吉田大喜

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吉田 大喜
東京ヤクルトスワローズ #28
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大阪府茨木市
生年月日 (1997-07-27) 1997年7月27日(23歳)
身長
体重
175 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2019年 ドラフト2位
初出場 2020年7月17日
年俸 1,500万円(2021年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

吉田 大喜(よしだ だいき、1997年7月27日 - )は、東京ヤクルトスワローズに所属する大阪府茨木市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

来歴[編集]

プロ入り前[編集]

茨木市立白川小学校の5年時に若鮎スポーツ少年団で軟式野球を始める[2]と、中学校時代には学内の軟式野球部に所属した[3]。ちなみに、中学2年時の夏までは内野手だったが、2年時の秋から投手に転向している[2]

中学校からの卒業後に大阪府立大冠高等学校へ進学すると、1年時夏の選手権大阪大会で、控え投手[2]ながらチームの全試合(4試合)に登板した。2年時春の大阪府大会では、私立の強豪校(PL学園高校上宮太子高等学校)を相次いで撃破する[4]など、創部後初めての3位進出に貢献[5]。エースの座をつかんだ2年時夏の選手権大阪大会では、チームを3回戦まで導いたが、後に全国大会の春夏連覇を成し遂げた大阪桐蔭高等学校の前に4 - 9というスコアで敗れた[6]。3年生だった2015年夏の選手権大阪大会では、大阪府立香里丘高等学校との3回戦で毎回三振を奪った末に18奪三振で完投勝利。NPB4球団のスカウトが視察する前で先発した大阪市立汎愛高等学校との準々決勝でも完投勝利を収めるなど、府内の公立高校としては7年振りの準決勝進出に貢献した[3][7]。在学中は甲子園球場の全国大会と無縁であったが、最速140km台のストレートを武器に「公立の星」と呼ばれる[2]ほどの実績を残したことから、大会後にはプロ志望届日本学生野球協会へ提出。しかし、秋のNPBドラフト会議でどの球団からも指名されなかったこと[3]から、卒業後に日本体育大学へ進学した[3]

日本体育大学では、1年時の秋から首都大学野球のリーグ戦7試合に登板すると、3勝1敗、防御率1.73という好成績をマーク。2年時の夏に右肘を痛めながらも、3年時の春からリーグ戦に復帰する[8]と、4年時には先発にもクローザーにも起用。春季リーグ戦では防御率1位(1.23)、秋季リーグの対大東文化大学戦では完封勝利を記録した[3]。また、4年時夏の日米大学野球選手権大会では、日本代表のセットアッパーとして全5試合に登板。全試合を通じて失点を1(自責点を0)にとどめる好投[9]で、代表チームの3大会振り優勝に貢献した[3]。在学中には、リーグ戦通算34試合の登板で、5勝5敗ながら1完投、1完封、防御率1.57を記録。1学年先輩には、自身と同じ右投手の松本航東妻勇輔がいる。

大学3年時には卒業後の社会人野球入りを検討していた[10]が、4年時の2019年の秋にプロ志望届を改めて提出したところ、提出後のNPBドラフト会議東京ヤクルトスワローズから2巡目で指名。契約金7,500万円、年俸1,200万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は28[11]。ヤクルトにはこの年から吉田大成内野手が在籍しているため、入団を機に、報道などでは「吉田喜[12]、スコアボードではフルネームの「吉田大喜」という表記が用いられている[11]

プロ入り後[編集]

2020年には、春季キャンプを一軍でスタート[13]オープン戦以降も、レギュラーシーズン開幕直前の練習試合まで、一軍で登板を重ねていた[12]。開幕一軍入りには至らなかった[14]ものの、7月17日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島)で、先発投手として一軍公式戦にデビュー[15]。2試合の先発登板をはさんで、8月7日の対横浜DeNAベイスターズ戦(明治神宮野球場)で公式戦初勝利を挙げた[10]

選手としての特徴[編集]

最速152km/hのストレート[16]と、大学3年時に投げ方を習得したスプリット[3][16]が武器。カーブチェンジアップも投げる[16]ほか、大学時代には、投球の幅を広げるためにスライダーの投げ方も身に付けた[3]

日本体育大学硬式野球部のOB(中日ドラゴンズの元投手)で、同部投手コーチの立場で大学生時代の吉田を指導した辻孟彦によれば、入学の時点で投球フォームにほとんど欠点が見られなかったという。もっとも、身体が硬く、投手としては細身の体型だったこと[9]から、入学後のトレーニングで体幹の強化や右股関節の機能性向上を図った。その結果、ストレートの球速や球威が高まっている[17]

人物[編集]

実父は、大阪府茨木市内で「すみれスポーツ」という野球用具店を営んでいる。元々は家業(仏事関連の会社)を引き継いでいたが、草野球好きが高じて、大喜の中学生時代(2010年)に「すみれスポーツ」を開業。大喜がヤクルトへ入団した時点(2020年)では、東京都内に1ヶ所、奈良県内に2ヶ所の用具工場を擁している[18]。大喜も、日本体育大学への在学中から、実父が手掛けたオーダーグラブを試合で使用[10][19]。2020年の時点で「すみれスポーツ」のグラブを使用するNPB選手は自身しかいないため、同年の一軍公式戦で初勝利を挙げた際には、「自分が活躍することで(すみれスポーツの)宣伝になれば良い」とのコメントを残している[10]

