三菱・eKクロス
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三菱・eKクロス B34W/B35W/B37W/B38W型 | |
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T | |
販売期間 | 2019年3月28日 - |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア軽トールワゴン |
エンジン |
BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHC BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHCターボ |
駆動方式 |
前輪駆動(2WD車) 四輪駆動(4WD車) |
モーター | SM21型:交流同期電動機 |
最高出力 |
エンジン: 38 kW (52 PS)/6,400 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (M、G) エンジン: 47 kW (64 PS)/5,600 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (T) |
最大トルク |
エンジン: 60 N·m (6.1 kgf·m)/ 3,600 rpm モーター: 40 N·m (4.1 kgf·m)/100 rpm (M、G) エンジン: 100 N·m (10 kgf·m)/ 2,400 - 4,000 rpm モーター: 40 N·m (4.1 kgf·m)/100 rpm (T) |
変速機 | CVT |
サスペンション |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 (2WD車) 後:トルクアーム式3リンク (4WD車) |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
1,640 mm(1,665 mm)[注 1] (2WD車) 1,660mm(1,685 mm)[注 1] (4WD車) |
ホイールベース | 2,495 mm |
車両重量 | 840 - 920 kg |
ブレーキ |
前:ディスク 後:リーディングトレーリング式ドラム |
プラットフォームを共用する車種 |
三菱・eKワゴン(4代目) 日産・デイズ(2代目) |
先代 |
三菱・eKアクティブ(初代、直接上) 三菱・パジェロミニ(2代目、間接上) |
プラットフォーム | 日産・CMF-Aプラットフォーム |
-自動車のスペック表- |
eKクロス(イーケイ・クロス、eK X)は、三菱自動車工業が製造・販売するクロスオーバーSUV[1]軽トールワゴンである。
本記事では、スーパーハイトワゴン仕様の派生車種であるeKクロス スペース(イーケイ・クロス スペース、eK X SPACE)も併せて述べる。
概要[編集]
4代目eKワゴンと同時に市場に投入された「SUVテイストのクロスオーバーモデル」である。先代eKワゴンのスポーティ版である「eKカスタム」に代わり、三菱自動車の強みであるSUV的要素を取り入れた軽自動車として開発された[2]。
開発にあたり、三菱自動車と日産自動車の合弁会社NMKVがマネジメントを行い、三菱自動車が生産する点は先代eKワゴンと同様だが、三菱自動車主導で開発された先代と異なり、商品企画・車両開発を日産自動車主導で行うなど、新たな開発・生産プロセスにより誕生した。プラットフォーム・エンジン・CVTといった主要コンポーネントは新開発され、三菱自動車としては初採用となる「高速道路同一車線運転支援技術」を導入するなど、同社の軽自動車づくりのノウハウと、日産自動車の先進技術(日産・インテリジェントモビリティ)を融合させたモデルとなっている[1][3]。
4代目eKワゴンは先代に引き続き、日産自動車が販売するデイズが姉妹車として存在するが、「eKクロス」は三菱自動車の専売車種となっている(逆にデイズハイウェイスター相当のエアログレードは4代目eKには設定されない)。
デザイン・パッケージング[編集]
デザインコンセプトは「THE CUTE BEAST(キュート・ビースト)」。eKワゴンをベースに存在感のあるSUVテイストを表現した。フロントフェイスは三菱自動車のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用。LEDポジションランプは視認性の良いボンネットフード下に、また、縦型デザインの3灯式LEDヘッドライトは上2段がロービーム、その下にハイビームを配置した。サイドビューは、先代eKワゴン/eKカスタムに対し65mm延長されたホイールベースを活かしたシルエットと、彫刻的なキャラクターラインにより力強さを表現。また、ベースとなったeKワゴンに対して、サイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラック色としたほか、メーカーオプションでルーフレールを設定する等、SUVらしさを強調したデザインとした[1]。リヤは、ルーフスポイラーやシルバー色のテールゲートガーニッシュが専用品。「G」と「T」はリヤバンパーにもシルバーのアクセントを施した。ドアミラーサイドターンランプ(LED)やフロントフォグランプ(「M」を除く)、15インチタイヤ&アルミホイール(「M」を除く)などeKワゴンには未設定の装備を採用している。
