人文科学

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人文科学(じんぶんかがく)あるいは人文学(じんぶんがく、英語: humanities、中国語:人文学科)とは、学問分類の一つ。広義には自然学自然を学問対象とするのに対して、人間人為の所産を研究の対象とする学問であり、またそれを可能にする人間本性を研究する学問である。これは学問を人文科学と自然科学に二分する分類法で、この場合、社会科学は人文科学に含まれる。一方、社会を人間と対比された形で一個の研究対象と見るとき、学問は人文科学・社会科学・自然科学に三区分される。こちらの方が、一般的である。卒業後の結果から急激な専攻学生減少が続いており、世界的有名校でも閉鎖や縮小が進んでいる[1]

概要[編集]

もともとhumanitiesの訳語でありscienceという言葉は含まない。また人文科学の分野の多くが実験による実証ができないために、「科学」の名称を与えることに批判的な論者もいる。そういった論者は人文学という名称のほうを好む。人文科学における、研究方法の一つの主要な柱は文献学的方法であり、解釈の論理的整合性だけが研究者の主張に妥当性をあたえる。ただし、分野によっては実験や観察統計もまた人文科学の方法として使用される。

心理学は自然科学的な性格も併せ持つので問題ありかもしれない、とする論者もいる。これは学問の分類が方法に基づくものか、目的・対象に基づくものかの考え方の違いである。心理学の対象が自然として見られた人間なのか、人間の自然(人間本性)なのか、で変わってくるだろう。前者であれば自然科学であろうし、後者であれば人文科学である。あるいは、統計や実験など自然科学的手法をもちいた学問分野はすべて自然科学である、とみなせば心理学の大部分は自然科学に分類される。

そして、人間の研究のうちでも特に人間行動にかかわる分野を行動科学と称し、別個に学問の分類に加える場合がある。この場合、教育学心理学社会学宗教学などは人文科学でなく、実験・実証が可能であるために行動科学として別個に分類される。これは学問手法による分類でなく、学問の目的・対象による分類である。

一般的な分野[編集]

日本大学では、これらの学問分野の教育研究を主に文学部などがおこなう。

関連項目[編集]

  1. ^ 『クーリエジャポン』2013年11月号p43「ハーバードの学生たちに広がる急激な文系離れの波紋」 「ハーバード大学で人文学専攻の学生が急激に減っている。とりわけ、就職に関して学生から人文科学を専攻しても仕事がないと指摘されている。また、クーリエ・ジャポンの調査でどの学科専攻ならば大学4年間の学費と卒業後のリターンが得られるのか15位まで調査した。その1位が医学部卒業、2位がコンピュータシステム工学部卒、3位が薬学部卒。15位までをリストアップしたが、文系学部は13位の経済学のみである。最下位の更に下の就職には役に立たないという枠外扱いがリベラルアーツ(学)だった。例えば有名なスタンフォード大学には、教える側では人文学担当は全体の45%いるが、教わる側の人文専攻学生は学生数のわずか15%にまで下がっている。ハーバード大学でも1954年の36%から、2012年には20%まで人文専攻学生の割合が落ち込んだ。 2010年全米で人文学部系を卒業した人たちはその年の大卒のわずか7%で、1966年から半減している。世界で人文系学部への進学が就職に不利だということが調査から判明している。例として、 アメリカの大学卒業した学生の失業率は人文学専攻の学生は理系専攻の2倍だった。 志願者数の減少傾向から人文系学部の閉鎖や縮小が進んでいる。」