大阪府立大冠高校から日本体育大学へ進学したのは、大冠高校時代の監督が日本体育大学硬式野球部のOBである縁で、辻が吉田の投球を視察していたことにもよる。辻によれば、投手コーチとして2015年の春に同部へ復帰してから、自身のスカウティングによって入部に導いた高校生投手は吉田が初めてとされる[20]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2020 ヤクルト 14 14 0 0 0 2 7 0 0 .222 308 67.1 80 10 34 2 0 53 2 1 40 39 5.21 1.69
NPB:1年 14 14 0 0 0 2 7 0 0 .222 308 67.1 80 10 34 2 0 53 2 1 40 39 5.21 1.69
  • 2020年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2020 ヤクルト 14 0 9 0 1 1.000
通算 14 0 9 0 1 1.000
  • 2020年度シーズン終了時

記録[編集]

投手初記録
打撃初記録

背番号[編集]

  • 28(2020年 - )

登場曲[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ ヤクルト - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2021年1月13日閲覧。
  2. ^ a b c d “2019ドラフト会議【ドラフト】ヤクルト2位 吉田大喜(日体大) 大学4年間で大きく成長した「公立の星」/プロ野球ドラフト会議”. 週刊ベースボールONLINE (週刊ベースボール). (2019年10月17日). https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=103-20191017-15 2020年8月19日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g h “151キロ右腕の日体大・吉田、指名漏れから1位候補に成長”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2019年10月16日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/10/16/kiji/20191016s00001089028000c.html 2020年2月22日閲覧。 
  4. ^ 2014年春季大阪府大会(高校野球ドットコム)
  5. ^ “公立の星 大冠コールド発進/大阪”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2015年7月16日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1508022.html 2020年8月19日閲覧。 
  6. ^ “大冠が圧勝発進、吉田「もう1度大阪桐蔭と」/大阪”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2015年7月15日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1507577.html 2020年8月19日閲覧。 
  7. ^ スポーツニッポン2015年7月29日付記事「大冠・吉田大喜投手が9回1失点でベスト4進出、4球団のスカウトが視察」
  8. ^ “気づけばドラフト上位候補に浮上。ブレずに着実に成長を遂げた職人肌の右腕吉田大喜(日本体育大)【時は来た!ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】”. BASEBALL GATE. (2019年10月16日). https://baseballgate.jp/p/788795/ 2020年8月19日閲覧。 
  9. ^ a b “高津新監督も期待する即戦力右腕。ヤクルト2位吉田大喜は何がすごい?(2)”. Number. (2019年12月5日). https://number.bunshun.jp/articles/-/841696?page=2 2020年6月26日閲覧。 
  10. ^ a b c d “ヤクルト吉田大喜、実家のグラブでつかんだプロ1勝”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2020年8月7日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202008070001274.html 2020年8月19日閲覧。 
  11. ^ a b “ヤクルト2位吉田が仮契約「フルネームで覚えて」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2019年11月27日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/06/11/kiji/20200611s00001173100000c.html 2020年8月19日閲覧。 
  12. ^ a b “ヤクルト・ドラフト2位吉田喜“痛い”3回2失点 嶋の送球が後頭部に直撃するアクシデントも”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2020年6月11日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/06/11/kiji/20200611s00001173100000c.html 2020年6月26日閲覧。 
  13. ^ ヤクルト2020春季キャンプ情報 一軍キャンプ参加メンバー
  14. ^ “2020年プロ野球6月19日開幕 晴れの一軍メンバー/セ一覧”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2020年6月18日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202006180000399.html 2020年6月26日閲覧。 
  15. ^ “高津監督、ドラフト2位吉田大喜を「また来週投げさせる」”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2020年7月17日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202007170001234.html 2020年8月19日閲覧。 
  16. ^ a b c “ヤクルト・ドラフト2位吉田 捕手座らせ29球「自分が思っていたより良かった」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2019年10月16日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/01/28/kiji/20200127s00001173407000c.html 2020年2月22日閲覧。 
  17. ^ “高津新監督も期待する即戦力右腕。ヤクルト2位吉田大喜は何がすごい?(3)”. Number. (2019年12月5日). https://number.bunshun.jp/articles/-/841696?page=3 2020年6月26日閲覧。 
  18. ^ “151キロ右腕の日体大・吉田、指名漏れから1位候補に成長”. SANSPO.COM (サンケイスポーツ). (2020年8月12日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20200812/swa20081213520003-n1.html 2020年8月19日閲覧。 
  19. ^ “ヤクルトドラ2 吉田が入寮、「自家製グラブ」持参 父が店長のスポーツ店アピール”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2019年10月16日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/01/05/kiji/20200105s00001173235000c.html 2020年2月22日閲覧。 
  20. ^ “「大野さん、きょうだけは勝ち星譲って…」 日体大・辻コーチは祈った”. BASEBALLKING. (2020年8月4日). https://baseballking.jp/ns/column/240720 2020年8月19日閲覧。 

関連項目[編集]