医療漫画

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医療漫画(いりょうまんが)は、日本における漫画作品のジャンルの1つ。医師看護師をはじめとした医療従事者を主人公としていたり、病院診療所などの医療現場を舞台とするなど、主に医療をテーマにした漫画作品を指す[1][2]

概要[編集]

手塚治虫の『きりひと讃歌』や『ブラック・ジャック』に始まり、以来安定した人気を誇るジャンルとなっている。テーマとしては主人公が難病の治療に立ち向かうヒーロードラマ的なもの、医療界や病院経営の歪みや問題点などを描く社会的なもの、または一般的な現場の医療関係者を描く日常的なもの、さらにこれらの複数分野にまたがるものなど多岐にわたっている。医師が主人公の場合は外科医であることが多い。その他、人を対象とした医療だけでなく、獣医師動物病院にスポットを当てた漫画作品においても、「医療漫画」と謳っているものがある[1]。2000年ごろより医療(体験)漫画という主人公が疾患を体験し、診断され、治療を選択し受け、その後までの過程を体験をもとにえがき、専門の医師に監修を依頼した新しい分野の医療体験漫画が急速に増えつつある。このような作品の場合、病院外(家庭、社会)が舞台になることもある。

作品[編集]

1970年代[編集]

1980年代[編集]

1990年代[編集]

2000年代[編集]

2010年代[編集]

疾患を扱った作品[編集]

