世界樹と不思議のダンジョン

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世界樹と不思議のダンジョン
ジャンル コンピュータRPGローグライクゲーム
対応機種 ニンテンドー3DS
開発元 スパイク・チュンソフト
発売元 日本の旗 アメリカ合衆国の旗 アトラス
欧州連合の旗 日本一ソフトウェア
シリーズ 世界樹の迷宮シリーズ
人数 1人
メディア 3DSカード
ダウンロード
発売日 日本の旗 2015年3月5日
アメリカ合衆国の旗 2015年4月7日
欧州連合の旗 2015年9月11日
対象年齢 日本の旗 CEROB(12才以上対象)
アメリカ合衆国の旗 ESRBE10+ (10歳以上)
コンテンツ
アイコン
CERO:
犯罪
ESRB:
Alcohol Reference
Fantasy Violence
Language
Mild Blood
Mild Suggestive Themes
売上本数 日本の旗 9万2633本[1]
テンプレートを表示

世界樹と不思議のダンジョン』(せかいじゅとふしぎのダンジョン)は、アトラスから2015年3月5日に発売されたニンテンドー3DS専用ゲームソフト。

概要[編集]

世界樹の迷宮シリーズのスピンオフタイトル。スパイク・チュンソフト不思議のダンジョンシリーズとのコラボレーション作品で、内容は同シリーズのシステムに準拠したローグライク型RPGである。

システム[編集]

パーティーシステム
多くのローグライクでは、プレイヤーキャラは一人でダンジョンを踏破していく。
しかし本作では、プレイヤーは最大4人でパーティーを組んでダンジョンを攻略していく。
町にいる控えメンバーにも経験値は入るが、その量は微々たるものである。
アリの巣構造ダンジョン
多くのローグライクでは、ダンジョンは一本道で先に進む事しかできない。
しかし本作では、ダンジョンは分岐や全ての階層を自由に行き来できる。
ただし、フロア移動回数を重ねるほどモンスターの攻撃力、防御力が増していく為、移動を繰り返すほど探索の危険度が増す。
町の発展
金を支払う事で町の施設を発展させる事ができる。各施設は個別に発展させなければ成らず、ストーリー進行により発展可能な上限は決まっている。
施設を発展させる事で、倉庫に預けられるアイテム数が増えたり、商品の品揃えが増えたりと、各施設に関する特典が得られる。
ボス戦
ダンジョンでは、プレイヤーはリーダーキャラだけを操作して進めていくが、ボス戦では全てのキャラに指示を出して攻略する事になる。
D.O.E
ダンジョンの中には、D.O.Eと呼ばれる普通のモンスターより強力なモンスターが存在するものがある。D.O.Eの中には通常のモンスターよりも大きなものが存在する。
D.O.Eはダンジョンの下層から上層を目指して移動する。最終的にはダンジョンから出て町を破壊する。
D.O.Eは砦を破壊すると下層に戻るという特性があるので、これを使ってD.O.Eの侵攻を止めるのが基本。もちろん戦力が整っていれば戦って撃破する事も可能である。ただし、D.O.Eは特殊なオーラを纏っていて全てのダメージを1にしてしまう。状態異常中のみ、このオーラを無効化させてダメージを与えられるが、相手によっては複数の状態異常にしないとオーラを消せない。
ダンジョンの階層には金を払う事で砦を築く事ができる。
砦を築く事でそのダンジョンはアリの巣構造が固定化される。しかし各フロアの構造はランダムのままである。
砦にはギルドの控えメンバーを防衛隊として派遣できる。同じ砦に派遣できるのは4人まで。砦に派遣したメンバーは町にいる時よりも多くの経験値を得る事が出来る。
防衛隊の居る砦でD.O.Eと戦闘になった場合、最大8人でD.O.Eと戦う事ができる。
特殊な能力を持つ砦もあり、町と直接行き来できる樹海磁軸を持つもの、砦のあるフロアにいると攻撃力が増えたりするものなどがある。

クラス[編集]

