北大東島

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北大東島
Kitadaitojima Island Aerial photograph.2009.jpg
北大東島の空中写真。
2009年10月28日撮影の7枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成
所在地 日本の旗 日本沖縄県島尻郡北大東村
所在海域 太平洋
所属諸島 大東諸島
座標 北緯25度56分41秒
東経131度18分23秒
座標: 北緯25度56分41秒 東経131度18分23秒
面積 11.93 km²
海岸線長 18.3 km
最高標高 74 m
北大東島の位置(南西諸島内)
北大東島
北大東島 (南西諸島)
北大東島の位置(日本内)
北大東島
北大東島 (日本)
Project.svgプロジェクト 地形
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北大東島(きただいとうじま)は、大東諸島に属するで、沖縄本島の東約360kmに位置する。

地理[編集]

南大東島の北方12kmにある[1]。面積11.93km2[2]、周囲18.3km[3]、標高74m[4]の島で、気候は日本で唯一となる熱帯モンスーン気候(Am)に属している。

海岸線は断崖絶壁になっている[1]。南大東島と同じくサンゴ礁が隆起して出来た隆起環礁の島で、現地では外部の環状地を「幕」、高台部分を「幕上」、中央の低地部分を「幕下」と呼んでいる[1]

1936年に北大東島中央部でボーリングが行われ地下431mまで掘り下げられたが、ボーリング・コアの結果、深さ431mまですべて石灰岩であることが確認されている[1]

独自の生態系[編集]

他では見ることができない固有種などが多く分布・生息しているが、環境省のレッドリストに登録されているものもいくつかある。

島の外周部で防風林を形成している森林は長幕(ナガハグ)と呼ばれ、「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」として国の天然記念物[5][6]にもなっている。植生は、風衝地にはダイトウワダン-ガジュマル群集などが、脚部には自然林であるビロウ-ダイトウセイシボク群集である、これらの林には、南北大東島の固有変種であるダイトウワダン(絶滅危惧IA類)[7][8]やダイトウセイシボク(絶滅危惧II類)[7][9]、他に母島小笠原諸島)及び海南島(中国)にしか分布しないヒメタニワタリ(絶滅危惧IA類)[7][10]がある。

また、長幕以外の場所にはナガバアサガオ(絶滅危惧IA類)[7][11]が分布するが、隣の南大東島には類似した環境があるにもかかわらず分布せず、北大東島の固有種とされる。

一方で、南大東島では幕防風林にて比較的よくみられるダイトウビロウは、北大東島では決して多いとはいえず、島の中央部にて比較的まとまって生えている場所は、村指定の天然記念物となっている。この天然記念物の林と長幕を除けば、北大東島でみられる林は、他の低平な島々でよくみられるギンネム(外来種)やシマグワを主とした林相である。

動物では、ダイトウヒメハルゼミが環境省レッドリスト(絶滅危惧II類)[7]や沖縄県レッドデータブック(絶滅危惧I類)[12]に記載されている。南北大東島とも危機的状況にあるが、とりわけ北大東島産の状況は「風前の灯火」といわれる。この原因として、農薬散布により生息地が局限されたうえに、主生息地における開発行為(道路建設など)が甚だしくなされたことが挙げられている。

歴史[編集]

戦前は、南大東島と同様、玉置商会~東洋製糖~大日本製糖(現在の大日本明治製糖の前身)が島全体を所有する「社有島」であった。

但し北大東島では製糖業も営んではいたもののリン鉱業が主であり、農業を目的とした移住の他に本土・沖縄・台湾などから多数の鉱山労働者が出稼ぎに来ていたが、農業移住者とは異なり閉山後は島を離れた。当時の彼らの生活は、公衆浴場跡などにわずかな痕跡を留めるのみである。

燐鉱採掘は戦後も、米軍の管理下によって細々と行なわれたが、米国式の機械掘りとなった事から採掘量は増大したが品質の低下を招き(戦前は富鉱部のみを選んで手掘りしていた)、採掘可能な鉱床も尽きた事から1950年代に終了した。

方言[編集]

行政[編集]

全島が沖縄県島尻郡北大東村に属する。なお、同村には北大東島から約160km南方の無人島沖大東島(ラサ島)も属しており「一島一村」ではない点が隣接する南大東村との相違点である。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 山口晴幸「自然科学紀行古水史跡編(10)」 水利科学302号 p. 85-100、2021年2月17日閲覧。
  2. ^ 平成26年全国都道府県市区町村別面積調 島面積 (PDF)”. 国土地理院. p. 108 (2014年10月1日). 2015年3月16日閲覧。
  3. ^ 北大東島のデータ(沖縄県企画部地域・離島課)
  4. ^ 沖縄県市町村別最高点一覧
  5. ^ 国指定文化財等データベース(文化庁
  6. ^ 新納義馬「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」『日本の天然記念物』加藤陸奥雄沼田眞・渡部景隆・畑正憲監修、講談社、1995年3月20日、146頁、ISBN 4-06-180589-4。
  7. ^ a b c d e 環境省報道発表資料『哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて』、2007年8月3日。
  8. ^ 横田昌嗣・宮城康一・松村俊一「ダイトウワダン」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編、2006年、176頁。
  9. ^ 横田昌嗣・伊波善勇「ダイトウセイシボク」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編、2006年、104頁。
  10. ^ 横田昌嗣・比嘉清文「ヒメタニワタリ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編、2006年、336-337頁。
  11. ^ 横田昌嗣・新城和治・松村俊一「ナガバアサガオ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編、2006年、336-337頁。
  12. ^ 金城政勝・林正美「ダイトウヒメハルゼミ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編、2006年、228-229頁。
  13. ^ “みんなで創った1世紀/北大東で開拓100周年式典”. 琉球新報. (2000年9月25日). http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-113029-storytopic-86.html 2013年10月23日閲覧。 

参考文献[編集]

  • 新納義馬「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」『日本の天然記念物』加藤陸奥雄沼田眞・渡部景隆・畑正憲監修、講談社、1995年3月20日、146頁、ISBN 4-06-180589-4。
  • 林正美ら.1999年.ダイトウヒメハルゼミの生態調査報告.Cicada14:1-11
  • 岡崎幹人.2006年.ダイトウヒメハルゼミについての観察記録.Cicada18:75-78

関連項目[編集]