周 杰倫 (ジェイ・チョウ 、1979年 1月18日 - )は台湾 出身の歌手 、俳優 、作曲家 、作詞家 。若者を中心に中華圏 で絶大な人気を誇る。台湾で2000年 11月にアルバム『Jay』でデビュー。現在は、中国 、日本、韓国 、東南アジア など、アジア全域で活躍する歌手であり、楽曲提供、プロデュースなどもこなす。
人物 [ 編集]
楽曲のジャンルは、C-POP 、 ヒップホップ 、リズム・アンド・ブルース と幅広い。クラシック 調のメロディーや和楽器 の音色にラップを織り交ぜることもある。また、中華テイストを取り入れた楽曲も多い。
幼少の頃からピアノ、チェロを習い、演奏楽器は他にヴァイオリン、ギター、ジャズ・ドラム等。コンサートでは琴、津軽三味線等の演奏も披露している。
歌詞の多くは方文山によって作詞されている。歌詞の内容は、恋愛をテーマにしたも作品もあるが、おおよそ流行歌には無いものも多い(例えば「陽光宅男」のオタク、「四面楚歌」のパパラッチ、「爸我回來了」の家庭内暴力、「双節棍」の武術、「三年二班」のスポーツ、「愛在西元前」や「上海1943」の世界史など)。父・母・祖父母など家族をテーマにした楽曲も多い。
「七里香」「忍者」など日本を舞台にしたPVも多く、歌詞の一部分に日本語の使われた曲もある。
「青花瓷」は中国の名門大学である北京大学 と清華大学 の入学試験にも採用されたことがあり、他にも「七里香」「愛在西元前」「髪如雪」が入学試験に使用されている。「聴媽媽的話」「上海1943」「蝸牛」「愛在西元前」などの曲は小学校の音楽の教科書としても採用された[1] [2] [3] 。
張芸謀 (チャン・イーモウ)、劉偉強(アンドリュー・ラウ )、朱延平(チュー・イェンピン)、張学友(ジャッキー・チュン )、李連杰(ジェット・リー )等の大物著名人も彼の才能を絶賛している。
中学校物理科教員の父と小学校美術科教員の母のもとに生まれたが、13,4歳の時に両親が離婚(以来、母子家庭)。その頃から口数が少なくなった、とも言われている。
客家 系である。
身長175cm、体重60kg、血液型O型[4] 。
大好きなスポーツはバスケットボール。
ヌンチャクが得意。
家族、友人をとても大切にする。祖母をPVに登場させたり、コンサートのステージ上に上げた事もある。2003年7月に発売されたアルバムCD《葉恵美》は、母親の姓名をタイトルとしている(周は父親の姓)。
台北市内に、アンティークショップ「omni by JFK」(友人との共同経営だったが、現在は外れた)、イタリアンレストラン「Mr.J義法厨房」(友人との共同経営だったが、2020年5月31日閉店[5] )、メンズブティック「PHANTACi」(100%本人出資)を経営しており、企業家としての一面も。
チャリティー活動に積極的で、経済的に恵まれない家庭の子供を対象にした学業援助プロジェクトなどに協力している。
2007年より映画監督にも挑戦している。
私立淡江高級中学音楽科卒業。大学には進学していないが、「合格できなかった」と雑誌『天下』の「成長論壇」で答えている。
妻はタレントの昆凌。
好きな日本人ミュージシャンは久石譲 、久保田利伸 、椎名林檎 、他。
来歴 [ 編集]
1997年 、呉宗憲 (ジャッキー・ウー)が司会を務める素人参加番組に、同級生の伴奏としてピアノを演奏したところ、呉が音楽的才能を見抜き、音楽界に進む事を勧めた。しかし呉は、周杰倫の容姿を見てすぐに人気が出るとは考えなかった為、まずは作曲家 として活動する事になった。
