下條正巳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
しもじょう まさみ
下條 正巳
本名 下絛 正巳
生年月日 (1915-08-26) 1915年8月26日
没年月日 (2004-07-25) 2004年7月25日(満88歳没)
出生地 朝鮮釜山
死没地 日本の旗 日本東京都
職業 俳優
ジャンル 映画、舞台、テレビドラマ
活動期間 1936年 - 2004年
配偶者 田上嘉子
著名な家族 下條アトム(長男)
主な作品
テレビドラマ
夏子の酒
長男の嫁
白線流し

映画
男はつらいよ』シリーズ
白い巨塔
八つ墓村
キネマの天地

下條 正巳(しもじょう まさみ、1915年8月26日 - 2004年7月25日)は、日本俳優。下 正巳の表記も用いられたが、本名の正式な表記は下絛 正巳であり、こちらの表記が用いられる場合がある[1]

来歴・人物[編集]

釜山生まれ[2]。両親は長崎県壱岐の出身[2]。釜山第一商業学校卒業。20歳まで釜山で育ち映画監督を志し上京[2]1936年村山知義らの新協劇団に入団し、『天祐丸』で初舞台を踏む。戦後、第2次新協劇団の創建に参加。1951年劇団民藝に入団。多くの舞台に出演するが、1971年、民藝内部で対立が起こり、佐野浅夫鈴木瑞穂佐々木すみ江らと退団し、フリーとなった。

映画・テレビドラマにも進出し、中でも『男はつらいよ』シリーズでの3代目・おいちゃん(車竜造)役は広く知られている[注 1]。なお、初代・二代目と比較するとシリアス寄りのキャラクターへとなったが、これまでの森川や松村のおいちゃん役では表現しきれなかった、「普段は寅次郎に厳しく接しながらも、実は親代わりとして真剣に心配している」という芝居の良さが寅さんファンの語り草の1つとなっている。松竹映画に欠かせない名脇役として活躍した。

