内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)

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内閣府特命担当大臣
(宇宙政策担当)
Minister of State for Space Policy 
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現職者
井上信治

就任日 2020年令和2年)9月16日
行政府
種類 国務大臣
内閣府特命担当大臣
所属機関 内閣
担当機関 内閣府
(宇宙戦略室・宇宙政策委員会)
任命 内閣総理大臣
菅義偉
初代就任 古川元久
創設 2012年7月12日
俸給 年額 約2,916万円[1]
ウェブサイト 大臣・副大臣・大臣政務官 - 内閣府

内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)(ないかくふとくめいたんとうだいじん うちゅうせいさくたんとう、英語: Minister of State for Space Policy)は、日本国務大臣内閣府特命担当大臣の一つである。

概要[編集]

内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)が所管する準天頂衛星システムの衛星軌道

日本内閣府に置かれる内閣府特命担当大臣の一つである。主として宇宙政策を所管する国務大臣である。具体的には、宇宙開発、宇宙利用などにかかわる政策を所管する[2]。また、宇宙開発利用の推進、人工衛星にかかわる施設設備整備管理、宇宙開発利用に関係する機関との調整など、宇宙開発利用に関する施策を所管する[3][4][5][6]

なお、内閣府が所管する人工衛星については、政令により「測位の用に供するための信号送信することを主たる目的とする人工衛星」[7]と定義されている。準天頂衛星システムなど衛星測位システムにて利用される人工衛星が想定されており、具体的には「みちびき」などが該当する。

内閣府にて宇宙行政を司る組織としては、内部部局である宇宙戦略室、審議会等である宇宙政策委員会などが挙げられる[8][9][10][11]。内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)は、これらの組織を担当する。

内閣府特命担当大臣のうち、沖縄及び北方対策担当金融担当消費者及び食品安全担当の3大臣は、内閣府設置法により必置とされている[12][13][14]。それに対して、他の内閣府特命担当大臣は必置とはされておらず、担当する諸課題により柔軟に設置できる。そのため、政権により増減や変動があり、その役職名は必ずしも一致しない。野田第2次改造内閣においては、宇宙政策を担当する特命担当大臣を「内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)」との呼称で設置した[15]

また、この内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)に就任した者は、宇宙基本法に基づき、宇宙開発戦略本部の副本部長に就任する[16]

沿革[編集]

内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)が所管する準天頂衛星システムの模式図

2008年の宇宙基本法の施行に基づき、福田康夫政権にて内閣宇宙開発戦略本部が設置されることとなった[17]。それを見据えて、同年6月17日内閣府特命担当大臣として入閣していた衆議院議員岸田文雄が「宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」の担当に任じられた。以降、一時期の菅直人政権野田政権においても、同様の職が設置されることとなった。

宇宙基本法の附則には「政府は、この法律の施行後一年を目途として、本部に関する事務の処理を内閣府に行わせるために必要な法制の整備その他の措置を講ずるものとする」[18]との文言が盛り込まれていた。また、同法には「政府は、宇宙活動に係る規制その他の宇宙開発利用に関する条約その他の国際約束を実施するために必要な事項等に関する法制の整備を総合的、計画的かつ速やかに実施しなければならない」[19]と定められていた。そのため、宇宙開発に関する政府の組織や体制の見直しと、各種法規の整備が検討課題となった。

2012年、内閣府設置法や文部科学省設置法の改正等により、野田政権にて内閣府に宇宙戦略室や宇宙政策委員会が設置され[20]、同時に文部科学省の宇宙開発委員会などが廃止された。それにともない、同年7月12日、衆議院議員の古川元久が内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)に任命された[15]。また、古川は「宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整」[21]を担当していたが、同日付でその任を解かれた[15]

なお、宇宙基本法は自由民主党、民主党、公明党の3党に所属する国会議員による議員立法として成立したため、与野党を超えた協力が見られる。たとえば、宇宙開発戦略本部の看板かけには、政府・与党だけでなく法案提出者として野党野田佳彦が出席している[22]。同様に、内閣府宇宙戦略室の看板かけには、宇宙基本法フォローアップ議員協議会共同座長として野党の河村建夫が出席している[20][23]

名称[編集]

任命・補職は3段階で行われており、まず「国務大臣に任命する」[21]との官記が出され、次いで当該の国務大臣に対して「内閣府特命担当大臣を命ずる」[21]との辞令が出され、さらに当該の内閣府特命担当大臣に対して「宇宙政策を担当させる」[15]と命ぜられる。これらの辞令は『官報』に掲載されるため、その記載に基づき「内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)」と表記される。なお、宇宙基本法では「内閣総理大臣の命を受けて、宇宙開発利用に関し内閣総理大臣を助けることをその職務とする国務大臣」[16]と表現しているが、あまりにも長文のため「宇宙開発担当大臣」[16]と表記されている。ただし、宇宙基本法は内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)が設置されるはるか以前に施行されているため、この条文の「宇宙開発担当大臣」とは国務大臣に対する特命事項として宇宙開発利用を所管する大臣なども指している。新聞などの報道では、簡略化して「宇宙政策担当大臣」「宇宙担当相」「宇宙大臣」「宇宙相」と表記されることも多い。英語での呼称については「Minister of State for Space Policy」[24]とされている。

歴代大臣[編集]