インテリアでは、ブラックを基調にブルーを差し色とした内装色とし、シートには、凹凸感のある生地にハニカム調エンボス加工を施したデザインを採用した。また、プレミアムインテリアパッケージをメーカーオプションとして設定(「M」を除く)。ストライプパターンの生地とタン色の合成皮革を組み合わせたカラーコンビネーションを採用した[1]。
パッケージング面では、先代eKワゴン/eKカスタム比で65 mm延長したホイールベースにより、後席のニールームを70 mm拡大。後席の足元は出っ張りのないフラットなデザインとし、乗降性が向上したほか、荷物を安定して置くことも可能。また、リヤシートはテールゲート側からもスライド操作ができるようにしたほか、運転席はシートバックの角度を最適化し、身体の胸郭部分と骨盤部分を積極的にサポートするスパイナルサポートを採用したことで長距離走行でも疲れにくいシートとした[1]。
メカニズム[編集]
エンジンは日産の親会社であるルノーが新興国向けAセグメントクラスの小型車専用に開発したBR08型を基にスケールダウンした新開発の「BR06」型を搭載。先代eKワゴン/eKカスタムが搭載した「3B20」型に対し、低フリクション化・高圧縮比化を実現。トランスミッションもエンジンと同様に新開発。高効率オイルポンプと低フリクションベルトを採用しワイドレシオ化された新型CVTを搭載した。また、モーターがエンジンをアシストする「HYBRID」システムを全車に採用した。加速時は専用のリチウムイオンバッテリーに蓄えた電力を利用し、モーターが駆動力をアシスト、減速時には回生ブレーキで生じた電気エネルギーをリチウムイオンバッテリーに効率的に充電するほか、車速が約13 km/h以下になるとエンジンを停止させるオートストップ&ゴー[AS&G](コーストストップ機能付)を採用した[1]。
エンジン単体のスペックでは先代eKワゴン/eKカスタムに対し、自然吸気仕様は最高出力が2 kW(3 PS)、最大トルクが1 - 4 N・m(0.1 - 0.4 kgf・m)向上。また、ターボチャージャー仕様は最大トルクが2 N・m(0.2 kgf・m)向上。さらに、両エンジンともにモーターとして「SM21」型(最高出力:2.0 kW (2.7 PS)、最大トルク:40 N・m (4.1 kgf・m))を組み合わせることで、加速性能・燃費性能・静粛性の向上を図った。
プラットフォームも新開発とし、2WD車のリヤサスペンションはトーションビーム式に変更[注 2]。駆動方式は全車、2WDとVCU(ビスカスカップリング方式)の4WDを設定。また、滑りやすい路面での発進・加速を支援するグリップコントロールを全車に標準装備とした。雪道やぬかるんだ路面で片側の駆動輪が空転した際、スリップした駆動輪にはブレーキ制御、グリップしている駆動輪にはより大きな駆動力を与えることで走破性を高める機能である[1]。
安全性[編集]
予防安全技術「e-Assist」を全車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM][注 3]、踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報システム[LDW][注 4]、オートマチックハイビーム[AHB][注 5]に加え、車線逸脱防止支援機能[LDP][注 6]を新採用。車線を外れそうになった際、車線内に戻す方向に制御力を短時間発生させて、車両を車線内に戻す操作をアシストする機能である[1]。
また、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグを全車に標準装備としたほか、ベルトに一定以上の力が加わると胸部にかかる負担を緩和するフォースリミッター付のシートベルトを前席だけではなく後席にも採用するなど、パッシブセーフティ機能の向上を図った。
その他機能・装備[編集]
高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT」[注 7][4]を三菱自動車として初採用した。前方を走行する車両との距離をキープするアダプティブクルーズコントロール[ACC][注 8]と、道路の白線を検知し車線中央の走行をアシストする車線維持支援機能 [LKA][注 9]により構成されており、車両側でアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援することでドライバーのストレスや疲労を軽減する機能である。「MI-PILOT」は、電動パーキングブレーキ、ステアリングスイッチ(MI-PILOT)とともに「先進快適パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]。
また、先代eKワゴン/eKカスタムから継続設定となる「マルチアラウンドモニター」には、車両周囲の歩行者や自転車を検知してモニターへの表示と警報で注意を促す「移動物検知機能」を追加。さらに、車両後方に搭載したカメラの映像を映し出す「デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター表示機能付)」を軽自動車では初採用。両装備とも「先進安全パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]。
eKクロス スペース[編集]
三菱・eKクロス スペース B34A/B35A/B37A/B38A型 | |
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市販仕様 T 2WD 東京オートサロン出展車 | |
販売期間 |
2020年3月19日 - (発表:2020年2月6日) |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア軽トールワゴン |
