三菱・エクリプスクロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三菱・エクリプスクロス
GK1W/GK9W型
欧州仕様:フロントビュー
2018 Mitsubishi Eclipse Cross 3 4X2 1.5 Front.jpg
欧州仕様:リヤビュー
2018 Mitsubishi Eclipse Cross 3 4X2 1.5 Rear.jpg
インテリア:大阪モーターショー2017展示車両
Osaka Motor Show 2017 (272) - Mitsubishi ECLIPSE CROSS.jpg
販売期間 海外:
2017年10月 -
日本:
2018年3月1日 -
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
エンジン 4B40型:
1,498cc 直列4気筒 DOHC 直噴ターボ
4N14型:
2,267cc 直列4気筒 DOHC インタークーラーディーゼルターボ
駆動方式 前輪駆動
四輪駆動
最高出力 4B40型:
110kW (150PS)/5,500rpm
4N14型:
107kW (145PS)/3,500rpm
最大トルク 4B40型:
240N・m (24.5kgf・m)/
2,000-3,500rpm
4N14型:
380N・m (38.7kgf・m)/2,000rpm
変速機 ガソリン車:INVECS-III 8速スポーツモードCVT
クリーンディーゼル車:8速スポーツモードA/T
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:マルチリンク式
全長 4,405mm
全幅 1,805mm
全高 1,685mm
ホイールベース 2,670mm
車両重量 1,460-1,680kg
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
プラットフォーム 三菱・GSプラットフォーム
-自動車のスペック表-

エクリプス クロスECLIPSE CROSS)は、三菱自動車工業が製造・販売するクロスオーバーSUVである。

概要[編集]

コンパクトSUV「RVR」とミッドサイズSUV「アウトランダー」および「アウトランダーPHEV」という、三菱自動車のクロスオーバーSUVラインアップに新たに加わる新型コンパクトSUVである[1]

三菱自動車のグローバル戦略車として、2017年10月の欧州への出荷を皮切りに、11月に豪州・ニュージーランドASEAN地域、2018年1月に北米に向けて出荷しており、最終的に約80ヶ国へ展開する計画であるとしている[2]

デザイン・パッケージング[編集]

デザインテーマは「VIBRANT & DEFIANT(躍動、そして挑戦)」で、アスリートがクラウチングスタートから走り出す瞬間を表現している[3]。フロントデザインには、三菱自動車の最新デザイン言語である「ダイナミックシールド」をさらに進化させて採用。薄くシャープなLEDヘッドライト(G、G Plus Packageに標準装備)とLEDデイライトをフロントフェイス上部に配置し、ターンランプとフォグランプを下部に配置することで、より精悍なイメージを表現するとともに、ターンランプの視認性の向上を図っている。また、ベルトラインや彫刻的なキャラクターラインによるウェッジシェイプ(前傾姿勢)、前傾したリヤウインドウ、テールゲートを直線的に落とし込みオーバーハングを切り詰めたリヤエンド、大きく張り出した筋肉質な前後のフェンダーにより、三菱自動車はこの車を「クーペSUV」と表現している[2]。 なお、流麗なフォルムはストレートに「クーペスタイルのSUV」を表現する理由から、三菱クーペの象徴でもあるエクリプスになぞらえ、その名が採用された[4]

インテリアは、ブラックとシルバーのモノトーンとし、水平基調のインストルメントパネルと立体的なシルバー加飾を採用。また、薄型のスマートフォン連携ディスプレイオーディオ[SDA]+タッチパッドコントローラー(G Plus Packageに標準装備)、ヘッドアップディスプレイ(G、G Plus Packageに標準装備)を搭載することで、運転席の先進感を高めている[2]

メカニズム[編集]

エンジンは2種類が設定されており、当初は新開発のダウンサイジング直列4気筒1.5L直噴ターボ「4B40」型が搭載された。運転状態により筒内噴射と吸気ポート噴射をきめ細かく制御することで、優れた燃費性能とクリーンな排出ガス特性を両立させている。また、排気量は1.5Lでありながら従来型の2.4L自然吸気エンジンを凌ぐ中低速トルクを発揮する。[2]