  • I's(庄司陽子、講談社漫画文庫、2000年) 性同一性障害
  • G.I.D庄司陽子モーニング、2001年) 性同一性障害
  • 光とともに…戸部けいこ秋田書店、2001年 - 2010年)自閉症とその家族
  • IS〜男でも女でもない性〜六花チヨOne more Kiss、2003年 - 2009年)インターセックス
  • 15の夜週刊少年マガジン、2005年 - 2008年、不定期連載)ネグレクトや薬物依存症、アスペルガー症候群、AIDSなど
  • ツレがうつになりまして。細川貂々幻冬舎、2006年)躁鬱病とその家族
  • 大原さんちのダンナさんーこのごろ少し神経症(大原由軌子文藝春秋、2006年)神経症、パニック障害
  • 目の玉日記(小林よしのり小学館 、2006年)白内障闘病〜手術まで、軽い緑内障
  • 壊れた脳 生存する知(原案:山田規畝子、作画:成瀬涼子、BE・LOVE、2007年)脳出血後の高次脳機能障害
  • わが家の母はビョーキです(中村ユキサンマーク出版、2008年)精神分裂病
  • だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(ほしばあやこ&待鳥むう、監修:善方裕美、主婦の友社、2009年) 更年期障害
  • わたしは働くうつウーマン(作:安部 結貴、漫画:大葉リビ、小学館、2009年)鬱 自立支援医療費支給認定 パニック障害
  • 日々コウジ中(柴本礼、主婦の友社、2010年)高次脳機能障害の夫と暮らす日常コミック
  • 西原理恵子X月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気(西原理恵子月乃光司小学館、2010年 )(漫画は冒頭だけあとは対談)アルコール依存症 家族や当事者、巻末に専門医療機関&サポート団体リスト
  • 続・日々コウジ中(柴本礼、主婦の友社、2011年)高次脳機能障害の夫と暮らす日常コミック
  • のほほん亭主がんになる〜ステージIVから大逆転(日野あかねぶんか社、2012年)悪性リンパ腫患者記録
  • さよならタマちゃん(武田一義、 イブニングKC講談社、2013)精巣腫瘍患者記録(手術と化学療法)
  • マンガ 認知症のある人って、なぜ、よく怒られるんだろう?(北川なつ、ぺこなつ堂、2012年)認知症のある人とその介護 短編集
  • 入院しちゃったうつウーマン(作:安部 結貴、漫画:大葉リビ、小学館、2012年)閉鎖病棟 双極性障害
  • もう大丈夫 パニック障害でもがんばれる!(監修:貝谷久宣、著:ほりみき、講談社、2012年 )
  • イタリアでがんになった(泉もも、PHP研究所、2013年)子宮体癌
  • 今夜もホットフラッシュ(青沼貴子メディアファクトリー、2013年) 更年期障害
  • 思ってたウツとちがう! 「新型ウツ」うちの夫場合(池田暁子秋田書店 、2013年) 新型うつ
  • ボクの彼女は発達障害: 障害者カップルのドタバタ日記(著者:くらげ、漫画:寺島ヒロ、監修:梅永雄二、学研マーケティング、2013年) 広汎性発達障害 自閉症スペクトラム障害(ASD) 視覚・聴覚過敏等、周囲の人の接し方
  • ニトロちゃん: みんなと違う、発達障害の私 (沖田×華光文社、2013年)アスペルガーなどの〈発達障害〉幼少時代の体験
  • せんせい、誤診です! ~ホラー漫画家の本当にあった怖い闘病山本まゆり、ぶんか社、2013年) 脳下垂体腺腫(無月経、視野欠損、むくみ)手術、その後まで
  • 失踪日記2 アル中病棟(吾妻 ひでお、イースト・プレス、2013年 )アルコール依存症 入院 断酒会
  • なんびょうにっき(さとうみゆき、大洋図書、2013年 )成人スティル病
  • おひとりさまの遠距離介護けもの道(たけしまさよ、メディカ出版、2014年)膝人工関節手術・仮面鬱病・介護サービス等の説明
  • 死んで生き返りましたれぽ(村上竹尾、株式会社双葉社、2014年)(糖尿病性ケトアシドーシス・腎不全・脳浮腫etc.)意識不明状態の人の視覚聴覚と回復の過程
  • ずっと健康だと思ってた。34歳脳こうそく克服記(作:有田奈央、絵: 麻生夕貴、イースト・プレス、2014年) 脳梗塞(左半身麻痺)と支える家族の話
  • 乳がんでもなんとかなるさ~独女マンガ家闘病記~(佐々木彩乃、ぶんか社、2014年)手術 同時再建 ホルモン治療
  • 夫が骨肉腫になりました(まきりえこ、 扶桑社、2015年)膝蓋骨の骨肉腫の手術と化学療法
  • となりのお尻が気になります(加藤のりこ、実業之日本社、2015年 )イボ痔 手術
  • はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児(原作:君 影草、漫画:沖田 ×華、ぶんか社、2015年)
  • ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!(たむらあやこ、 講談社、2016年)痛みの強いタイプのギラン・バレー症候群
  • ふいにたてなくなりました。おひとりさま漫画家、皮膚筋炎になる(山田雨月、ぶんか社、2016年) 皮膚筋炎(発症、治療、退院まで)
  • 元気になるシカ! アラフォーひとり暮らし、告知されました (藤河るり、KADOKAWA、2016年) 卵巣癌 抗癌剤治療対策
  • 漫画家、パーキンソン病になる。(島津郷子、ぶんか社、2016年)パーキンソン病
  • 33歳漫画家志望が脳梗塞になった話(あやめゴン太、集英社、2017年) 脳梗塞体験記 理学・作業・言語療法
  • ぢ 私、痔主になりました(てらいまき、河出書房新社、2017年) 内痔核 外痔核 痔瘻 肛門科体験記と役立ちグッズ
  • 酔うと化け物になる父がつらい(菊池真理子、 秋田書店、2017年)アルコール依存症の父と家族の苦悩
  • 「子供を殺してください」という親たち(原作:押川 剛 、画:鈴木マサカズ新潮社、2017年 -)引きこもりなどの子供のトラブルと家族 医療への連携など
  • 難病患者になりましたっ! 漫画家夫婦のタハツセーコーカショーの日々(岡田がる朝日新聞出版、2017年)多発性硬化症、難病申請
  • うちの子は字が書けない (発達性読み書き障害の息子がいます)(監修:宇野彰、著:千葉リョウコ、ポプラ者、2017年)発達性読み書き障害(発達性ディスレクシア) 合理的配慮
  • うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち(田中圭一KADOKAWA、2017年)
  • さよならしきゅう(岡田 有希、講談社、2017年)33歳で子宮頸がん
  • 乳がんでもなんとかなるさ~いのちのエリー編~(佐々木彩乃、ぶんか社、2018年)ステージ3 再建者と乳がん患者の会
  • 32歳で初期乳がん 全然受け入れてません(水谷緑、竹書房、2018年 )手術 放射線治療
  • 元気になるシカ!2 ひとり暮らし闘病中、仕事復帰しました(藤河るり、KADOKAWA、2018年 )卵巣癌
  • わたし、39歳で「閉経」っていわれました(たかはしみき主婦と生活社、2018年)早発卵巣不全(早発閉経)
  • 生理ちゃん(小山健KADOKAWA、2018年)
  • 強迫性障害です!(みやざき 明日香、星和書店、2018年 )
  • パニくる!? パニック障害、「焦らない!」が効くクスリ(櫻日和鮎実KADOKAWA、2018年 )
  • わたし中学生から統合失調症やってます。: 水色ともちゃんのつれづれ日記(解説:成重 竜一郎、著:ともよ、合同出版、2018年)
  • 実録 解離性障害のちぐはぐな日々: 私の中のたくさんのワタシ(解説:岡野 憲一郎、著:Tokin、合同出版、2018年)
  • うつを甘くみてました#拡散希望#双極性障害#受け入れる#人生(ブリ猫、ぶんか社、2018年)
  • お別れホスピタル(沖田 ×華、小学館、2018年〜 )終末期病棟
  • ありがとうって言えたなら(瀧波ユカリ文藝春秋、2018年)膵臓癌 家族の対応
  • ある日突然、慢性疲労症候群になりました(監修:倉恒 弘彦、著:ゆらり、合同出版、2019年 )
  • 強迫性障害治療日記(みやざき 明日香、星和書店、2019年 )
  • 交通事故で頭を強打したらどうなるか?(大和 ハジメ、KADOKAWA、2019年)脳挫傷 高次脳機能障害 リハビリ 大学復帰 就職


脚注[編集]

  1. ^ a b 京都マンガミュージアム「医療マンガの解剖学」
  2. ^ 『読売新聞』(2007年12月29日)[要ページ番号]