備蓄推奨品

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

備蓄推奨品 (びちくすいしょうひん)は、地震台風パンデミックなどの災害に備えて、予め備蓄し、準備しておくことが推奨されている品々。

概説[編集]

行政機関等によって備蓄が推奨されている物品であり、呼称は団体によって異なる場合がある。なお避難先で使用する携帯できる為、一部を持ち出せるように防災非常袋、緊急持ち出し袋、非常用持ち出し袋として用意することも推奨されている。各省庁によって備蓄推奨品の例示はあるが、個々によって用意するものが違うので、あくまで省庁による備蓄推奨品は例示である。政府広報オンラインでは、災害時に備えた備蓄品に関して解説してあり[1]、それによるときわめて広い範囲に被害が及ぶ巨大地震を想定し「1週間分以上の備蓄が望ましい」としている。多くの省庁は2週間程度としている。

また、東京都では、帰宅困難者対策条例を定め、企業に対して帰宅困難者となった従業員のために3日分の水・食料・毛布・簡易トイレなどを備蓄することを推奨している[2]

災害による備蓄推奨品の日数 [編集]

災害によって備蓄品の細部が異なっているが、多くの品目は重なっている。屋外避難に備えて、備蓄品の一部を防災非常袋として用意しておくことが推奨されている。

地震による屋内避難[編集]

3日から2週間程度家で過ごすことを想定している。

大規模火災による屋内避難[編集]

3日から2週間程度家で過ごすことを想定している。

風水害による屋内避難[編集]

3日から2週間程度家で過ごすことを想定している。

災害による従業員の帰宅困難[編集]

3日程度就業場所で過ごすことを想定している。

パンデミックによる屋内避難[編集]

2か月程度、最低でも2週間程度の備蓄を推奨している。パンデミックの場合は地震災害とは異なり、電気・ガス・水道といったライフラインがある程度確保されているので、単に外出を控える目的での備蓄となる[3]農林水産省厚生労働省は、2009年3月にパンデミックを視野に入れて、2週間程度の備蓄ガイドを作成している[3][4]

政府広報オンラインの例示 [編集]

政府広報オンラインでは、具体例として、次のようなものを挙げた[1]。例示されているのは消防庁「わたしの防災サバイバル手帳」[5]などを参照している[1]

食料品[編集]

消防庁の例示 [編集]

消防庁では「備蓄品チェックシート」を掲載した[6]。そこには次のものが掲載されている。

食料品[編集]

日用品、医療品[編集]

※ 災害の後に取りに行けるように(全てを自宅に置くのではなく)倉庫や自動車のトランクなどにも分けて備蓄することも推奨されている。

農水省・厚生労働省の例示[編集]

農林水産省により「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」が発行されている[7][8]

食料品
品名
(農林水産省と厚生労働省による)
2週間分の数量
(農林水産省による)
両親、男の子、女の子の4人家族の場合
注意事項
(切り餅)、乾めん類(うどんそばそうめんラーメンパスタ等)、コーンフレークシリアル類、乾パンインスタントラーメン、即席めん、パン 米または餅は少なくとも10kg。他は1日1食分 飽きないよう多種類を準備
野菜類(たまねぎじゃがいもごぼうさつまいもなど) 各1-2kg
豆類(あずき大豆など) 適宜
10個
缶詰(魚介類肉類) 30缶 缶切り必要
缶詰(野菜きのこ類:コーントマトたけのこマッシュルーム等) 20缶
レトルト食品カレーパスタソース、ハンバーグ等) 30食
乾燥食品(切干大根しいたけ高野豆腐ひじきわかめこんぶ等) 各2袋
フリーズドライ食品
スープ類(みそ汁、わかめスープ、コーンポタージュ等) 12食
冷凍食品(市販品の他、家庭で冷凍した魚介、肉、野菜、料理等を含む) 500g入り10袋 保存温度と停電に注意
乳製品チーズヨーグルトスキムミルクなど) 各1~2箱
缶詰(果物類:もも、みかん、パイナップル、みつ豆等) 10缶
調味料砂糖食用油醤油味噌など) 1kgあるいは1リットル 未開封なら長期保存可
調味料、だしの素(味の素)、コンソメバターなど) 適宜 未開封なら長期保存可
嗜好飲料(緑茶コーヒー紅茶ココア等) 適宜 ストレス解消目的
菓子 適宜 ストレス解消目的
その他(ふりかけ、のり佃煮ジャムマーガリンはちみつ等) 適宜
育児用調製粉乳(粉ミルク)などの乳幼児用の食料
ペットボトル入りのミネラルウォーター、飲料
日用品、医療品
品名
(厚生労働省による)
数量 注意事項・備考
マスク 毎日使い捨て 不織布製マスク
体温計
ゴム手袋 適宜使い捨て 破れにくいもの
水枕・氷枕 頭や腋下の冷却用。ペットボトルに冷たい水や氷水を入れてタオルでくるんで代用
消毒用アルコール アルコール60%-80%
常備胃腸薬や鎮痛剤持病処方薬
絆創膏ガーゼコットン
トイレットペーパーティッシュペーパー
ウェットティッシュ(アルコールのあるものとないもの) 適宜使い捨て 風呂代わりになる
洗剤(食器用、衣類用)
石鹸
シャンプーリンス 仮設風呂が設置されるまではドライシャンプー
紙おむつ
生理用品 女性用
ビニール袋 ごみ
密封できるビニール袋 汚染されたごみの密封等
カセットコンロボンベ懐中電灯乾電池

保管期限による廃棄の問題[編集]

食料品や医療用品には保管期限があり、使用しなくても定期的に更新が必要となる。自治体で備蓄した食料品が期限切れとなり、大量に廃棄される事例があり問題となっている[9]。一部では期限が迫った備蓄食料をフードバンクに寄贈するような動きもある[10]

出典[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g h i j k 政府広報オンライン
  2. ^ 施設内待機のための備蓄の確保”. 東京都. 2017年1月19日閲覧。
  3. ^ a b 新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド (PDF) : 農林水産省
  4. ^ 個人および一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドライン (PDF) : 厚生労働省
  5. ^ わたしの防災サバイバル手帳 (PDF)”. 消防庁. 2017年4月10日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2017年4月9日閲覧。
  6. ^ 備蓄品チェックシート (PDF)”. 消防庁. 2015年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月2日閲覧。
  7. ^ 「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」 (PDF) : 農林水産省
  8. ^ 家庭での備蓄について(参考:厚生労働省の新型インフルエンザ対策関連情報) (PDF) : 神戸市
  9. ^ 災害備蓄食料 176万食を廃棄…5年間・17自治体 毎日新聞2016年3月24日 22時56分(最終更新 3月24日 22時56分) 2016年11月24日閲覧
  10. ^ フードバンクへの災害備蓄品の寄贈について-食品廃棄の無駄を省き、有効活用を図る- 埼玉県 彩の国埼玉県 埼玉県庁ホームページ 2016年11月24日閲覧

関連項目[編集]