傾城水滸伝

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第二編、歌川國安画、文政9年 (1826年)

傾城水滸伝』(けいせいすいこでん)は、曲亭馬琴作の合巻本。13編。文政8年(1825年)~天保6年(1835年)刊行。歌川豊国歌川国安歌川貞秀画。当時大変人気を博したため版木が磨耗してしまい、二度彫り直して3版まで出版された[1]という。

概要[編集]

中国文学の『水滸伝』の翻案。『水滸伝』の英雄豪傑を日本の賢妻烈婦にかえたもの。また、登場人物全員の性別がほぼ逆転しており、三人の女性好漢等も男性に変えられている(ただし、登場する108星のうち名前が設定されているのは106星のみで、関勝董平にあたる人物が登場しない)。傾城とは国を揺るがすほどの絶世の美女のことであり、本来は褒め言葉だが、本作品では宿敵、亀菊の蔑称として使われている。

後鳥羽院の時代、後鳥羽院から寵愛をうけた白拍子亀菊の専横に世をはばまれた烈婦たちが、執権北条義時のために討たれた鎌倉の源頼家の息女三世姫を擁立し、近江賤ヶ岳江鎮泊にたてこもって亀菊および義時とたたかうという内容。

曲亭馬琴が本作品の完成を見ずに死去したため、笠亭仙果が『女水滸伝』と題をあらため、13編下帙より15編までをもって完成させた。

1984年に河出書房新社から初版挿絵つきの『江戸戯作文庫 傾城水滸伝』として2巻まで出版されたが、現在は入手困難。