2019年6月に追加されたクリーンディーゼル車には、ミニバンデリカD:5にも採用されている直列4気筒2.2Lコモンレール式DI-D(ダイレクト・インジェクション・ディーゼル)クリーンディーゼルターボエンジン「4N14」型が搭載されており、最大トルクは2000rpmの低回転域から380N・mの大きなトルクを発生させるほか、尿素水溶液「AdBlue」により窒素酸化物(NOx)を安定して浄化させる尿素SCRシステムも搭載される[5]

トランスミッションは搭載エンジンによって異なり、ガソリン車にはINVECS-III 8速スポーツモードCVTが、クリーンディーゼル車には8速スポーツモードA/Tがそれぞれ搭載される。

プラットフォームは、RVR、アウトランダーと基本部分を共用。ボディのフロント部を3点式のストラットタワーバーで補強し、リヤ周りを中心に「構造用接着剤」の塗布によって高剛性化したボディや、RVRおよびアウトランダー用をベースに専用開発されたサスペンションにより、操縦安定性の向上を図っている[6][7]

4WD車は、アクセル開度や車速、車両の走行条件などから、後輪へ伝達するトルクを常に適切に配分する「電子制御4WDシステム」を搭載。これにAYCブレーキ制御を追加した車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用する。ドライブモードセレクターも装備されており、ドライバーは状況に応じて「AUTO」「SNOW」「GRAVEL」の中から最適な制御を選択することが可能となっている[2]

安全性[編集]

安全装備では、予防安全技術「e-Assist」に含まれる衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]、誤発進抑制機能(前進&後退時)[UMS]、車線逸脱警報システム[LDW]、オートマチックハイビーム[AHB]を全車に標準装備。また、レーダークルーズコントロールシステム[ACC](G、G Plus Packageに標準装備)、後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW/LCA]と後退時車両検知警報システム[RCTA](ともにG Plus Packageに標準装備、Gにメーカーオプション)も用意されている[8]

年表[編集]

2017年2月28日
2017年ジュネーブ国際モーターショーで世界初披露[9]
2017年10月3日
欧州向け量産車の出荷を開始[10]
2017年11月28日
豪州向け量産車の出荷を開始[11]
2017年12月22日
日本国内向けの予約注文の受付を開始[12]
2018年1月16日
北米向け量産車の出荷を開始[13]
2018年ジュネーブ国際モーターショー展示車両
2018年3月1日
同日、日本での販売を開始[2]
日本仕様のラインアップは「M」・「G」・「G Plus Package」の3グレードを用意。
ボディカラーは、新開発の「レッドダイヤモンド」(有料色)と「ブロンズメタリック」に、「ホワイトパール」(有料色)、「スターリングシルバーメタリック」、「チタニウムグレーメタリック」、「ブラックマイカ」、「レッドメタリック」、「ライトニングブルーマイカ」を加えた全8色を設定。
2018年10月3日
2018年度グッドデザイン賞を受賞[14]
2018年11月6日
中国での販売を開始[15]
広汽三菱汽車有限公司[注 1]が同年10月から現地生産する「エクリプス クロス(中国名:奕歌)」の販売を中国で開始すると発表。
2018年11月14日
2019年次「RJCカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞[16]
三菱車での同賞受賞は2007年次のi以来12年ぶりとなった。
2018年12月13日
一部改良[17]
4WD車に採用されていたアクティブヨーコントロール(AYC)を2WD車にも採用したほか、ルーフレールレス仕様のメーカーオプション設定を追加。併せて、「G」と「G Plus Package」はフロントドアガラスに遮音性の高いガラスが採用され、全席のパワーウインドウスイッチに照明が追加されるとともに、運転席から全席の窓をワンタッチでオート開閉する機能も追加され、オート開閉時の挟まれ防止機能も設定された。また、従来は本革シートとのセットオプション設定だった運転席・助手席シートヒーターを標準装備化した。「M」は16インチアルミホイールを切削光輝仕上げに変更した。ボディカラーにおいて「レッドメタリック」を廃止。
2018年12月13日
特別仕様車「BLACK Edition」を発売[18]
「G Plus Package」をベースに、電動格納式リモコンドアミラーや前後のスキッドプレートにブラックマイカ、フロントグリルにピアノブラック、18インチアルミホイールにブラック塗装がそれぞれ採用され、サイドドアガーニッシュにブラックマイカ加飾が施された。ボディカラーは「スターリングシルバーメタリック」と「ブロンズメタリック」を除く5色が設定される。
2019年6月13日
クリーンディーゼル車を追加発売[5]
全てのグレードに設定されているほか、2018年12月発売の特別仕様車「BLACK Edition」にも設定されている。なお、四輪駆動(4WD)車のみの設定となる。また、WLTCモード走行による排出ガス及び燃料消費率(燃料消費率はJC08モード走行も併記)に対応している。