エンジン |
BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHC BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHCターボ |
駆動方式 |
前輪駆動(2WD車) 四輪駆動(4WD車) |
モーター | SM21型:交流同期電動機 |
最高出力 |
エンジン: 38 kW (52 PS)/6,400 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (M、G) エンジン: 47 kW (64 PS)/5,600 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (T) |
最大トルク |
エンジン: 60 N·m (6.1 kgf·m)/ 3,600 rpm モーター: 40 N·m (4.1 kgf·m)/100 rpm (M、G) エンジン: 100 N·m (10 kgf·m)/ 2,400 - 4,000 rpm モーター: 40 N·m (4.1 kgf·m)/100 rpm (T) |
変速機 | CVT |
サスペンション |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 (2WD車) 後:トルクアーム式3リンク (4WD車) |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
1,780 mm(1,800 mm)[注 1] (2WD車) 1,800mm(1,820 mm)[注 1] (4WD車) |
ホイールベース | 2,495 mm |
車両重量 | 960 - 1,030 kg |
ブレーキ |
前:ディスク[注 10] 後:リーディングトレーリング式ドラム |
プラットフォームを共用する車種 | 日産・ルークス(3代目) |
プラットフォーム | 日産・CMF-Aプラットフォーム |
-自動車のスペック表- |
eKクロス スペースは、eKクロス同様にSUVテイストのクロスオーバーのデザインとしつつ、eKスペースの機能を併せ持ったeKクロスのスーパーハイトワゴンモデルである。
2019年10月23日に第46回東京モーターショー2019にて参考出品車として世界初披露された新型軽コンセプトカー「SUPER HEIGHT K-WGN CONCEPT(スーパーハイト軽ワゴンコンセプト)」[5]がベースとなっており、2020年1月10日に東京オートサロン2020へ参考出品したタイミングで車名を「eKクロス スペース」とすることが発表[6]されてeKクロスの派生モデルの位置づけとなり、同年2月6日に2代目へフルモデルチェンジされたeKスペースと共に公式発表された[7]。
外観はeKクロス同様、フロントフェイスには「ダイナミックシールド」が採用されているが、Dピラーはリアで上部に切れ上がる「ジェットフィンピラー」とすることでガラスエリアを薄いイメージとし、前後バンパー下部にはシルバーのスキッドプレート形状部を設けている。内装はeKクロス同様ブラック基調となるものの、シート生地はキルティングパターンを採用。メーカーオプション設定の「プレミアムインテリアパッケージ」では、合成皮革とファブリックのコンビシートとなり、ブラウン基調にオレンジのアクセントカラーが配され、eKクロスと差別化されている。
全高をeKクロスに比べて140mm(ルーフレール装着の場合は135mm)高くしたほか、リアシートはeKクロスよりもスライド量が多くなっており(約320mm)、前席を一番後ろに下げた状態でも後席で余裕を持って座れるほどの足元空間が確保されている。また、メーカーオプションで前後席間のウォークスルーを可能にする前席セパレートシートが設定される。後席ドアはスライド式となり、開口幅を広くとるとともに、ハンズフリーオートスライドドア(一部グレードに設定、助手席側は標準装備・運転席側はメーカーオプション)が採用されており、両手がふさがっている場合でもキックセンサーでドアの開閉が可能である。ラゲッジルームは後席シートのスライドを再前端の状態にすることで、48Lのスーツケース4個が積載可能な積載量を持つ。
「MI-PILOT」はミリ波レーダーの導入により、追い越しの際にウインカーを出すと設定速度内で加速してスムーズな追い越しのアシストを行うほか、ワイパー作動時の機能向上やエンジンオフ時でも前回設定した車間を保持するなどした改良型となった。
予防安全技術「e-Assist」はeKクロスにも装備されているFCW、踏み間違い衝突防止アシスト、LDW、AHB、LDPに加え、前方衝突予測警報[PFCW]、ふらつき警報[DAA]、標識検知[TSR]、先行車発進通知[LCDN]の4点を追加。2台前を走る車両の状況から減速が必要と判断された場合、ドライバーのハンドル操作から注意力が低下していると判断された場合、車両進入禁止標識・最高速度標識・一時停止標識を検知した場合、信号待ちなどで停車中に先行車が発進した後も自車が停車し続けた場合にインフォメーション表示と警報ブザー[注 11]でドライバーに注意喚起し、ブレーキの踏み遅れによる追突事故の回避のアシスト・ドライバーへの休憩の促し・標識の見逃しの予防・先行車の発進通知を行うことが可能となった。
ヘッドライトは、eKクロス同様にアダプティブLEDヘッドライト[ALH](光軸自動調整機構付)を一部グレードにメーカーオプション設定されたほか、点け忘れ防止のため、スイッチからOFFポジションが廃され、周囲の明るさに合わせて自動で点灯・消灯するオートライトコントロールが常時作動するように設計された。エアバッグは運転席SRSニーエアバッグが追加されて7つに強化されている。
