世界一周路線

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世界一周路線(せかいいっしゅうろせん、英語: Round the World route)とは、単一の航空会社により、出発地となる空港から出発して地球を一周し(世界一周)、再び出発地に戻る定期路線のこと。2015年現在、このような路線は存在しない。

概要[編集]

パンアメリカン航空のダグラスDC-4B型機

旅客機による旅行が一般化した1960年代には、単一の航空会社による複数の寄港地に寄港する世界一周便がパンアメリカン航空日本航空英国海外航空トランス・ワールド航空カンタス航空などの大手航空会社により運航されていた。世界一周便であっても、途中シップチェンジがあり、必ずしも同一の旅客機で運行されるわけではない。

しかしその後、航空機の性能向上による直行便化の進行とそれに伴う世界一周路線の必然性の低下や、航空会社同士の競争の激化とそれがもたらす収益悪化などにより衰退し、2013年以降、世界一周路線を運航している航空会社は存在しない。なお、世界一周便は空港での行先ボードで「Around the World」と表示されていた。

路線例[編集]

パンアメリカン航空[編集]

1947年6月に世界初の自社運航による世界一周路線を開設した。機材はダグラス DC-4Bで、その後ダグラス DC-6ボーイング707ボーイング747などの機材で1980年代まで1日1便運航された。

または

日本航空[編集]

日本航空のDC-8型機

1967年3月6日に日本およびアジアの航空会社として初の、そして日本の航空会社として唯一の世界一周路線を開設し、ダグラス DC-8による週2便の運航を開始した。この世界一周航路は1972年まで運航された。中止された理由は大西洋路線が不振だったことに加え、1972年に日本航空が連続航空事故を引き起こし、国際路線用のDC-8を3機失い運航可能な機材が減少したからである。

現在[編集]

2013年3月3日まで、ニュージーランド航空オークランド - ロサンゼルス - ロンドン(ヒースロー)便およびオークランド - 香港 - ロンドン(ヒースロー)便を別の便としてではあるが運航しており、事実上単一の航空会社による世界一周路線といえる。なお、2013年3月4日以降、香港 - ロンドン(ヒースロー)間が運休となったため、単一航空会社便の乗り換えによる世界一周は不可能となった。

一方、シンガポール航空シンガポール - ニューヨーク(ニューアーク・リバティー国際空港)便とシンガポール - フランクフルト - ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ国際空港)便を別の便として運航しているが、これはニュージーランド航空と同様に同一便として運航されているものではない上、ニューヨークにおける発着空港が異なることもあり、世界一周路線ではなかった。なお、2013年にはシンガポール - ニューヨーク(ニューアーク)便が廃止されたが、2018年10月に復活した。

世界一周航空券[編集]

ワンワールドスターアライアンスなどのアライアンスが、加盟航空会社の路線を組み合わせた世界一周航空券を、また、シンガポール航空も上記のルートをベースにした同様の航空券を販売しており、現在はこれがかつての世界一周路線に代わるものとなっている。

脚注[編集]

関連項目[編集]