和歌山駅

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和歌山駅*
2017年7月
2017年7月
わかやま
Wakayama
所在地 和歌山県和歌山市美園町五丁目61
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
和歌山電鐵**
電報略号 ワカ
駅構造 地上駅
ホーム 5面8線
乗車人員
-統計年度-
(JR西日本)19,149人/日(降車客含まず)
-2016年-
乗降人員
-統計年度-
(和歌山電鐵)4,811人/日
-2016年-
開業年月日 1924年大正13年)2月28日[1]
乗入路線 4 路線
所属路線 W 紀勢本線(JR西日本)
(当駅より宮前方は「きのくに線」)
キロ程 380.9km(亀山起点)
新宮から200.7km
宮前 (2.1km)
(1.8km) 紀和
所属路線 R 阪和線(JR西日本)
駅番号 JR-R54
キロ程 61.3km(天王寺起点)
JR-R53 紀伊中ノ島 (1.1km)
所属路線 T 和歌山線(JR西日本)
キロ程 87.5km(王寺起点)
田井ノ瀬 (4.6km)
所属路線 和歌山電鐵貴志川線
駅番号 01
キロ程 0.0km(和歌山起点)
(0.6km) 田中口 02
備考 共同使用駅
JR西日本:直営駅管理駅
JR西日本:窓口営業時間
(中央口)5:30 - 22:00
(東口)5:30~22:00
JR西日本:みどりの窓口
(自動券売機 有)
* 1968年に東和歌山駅から改称。
** 貴志川線ホームに中間改札有。
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和歌山駅(わかやまえき)は、和歌山県和歌山市美園町五丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・和歌山電鐵である。

概要[編集]

和歌山県の県庁所在地である和歌山市のJR・和歌山電鐵側における玄関口であり、東西南北に路線が伸びるターミナル駅となっている。地元では同市内にある南海電鉄和歌山市駅と区別するため、当駅を「和駅」(わえき)、和歌山市駅を「市駅」(しえき)と通称で呼び分けている[要出典]

阪和線および紀勢本線(きのくに線方面、和歌山市方面とも)は「ICOCA」の利用エリアに含まれている。

乗り入れ路線[編集]

JR西日本の紀勢本線阪和線和歌山線と、和歌山電鐵の貴志川線の計4路線が乗り入れている。駅番号は阪和線の駅にJR-R54、和歌山電鐵の駅に01が与えられる。

JR西日本の駅は紀勢本線を所属線としており[2]、阪和線と和歌山線は当駅が終点である。また紀勢本線は、当駅からJR西日本管轄区間の東端である新宮駅までの区間に「きのくに線」の愛称が設定されている。また、大阪近郊区間の南限にあたり、阪和線と和歌山線が該当するが、紀勢本線は新宮方面、和歌山市方面ともに該当しない。

JR和歌山駅の事務管コードは▲622091である[3]

歴史[編集]

最初にできた和歌山市の玄関駅は、1898年に船戸仮駅との間を開業させた紀和鉄道が建設した和歌山駅(現在の紀和駅)である[4]。しかしそのわずか5年後の1903年には紀ノ川駅から伸びてきた南海鉄道(現在の南海本線)が和歌山市駅を開業させる。和歌山市駅の方が大阪への便がよかったということもあり、こちらが新しい和歌山の玄関となった。

現在の和歌山駅は、1924年2月、国鉄紀勢西線の最初の開通区間として、和歌山駅(現在の紀和駅)から当駅を経て箕島駅までが開通したのと同時に東和歌山駅(ひがしわかやまえき)として開業した[1]。この時、山東軽便鉄道(現在の和歌山電鐵貴志川線)も従来の路線のうち秋月駅(現在の日前宮駅)から中ノ島駅までを廃止し、また秋月駅から当駅まで路線を延ばしてこの駅に乗り入れたので、この駅は開業当初から2路線の接続駅であった。