走行性能では日本国内の三菱車で初となるヒルディセントコントロールを搭載。急な下り坂や滑りやすい路面を下る際に電子制御を行うことで低車速に抑えて走行することが可能で、制御中の速度調整範囲を約4~20km/hと広く設定された。
年表[編集]
- 2019年3月14日
- 三菱自動車の水島製作所にてオフライン式を実施。また、同日予約注文の受付を開始[8][9]。
- 三菱自動車からは、フルモデルチェンジを受けるeKワゴンと新車種「eKクロス」として同年3月28日に発売予定、と発表。
- 2019年3月28日
- 「eKクロス」を発売[1]。キャッチフレーズは「ハイパフォーマンス軽SUV」で、CMキャラクターは竹内涼真。
- グレード構成は自然吸気エンジンを搭載する「M」、「G」とターボエンジン搭載の「T」の3タイプ。
- ボディカラーはモノトーンがホワイトパール(有料色)、チタニウムグレーメタリック、ブラックマイカ、レッドメタリック、ライトニングブルーマイカに、三菱ブランドの車種では初設定となるサンシャインオレンジメタリック(有料色)[注 12]を加えた6色。「G」と「T」に設定の2トーン(有料色)はサンドイエローメタリック×ホワイトソリッド、ナチュラルアイボリーメタリック×サンシャインオレンジメタリック、レッドメタリック×ブラックマイカ、オリーブグリーンメタリック×チタニウムグレーメタリック、ライトニングブルーマイカ×スターリングシルバーメタリックの5種類を設定。それぞれルーフ、ルーフスポイラー、ドアミラーを塗り分けている。
- 2019年10月2日
- 4代目eKワゴン・デリカD:5(2019年2月改良モデル)と共に2019年度グッドデザイン賞を受賞したことが発表された[10]。
- 2019年11月12日
- 4代目eKワゴンや日産・デイズ(2代目)と共に2020年次RJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞[11]。
- 三菱車での受賞は2019年次のエクリプスクロスに続き2年連続での受賞となり、2007年次に受賞したiを含め、通算3度目の受賞となった。
- 2019年12月6日
- 4代目eKワゴンや日産・デイズ(2代目)と共に2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー「スモールモビリティ部門賞」を受賞[12]。
- 三菱車における同賞受賞は初となり、日本カー・オブ・ザ・イヤー全体においてもアウトランダーPHEVで「イノベーション部門賞」を受賞した2013-2014年度以来6年ぶりとなった。
- 2019年12月19日
- サンドイエローメタリック×ホワイトソリッド及びナチュラルアイボリーメタリック×サンシャインオレンジメタリック(ext)/ブラック&タン(int)の組み合わせが、オートカラーアウォード2019にて特別賞を受賞した(デイズとの同時受賞)[13]。
- 三菱車におけるオートカラーアウォード受賞は1998年の第1回でギャラン/レグナムのトリガーモーブパープルで審査員特別賞を受賞して以来、21年ぶり2回目の受賞となった。
- 2019年12月25日
- 特別仕様車「T Plus Edition」を発売[14]。
- 「T」をベースに、MI-PILOT、電動パーキングブレーキ、デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター表示機能付)の3点が標準装備され、リアバンパーのシルバーアクセントをブラックに変更した。
- また、ブラックマイカのフロントバンパーガーニッシュとテールゲートガーニッシュ、ブラック/シルバーのサイドデカールで構成された専用ディーラーオプションパッケージとして「T Plus Editionコンプリートパッケージ」を設定した。
- 2020年2月6日
- スーパーハイトワゴン仕様の派生モデル「eKクロス スペース」が発表された(3月19日発売)[7]。
- グレード体系はeKクロスと共通で、「M」・「G」・「T」の3グレードを設定。
- ボディカラーはモノトーンはeKクロスと共通設定となるホワイトパール(有料色)、チタニウムグレーメタリック、サンシャインオレンジメタリック(有料色)、レッドメタリック、ブラックマイカの5色に、eKクロス スペース専用色となるナイトシャドウパープルパール(有料色)とオークブラウンメタリック(有料色)を加えた7色展開、2トーン(有料色)はeKクロスと共通設定となるナチュラルアイボリーメタリック×サンシャインオレンジメタリック、レッドメタリック×ブラックマイカ、サンドイエローメタリック×ホワイトソリッドの3種に、eKクロス スペース専用色となるオリーブグリーンメタリック×ホワイトソリッド、ホワイトパール×ブラックマイカ、サファイアブルーメタリック×ホワイトソリッドを加えた6種展開となり、eKクロスよりも多く設定されている。
- 2020年3月19日
- eKクロス スペースが2代目eKスペースと同時に発売された[15]。
- 発売前日の3月18日までの2代目eKスペースと合わせた受注台数が約5,000台だったことが発表された。
- 2020年8月20日
- eKワゴンと同時にeKクロスを一部改良[16]。
- eKクロス スペースに採用されていた機能が導入され、「e-Assist」にはTSR・PFCW・LCDN・DAAが追加され、ミリ波レーダーの採用によりFCMの夜間検知性能の向上並びに「MI-PILOT」に追い越し時の加速機能の追加とワイパー作動時の機能を向上。運転席SRSニーエアバッグやヒルディセントコントロールも搭載され、ヘッドランプのスイッチからOFFポジションが廃止された。