周杰倫の作曲した曲は、徐若瑄(ビビアン・スー )、王力宏(ワン・リーホン )など数々の有名な歌手に提供され、いずれもヒットし、その才能を示した。やがて、自ら作曲した曲をレコーディングしたところ、関係者の評判が良かった事から歌手デビューする事となり、2000年 に『Jay』でデビュー。デビュー後は、逆に徐若瑄(ビビアン・スー )が"可愛女人"や"竜巻風"などの作詞を担当。独自のスタイルと洗練された楽曲で、たちまち人気歌手となる。歌手としてデビュー後も、引き続きイーソン・チャン 、F4 の周渝民 (ヴィック・チョウ)、蔡依林 (ジョリン・ツァイ)、S.H.E 、陳冠希 (エディソン・チャン)、羅志祥 (ショウ・ルオ)、南拳媽媽、浪花兄弟、温嵐(ランディー・ウェン)、Super Junior-M 、陳小春 (ジョーダン・チャン)、許茹芸 (ヴァレン・スー)、江蕙 (チァン・ホイ)、香港映画スターの劉徳華(アンディ・ラウ )、郭富城 (アーロン・クオック )、余文楽 (ショーン・ユー)等、多数のアーティストに楽曲を提供している。2001年 にリリースした2枚目のアルバム『范特西』においては、台湾のグラミー賞 と言われている金曲獎 にて、「最優秀作曲賞」、「最優秀プロデューサー賞」、「最優秀アルバム賞」の3賞受賞。その他数々の賞を各地で受賞。ミュージシャンとしてトップに上りつめる。デビュー時より、年に一枚アルバムを発売するというペースが続いている。
2002年 には『TIME 』誌の表紙を飾る。2005年 、香港映画『頭文字D THE MOVIE 』の主演で本格的な映画デビューを果たし、俳優業にも進出。日本では2006年 2月5日・6日に東京国際フォーラム において、初のコンサート「〜無與倫比〜Jay Chou Live Concert in Japan」を行った。2007年 には、『言えない秘密 』で映画監督デビュー。原作、主演、劇中音楽、主題歌も担当した。同年4月24日の上海でのコンサートでは、チケット5万6000枚を売り上げており、同会場でのジャッキー・チュン やアンディ・ラウ の集客数を超え、過去最多集客数を記録している。
2008年 、復旦大学 傘下の英皇表演芸術学院で「芸術指導員」を務めることが決まる。学院側は当初客員教授として周杰倫を招きたいと考えたが、多忙な周には客員教授の仕事は無理だという事で、「芸術指導員」という形での依頼となった。なお、同学院では徐克(ツイ・ハーク )が客員教授に、李安(アン・リー )が名誉教授に任命されている[6] 。同年2月16日・17日には本人の夢が叶い、日本武道館 でのコンサートを開催。武道館コンサートは中華系アーティストとしては鄧麗君(テレサ・テン )、王菲 (フェイ・ウォン)につづき三人目。初日のチケットは即日30分で即完売。コンサートでは中島美嘉 の「雪の華」のピアノ弾き語りや、津軽三味線 演奏も披露した。
2009年 、“台湾の星”として台北県の教科書で紹介されることが発表される[7] 。同年1月26日、旧正月 の大型年越番組、中国版紅白歌合戦「春節聯歓晩会 」に出演。周杰倫が出演した場面が、瞬間最高視聴率を記録。視聴率は95.6%であった[8] 。12月15日、米CNN テレビが発表した「アジアで最も影響力のある人物25人」の中で、台湾 からは唯一周が選ばれた。他の24人には、大リーガーの松井秀喜 選手、当時の首相鳩山由紀夫 氏等が選ばれている[9] 。
2010年 、『グリーン・ホーネット 』で俳優としてハリウッド映画デビュー。セス・ローゲン 、キャメロン・ディアス らと共演。かつて故ブルース・リー が演じたカトー役を演じる。同映画の主題歌も担当[10] 。同年、中国でのCM契約が33社となり、中華圏芸能人のCM数の新記録を達成した。そのうち8社の契約料は、「それぞれ1000万元(約1億4000万円)を超える」とされており、「ジェイはまるで動く札束印刷機」と中国メディアが報じている[11] 。同年5月29日、米ビジネス誌『Fast Company』が選ぶ「ビジネスシーンで最もクリエイティブな100人」に、米人気歌手のレディー・ガガ やjay-zとともに、周杰倫が中華圏の歌手として唯一選ばれた。歌手部門で選ばれたのはこの3名のみ[12] [13] 。10月28日、フォーブス 中国語版では、中華圏における「2010年もっとも有名なセレブリティ・ランキング」に、香港の成龍(ジャッキー・チェン )に続き、2位に周が選出された。3位以下には香港の俳優、劉徳華(アンディ・ラウ )、バスケットボールの姚明 (ヤオ・ミン)選手、章子怡 (チャン・ツィイー)らが続いた[14] 。
