国土防空

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国土防空(こくどぼうくう)とは、国土を客体とする防空活動。

戦略[編集]

国、時代によって国土防空の戦略は異なる。

日本軍では、陸軍が重要都市、工業地帯を主体とする国土全般を受け持ち、海軍軍港、要港や主な港湾など関係施設に対する局地防空を担当していた。基本的には終戦までこの方針が保たれている[1]。当時の仮想敵国は、中国大陸での決戦に主眼を置く陸軍はソ連を警戒しており、洋上での艦隊決戦が基本戦略の海軍はアメリカを最大の敵とみなしていた。その対処の方法は、来襲する敵を防ぐという消極防空ではなく、開戦と同時に奇襲攻撃で敵の基地や軍港を潰し、敵を空襲可能な範囲から追い出すという積極防空であった[2]

自衛隊では、防空のための作戦は、侵攻側が攻撃の時期、地域、方法を選択できること、戦いの初期の対応のあり方が作戦全般に及ぼす影響が大きいなどの特性がある。このため通常から即応態勢を保ち、継続的な情報の入手に努めることで、作戦の当初から戦闘力を迅速に、総合的に発揮することなどが必要とされる。実際の防空においては、敵の航空攻撃に即応して国土からできる限り遠方の空域で迎え撃ち、国民と国土の被害を防ぐこと。そして敵に損害を与え、敵の航空攻撃の継続を困難にするように努める[3]

方法[編集]

国土防空には様々な方法が存在する。

航空侵犯に対しては、侵入する航空機の発見、識別、敵の航空機に対する要撃、撃破が行われる。来襲する空中目標を撃破するため、戦闘機を発進させまたは地対空誘導弾を発射させる。航空警戒管制部隊のレーダー早期警戒管制機などにより、国土周辺のほぼ全空域を常時監視し、侵入する航空機をできる限り早く発見し、自動警戒管制組織などにより、発見した航空機が敵か味方かを識別する。敵の航空機と判断される場合、航空警戒管制組織により、地上または空中で待機する戦闘機や陸上自衛隊海上自衛隊の地対空誘導弾部隊に撃破すべき目標を割り当て、管制・誘導された戦闘機や地対空誘導弾で敵の航空機を撃破する[3]

脚注[編集]

  1. ^ 渡辺洋二『死闘の本土上空』文春文庫37頁
  2. ^ 渡辺洋二『死闘の本土上空』文春文庫37-38頁
  3. ^ a b 航空自衛隊HP 航空自衛隊の役割

関連項目[編集]