- そのほか、リアシートベルトにプリテンショナー機構と非着用ウォーニング着座センサーが搭載され、センターパネル部に充電用USBポートが追加された。
- ボディカラーは青系色をライトニングブルーマイカからサファイアブルーメタリックに入れ替え、スターリングシルバーメタリックとの2トーンカラー(有料色)も同様に入れ替えられた。
- 2020年9月17日
- eKクロス スペースに「助手席ムービングシート仕様車」が設定された[17]。
- グレード体系は「M」と「G」の2グレードが設定され、「M」は4WD、「G」は2WDとなる。
- 助手席が電動で回転し、車外へスライドダウンさせることで、車いすの座面とほぼ同じ高さにつくことが可能。回転時や乗降時の着座姿勢を支える胸部固定ベルトや、組み込み式のアームレスト、フットレストを追加。スライドダウン操作を手元で行うためのリモコンスイッチや、ラゲッジスペースに車いす固定用ゴムネットも装備される。
- 「G」には、ベース車はメーカーオプション設定の運転席側ハンズフリーオートスライドドアが装備される。また、前席がセパレートシートとなる関係上、助手席シートバックテーブル(コンビニエントフック付)、助手席シートアンダートレイ(車検証入れ付)、センターアームレスト、充電用USBポート(助手席シートバック)は非装備化される。
- 2020年10月1日
- eKクロス スペースが2代目eKスペースや日産・ルークス(3代目)と共に2020年度グッドデザイン賞を受賞したことが発表された[18]。
- 2020年12月7日
- eKクロス スペースが2代目eKスペースや日産・ルークス(3代目)と共に日本カー・オブ・ザ・イヤーで2020年(2020-2021)から新設された部門賞の一つで、総合的に優れた軽自動車を選出する「K CAR オブ・ザ・イヤー」を受賞。2019年(2019-2020)のeKクロスや4代目eKワゴンで受賞した「スモールモビリティ部門賞」に続き、三菱車が軽自動車を対象とした部門賞を2年連続で受賞した[19]。
- 2020年12月24日
- eKクロス・eKクロス スペース特別仕様車「G Plus Edition」が発売された[20]。
- 「G」をベースに、ベースグレードではメーカーオプションの「先進安全パッケージ」での設定となるマルチアラウンドモニター(移動物検知機能付)と自動防眩ルームミラー(マルチアラウンドモニター付)を特別装備するとともに、LEDパッケージを専用ディーラーオプションに設定。併せて、eKクロス スペース「G Plus Edition」では、ベースグレードではメーカーオプション設定となる運転席側ハンズフリーオートスライドドアと「後席パッケージA」の装備品も特別装備された。
- 同時に一部改良も行われ、メーカーオプションの設定が見直された。
車名の由来[編集]
シリーズ名の「eK」は「excellent K-car」の頭文字であると同時に「いい軽」の語呂合わせ。
また「X (クロス)」は、SUVらしい力強さをハイトワゴンに掛け合わせた(クロスさせた)ことから命名している[1]。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ a b c d 括弧内はメーカーオプションのルーフレール装着車の数値
- ^ 4WD車のリヤサスペンションは先代と型式的に共通の、トルクアーム式3リンクを採用。
- ^ Forward Collision Mitigation Systemの略称。単眼カメラ方式で、前方車両に対しては自車速が約10 - 80 km/hのときに作動。歩行者に対しては約10 - 60 km/hで作動する。
- ^ Lane Departure Warningの略称。
- ^ Automatic High Beamの略称。
- ^ Lane Departure Preventionの略称。
- ^ マイパイロット。Mitsubishi Intelligent-PILOTの略称。2代目デイズでは「プロパイロット(ProPilot)」の名称で搭載。
- ^ Adaptive Cruise Controlの略称。
- ^ Lane Keeping Assistの略称。
- ^ 「M」・「G」の4WD車と「T」、メーカーオプションの「先進快適パッケージ」を装着した「M」・「G」の2WD車はベンチレーティッドディスクとなる
- ^ 最高速度標識と一時停止標識を検知した場合を除く
- ^ 日産・デイズ(2代目)での「プレミアムサンシャインオレンジメタリック<#EBT>」相当。なお、日産・デイズシリーズでは、2016年12月よりデイズルークスに「プレミアムサンシャインオレンジ4コートメタリック<#QMM>」が設定されており、デイズ(初代)でも2017年1月から2019年3月まで設定されていた
出典[編集]
- ^ a b c d e f g h i j k l “新型軽自動車『eKワゴン』『eKクロス』を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年3月28日)
- ^ “三菱 eKワゴン・eKクロス 新型】とにかく三菱らしさを出すために…エクステリアデザイナー[インタビュー]”. Response (2019年3月29日). 2010年4月2日閲覧。
- ^ “日産DAYZより三菱eKのほうがちょっと高くなっているワケ”. carview (2019年3月29日). 2010年4月2日閲覧。