2011年 3月20日には東日本大震災 に向けたチャリティーオークション「救災兔gether-公益網拍」に参加している[15] 。周杰倫は東日本大震災の直後にも金額非公開で義援金を送っている[16] [17] (中華圏では災害のたびに義援金ランキング等が作られたり、売名と非難されたりするため、金額を非公開とする有名人が多い[18] )。同年4月20日、『TIME』誌による「世界で最も影響力のある100 人」オンライン投票で、2位に選ばれる[19] 。6月26日、東京国際フォーラムでファンミーティングを開催。この日の収益は開催コストを除き、残りすべては東日本大震災の被災地救援のため寄付するとのこと[20] 。6月29日、パソコン世界大手の華碩電脳 (ASUS)とのコラボレーションパソコンが中華圏17億人市場を狙って発売されることが発表される。ジェイが外観デザインを担当し、起動時やシャットダウンの音に彼の曲を使い、アルバム4枚も標準内蔵[21] [22] 。
関連人物・交友関係 [ 編集]
田中千絵 - ジェイの大ヒット曲「七里香」のPVでジェイの相手役の女性として出演。
リア・ディゾン - ジェイの大ファンだと公言しており、ジェイが出演および主題歌を担当した映画『王妃の紋章 』の記者会見に花束ガールとして登場。
ジェット・リー - 自身の主演映画『SPIRIT 』の主題歌をジェイに制作してもらうよう熱望して、それが実現した。日本公開版ではプロデューサーのビル・コンの要請で日本のバンドHIGH and MIGHTY COLOR 「罪 」に差し替えられたが、DVD化された際にはジェイの曲「霍元甲」に戻された。
親友とされる劉耕宏(ウィール・リュウ)とは、それぞれのPVである「彩虹天堂」と「楓」で共演している。
コービー・ブライアント - CMで共演。ジェイが歌うCMテーマソング「天地一斗」でも共演している[23] 。
音楽作品 [ 編集]
通常盤 [ 編集]
台湾でのデータ
1《Jay》2000年11月
2《范特西》2001年9月
3《八度空間》2002年7月
4《葉恵美》2003年7月
5《七里香》2004年8月
6《11月的蕭邦 》2005年11月
7《依然范特西》2006年9月
8《我很忙》2007年11月1日
9《魔杰座》2008年10月15日
10《跨時代》2010年5月18日
11《驚嘆號》2011年11月11日
12《12新作》2012年12月28日
13《哎呦,不錯哦》2014年12月26日
14《周杰倫的床邊故事》2016年6月24日
PV [ 編集]
出演作品 [ 編集]
映画 [ 編集]
ジェイ・チョウを探して 尋找周杰倫 (2003年、香港) - カメオ出演・主題歌
頭文字D THE MOVIE (2005年、香港) - 主演 藤原拓海 役
王妃の紋章 満城尽帯黄金甲 (2006年、中国) - 第2王子元傑(ユエン・ジェ)役・主題歌
言えない秘密 不能説的・秘密 (2007年、台湾) - 主演 シャンルン 役・監督・脚本・主題歌・作曲
カンフー・ダンク! 功夫灌籃( 2008年、台湾 中国 香港合作) - 主演 シージエ 役、主題歌
トレジャー・オブ・エンペラー 砂漠の秘宝 刺陵 (2009年、台湾) - 主演 チャオ・フェイ 役・主題歌・作曲
酔拳 レジェンド・オブ・カンフー 蘇乞兒 ( 2010年、香港) - 武神 役
グリーン・ホーネット The Green Hornet (2011年、USA) - カトー 役、エンディング曲"Nunchucks/ヌンチャク"提供
ブラッド・ウェポン 逆戰 (2012年、香港) - 主演 ジョン 役
天臺 (2012年、台湾) - 主演・監督・脚本・主題歌・作曲
グランド・イリュージョン 見破られたトリック Now You See Me 2 (2016年、USA) - リー 役
1万キロの約束 一萬公里的約定 (2016年、台湾) - 小倫 役
テレビドラマ [ 編集]
パンダマン -近未来熊猫ライダー- 熊猫人〜Pandamen〜 (2010年、台湾) - 企画、監督、出演
バラエティ番組 [ 編集]
Mr.J頻道(2010年)
最強大腦 (第一季)(2014年)
大魔術師(2014年)
