南多摩尾根幹線

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一般県道
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東京都道18号標識
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東京都道19号標識
南多摩尾根幹線
路線延長 16.6 km
起点 東京都調布市多摩川三丁目
終点 東京都町田市小山町
■テンプレート(■ノート ■使い方) PJ道路
南多摩尾根幹線の標識。稲城市、竪谷戸大橋交差点付近。
尾根幹線の東側の起点近くの稲城市内・矢野口交差点。2008年に稲城五中入口交差点から矢野口交差点までの区間が開通した。
稲城市矢野口の鶴川街道2007年にバイパスが完成した。旧道は300mほど北を通っている。
稲城市百村の稲城福祉センター入口交差点。ここで鶴川街道と尾根幹線が分岐する。画面正面が尾根幹線。左折すると鶴川街道。
武蔵野南線との立体交差。稲城市。
巨大な中央分離帯。稲城市。
稲城市長峰の多摩カントリークラブ前。新宿副都心のビルが見える。
多摩市諏訪団地付近。側道は暫定的に歩行者用とされ自動車には開放されていない。
多摩市永山団地付近。巨大な中央分離帯が草原と化している。
多摩南野交差点。この交差点を境に都道156号と都道158号に分かれる。
多摩市鶴牧5丁目に架かるY字橋より稲城方面を望む。
尾根幹線の2車線区間。八王子市南大沢3丁目の清水入陸橋。
町田市小山町の小山沼陸橋。

南多摩尾根幹線(みなみたまおねかんせん)とは、多摩ニュータウンの南縁を東西に横断する形で東京都調布市多摩川原橋から、東京都町田市小山町町田街道までを結んでいる道路の通称。東京都道路通称名公告では「南多摩尾根幹線道路」(整理番号151)であり、起点が町田市小山町(町田街道交点)、終点が稲城市百村(鶴川街道交点)とされている[1]。略称は「尾根幹線」「尾根幹」。

概要[編集]

多摩ニュータウンの南端の道路で、北端にある多摩ニュータウン通りとともに、多摩ニュータウンを東西に通る総延長約17 km弱の幹線道路である。多摩地区における広域交通ネットワークの東西の交通網となるべく計画された。調布市の多摩川原橋川崎街道)の交点から町田市小山町の町田街道の交点を結んでいる[2]。尾根幹線のすぐ南の尾根筋には、「よこやまの道」と名付けられた全長10 kmの遊歩道も整備されている。

区間ごとの道路法上の路線名は以下の通りである。

道路構造令に基づく本線の構造規格は第四種第一級で、幅員が32.5 mから58 mの往復4車線(一部6車線)である。このうち稲城市百村から多摩市鶴牧に至る約8.8 kmにおいては側道を供用した段階で中断されており、本線については整備未着手である[注釈 1]。当初計画では片側4車線の計8車線の本線と1車線の側道で計画されたため、一部区間では中央の本線計画部分が広大な中央分離帯となっているほか、交差点付近には立体交差の土台となる盛土が存在するところもある。 また、多摩市鶴牧以西の唐木田区間でも大妻女子大学前の約0.9kmが暫定2車線のままとなっており、2017年度より拡幅工事を進め、今後完成4車線化となることが予定されている[3]

本線の整備事業は沿線での反対運動等もあり、永らく塩漬け状態であったが、整備主体である東京都都市整備局2015年2月18日の記者発表で、渋滞緩和や防災性強化を目的に未完成の8.8 km区間と0.9 km区間について全線4車線化に向けた整備方針を策定し、稲城市百村から多摩市鶴牧間についてはそれまで掘削構造から平面構造に変更するほか、トンネルが予定される多摩カントリークラブ付近のルートも検討するとした[4]。また唐木田区間については従来計画通り平面構造のまま、調査・測量・設計を経て工事着手する事が併せて公表された[4]

当該道路の終点は東京都町田市の町田街道だが、神奈川県相模原市の都市計画道路(3・5・3号宮下横山台線)と接続して国道16号まで延伸する計画があり、2017年11月より延伸部の都市計画決定に向けて、東京都が準備を進めている[5]。また、将来的には本線のさらに上へ多摩都市モノレールを導入する構想も存在する[6]が、実現性は不透明な状況である。

路線データ[編集]

  • 起点:東京都調布市多摩川三丁目(多摩川原橋
  • 終点:東京都町田市小山町(町田街道交点)
  • 主な経由地:多摩卸売市場前
  • 延長:16.62 km
  • 標準道路幅員:43 m

