作画監督 - 水村良男
- 色彩設計 - 山上愛子
- 撮影監督 - 大坪聡
- 編集 - 佐野由里子
- 制作担当 - 綿引圭
- 演出 - 小倉宏文、徳本善信、浅見松雄
- プロデューサー - 中谷敏夫(日本テレビ)、尾﨑穏通(TMS)
- アシスタントプロデューサー - 青木隆介(TMS)
- 脚本プロデューサー - 飯岡順一
- 音楽プロデューサー - 山田慎也、澤藤弘一
- オープニングテーマ「ルパン三世のテーマ'80」(2005version)
- 作曲 - 大野雄二
- エンディングテーマ「ミシェル」
- 作詞 - Miliyah
- 作曲 - 大野雄二
- 歌 - 加藤ミリヤ
- オリジナル・サウンドトラック - 「ルパン三世 セブンデイズ ラプソディ」
- 取材協力 - モーション・ブルー・ヨコハマ
- 企画・制作 - 日テレ、トムス・エンタテインメント
- 製作・著作 - トムス・エンタテインメント
脚注・出典[編集]
- ^ “【本編プレビュー】ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ|”LUPIN THE 3RD: SEVENDAYS RHAPSODY”(2006) - YouTube”. www.youtube.com. 2020年8月28日閲覧。
- ^ 『ルパンVS複製人間』『カリオストロの城』『風魔一族の陰謀』を除く。
- ^ 株式会社インプレス (2010年1月20日). “VAP、「ルパン三世」TVスペシャル21作品をBD-BOX化” (日本語). AV Watch. 2020年8月28日閲覧。
- ^ ルパン三世officialマガジンVol9 2006年9月発売 双葉社
外部リンク[編集]
- ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ - 金曜ロードショー(2006年9月8日放送分)
- ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ - トムスエンタテインメント公式サイト
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