伊藤忠商事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊藤忠商事株式会社
ITOCHU Corporation
Itochu-Logo.svg
Ito-Chu-Tokyo-Head-Office-02.jpg
東京本社ビル
種類 株式会社
市場情報
略称 伊藤忠(いとちゅう)、CI
本店所在地 日本の旗 日本
530-8448
大阪府大阪市北区梅田三丁目1番3号
ノースゲートビルディング
北緯34度42分11.2秒
東経135度29分42.0秒
設立 1949年(昭和24年)12月1日
業種 卸売業
法人番号 7120001077358 ウィキデータを編集
事業内容 繊維機械金属エネルギー化学品食料、生活資材、情報通信保険物流建設金融など
代表者 代表取締役会長CEO
岡藤正広
代表取締役社長COO
鈴木善久
代表取締役副社長執行役員兼住生活カンパニープレジデント
吉田朋史
代表取締役副社長執行役員兼東アジア総代表兼アジア・大洋州総支配人兼CP・CITIC管掌
福田祐士
代表取締役専務執行役員CAO
小林文彦
代表取締役専務執行役員CFO
鉢村剛
資本金 2534億48百万円
発行済株式総数 1,584,889,504株(2019年3月末現在)
売上高 連結:11兆6004億85百万円
単独:4兆4703億29百万円
営業利益 連結:3614億92百万円
単独:162億55百万円
純利益 連結:5005億23百万円
単独:1366億73百万円
純資産 連結:3兆6901億16百万円
単独:9757億26百万円
総資産 連結:11兆0987億03百万円
単独:3兆2170億95百万円
従業員数 連結:102,086人
単独:4,285人(2018年3月31日現在[1]
決算期 3月31日
主要株主 日本トラスティ・サービス信託口 5.67%
日本マスタートラスト信託口 4.59%
主要子会社 伊藤忠テクノソリューションズ(株)56.6%
伊藤忠食品(株)51.7%
関係する人物 初代伊藤忠兵衛
二代伊藤忠兵衛
越後正一
戸崎誠喜
瀬島龍三
丹羽宇一郎
外部リンク https://www.itochu.co.jp/
特記事項:各種経営指標は2017年3月期のもの[2]
単独従業員数は他社への出向者等を含む。
本社欄は東京本社、本店欄は大阪本社所在地[3]
テンプレートを表示
伊藤忠商事 大阪本社

伊藤忠商事株式会社(いとうちゅうしょうじ、ITOCHU Corporation)は、大阪府大阪市北区東京都港区に本社を置くみずほグループ(旧第一勧銀グループ)の大手総合商社。日本屈指の巨大総合商社であると共にアジア有数のコングロマリット(異業種複合企業体)でもある。

会社概要[編集]

戦前は伊藤忠財閥の中核企業であった。伊藤忠財閥は、多数の紡織会社を傘下に持つ繊維財閥であったため、繊維部門の売り上げは群を抜いており、かつては世界最大の繊維商社であった。傘下に有力企業を多数抱えており、現在は祖業である繊維の他に、食料や生活資材、情報通信、保険、金融といった非資源分野全般を強みとしている。東証第一部上場。

銀行との融資・資本関係としては太平洋戦争以前から旧住友銀行と親密であったが、戦後住友系列より徐々に離脱し、旧第一銀行に接近。第一勧銀グループからの流れを受けて、現在はみずほグループに属している。

大阪に本社を置いていたが、1960年代半ばから大阪と東京の2本社体制を敷き、1970年代には大阪本社の機能の多くは港区の東京本社に移管された。

単体従業員数が大手総合商社(伊藤忠商事、三菱商事三井物産住友商事丸紅)で最少ながら、2015年平成27年)度(2016年3月期決算)には最終利益で三菱商事を抜いて総合商社業界でトップになったが、三菱商事と三井物産が創業以来初の最終赤字となったことも大きく、社長の岡藤正広は「不戦勝で土俵にあがったようなもの」と述べている[4]

2016年7月、米の空売りファンドのグラウカス・リサーチ・グループから不正会計の指摘を受けたため、自社から反論のリリースを出した[5]

また、2018年4月、岡藤が会長兼最高経営責任者(CEO)に就任。大手商社で会長がCEOを務める体制は異例であり、岡藤の注力した中国最大の国有複合企業「中国中信集団」(CITIC)との提携が、効果の面で課題が残っているためで、当面は「二頭体制」としている[6]

近年、社員の健康増進を図る健康経営を推進している[7]。朝型勤務の奨励[8]、がんの早期発見・がん先端医療の無償化等の社員のがん治療との両立支援[9][10]などが報じられている。

歴史[編集]

1858年初代伊藤忠兵衛が麻布(あさぬの)の「持下り」行商を開始したことをもって創業としている。同業の丸紅とは同じ起源となっている。その後、いったん丸紅と分割されたものの、戦時中に再度合併(大建産業)、戦後の財閥解体措置により再度両社は分割され、1949年に現在と直接つながる伊藤忠商事株式会社が設立された。

沿革[編集]

伊藤忠商事 旧大阪本社
画像左が大阪本社が入居していた旧・伊藤忠ビル(現・大阪御堂筋ビル)、画像右は大阪センタービル
大阪市中央区久太郎町四丁目1番3号)

ビジネス戦略[編集]