沿革[編集]

1965年に立案された多摩ニュータウン計画を受けて、1966年都市計画決定されたのが尾根幹線道路の始まりである。都市計画上の正式路線名は、多摩都市計画道路3・1・6号南多摩尾根幹線都道となっている部分もある。

  • 1969年:多摩広路1号線(南多摩尾根幹線)に都市計画変更され、尾根幹線の名称が登場する。
  • 1979年:暫定2車線の整備が始まった。
  • 1989年:多摩3・1・6号線(南多摩尾根幹線)に都市計画名称変更となった。
  • 1991年:本線を掘割構造による整備に計画が変更された。
  • 2004年:ニュータウン計画が終了したことを受け、事業主体が住宅都市整備公団(現・都市再生機構)から東京都に移行している。

路線状況[編集]

開通当初は大半の区間では制限速度は40 km/hであった(ただし、2車線で信号も一切ない区間の制限速度は50 km/hであった)。 しかしながら、渋滞緩和等の目的により2011年9月から永山 - 唐木田区間は制限速度が50 km/hに、唐木田 - 小山ヶ丘区間は制限速度が60 km/hにそれぞれ引き上げが実施されることになった。2017年3月には稲城 - 永山区間も50 km/hに引き上げられ、全線で制限速度が50 km/h以上となった。なお、2014年11月に開通した小山ヶ丘 - 小山町区間(小山沼陸橋)は制限速度が50 km/hとなっている。

区間 車線 最高速度 備考
上下線 上り線 下り線
多摩川原橋 - 稲城市役所西交差点 4 2 2 60 km/h
稲城市役所西交差点 - 稲城福祉センター入口交差点 50 km/h
稲城福祉センター入口交差点 - 稲城一中南交差点 3 2 1
稲城一中南交差点 - 多摩市総合福祉センター前交差点 2 1 1
多摩市総合福祉センター前交差点 - 唐木田3丁目(都道155号交点) 4 2 2
唐木田3丁目 - 小山ヶ丘1丁目(旧道分岐点) 60 km/h
小山ヶ丘1丁目 - 小山町(町田街道交点) 50 km/h

なお、稲城市区間では信号の周期が一定でなく、例えば、手前の信号が青になると次が赤になるなどの設定がされている箇所がある。たびたび市に車の流れ及び二酸化炭素増加の懸念から改善の意見が寄せられており、稲城市は多摩中央警察署に打診しているが、解決には至っていない。[要出典]2007年度より、一部交差点の右折レーンが広大な中央分離帯を横断する形式に改造されている。

地理[編集]