最強大腦 (第二季)(2014年)
中國好聲音 (第四季)(2015年)
最強大腦 (第三季)(2016年)
中國新歌聲 (第一季)(2016年)
最強大腦 (第四季)(2017年)
中國新歌聲 (第二季)(2017年)
来日公演 [ 編集]
Jay Chou Live Concert in Japan
Jay Chou World Tour 2008 in Japan
脚注 [ 編集]
外部リンク [ 編集]
ウィキメディア・コモンズには、周杰倫 に関連するメディアがあります。
香港電影金像奨 最優秀新人俳優賞1980年代
1983 馬斯晨 • 1984 鄭裕玲 • 1985 顧美華 • 1986 陳婉麗 • 1987 利玉娟 • 1988 林国斌 • 1989 呉大維
1990年代
1990 江華 • 1991 劉玉翠 • 1992 梁琤 • 1993 袁詠儀 • 1994 呉興国 • 1995 劉雅麗 • 1996 巫啓賢 • 1997 舒淇 • 1998 李璨琛 • 1999 謝霆鋒
2000年代
2000 張栢芝 • 2001 秦海璐 • 2002 林嘉欣 • 2003 原麗淇 • 2004 安志杰 • 2005 田原 • 2006 周杰倫 • 2007 呉澋滔 • 2008 徐子珊 • 2009 徐嬌
2010年代
2010 陳奐仁 • 2011 李治廷 • 2012 蕭敬騰 • 2013 徐家傑 • 2014 蔡瀚億 • 2015 王菀之 • 2016 白只 • 2017 胡子彤 • 2018 凌文龍 • 2019 クリセル・コンサンジ •
2020年代
作品賞 · 監督賞 · 脚本賞 · 主演男優賞 · 主演女優賞 · 助演男優賞 · 助演女優賞 · 新人俳優賞 · プロフェッショナルスピリット賞 · 特別功労賞
金馬奨 最優秀新人俳優賞2000年代
姚月明 (2000)
秦海璐 (2001)
林嘉欣 (2002)
王寶強 、鄭智允 (2003)
楊祐寧、洪顥瑄 (2004)
周杰倫 (2005)
張睿家 (2006)
湯唯 (2007)
姜聖民 (2008)
余少群 (2009)
2010年代
李千娜 (2010)
柯震東 (2011)
斉渓 (2012)
郭書瑤 (2013)
張磊 (2014)
李鴻其 (2015)
孔維一 (2016)
リマ・ゼイダーン (2017)
鍾家駿 (2018)
范少勳 (2019)
2020年代
作品賞
観客投票作品賞
監督賞
主演男優賞
主演女優賞
助演男優賞
助演女優賞
新人俳優賞
金曲奨 最優秀国語男性歌手賞1990年代
1990 殷正洋 * • 1990 洪栄宏 # • 1991 趙伝 • 1992 周華健 • 1993 殷正洋 • 1994 殷正洋 • 1996 張信哲 • 1997 斉秦 • 1998 張学友 • 1999 王力宏
2000年代
2000 陳建年 • 2001 阿弟仔 • 2002 庾澄慶 • 2003 陳奕迅 • 2004 伍思凱 • 2005 黄立行 • 2006 王力宏 • 2007 李玖哲 • 2008 曹格 • 2009 周杰倫
2010年代
KKBOX ミュージック・アワード・歌手トップ102006 2008 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
叱咤楽壇流行榜頒奨典礼シンガーソングライター金賞
1995 周華健 • 1996 王菲 • 1997 林海峰 • 1998、1999 劉徳華 • 2000 謝霆鋒 • 2001、2002 黄貫中 • 2003 周杰倫 • 2004 張学友 • 2005 周国賢 • 2006 張敬軒 • 2007 王菀之 • 2008 方大同 • 2009、2010 王菀之 • 2011、2012 方大同 • 2013 周柏豪 • 2014 王菀之 • 2015 林奕匡 • 2016 林海峰
シンガポール金曲奨一番人気男性歌手 1990年代 2000年代 2010年代
フォーブス ・中国有名人ランキング(中国語版 )
2010年以降は香港・澳門・台湾など本土以外の出身者を含む。2016年・2018年は実施されず。