1930年6月には、阪和電気鉄道(現在のJR阪和線)が和泉府中駅から阪和東和歌山駅(はんわひがしわかやまえき、東和歌山駅と同位置)までを開業させ、この駅は新しいターミナル駅としての性格を帯びていくようになる[5]。阪和電気鉄道は1940年に南海鉄道に吸収合併されて同社の山手線となったので、阪和東和歌山駅は南海東和歌山駅(なんかいひがしわかやまえき)と改称された[5]

この駅が国鉄のターミナル駅として重要性を高めたのは1944年であった。この年5月、南海鉄道山手線は国有化により国鉄阪和線となったため、南海東和歌山駅は国鉄の東和歌山駅に統合されたのである[5]。このことによって大阪から和歌山市までが国鉄のみでつながることとなったため、和歌山市駅が南海本線[6]のターミナルであるのに対して、この駅を国鉄のターミナルと呼ぶことができるほどにもなった。

1959年には、三木里駅 - 新鹿駅間の開通をもって和歌山駅(現在の紀和駅)から当駅を経て亀山駅までが全通したため、この区間が紀勢本線となった。また、和歌山鉄道(1931年に山東軽便鉄道から社名変更)は数度の合併を経て、1961年には南海電気鉄道の貴志川線となった。

そして、1898年以来和歌山駅を名乗っていた現在の紀和駅1968年2月1日に現名へ改称される[7]。さらにこの駅についても同時変更による混乱を避けた1ヶ月後の3月1日に現在の名称たる和歌山駅(わかやまえき)に改称となる[8]。これによって名実ともに和歌山市の玄関駅となったのである。

和歌山線は、かつて田井ノ瀬駅から当駅を経由せず、そのまま紀伊中ノ島駅を経て和歌山駅(現在の紀和駅)に乗り入れていたが、1961年に開通した田井ノ瀬駅から当駅までの貨物支線を利用して1972年3月には全列車が当駅への乗り入れを果たし[7]、正式に営業キロが設定された(それ以前から紀勢本線箕島方面への直通列車を中心とした一部の旅客列車が乗り入れていたが、貨物線扱いで正式な営業キロがなかったため、運賃を紀伊中ノ島経由で計算していた。)。一方、田井ノ瀬駅から紀和駅までの線路は、1962年12月の貨物営業廃止(当時紀和駅はまだ和歌山駅を名乗っていた)を経て、1974年10月1日に廃止となっている[7]

その後、国鉄紀勢本線・阪和線・和歌山線は分割・民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の路線となった[8][7]。そして2006年には南海貴志川線が和歌山電鐵に継承され、現在に至っている。

年表[編集]

駅構造[編集]

東口(2007年10月6日)
ホーム(2007年9月1日)
1番線ホーム(2011年9月13日)

5面8線(単式ホーム2面・島式ホーム3面)のホームを持つ地上駅で、各ホームは地下道や跨線橋で結ばれている。但し、貴志川線ホームは地下道のみで結ばれている。

みどりの窓口は中央口と東口の2箇所にある。すべての改札口に自動改札機が設置されており、7・8番のりばにのりかえ改札機、貴志川線乗り換え口にも簡易型の自動改札機が設置されている。なお、貴志川線との乗り換えには中間改札口を通る必要がある。

2番のりばは配線の関係上、きのくに線への入線はできない。

構内の紀三井寺方面には、留置線が2線とその南側の踏切を挟んだ所に1線ある他、貴志川線からJR線への渡り線がある(非電化単線)。貴志川線を除けば、当駅の構内案内放送はどのホームもすべて阪和線で使用されているものと同じものに統一されている(貴志川線は南海時代のものをそのまま使っている)。

JRの駅としては駅長が配置された直営駅であり、管理駅として、紀勢本線の下津駅 - 紀和駅間の各駅、阪和線の紀伊中ノ島駅、和歌山線の紀伊小倉駅 - 田井ノ瀬駅間の各駅を管理している。