晩年は北野武監督作品にも出演。

2004年7月25日午後3時55分、膵臓がん都内の自宅で死去。88歳没。妻は元女優の田上嘉子、長男は俳優の下條アトムである。

出演作品[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

  • 礫茂左衛門(1953年、NHK) - 月野夜仁右衛門
  • 神隠しにされた馬(1953年、NHK
  • 山荘太夫(1953年、NTV
  • 特ダネをにがすな!(1956年、KRT
  • 私だけが知っている(NHK)
    • 三等寝台事件(1957年) - 中神蝉三
    • 屋根(1957年) - 加三郎
    • 墜落(1958年)
    • ノックアウト(1958年)
    • 遺産(1958年)
    • 窓(1959年)
    • 一心さま(1959年)
  • 民芸アワー / 旗岡巡査(1958年、NTV)
  • 怪人二十面相(1958年、NTV)
  • 東芝日曜劇場(TBS)
    • 第66話「吉葉山物語」(1958年)
    • 第88話「敏腕記者」(1958年)
    • 第226話「露草のように」(1961年)
    • 第260話「囮」(1961年)
    • 第325話「河豚」(1963年)
    • 第330話「霙」(1963年)
    • 第337話「日蔭の家」(1963年)
    • 第368話「ほくろの女」(1963年)
    • 第405話「いくじなし」(1964年)
    • 第453話「花火」(1965年)
    • 第582話「娘のゆくえ」(1968年)
    • 第627話「神さま生命をください」(1968年)
    • 第657話「手のなかの日々」(1969年)
    • 第660話「24才その8」(1969年)
    • 第686話「海はあおいか」(1970年)
    • 第696話「天国の父ちゃんこんにちはその12」(1970年) - 眼科医
    • 第712話「酒場の扉」(1970年)
    • 第721話「女と味噌汁その17」(1970年)
    • 第722話「お別れよ」(1970年)
    • 第727話「箱庭の雨」(1970年)
    • 第829話「田園交響楽」(1972年)
    • 第840話「春の恋」(1973年)
    • 第857話「つゆのひぬま」(1973年)
    • 第891話「春の別れ」(1974年)
    • 第906話「恋人」(1974年) - 父親
    • 第929話「ちゃん」(1974年)
    • 第1026話「幸子の恋」(1976年)
    • 第1030話「夏の名残り」(1976年)
    • 第1239話「嫁さん」(1980年)
    • 第1249話「愛の交差点」(1980年)
    • 第1262話「おっきいちゃん」(1981年) - 勘治
    • 第1290話「三代の嫁どの」(1981年)
    • 第1312話「花は花」(1982年)
    • 第1412話「ほうじ茶をいれてください」(1984年)
    • 第1500話「花のこころ」(1985年)
    • 第1646話「早朝電車」(1988年)
    • 第1679話「忘れ物」(1989年)
    • 第1681話「日曜日には麻雀を」(1989年)
  • ダイヤル110番 第43話「サンダル」(1958年、NTV)
  • お好み日曜座(NHK)
    • はるあき(1958年)
    • ちゃん(1959年)
    • 最後の鎧武者(1959年)
    • 命美わし(1959年)
    • 鯨にのってきた男(1959年)
  • ヤシカゴールデン劇場 / 研究室(1958年、NTV)
  • ここに人あり(NHK)
    • 第94話「バラを殺す」(1959年)
    • 第100話「愛のテープレコーダー」(1959年)
    • 第106話「晴れ間」(1959年)
    • 第117話「黒い芽」(1959年)
    • 第122話「チャルメラとくず籠」(1960年)
    • 第159話「親ごころ」(1960年)
    • 第168話「わが友よ」(1961年)
  • 東芝家族劇場 第17話「娘の手紙」(1959年、NET)
  • 東芝土曜劇場(CX)
    • 第15話「一生に一度」(1959年)
    • 第81話「殺される男」(1960年)
    • 第146話「検事の新妻」(1962年)
    • 第157話「未亡記事」(1962年)
  • ドキュメンタリードラマ・裁判 / 火の誘惑(1959年、KR)
  • ミステリー影(MBS
    • 失われた恋の始末(1959年)
    • 奇妙な花束(1959年)
    • 不吉な奴(1959年)
    • 死者の設計(1960年)
  • サンヨーテレビ劇場(KR)
    • ペツペツ教(1959)
    • 先祖伝来(1960年)
  • テレビ劇場(NHK)
    • 海峡のうた(1959年)
    • ささやまなものを(1961年)
  • 慎太郎ミステリー・暗闇の声 / 猿の手(1959年、KR)
  • 雑草の歌(KR)
    • 第105話「つつましき麦」(1960年)
    • 第106話「母の背にも春風を」(1960年)
    • 第119話「社会復帰学校」(1960年)
    • 第122話「日本脳炎」(1960年)
    • 第125話「鏡の中の子ら」(1960年)
  • 東レサンデーステージ(NTV)
    • 第7話「最後の大本営発表」(1960年)
    • 第45話「石庭」(1961年)
    • 第56話「脚」(1961年)
  • スリラー劇場・夜のプリズム 第87話「ツイテない男」(1960年、NTV)
  • NECサンデー劇場(NET)
    • 女殺油地獄(1960年)
    • 晩菊(1960年)
    • 太陽の子(1961年)
    • 生きて愛して死んだ(1961年)
  • 夫婦百景(NTV)
    • 第152話「端境期の夫婦」(1961年)
    • 第224話「女房怪談」(1962年)
    • 第252話「実り夫婦」(1963年)
  • テレビ指定席(NHK)
    • 危険な関係(1961年)
    • しあわせ(1961年)
    • 輪禍(1962年)
    • 歪みの結晶(1962年)
    • 強情っ張り(1964年)
    • 木(1965年)
  • プリンススリラー劇場 / 悪魔はここに(1961年、CX)
  • わが家はみどり(1961年、THK
  • おかあさん(TBS)
    • 第96話「ふたつ扇」(1961年)
    • 第104話「雪の涯」(1961年)
    • 第177話「ある偶像」(1963年)
    • 第263話「港が見える丘」(1964年)
    • 第394話「灯のある窓」(1967年)
  • 女の園 第21話「幻想画」(1962年、NHK)
  • 短い短い物語 第32話「思い出よ今晩は」(1962年、NET)
