国道30号
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一般国道 | |
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国道30号 | |
地図 | |
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総延長 | 97.4 km |
実延長 | 59.9 km |
現道 | 59.9 km |
制定年 | 1952年指定 |
起点 | 岡山県岡山市北区 大雲寺交差点(地図) |
主な 経由都市 |
岡山県玉野市 |
終点 | 香川県高松市 中新町交差点(地図) |
接続する 主な道路 (記法) |
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国道30号(こくどう30ごう)は、岡山県岡山市から香川県高松市へ至る一般国道である。
目次
概要[編集]
瀬戸内海で隔てられた本州側の岡山県と四国側の香川県との間の海を渡る一般国道の路線で、岡山県玉野市と香川県高松市の間は航路(宇野港 - 高松港)で結ばれる。瀬戸中央自動車道は国道30号の自動車専用道路部にあたる高速道路(本州四国連絡道路)で、瀬戸大橋で瀬戸内海を跨ぐ。
起点の大雲寺交差点から清輝橋までは当線の中央に岡山電気軌道清輝橋線(路面電車)が通っている。十日市交差点はロータリー状になっており[注釈 1]、それまで南進していた当線はここから岡山市南区の藤田地区まで南西方向へ進路を変える。[注釈 2]。 玉野市街地の手前に、ループ橋である西谷橋を下り玉野市街を東進して、本州側の終点である宇野港へ至る。
本州側の宇野港から四国側の高松港までの距離約18 kmの海上区間は四国フェリーがフェリー輸送を行っている。
四国側の起点である高松港の宇高国道フェリー(2012年10月17日より運休)前交差点からサンポート高松玉藻交差点までの0.4 kmの区間には水城通りという愛称がつけられている。この水城というのは瀬戸内海に面した高松城のことで、当線はその高松城の真横を通過している。サンポート高松玉藻交差点から終点の中新町交差点までは中央通りと呼ばれる。
路線データ[編集]
- 本線(google マップ[注釈 3])
一般国道の路線を指定する政令[1]に基づく起終点および経過地は次のとおり
- 起点:岡山市(北区、大雲寺交差点=国道53号・国道180号起点、国道250号終点)
- 終点:高松市(中新町交差点=国道11号交点、国道32号・国道193号・国道492号起点、国道436号終点)
- 重要な経過地:岡山県都窪郡早島町、倉敷市、玉野市、坂出市
- 総延長 : 97.4 km(岡山県 33.7 km、岡山市 22.1 km、香川県 41.6 km)重用延長、瀬戸中央自動車道を含む。[2][注釈 4]
- 重用延長 : 37.5 km(岡山県 2.0 km、岡山市 11.3 km、香川県 24.3 km)[2][注釈 4]
- 実延長 : 59.9 km(岡山県 31.7 km、岡山市 10.9 km、香川県 17.3 km)[2][注釈 4]
- 指定区間[3]
- 岡山市北区表町3丁目19番101 - 高松市中新町11番1(全線)
- ※玉野市築港1丁目7352番11 - 高松市北浜町6番2(宇高航路)を除く
歴史[編集]
岡山・香川間の往来は、最短距離であり、かつ金刀比羅宮にも近い下津井 - 丸亀間の航路(金毘羅往来)が利用されていた。本道路はこれを前身とした上で、後の交通整備により路線の変更が行われて成り立った路線である。
起点から青江交差点まではかつて国道2号であり、当線と重複していた。通常複数の道路の指定が重複している場合、地図上などでは番号の小さい路線が表示されるため、この区間は事実上2号線として扱われていた。
年表[編集]
- 1885年(明治18年)
- 内務省告示第6号「國道表」では、国道31号「東京ヨリ愛媛縣ニ達スル路線」、国道32号「東京ヨリ高知縣ニ達スル路線」が下津井 - 丸亀間航路を経由する路線として指定された。
- 1889年(明治22年)
- 1920年(大正9年)
- 同年施行の旧道路法に基づく路線認定では、これらの道路は全て宇高航路(宇野 - 高松間)経由に変更され、旧50号が国道22号「東京市ヨリ徳島縣廰所在地ニ達スル路線(乙)」に、旧32号が国道23号「東京市より高知縣廰所在地ニ達スル路線」に、旧31号が国道24号「東京市ヨリ愛媛縣廰所在地ニ達スル路線」となる。
- 1952年(昭和27年)12月4日
- 新道路法に基づく路線指定では、上記3路線のうち重複していた岡山県岡山市 - 香川県高松市間が「一級国道30号」として指定される。
- 1965年(昭和40年)4月1日
- 道路法改正によって一級・二級の別がなくなり「一般国道30号」となる。
- 1973年(昭和48年)
- 1988年(昭和63年)4月10日