歴代社長[編集]

主要子会社及び関連会社[編集]

2018年3月31日現在[15]太字:連結子会社

繊維カンパニー[編集]

機械カンパニー[編集]

金属カンパニー[編集]

  • 伊藤忠メタルズ株式会社(東京都港区)
  • 日伯鉄鉱石株式会社(東京都港区)
  • 伊藤忠鉱物資源開発株式会社(東京都港区)
  • 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社(東京都中央区)

エネルギー・化学品カンパニー[編集]

  • 伊藤忠エネクス株式会社(東京都港区):東証一部上場
  • 伊藤忠石油開発株式会社(東京都港区)
  • 伊藤忠ケミカルフロンティア株式会社(東京都港区)
  • 伊藤忠プラスチックス株式会社(東京都千代田区)
  • 伊藤忠リーテイルリンク株式会社(東京都中央区)
  • 日本サニパック株式会社(東京都渋谷区
  • タキロンシーアイ株式会社(大阪府大阪市北区):東証一部上場
  • 日商LPガス株式会社(東京都千代田区)
  • ソレイジア・ファーマ株式会社(東京都港区):東証マザーズ上場
  • 日本南サハ石油株式会社(東京都港区)
  • 釧路石炭販売株式会社 (北海道釧路市)

食料カンパニー[編集]

住生活カンパニー[編集]

情報・金融カンパニー[編集]

その他関連会社[編集]

  • 伊藤忠フィナンシャルマネジメント株式会社(東京都港区)
  • 伊藤忠人事総務サービス株式会社(東京都港区)

主なテレビ出演[編集]

毎週土曜日の夜9:54〜10:00、TBSで「きょうの、あきない」を放送している[17]

不祥事・事件・問題・批判(グループ会社を含む)[編集]

東芝機械ココム違反事件

1987年、東芝機械がココム規制に違反してソ連に大型工作機械を不正に輸出した事件で、仲介した伊藤忠商事は、3ヶ月の輸出停止処分を受けた。

中国スパイ事件

2018年に中国の国家安全局に拘束され、起訴されていた40代の男性社員に対し、現地広州市の中級人民法院(地裁)が2019年11月15日、「中国の安全に危害を与えた罪(国家機密情報窃盗罪)」で懲役3年の実刑判決、と財産没収15万元(約230万円)を言い渡たされたことが外務省により判明。日中の関係筋によると、判決では「公的機関の内部情報を違法に入手した」と認定され、伊藤忠商事社員の被告男性は上訴はせず、実刑判決が確定。これに対して伊藤忠商事は「関係する皆様にご心配をおかけし、申し訳ありません。」などのコメントを発表[18][19][20][21]

関連項目[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 基礎データ
  2. ^ 第93期有価証券報告書 (PDF)”. 伊藤忠商事株式会社 (2017年6月23日). 2017年9月28日閲覧。
  3. ^ 本社地図”. 伊藤忠商事. 2017年9月28日閲覧。
  4. ^ 産経新聞朝刊2016年5月11日「3月期決算 伊藤忠 初の首位 大手商社7社に明暗 三菱商事・三井物産 初の最終赤字」
  5. ^ http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASFL27HAQ_X20C16A7000000/
  6. ^ 産経新聞朝刊2018年1月19日「伊藤忠社長に鈴木氏 二頭体制 岡藤氏が会長CEO」
  7. ^ 伊藤忠が乗り出す「全員健康経営」とは何か 東洋経済オンライン 2016年6月15日
  8. ^ 早朝勤務なぜ広がる 残業減のほか思わぬ経済効果も 日本経済新聞 2015年3月25日
  9. ^ 伊藤忠、がんセンターと提携 社員の治療を支援へ 朝日新聞 2017年8月24日
  10. ^ がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰 東京都福祉保健局 2018年2月26日
  11. ^ それまでは「C.Itoh & Co., Ltd.」または「Chu Ito & Corporation」と表記していた。
  12. ^ 『ヘッド(HEAD)』ブランド 新庄剛志氏とのイメージキャラクター契約についてニュースリリース | 伊藤忠商事株式会社、2018年7月10日閲覧。
  13. ^ 大阪本社移転に関するお知らせ (PDF)
  14. ^ 伊藤忠商事 公式ページ 非資源から分かる伊藤忠
  15. ^ 統合レポート主要子会社及び関連会社」を参照
  16. ^ 中央設備エンジニアリングより社名変更(「商号変更および新コーポレートロゴのお知らせ」を参照)
  17. ^ きょうの、あきない | TBSテレビ
  18. ^ 中国で拘束の伊藤忠商事の社員 懲役3年の実刑判決 現地裁判所 | NHKニュース
  19. ^ 中国で拘束の伊藤忠社員に懲役3年 判決は確定 - 毎日新聞
  20. ^ 伊藤忠社員に懲役3年 拘束日本人、実刑9人目―中国:時事ドットコム
  21. ^ 伊藤忠社員、中国で懲役3年などの判決…菅氏「出来る限り支援」 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン
  22. ^ 愛・地球博マスターライセンシーオフィス(AMLO)の取組

参考文献[編集]

  • 早川隆 『日本の上流社会と閨閥(伊藤忠家 近江行商人から巨大商社へ)』 角川書店 1983年 107-110頁