氏名 内閣 就任日 退任日 党派 備考
国務大臣(宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進
するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整担当)
Fumio Kishida cropped 2 John Kerry Fumio Kishida and Akitaka Saiki 20130414.jpg 岸田文雄 福田康夫内閣 2008年6月17日 2008年8月2日 自由民主党
Seiko Noda 200809.jpg 野田聖子   改造内閣 2008年8月2日 2008年9月24日
Banri Kaieda cropped 3 Banri Kaieda 20110620 3.jpg 海江田万里 菅第1次改造内閣 2010年9月17日 2011年1月14日 民主党
Koichiro Gemba cropped 2 Hillary Rodham Clinton and Koichiro Gemba 20110919 1.jpg 玄葉光一郎 菅第2次改造内閣 2011年1月14日 2011年9月2日
Motohisa Furukawa cropped 1 Motohisa Furukawa 20090618.jpg 古川元久 野田内閣 2011年9月2日 2012年7月12日
  第1次改造内閣 留任
  第2次改造内閣
内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)
1 Motohisa Furukawa cropped 1 Motohisa Furukawa 20090618.jpg 古川元久   第2次改造内閣 2012年7月12日 2012年10月1日 民主党
2 Minister Maehara Seiji.jpg 前原誠司   第3次改造内閣 2012年10月1日 2012年12月26日
3 Ichita Yamamoto cropped 4 Ichita Yamamoto and Voltaire Gazmin 20130905.jpg 山本一太 第2次安倍内閣 2012年12月26日 2014年9月3日 自由民主党
4 Shunichi Yamaguchi (cropped).jpg 山口俊一   改造内閣 2014年9月3日 2014年12月24日
5 第3次安倍内閣 2014年12月24日 2015年10月7日 再任
6 Aiko Shimajiri.jpg 島尻安伊子   第1次改造内閣 2015年10月7日 2016年8月3日
7 Yōsuke Tsuruho.jpg 鶴保庸介   第2次改造内閣 2016年8月3日 2017年8月3日
8 Matsuyama masaji.jpg 松山政司   第3次改造内閣 2017年8月3日 2017年11月1日
9 第4次安倍内閣 2017年11月1日 2018年10月2日 再任
10 Takuya Hirai.jpg 平井卓也   第1次改造内閣 2018年10月2日 2019年9月11日
11 Naokazu Takemoto - World Economic Forum on East Asia 2011 (cropped).jpg 竹本直一   第2次改造内閣 2019年9月11日 2020年9月16日
12 井上信治 菅義偉内閣 2020年9月16日 (現職)
  • 2012年7月12日内閣府宇宙戦略室が発足するまでは、国務大臣に対する特命事項として「宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため企画立案及び行政各部の所管する事務の調整担当」の発令があった。あくまで国務大臣に対する特命事項であり、特命担当大臣とは扱いが異なるが、後に設置された「内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)」と所管業務はほぼ同様であるため、便宜上掲載した。
  • 特命担当大臣は複数名を任命することがあるため、通常は代数の表記は行わない。ただし、本表ではわかりやすさに配慮し、代数の欄を便宜上設けた。
  • 辞令のある再任は就任日を記載し、辞令のない留任は就任日を記載しない。
  • 党派の欄は、就任時、または、内閣発足時の所属政党を記載した。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 主な特別職の職員の給与 - 内閣官房
  2. ^ 内閣府設置法第4条第1項第6号の2。
  3. ^ 内閣府設置法第4条第3項第7号の2。
  4. ^ 内閣府設置法第4条第3項第7号の3。
  5. ^ 内閣府設置法第4条第3項第7号の4。
  6. ^ 内閣府設置法第4条第3項第7号の5。
  7. ^ 内閣府設置法第四条第三項第七号の四の人工衛星等を定める政令第1条。
  8. ^ 内閣府設置法第37条第1項。
  9. ^ 内閣府宇宙戦略室内閣府における新たな宇宙開発利用の推進体制について2012年7月、2頁。
  10. ^ 内閣府組織図』。
  11. ^ 「内閣府宇宙戦略室」『内閣府宇宙戦略室の紹介 : 宇宙政策 - 内閣府内閣府
  12. ^ 内閣府設置法第10条。
  13. ^ 内閣府設置法第11条。
  14. ^ 内閣府設置法第11条の2。
  15. ^ a b c d 「人事異動」『官報』5843号、国立印刷局2012年7月17日、8面。
  16. ^ a b c 宇宙基本法第29条第1項。
  17. ^ 第1回宇宙開発戦略本部会合議事要旨2008年9月12日
  18. ^ 宇宙基本法附則第2条。
  19. ^ 宇宙基本法第35条第1項。
  20. ^ a b 内閣府宇宙戦略室発足にかかる看板かけについて』。
  21. ^ a b c 「人事異動」『官報』号外特43号、国立印刷局2011年9月2日、1面。
  22. ^ 河村建夫「宇宙開発戦略本部今日発足」『活動報告|河村建夫 衆議院議員(山口第3区)オフィシャルサイト|T's PARK2008年8月27日
  23. ^ 河村建夫「内閣府宇宙戦略室発足」『親指の独り言: 内閣府宇宙戦略室発足2012年7月12日
  24. ^ "Ministers", List of Ministers, Senior Vice-Ministers and Parliamentary Secretaries, Cabinet Office.

関連項目[編集]