信用協同組合

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信用協同組合(しんようきょうどうくみあい、Credit Cooperative または Credit Union)とは、日本において預金の受け入れ、資金の移動や貸し出し(融資、ローン)、手形の発行などを行う金融機関の一つである。現在の根拠法である中小企業等協同組合法の制定以前から信用組合という呼称が一般的であり、略称は信組であるが、読み方について業界団体では「しんくみ」で統一している。2015年3月末現在、信用組合全体で約20兆円の預金を擁し、組合員を中心に10兆円を超える資金を融資している。2018年1月30日現在、全国に148の信用組合が存在する。

概要[編集]

中小企業等協同組合法第3条に規定された中小企業等協同組合の一つで、第9条の8で事業分野が規定されている。業務内容について詳細を定めた法律としては協同組合による金融事業に関する法律が存在するが、同法は多くの部分で会社法銀行法金融商品取引法を準用している。

基本的には銀行信用金庫と同様の業務を行っており、小切手法においては銀行と同視されている。信用金庫や農業協同組合などと同じ非営利組織組合組織)であるが、組合員以外の預金の受入が全体の20%以内に制限されている点で信用金庫などと異なる[1]

一部の信用協同組合の間では、相互のATM利用手数料を無料化するサービス「しんくみ お得ねっと」が実施されているほか、セブン銀行とのコンビニATMによる提携(片乗り入れ、一部時間帯にて手数料無料)、それにイオン銀行とのATM相互出金提携(手数料が必要)も実施されている。一部の信用組合同士なら記帳も相互にできる。

日本各地の信用組合は、一般社団法人全国信用組合中央協会(全信中協、: National Central Society of Credit Cooperatives)を構成する。また信用組合の系統中央機関=中央金庫の機能を有するのが、全国信用協同組合連合会(全信組連、: The Shinkumi Federation Bank (SFB))である。

組合員の資格[編集]

信用組合の事業地区内で以下のような場合に限られる。

  • 住所または居所がある
  • 事業所を持つが小規模の事業者である
  • 勤労に従事している
  • 事業を行う小規模の事業者の役員である

ただし事業者の場合、常時雇用の従業員数が300人(卸売業は100人、小売業は50人、サービス業は100人)以下、または資本金3億円(卸売業は1億円、小売業・サービス業は5,000万円)以下の場合に限られる。

信用組合の分類[編集]

地域信用組合
一定地域内の小規模零細事業者や住民を組合員とする信用組合で、分類される信用組合では最も組織数が多い。業域組合や職域組合として運営していたものが規模拡大に伴って地域組合に移行した例もあるほか、1951年信用金庫法施行により、現在ある信用金庫の多くはこの地域組合から転換をしている。朝銀信用組合商銀信用組合といったいわゆる民族系の信用組合もこの地域組合に含まれる。
業域信用組合
特定業種の関係者を組合員とする信用組合で、医師、青果卸、公衆浴場、出版・印刷業などの業種がある。大都市圏に位置する信用組合を除き、複数店舗は持たず本店のみの場合が多い。
職域信用組合
同じ職場に勤務する人たちを組合員とする信用組合で、官公庁(警察・消防署・地方自治体)、会社(新聞社)などの職場がある。店舗(本店のみの場合も多い)は各庁舎や企業の社屋内に置かれている。

その他[編集]

イメージキャラクター[編集]

1995年より3年間は女優の菊池麻衣子1998年より8年間はタレントの遠藤久美子を起用し、2006年より本仮屋ユイカを起用している。全国統一マスコットキャラクターに女子職員を模した「くみちゃん」がある。

信用組合の再編[編集]

金融自由化の進展に伴い、経営基盤の強化を目的とした合併や経営難に陥った信用組合の破綻等により、全国の信用組合数は減少している。近年は、信用組合が地域から撤退する事例も多く、大抵の地域に進出してる信用金庫と比べ、信用組合は「空白地帯」が多く存在する。又、信用組合同士の合併により、営業地域が県内全域若しくは広域に展開する信用組合が増加している。

  • 信用組合の本店が存在しない県 2018年1月末現在、奈良県・鳥取県・徳島県・愛媛県・沖縄県の5県に本店を有する信用組合は存在しない。
  • 地域信用組合の本店が存在しない県 岩手県、石川県、福井県、静岡県、三重県、和歌山県では、職域、業域の信用組合の本店は存在するものの、地域信組は空白地帯となっていて、特定の企業団体の関係者以外は信用組合の利用が困難である。
  • 統合により、地域信用組合が「県信組」となっている県。 青森県、秋田県、茨城県、長野県、富山県、香川県、大分県、熊本県では、県内の地域信組が統合により合併し1信組となっており、県内の多くの市町村に店舗網を展開している。
  • 地域信用組合が存在するが、大半の地域が「地域信組空白・未進出」である県。 栃木県、神奈川県、島根県、山口県、高知県、京都府、宮崎県では、県内に地域信組が存在するものの、非常に小規模の為、店舗が少ない・営業地域が限られる等、同じ県内であっても利用できる住民は非常に限定される。

有名、特異な破綻・合併[編集]

1995年3月、東京協和信用組合と安全信用組合が二信組事件により、受け皿のため旧東京共同銀行が設立され(後の整理回収銀行、現:整理回収機構)譲渡。

1995年7月、バブル崩壊の影響を受け、コスモ信用組合が経営破たんで旧東京共同銀行へ譲渡。

1995年8月、預金高1兆円(最大時)を超えるマンモス信組として有名であった木津信用組合が経営破たん。

2002年6月、那須信用組合が西那須野・矢板・黒羽の3信組と合併すると同時に、小川・馬頭・黒磯の3信組の事業を譲り受ける、事実上7信用組合による合併となる。

2005年3月、大分県信用組合が杵築信用金庫を吸収合併した。一般に規模が小さいとされる信用組合が信用金庫を吸収した珍しい事例である。また、信用金庫が銀行を吸収合併することも法的には可能だが、現在までそのような事例はない。

又、山形信用金庫は2007年6月に山形庶民信用組合と合併してるが、これは山形信用金庫側の申し入れによるもので、組織上は山形信金が残っているが、事実上の山形庶民信組による「救済合併」である。

解散[編集]

合併や経営破たん等の要因を伴わない自主解散が信用組合ではたびたび発生する。 これは、金融機関としては地銀や信用金庫より更に規模の小さい信用組合が大半である為、社会的に及ぼす影響が少数の組合員に限られ、経営不振に陥る前に解散を決定する事が他の金融機関より容易に決定出来る環境にあるためである。 2018年現在、信金、地方銀行など他の金融機関ではこのような事例はない。

2005年3月、倉庫精練グループ社員を対象とした職域系信組である倉庫精練信用組合(石川県金沢市)が自主的に解散。 2017年10月2日には農林中央金庫の職域系信組である甲子信用組合が、自主的に解散している。

脚注[編集]

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  1. ^ 信用組合と銀行って同じじゃないの?

関連項目[編集]