のりば[編集]

以下の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記する。

のりば 路線 行先 備考
JR 1 A JR京都線
R 阪和線
天王寺新大阪京都方面 特急「くろしお
2・3 日根野天王寺関西空港方面
4・5 W きのくに線 御坊紀伊田辺白浜新宮方面
R 阪和線 日根野天王寺関西空港方面
7 T 和歌山線 粉河橋本五条方面
8 紀勢線 紀和和歌山市方面
わかやま
電鉄
9 貴志川線 交通センター前貴志方面

6番のりばは存在しない。かつては5・7番線の間にホームなしの線路として存在したが、撤去されて線路の番号が変更された。その際、旧7番線が6番線、旧8番線が7番線となったが、そのまま7番線、8番線と案内され、線路とホームの番号が相違している。

貴志川線との中間改札について[編集]

貴志川線の乗り換えには中間改札を通る必要がある。

貴志川線からJR線に乗り換える場合、すでに乗車券類(ICOCAを含む)を所持している時は、自動改札機に乗車券類を通す。所持していない時は、中間改札で精算済証をもらってから(その時に貴志川線の切符は回収される)いったん外に出て切符を買い直すか、乗り換えた列車の車掌もしくは降車駅で精算済証を渡した上で乗車券を購入する必要がある。

JR線から貴志川線に乗り換える場合で乗車券類を所持していない時は、同じくいったん外に出て買い直すか、9番線入口にある窓口で和歌山駅までの乗車券類を提示の上買う。この場合、カード利用者を除いてホーム内の自動改札は使用できない。なお、貴志川線ではスルッとKANSAIカード、PiTaPaは使えない。

ダイヤ[編集]

正式には紀勢本線の中間駅だが、運行系統としては、阪和線ときのくに線(新宮駅 - 和歌山駅間の愛称)で直通運転されており、和歌山駅 - 和歌山市駅間は区間運転(実質支線として切り離されている)のみである。よって、和歌山市方面と御坊・新宮方面間の利用では当駅での乗り換えが必要である。他の各線についても、阪和線ときのくに線(御坊・新宮方面)を直通する一部の列車以外は当駅発着となっている。各線とも、特急「くろしお」や快速を含めてすべての列車が停車する。

日中は1番のりばに阪和線方面の特急、2・3番のりばに阪和線の紀州路快速、4番のりばにきのくに線特急と5番のりばにきのくに線の普通が発着する。阪和線の「はんわライナー」はすべて5番のりばから発車していた。

2008年3月15日のダイヤ改正以降、紀州路快速のうち、きのくに線からの普通と接続をとる列車は、乗り換え利便性の観点もあり、4番のりばから発車するケースが多くなった。また、同時期に天王寺寄りで配線変更が行われ、和歌山線と紀勢本線の和歌山市方面は単線に変わっている。

2011年3月12日のダイヤ改正で当駅 - 日根野駅間の快速・普通列車の本数が見直され、日中は従来の1時間あたり快速・普通それぞれ3本から「紀州路快速」のみの1時間あたり4本へ変更となった。これに伴い「紀州路快速」は当駅 - 日根野駅間は各駅停車に変更となり、大阪駅 - 和歌山駅間の標準所要時間は82分から90分に増加した。

2018年3月17日のダイヤ改正で新幹線接続の新大阪駅まで直通する列車は特急のみとなり、前述の通り「紀州路快速」の所要時間も長いこともあり大阪方面へは特急「くろしお」の利用客も多い。

駅弁[編集]

主な駅弁は下記の通り[10]

  • 小鯛雀寿し(3ヶ入)
  • 巻寿し
  • 紀州うめどり弁当
  • めはり寿司
  • 牛ちらし
  • 柿の葉寿し
  • さんま寿し
  • 熊野牛弁当
  • 寿司めぐり
  • きいちゃん弁当
  • 小鯛雀寿し
  • 紀州 徳川 葵弁当