『世界樹の迷宮I』から『IV』より登場したクラスに本作初登場のクラスを加え、計10種類のクラスが存在。

ソードマン
『IV』より登場。攻防のバランスが良く、属性攻撃も可能。攻撃の手数が増えるほど威力が増す「リンク」系のスキルがダメージソースとなる。
パラディン
『I』『II』より登場。守備力に秀でる壁役で、敵の攻撃を引き付けることで味方を守る。一方で、FP減少速度が全クラス中最速であるという弱点もある。
ルーンマスター
『IV』より登場。属性攻撃と遠隔攻撃を得意とするため、相手によっては遠距離からの封殺も可能。一方で打たれ弱く、TPが切れるとほぼ無力となる。
ガンナー
『II』より登場。ルーンマスターと同じく遠隔攻撃を得意とするが、こちらはTP無消費で遠隔攻撃ができるのが強み。耐久力もルーンマスターより上である。一方で、属性付きの遠隔攻撃を行うにはやはりTP消費が必要であり、そのTPの最大値はルーンマスターより低く設定されている。
メディック
『I』『II』『IV』より登場。味方の体力や状態異常を回復する職業。離れた味方も回復可能であったり、敵に状態異常を与えることもできるなど、従来の作品より利便性が向上している。
カースメーカー
『I』『II』より登場。敵に状態異常・縛り・弱体効果を与えることに特化した職業。遠隔無属性攻撃も可能となっており、攻撃役にも転用できる。守備が薄く、TPが切れるとほぼ無力となる点が弱点。
ダンサー
『IV』より登場。自分の周囲1マスの味方を強化・回復する支援職。
プリンス/プリンセス
『III』より登場。号令で味方を強化する支援職。号令は部屋全体に届くため、ダンサーより強化の効果範囲は広い。一方で攻撃力はダンサーに劣る。
シノビ
『III』より登場。相手の攻撃を回避することに特化した職業。1ターンに複数のマスを進むスキルも保有し、移動力に優れるが、パーティと足並みを合わせられないという点では寧ろ弱点であるとも言える。
フーライ
本作のオリジナルクラス。高い自己回復力、壁や水場を踏破する能力、便利な自己強化スキルなどを持ち、ソロ探索に向いた職業である。

登場キャラクター[編集]