- かつて国道であった下津井 - 丸亀間航路の上に瀬戸大橋が開通し、瀬戸中央自動車道が供用開始。
路線状況[編集]
国道2号岡山バイパスが交差する青江交差点はラッシュ時を中心に一部激しい渋滞が発生する。青江交差点のすぐ北側には市道いずみ町青江線が合流する青江南交差点[注釈 5]が存在するなど、短い距離に2つの交差点が存在する構造も、付近の交通の錯綜に拍車をかけている。
青江交差点のすぐ南側は陸橋になっているが、これは1984年に廃止された岡山臨港鉄道の跨線橋の名残である。臨港鉄道が現役の当時は踏切を回避するための跨線橋として有用であったが、廃止後の鉄道跡地はこの付近では道路に転用されているため、現在は道路を立体交差する跨道橋へと実態を変えている。
跨道橋の南側にある泉田交差点から玉野市の田井交差点に至る15.0 km は「児島・玉野拡幅」という現道拡幅事業による改良区間。事業名にある「児島」とは、このあたり一帯がかつて児島郡だったことや、児島湾干拓地を抜けることから。藤田地区からは進路を南東に変え、玉野市に入った田井交差点で4車線区間は終了する。
瀬戸内海を渡る海上区間は、1988年(昭和63年)に開通した瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)により解消されているが、現在でも宇野港と高松港との間には航路が残されており、四国フェリーが運行する[5][注釈 6]。
高松市の中央通りは、沿線に高層ビルが林立する、幅員は36 m、6車線の道路で、当線の中で最も規模の大きい区間である。その途中の番町交差点から終点の中新町交差点までは国道11号と重複している。
重複区間[編集]
現道
瀬戸中央自動車道経由
別名[編集]
道路施設[編集]
橋梁[編集]
一般道区間の瀬戸内海上には橋は架けられていないが、バイパスである自動車専用道路区間(瀬戸中央自動車道)には、鉄道と併用する瀬戸大橋が架かる。この瀬戸大橋は、南備讃瀬戸大橋や北備讃瀬戸大橋など連続する6本から全長12.3 kmの橋で、ギネスブックに世界最長の鉄道道路併用橋として認定されている[6][7]。
道の駅[編集]
- みやま公園(玉野市)
地理[編集]
通過する自治体[編集]
※瀬戸中央自動車道の区間を除く。
交差する道路[編集]
並行する瀬戸中央自動車道のインターチェンジなどは「瀬戸中央自動車道」を参照のこと。
岡山県
香川県
- 国道436号(高松市・宇高国道フェリー乗り場前 -(重複)- 中新町交差点終点)
- 国道11号(高松市・番町交差点 -(重複)- 中新町交差点終点)
- 国道32号・国道193号・国道492号(※栗林公園方面へ国道11号と重複)(高松市・中新町交差点終点)
主な峠[編集]
- 賽峠(標高70 m):岡山県玉野市
画像[編集]
高松市の高松駅前交差点。香川県道173号高松停車場栗林公園線の起点でもある。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月15日閲覧。
- ^ a b c d e f “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 3. 2017年5月6日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月15日閲覧。
- ^ a b 岡山県史編纂委員会 1984, pp. 530-531.
- ^ a b 松波成行「国道30号」、『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、 86頁、 ISBN 978-4-86320-025-8。
- ^ 浅井建爾 2001, pp. 224-225.
- ^ 佐藤健太郎 2014, p. 146、「橋とトンネル」より
参考文献[編集]
- 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001年11月10日、初版。ISBN 4-534-03315-X。
- 佐藤健太郎 『ふしぎな国道』 講談社〈講談社現代新書〉、2014年10月20日。ISBN 978-4-06-288282-8。
- 岡山県史編纂委員会 『岡山県史』第十三巻 現代I、岡山県庁、1984年8月10日、初版。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 一般国道30号児島・玉野拡幅 - ウェイバックマシン(2016年3月5日アーカイブ分) (PDF)
- 道路整備効果〜一般国道30号 児島・玉野拡幅4車線化完成 - ウェイバックマシン(2016年3月5日アーカイブ分)
- 国土交通省中国地方整備局
- 本州四国連絡高速道路株式会社
- 宇高国道フェリー
- 国土交通省四国地方整備局
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