ボディカラー[編集]

BYR color wheel.svg この項目ではを扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。

※ 伸縮型のメニューとして掲載する。[表示]をクリックすると一覧表示される。


車名の由来[編集]

クーペSUVということでクーペ/コンバーチブルのエクリプスと「クロスオーバー」を名称の由来としており[19]、「ドライバーに鮮明な印象を与え、心を刺激し、高揚させる存在に慣れるように。そんな思いを込めて」名付けられたとする[20]

しかし「Eclipse」という単語自体の意味はクーペの時は18世紀競走馬エクリプス[注 2]からも取っている[21]一方で本車両では単に「日食」の意味であり競走馬の件は全く触れられていない。

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 広州汽車集団股份有限公司、三菱自動車工業、三菱商事の3社による車両生産・販売合弁会社[15]
  2. ^ もっとも競走馬のエクリプス自体、日食の日に生まれた事からの命名。

出典[編集]

  1. ^ “三菱自動車、2017年ジュネーブ国際モーターショーで新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』を世界初披露” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年2月28日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5054.html 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年3月1日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5178.html 
  3. ^ モーターファン別冊 ニューモデル速報 第567弾『三菱エクリプス クロスのすべて』27ページ、デザインインタビュー 三栄書房、2018年4月 ISBN 978-4-7796-3551-9
  4. ^ 伝統の最新4WD『エクリプス クロス』登場で関係者直撃!「三菱が日産になっても生き残れませんから」週プレNews2018年3月8日
  5. ^ a b “クロスオーバーSUV『エクリプス クロス』のクリーンディーゼルエンジン搭載車を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年6月13日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2019/detail5329.html 2019年6月18日閲覧。 
  6. ^ “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年3月1日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5178.html 
  7. ^ モーターファン別冊「三菱エクリプス クロスのすべて」、2018年4月23日発行。株式会社三栄書房。
  8. ^ 「三菱エクリプス クロス カタログ」、2018年3月発行。
  9. ^ “三菱自動車、2017年ジュネーブ国際モーターショーで新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』を世界初披露” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年2月28日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5054.html 
  10. ^ “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』の欧州仕様車を出荷開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年10月3日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5124.html 
  11. ^ “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』の豪州仕様車を出荷開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年11月28日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5141.html 
  12. ^ “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』の予約注文を受付開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年12月22日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2017/detail5158.html 
  13. ^ “新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』の北米仕様車を出荷開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年1月16日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5163.html 
  14. ^ “クロスオーバーSUV『エクリプス クロス』が「2018年度グッドデザイン賞」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年10月3日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5243.html 
  15. ^ a b “中国で現地生産の『エクリプス クロス』を販売開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年11月6日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5254.html 
  16. ^ “クロスオーバーSUV『エクリプス クロス』が2019年次「RJCカーオブザイヤー」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年11月14日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5256.html 
  17. ^ “クロスオーバーSUV『エクリプス クロス』を一部改良して発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年12月13日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5264.html 
  18. ^ “『ミラージュ』『エクリプス クロス』『アウトランダー』の特別仕様車「BLACK Edition」を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2018年12月13日), https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5263.html 
  19. ^ 車名の意味・由来(三菱自動車公式FAQ)
  20. ^ ECLIPSE CROSS-CONCEPT「エクリプス クロスの由来」(三菱公式特設)
  21. ^ 車名の意味・由来(三菱自動車公式FAQ)

関連項目[編集]