モスケン
気球艇の船長。「モスケン」という名はイベント時に言うのみで、基本的には「船長」と呼ばれる。傷や刺青だらけで、サングラスを付けた男性。儲け話が好きな豪胆な人物。気球艇の操縦技術は確かなものがあり、暴風吹き荒れる世界樹付近への操縦もこなしている。
実はかつて王侯貴族からD.O.E入りの琥珀を世界樹の近くに廃棄する裏の仕事を多額の報酬に目がくらんで引き受けるが、その後関連者は口封じのために暗殺されることを知って逃げ出すも、重罪人にでっち上げられて賞金首になってしまうと共に刺客を送り込まれるが、刺客だったかすみ達にランディ教授と共に助けられ、かすみの誘いでアスラーガへと身を隠しに来ていた。なお、「身を隠す際に顔と名前を捨てた」と言っており(サングラスをかけているのもそのための模様)、モスケンという名前も本名か偽名かは不明(本名を知っているだろうかすみが言っているので、明確となっていない)。エンディング後、世界樹やD.O.Eの存在が公となった事から懸賞金を払いたくない王侯貴族側より冤罪を解消されるも、その後もアスラーガに留まる事にする。
ギルド長
アスラーガに来る冒険者たちを取りまとめるギルドのリーダー。プレイヤーのギルドにとっても上官に当たる人物。厳格な性格だが、素性を明かさない部下の兵士(実際は変装したランディ教授)に対して「正体が分からなくても仕事ぶりから信頼している」と認めるなど寛容な面もある。
元々はマガンのいた国に使える騎士であり、マガンとアストリアが身を隠す際に共に同行して来た。
かすみ
プレイヤーのギルドが宿泊所とする東洋風の旅館「かすみ屋」の女将。物腰柔らかで冷静沈着な女性。宿泊場所を提供する以外にも、アイテムと金銭の倉庫を貸す、ギルドの面々に弁当を作るなどしてサポートしてくれる。
実は元々はとある王侯貴族に仕えていたくノ一であり、かすみ屋の従業員も彼女と共に抜け忍となった忍者たちである。2年前にランディ教授やモスケンたちの暗殺を命じられるが、任務内容に疑問を抱いて実態を調べてみたところ、王侯貴族が私欲と保身の為に彼らの暗殺を企てている事を知って離反、彼女と共に抜け忍となる道を選んだ忍者仲間と共にランディ教授らを助けて王侯貴族が手出しをできない世界樹付近にあるアスラーガに移住して、素性を隠しつつ諜報活動を行っていた。
エリザベス
アスラーガの企業である「ダーナ工業」の社長の娘で、同社が営むアウトレットのダーナ直売所の看板娘。「ベス」と愛称で呼ばれることが多い。ダーナ工業のアイドル的存在で、同社の技術者や職人たちから高い人気がある。幼いながら、父の自慢話や、職人や冒険者たちの喧嘩をなだめるしっかりとした面倒見の良い性格だが、母の言葉によると昔は思い通りにならないとすぐ泣いていたらしい。
なお、母親はエンディング後に琥珀軒のお客として姿を見せており、「気品のある婦人」となっていて従者がいる事などを見るとかなり地位のある女性で、病気を患っている模様。
ナン・ダーナ社長
エリザベスの父親で、ダーナ工業の社長。「~ダナ」が口癖。強引な性格かつ自慢話が好きであるが、技術経営者として確かな技量を持つと共に部下思いで、後述のように都落ちにあった際も部下の技術者たちは彼を慕ってそのまま着いて来ている。
元々は都会で気球艇製造を行っていたが、優秀さゆえに上からの蹴落としや下からの嫉妬にあってしまい都落ちして、着いて来ていくれた技術者と共に発展中であったアスラーガに移住してダーナ工業を創立、街の発展に軌道を乗せて事業を成功させて今に至っている。
ニラルダ
プレイヤーのギルドが利用する飲食店「食堂琥珀軒」を切り盛りする女性。既婚者で、まだ赤ん坊の息子をおぶって仕事をしている。サバサバとして肝の座った性格。
夫は冒険者のようだが、家を留守にするばかりか、失敗ばかりしては他の職業に転職して、ニラルダにしょっちゅう叱られているらしい。ただしなんだかんだいって夫の事を愛しているようで、その中の良さは街で評判になっている。
マガン
アスラーガの代表者である青年男性。若年ながら統治者として確かな手腕を持ちアスラーガを短期間で発展させ、民の事を何よりも思いやる聡明な人物でもあるため住民からの人気は非常に高い。
元々はとある国の皇太子で、アストリアとも政略結婚だったのだが共に惹かれあう間柄となる。しかしマガンとアストリアの両国ともに後継者争うが熾烈な状態だったため身内から命を狙われることとなり、当時の部下だったギルド長との3人で先王の隠れ家(現在の第1迷宮)があった世界樹の麓に身を隠して、後にそこで興ったアスラーガの代表者となった。
アストリア
マガンの妻で、現在は故人。作中より1年前にアスラーガへのD.O.Eの襲撃に巻き込まれて亡くなった。モスケンの話によるとマガンよりも6歳年下であった。
上述のようにマガンとは政略結婚であったが、深く愛し合っていた。気丈な人物であったようで、隠居先でも偽名を使う事をはばかって「暗殺等の手出しが出来ないくらい街の規模を大きくすればいい」としてアスラーガ発展に尽力していたという。モスケンも自分を初めて見た際に全く動じなかった彼女を高く評価していた。
サラ
若い女性の迷宮考古学者。後述のランディ教授に代わってマガンからアスラーガに呼ばれて(実際はマガンに情報を提供したかすみを介してランディ教授がわざと呼んだ)、以後そこの不思議のダンジョンおよびD.O.Eの正体について研究していた。若年ながら分野の権威であるランディ教授が絶賛するほどの秀才で、すでに多数の優れた論文を出しており、『世界樹の迷宮』本編シリーズの第4作目の迷宮に関する調査書も制作している。料理など家事は苦手。
本人も知らなかったが、実はランディ教授の関係者及び世界樹の存在を知る者として、D.O.Eの隠ぺいを図る王侯貴族からはサーシャと共に命を狙われており、ランディ教授がサラの身を守るためにアスラーガに呼んだというのが真相だった。
サーシャ
ランディ教授の娘で、作中現在で3歳。天真爛漫。保護者代わりであるサラに非常になついており、リズリーとも飼っている赤獅子と共に遊び相手を務めてくれている事から仲が良い。一方ランディ教授へは、物心ついた時期に彼が身を隠していた事から父親だと認知できておらず「ランディのおじちゃん」と呼んでいる。
母親ナターシャの盟約の民の血を継いでおり、世界樹と意志通達することができる。ただし、普通の人間として育ててほしいというナターシャの遺言を受けたランディ教授の意向でそれは秘密とされていた。
リズリー
サラの友人で、ダンジョン内で「赤獅子商店」を経営する猛獣使いの女性。元々はサーカスで猛術使いをしておりどんな獣も従える凄腕だったのだが、モンスターの赤獅子を従えようとしてサーカス側に反対されたことから脱退、従えた赤獅子をボディガードにしてダンジョン内で商店を始めた。来ているボンデージファッションのような服装はサーカス時代からのコスチュームの模様。
ニクソン・ランディ教授
サラの師匠である大学教授で、迷宮考古学の権威である冒険者。2年前から一人冒険に出かけて以後行方不明とされていたが、実はアスラーガの中で冒険者ギルドの兵士に変装してムスペル打倒のための計画を進めており、ムスペルが倒された後、全ての展開の都合の良さからサラから彼が糸を引いていた事を見破られ、正体と意図を明かした。
年齢による体力の衰えのため冒険は控えて大学で教鞭をとっていたのだが、弟子のサラに触発されて4年前に単身気球艇で世界樹の調査に向かうもそこの暴風を受けて麓に墜落、重傷を負うが麓にあった盟約の民の村最後の生き残りナターシャに看病されて一命を取り留めるとともに、彼女から世界樹の下に封印された焔人ムスペルの復讐計画が間近に迫っていることを知り、ムスペルの打倒を計画。その後ナターシャと結婚してサーシャをもうけるがその後ナターシャが寿命で死去し、作中より2年前にサーシャを連れて大学に戻り、世界樹と焔人に関する著書を執筆する。しかしムスペルの復讐に巻き込まれないようにと世界樹の位置を書いていなかったために王侯貴族から世界樹をD.O.E入りの琥珀の捨て場所として聞き出された上で、口封じのために暗殺されそうになり、刺客であったかすみに助けられて彼女やモスケンと共にアスラーガに身を隠して、ギルド所属の兵士に扮して計画を密かに進めていた。

