丁超

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

移動先: 案内検索
丁超
Ding Chao.jpg
Who's Who in China Suppl. to 4th ed. (1933)
プロフィール
出生: 1883年光緒9年)
または1876年(清光緒2年)[1]
死去: 1950年または1954年
Flag of the People's Republic of China.svg 中華人民共和国
出身地: 清の旗 盛京将軍管轄区奉天府興京庁
職業: 軍人
各種表記
繁体字 丁超
簡体字 丁超
拼音 Dīng Chāo
注音符号 ㄉ|ㄥ ㄔㄠ
和名表記: てい ちょう
発音転記: ディン チャオ
ラテン字 Ting Ch'ao
テンプレートを表示

丁 超(てい ちょう)は中華民国満州国の軍人。当初は北京政府奉天派の軍人で、後に国民革命軍に加わり、満州事変(九・一八事変)勃発後は関東軍と戦う。しかし関東軍に捕らえられ、釈放後は満州国で要人となった。潔忱

事績[編集]

奉天派への加入[編集]

清の優附生。後に日本に留学し、陸軍士官学校を卒業した。帰国後は東三省軍械廠一等科員となっている。

中華民国成立後、吉林省督軍署副官長に任ぜられる。以後、張作霖率いる奉天派の軍人として経歴を重ねることになる。奉天軍械廠材料科科長、軍械廠錦州分廠廠長、軍械廠廠長、奉天総司令部兵站処長を歴任している。1919年民国8年)、北京歩軍統領衙門総参議に任命される。翌年、黒竜江督軍署参謀長兼国防籌備処処長に転じた。翌年6月、哈満護路軍司令・満海警備総司令も兼任した。この頃、ロシア白軍の部隊を武装解除する軍功をあげ、陸軍少将に昇進している。

1921年(民国10年)、吉林督弁公署参謀長に任命された。翌年、鎮威軍後方司令となる。6月、延吉鎮守使兼第13旅旅長に任ぜられた。その後、吉林鎮守使兼第8旅旅長、浜江鎮守使兼第18旅旅長、護路軍長綏司令を歴任している。1928年(民国17年)、陸軍中将銜を授与された。6月、張作霖が爆殺されて子の張学良が後継し、丁超も引き続きその配下となる。

対日抗戦から満州国加入[編集]

1929年(民国18年)、張学良とソ連の国境紛争が発生した際には、丁超は吉林軍前敵総指揮、東北辺防軍東路前敵総指揮として参戦した。1931年(民国20年)、代理護路軍総司令となる。満州事変(九・一八事変)勃発後は、当初、在野で関東軍に抵抗を続けた。

1932年(民国21年)1月、丁超は李杜らとともにハルビンに吉林省自衛軍司令部を設立し、丁は護路軍総司令に就任している。翌月、関東軍がハルビンを攻撃してくると、これに抗戦したが、劣勢となり依蘭に退却した。7月、国民政府から吉林省政府主席に任ぜられている。9月、吉黒聯軍に参加してハルビンへ反攻を仕掛けたが、結局失敗に終わり、ソ連領内に逃れた[2]

1933年(民国22年)、丁超は帰国したところを関東軍に捕らえられ、満州国の軍事法廷で裁かれることになった。しかし、判決が下される直前に、溥儀の命令により特赦される。以後の丁超は、満州国で地位に就くことになった。1938年康徳5年)5月[3]通化省省長に任ぜられる。翌年8月、安東省省長に転じた。1942年(康徳9年)9月28日、参議府参議に任命された[4]

晩年と最期[編集]

満州国滅亡後の丁超の行方、最期については2説ある。

まず徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』によれば、以下の通りである。丁超は満州国滅亡直後にソ連軍に逮捕、連行されてしまう。その後、中華人民共和国に引き渡され、撫順戦犯管理所に収監された。1950年に獄中で病没(すなわち、引渡し直後に獄死したことになる)。同資料は生年を1883年としているため、享年68である。

一方、王鴻賓ほか主編『東北人物大辞典』によれば、丁超は満州国滅亡後に北平へ逃亡して、ここに隠れ住んだとされる。1954年、北京市の公安機関に発見、逮捕されてしまう。同年中に死刑判決を受け、執行された。同資料は生年を1876年としているため、享年79である。

[編集]

  1. ^ Who's Who in China 5th ed., p.229は、1882年生まれとしている。
  2. ^ Who's Who in China 5th ed.によれば、このとき丁超が日本軍に捕らえられ処刑された、との報告が国民政府にあったとされる。
  3. ^ 劉寿林ほか編『民国職官年表』による。徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』は、同年8月就任としている。
  4. ^ 「共栄圏の重責完遂へ 満州国大臣全面更迭」『朝日新聞』昭和17年(1942年)9月29日夕刊、1面

参考文献[編集]

  • 徐友春主編 『民国人物大辞典 増訂版』 河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
  • 王鴻賓ほか主編 『東北人物大辞典』 遼寧古籍出版社、1996年
  • 劉寿林ほか編 『民国職官年表』 中華書局1995年。ISBN 7-101-01320-1。
  • 山室信一 『キメラ - 満洲国の肖像 増補版』 中央公論新社中公新書)、2004年。ISBN 4-12-191138-5。
 中華民国の旗 中華民国国民政府
先代:
張作相
吉林省政府主席
1932年7月 - ?
次代:
鄒作華
 Flag of Manchukuo.svg 満州国
先代:
呂宜文
通化省長
1938年5月 - 1939年9月
次代:
張書翰
先代:
黄富俊
安東省長
1939年9月 - 1942年9月
次代:
曹承宗