佐久駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
佐久駅 | |
---|---|
![]() 駅舎(2017年10月) | |
さく Saku | |
◄W62 筬島 (18.0 km) (8.3 km) 天塩中川 W64► | |
![]() | |
所在地 | 北海道中川郡中川町字佐久 |
駅番号 | ○W63 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■宗谷本線 |
キロ程 | 153.6 km(旭川起点) |
電報略号 | サク |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
4人/日 -2012年- |
開業年月日 | 1922年(大正11年)11月8日 |
備考 | 無人駅 |
佐久駅(さくえき)は、北海道(上川総合振興局)中川郡中川町字佐久にある北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線の駅である。駅番号はW63。電報略号はサク。
歴史[編集]

- 1922年(大正11年)11月8日:鉄道省天塩線音威子府駅 - 誉平駅(後の天塩中川駅)間開通に伴い開業[1][2][3]。一般駅。
- 1924年(大正13年)6月25日:線路名を天塩南線改称、それに伴い同線の駅となる[2]。
- 1926年(大正15年)9月25日:天塩南線と天塩北線を統合し線路名を天塩線に改称、それに伴い同線の駅となる[2]。
- 1930年(昭和5年)4月1日:天塩線を宗谷本線に編入、それに伴い同線の駅となる[2]。
- 1949年(昭和24年)6月1日:公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1982年(昭和57年)11月15日:貨物取扱い廃止。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物取扱い廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日:無人化[4]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる。
- 1990年(平成2年):駅舎改築[5]。
- 2000年(平成12年)3月10日:同日をもって急行列車の停車を終了(翌日のダイヤ改正で特急格上げ)。
- 末期は上り「宗谷」の1本のみ停車した。
- 2020年(令和2年)12月9日:JR北海道が、2021年度より地元自治体(中川町)による維持管理に移行することを発表[JR 1]。
- 2021年(令和3年)4月:中川町による維持管理に移行(予定)[新聞 1]。
駅名の由来[編集]
所在地名より。アイヌ語の「サㇰコタンナイ(sak-kotan-nay)」(夏・村・川)に由来する[6]。昔は漁のため夏だけ川岸で生活していたことによる[6][7]。
存廃議論[編集]
JR北海道は2019年(令和元年)7月に宗谷本線沿線自治体に1日平均乗降人員3名以下の駅について自治体による維持管理もしくは費用負担による存続か2021年(令和3年)3月での廃止を提案しているが、中川町は町内で対象となる当駅と歌内駅について当面の間町の負担で維持し、今後の存続は「適宜、住民の皆様と相談」としている[8]。
その後、2020年12月9日には、JR北海道が、当駅を含む18駅を、2021年度より地元自治体による維持管理に移行することを発表しており[JR 1]、翌2021年4月より中川町による維持管理に移行される予定である[新聞 1]。
駅構造[編集]
相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅となっている[9]。互いのホームは駅舎側ホーム南側と対向側ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡している[9]。駅舎側(西側)が下りの1番線、対向側ホームが上りの2番線となっている[9]。分岐器の形状は2番線からの方開き分岐となっている[9]。そのほか2016年(平成28年)9月時点では2番線の旭川方から分岐した、対向側ホーム外側への行き止りの側線を1線有していた[10]。この短い側線は1983年(昭和58年)4月時点では副本線であり[10]、この副本線からさらに貨車のために使用された長い引き上げ線が分岐していた(北側、南側に行き止りの線を各1線、及び副本線の外側にもう1線)[10]。また1番線の稚内方から分岐し駅舎北側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[10]。これらの側線は1993年(平成5年)3月までには撤去された[9]。
中川町管理の無人駅となっている。駅舎は構内の西側に位置しホーム南側に接している[9]。開業時からの駅舎は中川町により1990年(平成2年)に改築され、「佐久ふるさと伝承館」と名付けられた公共施設となっている[5]。舎内には旧駅舎を描いた絵画や、当地の古道具や農機具、出土したアンモナイトの化石、馬橇の絵画などが展示されている[5]。2階には研修室が併設されている[5]。駅舎内にトイレを有する[5]。
かつては「DISCOVER JAPANスタンプ」が設置されていた[11]。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■宗谷本線 | 下り | 稚内方面 |
2 | 上り | 名寄方面 |
利用状況[編集]
- 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は41人[10]。
- 1992年度(平成4年度)の1日乗降客数は18人[9]。
- 2011 - 2015年(平成23 - 27年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」[JR 2]。
- 2012 - 2016年(平成24 - 28年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は1.4人[JR 3]。
- 2013 - 2017年(平成25 - 29年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は1.6人[JR 4]。
- 2014 - 2018年(平成26 - 30年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は1.4人[JR 5]。
- 2015 - 2019年(平成27 - 令和元年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は1.2人[JR 6]、乗降人員調査(11月の調査日)平均は「3名以下」[JR 7]。
1日の平均乗降人員は以下の通りである[12]。
乗降人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2011 | 4 |
2012 | 4 |
駅周辺[編集]
- 国道40号
- 北海道道218号板谷佐久停車場線
- 北海道道541号問寒別佐久停車場線
- 北海道道118号美深中川線
- 北海道道119号遠別中川線
- 佐久橋
- 名寄警察署佐久駐在所
- 佐久郵便局
- 天塩川
隣の駅[編集]
脚注[編集]
出典[編集]
- ^ 大蔵省印刷局, ed (1922-11-03). “鉄道省告示 第154号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (3078) .
- ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)179-180ページより。
- ^ a b 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介、新潮社、2008年5月発行)47ページより。
- ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社、2011年6月発行)149ページより。
- ^ a b c d e 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)217ページより。
- ^ a b “アイヌ語地名リスト ゴ~シブ P51-60P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年10月19日閲覧。
- ^ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)123ページより。
- ^ “佐久駅・歌内駅は当面の間維持します” (PDF). 広報なかがわ (中川町) (731): p.2. (2020-04). オリジナルの2020-05-30時点におけるアーカイブ。 .
- ^ a b c d e f g 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)148ページより。
- ^ a b c d e 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)183ページより。
- ^ 書籍『国鉄監修 スタンプノート 改訂6版』(弘済出版社、1979年7月発行)8ページより。
- ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月21日閲覧
JR北海道[編集]
- ^ a b “来春のダイヤ見直しについて” (PDF) (プレスリリース), 北海道旅客鉄道, (2020年12月9日), オリジナルの2020年12月9日時点におけるアーカイブ。 2020年12月10日閲覧。
- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在) (PDF)”. 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間) (PDF)” (日本語). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区). 北海道旅客鉄道 (2017年12月8日). 2017年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月30日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間) (PDF)” (日本語). 北海道旅客鉄道 (2017年7月2日). 2017年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月13日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間) (PDF)”. 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間) (PDF)”. 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3・4 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月3日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 (PDF)”. 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月3日閲覧。
新聞記事[編集]
- ^ a b “無人18駅、自治体管理へ JR北海道 経営難で急拡大”. 北海道新聞. (2021年2月5日). オリジナルの2021年2月6日時点におけるアーカイブ。 2021年2月7日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 佐久|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 佐久ふるさと伝承館2009年7月3日 北海道中川郡中川町産業振興課産業振興室
|