  • 東京都稲城市東長沼1730番地付近(稲城大橋入口交差点) - 東京都稲城市百村31番地付近(稲城福祉センター入口交差点)
    稲城市役所付近を通る部分で、稲城大橋に接続する道との交点もあることから、比較的早くから整備されている(開通時期不明)。稲城市役所西交差点 - 福祉センターまでの区間は、中央の分離帯部分が広くなっているとともに、鶴川街道になっている。片側2車線。沿道には稲城消防署、稲城市役所、中央文化センターなどがある。
  • 東京都稲城市百村31番地付近(稲城福祉センター入口交差点) - 東京都稲城市百村(竪谷戸大橋交差点、向陽台公園通り交点)
    2007年4月14日に開通した区間(0.4 km)[8]。幅員36 m〜46 mの片側1車線。コロン写真工業跡地を通る。
  • 東京都稲城市百村(竪谷戸大橋交差点) - 東京都稲城市長峰3丁目12付近(ファインヒルいなぎ北側、多摩カントリークラブ南側)
    約1.2 kmのほぼ直線の道路(開通時期不明)。片側1車線で、中央に広大な分離帯(本線計画地)が存在する。この区間の東部分の武蔵野貨物線をまたぐ橋の部分は開通が後であり、橋の完成までは北側の向陽台2丁目を迂回していた。沿道には、稲城市立稲城第五中学校稲城市立向陽台小学校稲城中央公園(くじら橋の下を通過)、多摩カントリークラブなどが存在する。南多摩尾根幹線を東方向に通行する際、この区間の杜の一番街北交差点を過ぎて下り坂(まさに多摩丘陵の東の端の下り坂)に入ったとき、初めて東京都心の建築物の遠景が見えてくる。
  • 東京都稲城市長峰3丁目12付近 - 東京都稲城市若葉台4丁目(天王森公園・多摩大学付近)
    片側1車線の道路(開通時期不明)。本線は多摩カントリークラブ3番ホール付近や米空軍多摩サービス補助施設トンネルで通るルートが計画されているが、現道は暫定路線で南に大きく迂回しているため、中央分離帯(本線計画地)は存在せず、対面通行である。沿道には、稲城第三公園がある。
  • 東京都稲城市若葉台4丁目(天王森公園・多摩大学付近) - 東京都多摩市永山7丁目(多摩卸売市場前交差点、鎌倉街道交点)
    片側1車線の道路で、中央に広大な分離帯(本線計画地)が存在する(開通時期不明)。東京都道18号府中町田線
    多摩市諏訪・永山付近を通過する区間に存在する諏訪・永山団地とは、緩衝設備を挟まずに直接側道や本線が隣接していることから、1979年の建設時に建設反対の住民運動(約40日間に及ぶ座り込み等)があり、東行の部分を南側の西行の部分にまとめて建設しているため、この部分のみ対面通行である。本来の東行側道は開通しているものの、歩行者専用になっており、交差点付近以外では自動車の通行が出来ない。沿道に、多摩東公園(多摩市立陸上競技場ほか)、諏訪南公園、東京都立永山高等学校国士舘大学、多摩ニュータウン市場などが存在する。南多摩尾根幹線を西方向に通行する際、この区間のエコプラザ多摩前交差点に差し掛かる前あたりから、富士山が右斜め前方向に見えてくる。また上記の住民運動の経緯から、過去にはこの区間の本線部分で掘削方式が検討された事もある[4]
  • 東京都町田市小山ヶ丘2丁目(小山長池トンネル南交差点) - 東京都町田市小山町1153番地付近(町田街道交点)
    従来からある神奈川県道・東京都道503号相模原立川線が片側1車線の対面通行であり、幅員は狭かったことから、ボトルネックとなり渋滞を引き起こしていた。このため、「小山沼陸橋」(全長570m、幅員17m、片側2車線)を経由して、小山駐在所付近で町田街道に交差する道路が整備されることになり、2014年11月9日に本線部分が開通した[10]。なお小山沼陸橋の本線は、軽車両の通行が禁止されている為、自転車などの軽車両は従来からある東京都道503号相模原立川線もしくは側道を通行することになる。沿道に、小山上沼公園、トイザらスなどがある。

通過する自治体[編集]

交差する道路[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 永山・諏訪団地付近や南大沢付近などの一部区間は供用されておらず、側道を対面通行としている区間や本線を先に供用している区間も存在する。

出典[編集]

  1. ^ 東京都道路通称名一覧表 (PDF)”. 東京都建設局. 2016年3月5日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2014年11月10日閲覧。
  2. ^ 事業説明資料 -南多摩尾根幹線の整備方針-(東京都都市整備局)2015年2月 (PDF, 5.59 MiB)
  3. ^ 南多摩尾根幹線【唐木田区間】事業概要及び本体工事に向けた準備作業説明会東京都南多摩東部建設事務所
  4. ^ a b c “渋滞緩和へ全線4車化 トンネル整備1.2 kmはルート再検討”. 建設通信新聞 (日刊建設通信新聞社). (2015年2月20日) 
  5. ^ (pdf) 都市計画素案について 町田都市計画道路3・3・50号小山宮下線(町田市小山町) (Report). 東京都. (2017-11-17). http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kiban/pamphlet/pdf/pamphlet_82.pdf 2017年12月15日閲覧。. 
  6. ^ “広域交通ネットワーク計画について 交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ” (プレスリリース), 東京都都市整備局, (2015年7月10日), http://www.metro.tokyo.jp/INET/KONDAN/2015/07/40p7a100.htm 2017年9月30日閲覧。 
  7. ^ 東京都建設局 - 町田調布線(第19号)鶴川街道 多摩川原橋を交通開放(東京都建設局・平成18年3月8日)
  8. ^ 南多摩尾根幹線約0.4キロメートルを交通開放致します(東京都建設局・平成19年3月29日)
  9. ^ 多摩ニュータウン西部地域の人や物の流れが円滑になります!〜南多摩尾根幹線 1.5キロメートル 4車線開放〜(東京都建設局・平成17年6月17日)
  10. ^ 多摩3・1・6号線(小山地区)開通!”. 東京都建設局 (2014年10月20日). 2014年11月10日閲覧。

関連項目[編集]