  • 指名手配 第135・136話「兄弟」(1962年、NET)
  • 結婚(1962年、CX
  • 松本清張シリーズ・黒の組曲(NHK)
    • 第10話「空白の意匠」(1962年) - 植木
    • 第40話「影」(1963年) - 編集者江木
  • 名作推理劇場 / 晩餐後の筋書き(1962年、NET)
  • 近鉄金曜劇場(TBS)
    • やきもの師(1963年)
    • 月夜の傘(1965年)
    • 知恵の輪(1966年)
  • シャープ火曜劇場 第81話「まごころ」(1963年、CX) - 有賀有三
  • 大河ドラマ(NHK)
  • 判決 第41話「やさしき妻の睡り」(1963年、NET)
  • 創作劇場 / 天使とペテン師(1963年、NHK)
  • 七人の刑事 第115話「長い休暇」(1963年、TBS)
  • ポーラテレビ小説TBS
    • 花嫁はブロンド(1963年)
    • 安ベエの海(1969年 - 1970年) - 田口康明
    • 薩摩おごじょ(1973年)
    • わたしは燁(1974年 - 1975年)
  • 虹の設計(1964年 - 1966年、NHK)
  • 松本清張シリーズ / 張込み(1966年、KTV) - 下岡
  • 剣 第39話「無分別は見越しの木登り」(1968年、NTV)
  • 元禄一代女(1968年、ABC
  • NHK劇場(NHK)
    • 雨(1968年)
    • 幻の魚の群(1969年)
  • 颱風とざくろ(1969年、NTV)
  • 孔雀の道(1970年、NHK) ‐ 北杉医師
  • ゼロの焦点(1971年、NHK) - 鵜原宗太郎
  • コートにかける青春(1971年、CX)
  • 小さな恋のものがたり(1972年、NTV)
  • 必殺仕掛人 第14話「掟を破った仕掛人」(1972年、ABC) - 井島玄斎
  • 邪教霊験記(12ch
  • 真昼の月(1972年、THK)
  • 特別機動捜査隊 第571話「歪んだ誘惑」(1972年、NET)
  • 遠山の金さん捕物帳 第134話「過去を失った男」(1973年、NET) - 渡海屋吉蔵
  • 太陽にほえろ!(NTV・東宝)
    • 第29話「奪われたマイホーム」(1973年) - 寺川
    • 第277話「身代り」(1977年) - 雨坪
    • 第332話「冬の訪問者」(1978年)- 石塚幸吉
    • 第665話「殉職刑事たちよ、やすらかに」(1985年) - 石塚幸吉
  • 緊急指令10-4・10-10 第22話「少女と花と天国」(1972年、NET) - 和泉
  • 銀座わが町(1973年、NHK)
  • 婚期(1973年、TBS)
  • 白い地平線(1975年、TBS)
  • 残りの雪(1975年、12ch)
  • 太陽ともぐら(1975年、CX)
  • 剣と風と子守唄 第24話「小さな突撃隊」(1975年、NTV) - 市来庄左衛門
  • 俺たちの旅(1975年、NTV)- 久原千吉
  • 円盤戦争バンキッド(1976年 - 1977年、NTV) - 宇崎巌
  • 俺たちの朝 第27話(1977年、NTV)
  • 乱れる(1977年、TBS)
  • あにき(1977年、TBS) - 入江
  • 球形の荒野(1978年、CX) - 滝良精
  • 水戸黄門(TBS・C.A.L
    • 第9部 第9話「黄門さまの父子裁き・弘前」(1978年10月2日) - 池田屋庄兵衛
    • 第14部 第18話「人情紅花夫婦染・米沢」(1984年2月27日) - 山形屋精造
  • 白い巨塔 (1978年、CX) - 竹谷教造
  • 横溝正史シリーズII仮面劇場 (1978年、MBS・東宝) - 鈴木医師
  • 大江戸捜査網 (12ch・三船プロ
    • 第363話「江戸っ子魚屋の世継ぎ騒動」(1978年) - 大月頼母
    • 第456話「娘魚屋五万石の涙」(1980年) - 亀石伊予守正次
  • 幻の花嫁 (1979年、TBS)
  • たとえば、愛(1979年) ‐ 南雲庄一
  • 不毛地帯(1979年、MBS) - 香川大佐
  • 噂の刑事トミーとマツ 第31話「トミマツまっ青、女の激突」(1980年、TBS / 大映テレビ) - 元金庫破り名人・平助じいさん
  • Gメン'75 第247話「午前0時の漂流死体」(1980年、TBS・東映) - 江口徹
  • 旅がらす事件帖 第10話「夕陽に背をむけた女」(1980年、KTV) - 仁兵衛
  • 松本清張シリーズ・天才画の女(1980年、NHK) - 大江信太郎
  • 戦後史実録シリーズ 空白の900分 -国鉄総裁怪死事件- (1980年、NHK)- 東大法医学部教授
  • 気になる天使たち(1981年、CX)
  • 悦子逆転(1982年、THK)
  • 愛を裁けますか(1982年、MBS)
  • 君は海を見たか(1982年、CX) - 木口博士
  • 御宿かわせみ 真野響子版(1982年、NHK)
  • 本陣殺人事件 三本指で血塗られた初夜(1983年、TBS) - 久保銀造
  • 風にむかってマイウェイ(1984年、TBS) - 中山先生
  • 特捜最前線 第347話「暗闇へのテレフォンコール」(1984年、ANB・東映) - 杉田
  • 月曜ワイド劇場 / 乳房切断 一枚のカルテが女性を失格させた!(1984年、ANB・東宝映像)
  • 土曜ワイド劇場 / 七年待った妻・裸女モデル殺人事件(1984年、ABC・大映テレビ)
  • 裸の大将 第14話「帰って来た裸の大将放浪記」(1984年、KTV・東阪企画) - 先生
  • 気分は名探偵 第5話「おじいちゃんの秘密?」(1984年、NTV・ユニオン映画) - 坂田幸作
  • 一休さん・喝! 第5話「金庫破りの(秘)大作戦 少年を救え」(1986年、TX
  • 六本木ダンディーおみやさん 第7話(1987年、ABC) - 源田喜三郎
  • 素晴らしき帰郷(1988年、NHK)
  • 恋愛模様(1990年、NHK)
  • 愛のミチコ(1990年3月28日、NTV)
  • 世にも奇妙な物語 / 人面草(1990年9月13日、CX)
  • 火曜サスペンス劇場 / 女弁護士高林鮎子9・北の街小樽に消えた女(1991年4月9日、NTV・東映) - 花村弁護士 役
  • 検事・若浦葉子 第1話「心の扉を開ける鍵・時効不成立!母子の歪んだ絆が生む幼児殺害事件」(1991年、NTV・テレパック)
  • 許されぬ唄(1992年、CBC
  • 夏子の酒(1994年、CX) - 山田信助
  • 長男の嫁(1994年、TBS) - 中村源一郎
  • 大家族ドラマ 嫁の出る幕(1994年、ANB) - 近藤社長
  • 長男の嫁2 実家天国(1995年、TBS) - 源為雄
  • 白線流し1996年、CX) - 田沼源五郎
  • 僕が僕であるために(1997年、CX) ‐ 唐木善送
  • '98新春ドラマスペシャル・味いちもんめ(1998年、ANB) - 北野竹次郎
  • 旅立つ人と(1999年10月29日、CX) ※遺作