ボス[編集]

剛腕の石灰魔人
紅蓮の魚蜥蜴
朱に染まる宿り木
青陽炎の白虎
恐鳥稲魂の如し
恩讐のムスペル
偉大なる赤竜
氷嵐の支配者
雷鳴と共に現る者
虚空を統べる仙獣
狂宴に誘う魔王
楽園の覇者

スタッフ[編集]

評価[編集]

評価
集計結果
媒体結果
Metacritic79 of 100[2]
レビュー結果
媒体結果
Destructoid8 of 10[5]
Electronic Gaming Monthly7.5 of 10[8]
ファミ通34 of 40 (8, 8, 9, 9)[6]
Game Informer8 of 10[3]
Game Revolution4.5 of 5[4]
GameSpot7 of 10[7]
VentureBeat95 of 100[9]
God is a Geek8.5 of 10[10]
USGamer4.5/5stars[11]

本作は多くで肯定的に評価され、Metacriticでは79/100のスコア[2]

ファミ通クロスレビューでは8、8、9、9の34点でゴールド殿堂入り[6]。レビュアーはダンジョンが楽しく緊張感もある、ボス戦はメリハリがいい、アリの巣構造ダンジョンなど独自の新要素が楽しめる、町を発展させるなどモチベーションになるシステム、プレイヤーの誘導もよくストレスフリーで楽しめるシステムの違う2つのゲームをうまく合わせたバランスのいいゲームだとした他、BGMを賞賛、一方で世界樹のマッピングシステムがない、戦闘で次のターンの行動が読みづらくて多少ややこしいとした[6]

販売[編集]

日本では発売初週では2位となる65226本売り上げ、初回出荷分の91.96%だった[12][13]

出典[編集]

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  1. ^ 週刊ファミ通 2016年1月28日号』 KADOKAWA2016年、8頁。
  2. ^ a b Etrian Mystery Dungeon for 3DS Reviews”. Metacritic. 2015年6月3日閲覧。
  3. ^ Etrian Mystery Dungeon - Randomized Familiar Fun”. Game Informer (2015年4月6日). 2015年4月7日閲覧。
  4. ^ Etrian Mystery Dungeon Review”. Game Revolution (2015年4月5日). 2015年4月7日閲覧。
  5. ^ Same old dungeon, lighthearted new feel”. Destructoid (2015年4月6日). 2015年4月7日閲覧。
  6. ^ a b c ファミ通No.1369 2015年3月12日号 203ページ
  7. ^ Etrian Mystery Dungeon Review”. GameSpot (2015年4月6日). 2015年4月8日閲覧。
  8. ^ Etrian Mystery Dungeon review”. エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー (2015年4月6日). 2015年4月8日閲覧。
  9. ^ Etrian Mystery Dungeon doubles down on its dungeon-crawling roots”. VentureBeat (2015年4月6日). 2015年4月7日閲覧。
  10. ^ Etrian Mystery Dungeon Review”. God is a Geek (2015年4月6日). 2015年4月7日閲覧。
  11. ^ Etrian Mystery Dungeon 3DS Review: Terror From the Deep”. USgamer (2015年4月7日). 2015年4月8日閲覧。
  12. ^ Ishaan (2015年3月16日). “Yep, Etrian Mystery Dungeon Sold Out In Japan”. Siliconera. 2015年3月31日閲覧。
  13. ^ Ishaan (2015年3月11日). “This Week In Sales: Mystery Dungeon Rises From The Grave”. Siliconera. 2015年3月31日閲覧。