利用状況[編集]

和歌山線、きのくに線などから阪和線への乗り換え客なども多い。

和歌山県統計年鑑[11]と和歌山県公共交通機関等資料集[12]によると、1日の平均乗降人員・乗車人員は以下の通りである。

年度 JR西日本 和歌山電鐵
1日平均
乗車人員
定期利用 1日平均
乗降人員
1998年 21,982 13,108
1999年 21,203 12,696
2000年 20,976 12,588 6,006
2001年 20,726 12,581 5,761
2002年 20,387 12,457 4,983
2003年 20,391 12,584 4,953
2004年 20,346 12,810 4,769
2005年 20,145 12,803 4,701
2006年 20,214 12,892 4,946
2007年 20,026 12,827 4,950
2008年 20,013 12,885 5,064
2009年 19,733 12,902 5,010
2010年 19,905 13,105 5,010
2011年 19,624 5,016
2012年 19,179 12,525 4,977
2013年 19,656 12,917 5,289
2014年 18,982 12,319 5,251
2015年 19,392 12,552 5,071
2016年 19,149 12,361 4,811

駅周辺[編集]

和歌山市の玄関駅として、バスターミナルとタクシー乗り場がある。西口側には近鉄百貨店など商業中心地として発展している。一方、東口側は建物の集積が少ないが、学習塾予備校専門学校などの教育施設が多いのが特色である。行政機関や金融機関が多く集まる和歌山城本町周辺へはバスで約7分の距離がある。

バス路線[編集]

一般路線バス[編集]

高速バス[編集]

通学バス[編集]

その他[編集]

  • 和歌山電鐵貴志川線の列車は、当駅到着直前・直後に「紀州ぶんだら節」をアレンジした車内チャイムが流れる。
  • コンコースには、和歌山県内のダイハツディーラー和歌山ダイハツ販売により、ダイハツの車種が常時1台展示されている。

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道
W きのくに線(紀勢本線宮前・御坊方面)
快速
紀三井寺駅 - 和歌山駅 (- 六十谷駅)
普通[13]
宮前駅 - 和歌山駅 (- 紀伊中ノ島駅、六十谷駅)
紀勢本線(和歌山市方面)
和歌山駅 - 紀和駅
R 阪和線
快速・直通快速・紀州路快速(朝の一部)
六十谷駅 (JR-R52) - 和歌山駅 (JR-R54)
紀州路快速(上記以外の列車)・区間快速(下り到着列車のみ)・普通
紀伊中ノ島駅 (JR-R53) - 和歌山駅 (JR-R54)
T 和歌山線
快速
岩出駅 - 和歌山駅
普通
田井ノ瀬駅 - 和歌山駅
和歌山電鐵
貴志川線
和歌山駅 (01) - 田中口駅 (02)
  • 括弧内の数字は駅番号を示す。

かつて存在していた路線[編集]

南海電気鉄道
和歌山軌道線
国鉄和歌山駅 - 新内(あろち)駅

脚注[編集]

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注釈・出典[編集]

  1. ^ a b c 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 18頁
  2. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  3. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  4. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 20頁
  5. ^ a b c d e f g 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 12頁
  6. ^ 南海鉄道は1944年6月に近畿日本鉄道に合併されたが、1947年6月より南海電気鉄道として再発足した。
  7. ^ a b c d e f g 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 21頁
  8. ^ a b c d 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 13頁
  9. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 20頁
  10. ^ 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社2017年、 310頁。
  11. ^ 和歌山県統計年鑑 - 和歌山県
  12. ^ 平成28年度和歌山県公共交通機関等資料集 (PDF)
  13. ^ 阪和線内で快速または紀州路快速となる列車を含む

参考文献[編集]

  • 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日
  • 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』42号 阪和線・和歌山線・桜井線・湖西線・関西空港線、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年5月16日

関連項目[編集]