予想
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予想(よそう、英: expectation, forecast, conjecture)とは、
概説[編集]
予想とは、未来のことについて、あらかじめ見当をつけることである。予想したとおりのことが起きた場合、「予想が当たった」などと言う。
予想どおりのことが起きないことを「予想外」と言う[1]。
予想を具体的に述べて、それが正しいと断ずるのを予言という[要出典]。
数学などの分野では「予想」という語について独特の特殊な用法がある。
科学哲学の場合[編集]
科学哲学においては、一般に受け入れられた事実を基にして検証しうる命題を仮説と呼ぶ[2]のに対し、不確定な推測に基づいて正しいと推定されている命題を「予想」と呼ぶのが普通である[要出典]。この用法はカール・ポパーに始まる[要出典]。
自然科学の場合[編集]
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一般に自然科学では観察や実験によって得られた結果を、既知の法則などを用いて説明しようとするが、それが不可能な場合、新たな法則や何らかの存在を考えなければならないことがある。その場合、それを探し、あるいは確認する新たな実験や観察を行い、それを確かめるのが筋ではある。しかし、それが困難な場合、この仮説を、その点について未知のままに想定して世に問う場合がある。その際に、「この考えが正しければ、このような現象(事物)が発見されるであろう」というような、その仮説から導き出せる未だ知られていないことへの予想をつけることがある。その予想が的中した場合、その仮説は大きな信用を得ることになる。
数学における予想[編集]
数学においては「予想」(conjecture) という語は、真であると思われてはいるが、いまだに真であるとも偽であるとも証明されていない命題を指す。例としては、リーマン予想、ゴールドバッハの予想、P≠NP予想がある。
予想がもし真であると証明されれば定理となり、さらに他の命題の証明に利用できることになる。予想からさらに他の予想を導くこともしばしば行われる。
証明されてもなお「予想」のまま呼ばれる定理もあり、例としてはポアンカレ予想やフェルマー予想、ヴェイユ予想がある。
逆に偽であることが証明されたものとしては、オイラー予想、ポリア予想等がある。