古書店

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古書店(こしょてん)は、古書を取り扱う書店で、古物商の一種。古本屋(ふるほんや)とも呼ばれるほか、屋号を●●古本店(ふるほんてん)とする古書店もある[1]。20世紀末に成立した業態である新古書店も古書店の一形態だが、この項目では伝統的な古書店を中心に扱う。

歴史[編集]

欧州[編集]

製紙印刷の技術が普及するまで、は主に手作業で執筆・写本され、多大なマンパワーを費やされた有価物であった(が発明されず、高価な羊皮紙などを用いていた中世以前のヨーロッパではその傾向がさらに顕著であった)。そのため本質が情報媒体であり物理的な劣化による減価が遅く、保存も比較的容易な本は、洋の東西を問わず古物としての売買が盛んに行われてきた。

世界最古の古書店はイギリスロンドンにある1761年創業のヘンリー・サザラン(Henry Sotheran)といわれている[2]

フランスパリセーヌ川沿いにはブキニスト(Bouquinistes)と呼ばれる露店の古書店が立ち並んでいる[3]

日本[編集]

古書店の店内(松雲堂書店、東京都千代田区神田神保町

日本では中世まで書物は主に寺院や朝廷が所蔵する貴重なもので、個人が所蔵する本などを売らざるを得なくなることを「沽却」といったが不名誉なこととされていた[4]江戸時代の大坂や江戸では古本の販売が先に始まり17世紀後半になって出版も行うようになった[4]。江戸時代の書店は出版、自店の出版物の卸売・販売、他店の出版物の販売、古本の販売を広く行っていた[4]

新刊書店と古書店が分離されるようになったのは明治以降である[5]。現代では、大手新刊書店が古書の買取・販売を行う例がある(三省堂[6]有隣堂[7])。

「古書店」と「古本屋」の厳密な区分は存在しない。2300以上の事業者が加盟する全国古書籍商組合連合会(全古書連)が、インターネットで在庫販売や加盟店、古書即売会の案内などを行うサイトの名称は「日本の古本屋」である[8]

なお、日本で買い取りにより仕入をする古書店を営業するためには古物営業法に基づく許可が必要である。

古書店街[編集]

大都市の一部では、神田古書店街のように古書店が複数集まる古書店街が形成されている。

脚注・出典[編集]

  1. ^ 一例として、「日本の古本屋」サイトにおける伊東古本店(イトウフルホンテン)、2019年5月28日閲覧。
  2. ^ 本屋好き必訪の名店 ロンドンの歴史を感じさせる本屋3選」LINEトラベルjp 旅行ガイド、2020年5月22日閲覧。
  3. ^ パリの古本屋「ブキニスト」、ユネスコ無形文化遺産の登録目指す AFP 2018年6月16日(2020年5月22日閲覧)。
  4. ^ a b c 成蹊大学 日本探求特別講義 B 橋口 侯之介「第8回 本を伝える古書の世界」」誠心堂書店、2020年5月22日閲覧。
  5. ^ 橋口侯之介「お江戸のよろず本屋事情◇徳川時代に始まる書店の歴史 現役古書店主が研究◇」日本経済新聞』朝刊2019年5月22日(文化面)2019年5月28日閲覧。
  6. ^ 三省堂古書館(2019年5月28日閲覧)。
  7. ^ 有隣堂が古本事業本格参入「ReBOOKS(リブックス)」を24日開業神奈川新聞』2010年04月21日(2019年5月28日閲覧)。
  8. ^ “日本の古本屋について”. 日本の古本屋ホームページ. https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=82 2017年8月6日閲覧。 

関連項目[編集]