亀甲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動

亀甲(きっこう、きこう、かめのこう)、または亀の甲(: Turtle shell)はカメ目の動物の甲羅で、肋骨から進化した特殊な軟骨からなり[1]、カメの体を保護する外殻である。

利用[編集]

刻字[編集]

清の光緒年間、金石学者の王懿栄が亀甲に古文字があることを偶然発見した。後にこれが甲骨文字と呼ばれるようになった[2]

装飾品[編集]

タイマイのような一部の品種の亀の甲は鼈甲(べっこう)として装飾品として加工されてきた。

占卜[編集]

亀甲は中国の伝統的な占いである亀卜の道具である。古代、亀甲の上部に穴をあけて熱したものを入れ、生成される亀裂《きれつ》を見て吉凶を計った。

薬用[編集]

亀の腹甲は漢方薬龜板と呼ばれる。

組成[編集]

腹甲[編集]

亀の背甲(A)と胸甲(B)

4対の骨板と1つの内腹甲からなる腹甲。四対の骨板は、上腹甲、下腹甲、中腹甲、剣腹甲で構成されている[3]

背甲[編集]

背甲は神経板、肋板、8対の周辺板、首片、尾片からなる[3]。進化生物学は亀の甲羅を内骨格と外骨格が結合してできたものと考えている。中でも主要な神経板と肋板は内骨格に属し、胎児期に肋骨と椎骨の延長によって形成される。首片、尾片、周辺板は外骨格に属し、皮膚の角質化と骨化によって形成される[4]

化石[編集]

21世紀の初め、中国貴州省オドントケリス(Odontochelys semitestacea。「半甲齒龜」の意) の化石が発掘された。オドントケリスは今から約2億2000万年前の三畳紀に存在した。李淳、呉肖春などの科学者たちは、2008年に発表した論文で、オドントケリスはすでに形成された腹甲と未発達の背甲を持っていると説明した[5]

脚注[編集]

  1. ^ Hutchinson 1996
  2. ^ 中國國家博物館研究員李先登認為,發現甲骨文的第一人並非王懿榮,而是天津人王襄。
  3. ^ a b Gilbert, Scott F.; Loredo, Grace A.; Brukman, Alla; Burke, Ann C. (2001-03). “Morphogenesis of the turtle shell: the development of a novel structure in tetrapod evolution”. Evolution and Development 3 (2): 47-58. doi:10.1046/j.1525-142x.2001.003002047.x. ISSN 1520-541X. https://doi.org/10.1046/j.1525-142x.2001.003002047.x. 
  4. ^ Turtles as Hopeful Monsters. Indiana University Press. (2017). pp. p 141. ISBN 9780253025074. https://doi.org/10.2307/j.ctt2005ttv.8 
  5. ^ Li, Chun; Wu, Xiao-Chun; Rieppel, Olivier; Wang, Li-Ting; Zhao, Li-Jun (2008-11). “An ancestral turtle from the Late Triassic of southwestern China”. Nature 456 (7221): 497-501. doi:10.1038/nature07533. ISSN 0028-0836. https://doi.org/10.1038/nature07533. 

参考文献[編集]