ラジオドラマ[編集]

  • 灰色の部屋(NHK)
    • 影なき女(1952年)
    • 山小屋(1952年)
    • 舶来巾着切(1952年)
    • 黄昏の告白(1953年)
  • いつでん男は(1964年、NHK)
  • 島(1964年、NHK)
  • 袴垂れはどこだ(1964年、NHK)
  • 何処かにか歌うもの(1964年、ニッポン放送)
  • ミイラ志願(1964年、TBS)
  • 狂ったオルゴール(1965年、TBS)
  • はるあはれ(1965年、NHK)
  • 片目ノオ猿ノオ国(1965年、TBS)
  • 蝶の夢(1965年、NHK)
  • 聴耳頭巾(1965年、NHK)
  • 私の眼(1966年、TBS)

舞台[編集]

  • 五稜郭血書(1952年、民藝) - 箱館府兵
  • セールスマンの死(1954年、民藝) - チャーレェ
  • 常盤炭田(1954年、民藝) - 朴世哲
  • 闇の力(1954年、民藝) - 巡査
  • 大和の村(1955年、民藝) - 荒木一郎
  • ヴィルヘルム・テル(1955年、民藝) - バウムガルテン
  • 女の声(1955年、民藝) - 赤松
  • 西の国の人気者(1955年、民藝) - フィリイ
  • 遠い凱歌(1956年、民藝) - 清四郎
  • アンネの日記(1956年、民藝) - デュッセル
  • 島(1957年・1958年、民藝)
  • 人形の家(1958年、民藝)
  • 法隆寺(1958年、民藝) - 栗原真覚
  • 夜の季節(1959年、民藝)
  • どん底(1960年、民藝)
  • 時と緋笠一家(1960年、民藝)
  • イルクーツク物語(1960年、民藝)
  • 火山灰地(1961年、民藝)
  • るつぼ(1962年・1963年、民藝)
  • 狂気と天才(1963年、民藝)
  • アンネの日記(1964年、民藝)
  • 人質(1964年、民藝)
  • 開かれた処女地(1965年、民藝)
  • ゴドーを待ちながら(1965年、民藝)
  • セールスマンの死(1966年、民藝)
  • オットーと呼ばれる日本人(1966年、民藝)
  • アンネの日記(1967年、民藝)
  • 白い夜の宴(1967年、民藝)
  • 汚れた手(1967年・1968年、民藝)
  • ワッサ・ジェレズノーワ(1968年、民藝)
  • 炎の人(1969年、民藝) - ヴェルネ
  • あゝ野麦峠(1970年、民藝)
  • もう一人のヒト(1970年、民藝)
  • アンネの日記(1970年、民藝)
  • 神の代理人(1971年、民藝)
  • るつぼ(1971年、民藝)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ シリーズ第14作から第48作まで、長きに渡って担当した

出典[編集]

  1. ^ allcinema
  2. ^ a b c 斉藤明美『家の履歴書 今は亡きあの人篇』キネマ旬報社、2011年、p97-98