名鉄デニ2000形電車

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名鉄デニ2000形電車(めいてつデニ2000がたでんしゃ)とは、かつて名古屋鉄道で運用された荷物電車である。

名古屋鉄道は現在も電車の一部を仕切って、新聞などの荷物の運搬を行っているが、荷物専用の電車は、このデニ2000形のみである。1両(2001)のみ存在した。

車両概要[編集]

元々は愛知電気鉄道デハ3080形と同系列の、16m級全鋼製車デハ3090形である。試験的に製造された車両であり、1両のみであった。名鉄合併後はモ3250形(初代)となっている。通常の仕様以外にも荷物電車として使用されていた。しかし、試験的な全鋼製ということもあり、車体の腐食が激しくなっていた。そこで、1953年(昭和28年)に台車や機器を流用し名古屋電車製作所で車体を新造。荷物電車デニ2000形(2001)となる。

HL車であり、切妻、正面は2窓。独特の丸みをおびた屋根が特徴である。両運転台で基本的には単行運行・荷物用の扉は2箇所設置された。荷物を搭載して運行するさいは、の文字書かれた円形のサボがつけられていた。

1969年(昭和44年)7月6日に定期運用を終える。他のHL車が車体更新された時期にもその種車になることはなく、1969年(昭和44年)8月に廃車となる。

主要諸元[編集]

  • 全長:16,810mm
  • 全幅:2,710mm
  • 全高:3,995mm
  • 自重:30.5t
  • 荷物:9.0t
  • 電気方式:直流1500V(架空電車線方式)
  • 台車:ブリル27-MCB-1
  • 出力:60kw×4
  • 定格引張力:2740㎏
  • 定格速度:32.0㎞/h

名鉄の荷物運搬[編集]

  • かつて名古屋鉄道には、旅客用電車の車内の一部を郵便室にしたモユ1020形や、旅客用電車の車体中央に荷物室を設置したモニ1030形が存在した。いずれも愛知電気鉄道から引き継いだ車両であるが、後に郵便室、荷物室は撤去されている。
  • 荷物専用の電車はこのデニ2000形のみであった。デニ2000形廃車後は、モ800形や晩年にはOR車が臨時で荷物電車として運行され、豊橋駅の飯田線ホームにも乗り入れていた。現在も名鉄では新聞輸送を行っており、通常の電車の一部を仕切って運行している。

参考文献[編集]

名鉄電車昭和ノスタルジー 徳田耕一著 JTBパブリッシング ISBN-4-533-09166-7-C2065