- ^ プロパイロットが日産の登録商標であるため(商標登録番号:5893100、6060935、6060936)、三菱側で新たに商標登録している(商標登録番号:6075747、6075748、6159962)。
- ^ “三菱自動車、第46回東京モーターショー2019においてバギータイプの電動SUVコンセプトカー『MI-TECH CONCEPT』および軽コンセプトカー『SUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPT』を世界初披露” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年10月23日) 2020年2月7日閲覧。
- ^ “三菱自動車、新型軽スーパーハイトワゴンの車名を『eKクロス スペース』『eKスペース』に決定” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年1月10日) 2020年2月7日閲覧。
- ^ a b “新型軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』『eKスペース』を3月19日に発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年2月6日) 2020年2月7日閲覧。
- ^ “日産自動車、三菱自動車、NMKVが新型軽自動車のオフライン式を実施” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年3月14日)
- ^ “新型軽自動車『eKワゴン』『eKクロス』の予約注文を受付開始” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年3月14日)
- ^ “オールラウンドミニバン『デリカD:5』と、軽ハイトワゴン『eKクロス』『eKワゴン』が「2019年度グッドデザイン賞」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年10月2日) 2019年10月3日閲覧。
- ^ “軽自動車『eKクロス』『eKワゴン』が2020年次「RJCカーオブザイヤー」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年11月13日) 2019年11月14日閲覧。
- ^ “軽自動車『eKクロス』『eKワゴン』が2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー「スモールモビリティ部門賞」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年12月6日) 2019年12月6日閲覧。
- ^ “軽ハイトワゴン『eKクロス』がオートカラーアウォード2019で特別賞を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年12月20日) 2019年12月20日閲覧。
- ^ “三菱自動車、軽ハイトワゴン『eKクロス』の特別仕様車を発売~運転支援技術などを標準装備~” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2019年12月25日) 2020年1月9日閲覧。
- ^ “新型軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』『eKスペース』を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年3月19日) 2020年3月19日閲覧。
- ^ “軽ハイトワゴン『eKクロス』『eKワゴン』を一部改良” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年8月20日) 2020年8月20日閲覧。
- ^ “軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』『eKスペース』に福祉車「助手席ムービングシート仕様車」を設定” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年9月17日) 2020年9月17日閲覧。
- ^ “軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』『eKスペース』が「2020年度グッドデザイン賞」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年10月1日) 2020年10月2日閲覧。
- ^ “軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』『eKスペース』が2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー「K CAR オブ・ザ・イヤー」を受賞” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年12月7日) 2020年12月8日閲覧。
- ^ “三菱自動車、『eKクロス』『eKクロス スペース』の安全装備を充実させた特別仕様車「G Plus Edition」を発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2020年12月24日) 2020年12月24日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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