八箇峠トンネル

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八箇峠トンネル
八箇峠トンネル.jpg
南魚沼側入口(開通前)
概要
位置 新潟県十日町市南魚沼市
現況 供用中
所属路線名 Japanese National Route Sign 0253.svg国道253号 上越魚沼地域振興快速道路 八箇峠道路
起点 十日町市八箇
終点 南魚沼市欠之上
運用
建設開始 2008年7月
開通 2017年11月25日
通行対象 自動車
用途 道路トンネル
技術情報
全長 2,840 m
道路車線数 2車線
設計速度 80 km/h
9.5 m
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国道253号標識
八箇峠トンネルの十日町側坑口。直近の建物は管理棟。

八箇峠トンネル(はっかとうげトンネル)は新潟県十日町市から南魚沼市に至る八箇峠道路の、両市を結ぶ、延長2,840 mトンネルである[1]

概要[編集]

魚沼丘陵を横断する国道253号は、縦断斜面が8%以上の区間が2.4 kmあり、かつカーブも多い。また豪雪地帯のために冬季は通行止めやタイヤチェーン着装といった交通規制が頻繁に起こり、通勤・通学などでの利用に支障をきたすことがしばしあった。

そこで、関越自動車道六日町インターチェンジと接続する上越魚沼地域振興快速道路(全長60 km)の終点側に当たる八箇峠道路の中核部・9.7 kmに「中越地方の幹線道路」と位置づけようと、地元の行政などの要請を受けて2007年から工事が着手され、2017年より供用開始している。

当初の計画では約5 kmのトンネルを建設する予定であったが、ガス発生の危険がある西山層を避けるためルート変更が行われ、約2.8 kmのトンネルを建設することとなった[2]

施工の際、坑口のポータルに雪庇が出来にくい構造としている。

歴史[編集]

  • 1997年(平成9年)9月10日 - 本トンネルを含む、八箇峠道路(延長約10 km)が整備区間に指定[1]
  • 2005年(平成17年)7月26日 - 八箇峠道路を完成2車線とする計画見直し内容が発表される[1]
  • 2007年度(平成19年度) - 南魚沼市側着工[1]
  • 2010年度(平成22年度) - 十日町市側着工[1]
  • 2012年(平成24年)5月24日 - 爆発事故が発生(詳細は後述)。
  • 2014年(平成26年)10月14日 - トンネル貫通[3]
  • 2017年(平成29年)11月25日 - 本トンネルを含む八箇IC - 野田IC間開通に伴い、供用開始[4]

トンネル内爆発事故[編集]

2011年(平成23年)7月の「新潟・福島豪雨」の影響で工事が一時中断。その後冬季の積雪期間にそのまま入ったため、工事が1年近く途絶えたままになっていたが、工事を再開した2012年5月にこのトンネル内で天然ガスが原因の爆発事故が発生した。

事故は2012年(平成24年)5月24日午前10時30分頃に発生した。工事関係者から「火災・爆発があった」との119番通報があり、約20分後、同市から国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所に連絡が入る。11時40分頃からトンネルの外で作業し、負傷を負った3人が相次いで近隣の病院に搬送。

12時15分頃、南魚沼市消防本部と応援に駆け付けた新潟県内の消防本部のレスキュー隊員がトンネル内に生き埋めとなった作業員救出のためにトンネル内に入るも、ガス濃度が高いために進入が滞る。17時30分、南魚沼市のトンネル事故調整本部が、生き埋めとされた4人の氏名を公表する。消防本部は「救出するまでは昼夜休みなくやる」と救出活動を継続することを明言した。18時ごろに送風機によるガス拡散作業が開始された。

27日12時15分ごろ、トンネル入り口から1,300メートル付近で取り残された作業員4人を発見。可燃性ガスの濃度が下がったのを確認して南魚沼市消防本部や新潟市消防局特別高度救助隊など新潟県内の14の消防本部の救助隊員らが4人をトンネルから救出し、病院に搬送するも4人全員の死亡が確認された。

6月14日、国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所は翌15日から機材搬入を始め、可燃性ガスの濃度測定、分析と換気を実施するため、南魚沼工区の坑口から約1,400 m地点の切羽付近の真上の地表から直径125 mm、トンネル到達まで約120 mの深さの縦穴、さらに坑口から約1,100 m地点の地表から直径216 mm、深さ約70 mと2本の縦穴を新たに設けるとした[5]

2017年11月25日に開通。六日町側坑口付近に、爆発事故のあらましを記載した銘板を設置している[6]。また、野田インター1 km手前付近および八箇インター付近に慰霊碑を設置した。野田インター側の坑内1 kmほどに渡って、爆発事故により飛散した資材などで削られた傷跡が残っていることが車窓からも確認できる[7]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e 八箇峠道路パンフレット”. 国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所 (2017年11月). 2019年5月9日閲覧。
  2. ^ 2012年5月25日付朝日新聞朝刊(大阪本社13版)35面
  3. ^ 国道253号 八箇峠道路 八箇峠トンネルが10月14日に貫通しました (PDF)”. 国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所. p. 1 (2014年10月14日). 2014年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月4日閲覧。
  4. ^ 国道253号八箇峠道路11月25日(土)八箇IC~野田IC間が開通します(国土交通省 北陸地方事務所 長岡国道事務所)(2017年9月22日、2017年9月23日閲覧)
  5. ^ “国道253号八箇峠トンネル工事事故の対応記者発表” (pdf). 新潟県新潟市中央区美咲町: 国土交通省北陸地方整備局. (2012年6月14日). オリジナルの2014年12月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141207160850/http://www.hrr.mlit.go.jp/chokoku/pdf/120614_nagaoka.pdf 2012年6月15日閲覧. "上位リンク=八箇峠トンネルにおける工事事故関連 記者発表資料 - WayBack Machineによるアーカイブ" 
  6. ^ [1]
  7. ^ [2]

参考文献[編集]

座標: 北緯37度05分09秒 東経138度49分28秒 / 北緯37.085926度 東経138.82453度 / 37.085926; 138.82453

関連項目[編集]