国道30号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
一般国道
国道30号標識
国道30号
地図
総延長 97.4 km
実延長 63.2 km
現道 63.2 km
制定年 1952年昭和27年)指定
起点 岡山県岡山市北区
大雲寺交差点北緯34度39分22.81秒 東経133度55分34.56秒 / 北緯34.6563361度 東経133.9262667度 / 34.6563361; 133.9262667 (大雲寺交差点)
主な
経由都市
岡山県玉野市
終点 香川県高松市
中新町交差点北緯34度20分14.21秒 東経134度2分49.44秒 / 北緯34.3372806度 東経134.0470667度 / 34.3372806; 134.0470667 (中新町交差点)
接続する
主な道路
(記法)
国道2号標識 国道2号
国道53号標識 国道53号
国道180号標識 国道180号
国道430号標識 国道430号
国道436号標識 国道436号
国道11号標識 国道11号
■テンプレート(■ノート ■使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML

国道30号(こくどう30ごう)は、岡山県岡山市北区から香川県高松市に至る一般国道である。

概要[編集]

香川県高松市の水城通り
写真左は高松城跡(2010年5月)

瀬戸内海で隔てられた本州側の岡山県と四国側の香川県との間の海を渡る一般国道の路線で、岡山県玉野市と香川県高松市の間は航路(宇野港 - 高松港)で結ばれる。瀬戸中央自動車道は国道30号の自動車専用道路部にあたる高速道路本州四国連絡道路)で、瀬戸大橋で瀬戸内海をまたぐ。

起点の大雲寺交差点から清輝橋までは、当線の中央に岡山電気軌道清輝橋線路面電車)が通っている。十日市交差点はロータリー状になっており[注釈 1]、それまで南進していた当線はここから岡山市南区藤田地区まで南西方向へ進路を変える。[注釈 2]

玉野市街地の手前に、ループ橋である西谷橋を下り玉野市街を東進して、本州側の終点である宇野港へ至る。

本州側の宇野港から四国側の高松港までの距離約18 kmの海上区間は「宇高航路」とも呼ばれ、宇高国道フェリー四国フェリーにて運行されていたが、宇高国道フェリーが2012年10月17日に、四国フェリーが2019年12月16日にそれぞれ運休となり[1]、1910年に「宇高連絡船」の運航が始まって以来、109年の歴史に幕を閉じた[2][3]

四国側の起点である高松港の宇高国道フェリー前交差点から、サンポート高松玉藻交差点までの0.4 kmの区間には水城通りという愛称がつけられている。この水城というのは、瀬戸内海に面した高松城のことで、当線はその高松城の真横を通過している。サンポート高松玉藻交差点から、終点の中新町交差点までは中央通りと呼ばれる。

路線データ[編集]

一般国道の路線を指定する政令[4][注釈 3] に基づく起終点および経過地は次のとおり

歴史[編集]

岡山・香川間の往来は、最短距離であり、かつ金刀比羅宮にも近い下津井 - 丸亀間の航路(金毘羅往来)が利用されていた。本道路はこれを前身とした上で、後の交通整備により路線の変更が行われて成り立った路線である。

起点から青江交差点まではかつて国道2号であり、当線と重複していた。通常複数の道路の指定が重複している場合、地図上などでは番号の小さい路線が表示されるため、この区間は事実上2号線として扱われていた。

年表[編集]

  • 1885年明治18年) - 内務省告示第6号「國道表」では、国道31号「東京ヨリ愛媛縣ニ達スル路線」、国道32号「東京ヨリ高知縣ニ達スル路線」が下津井 - 丸亀間航路を経由する路線として指定された。
  • 1889年(明治22年) - 下津井 - 丸亀航路を経由する国道50号「東京ヨリ香川縣ニ達スル路線」が追加指定された。淡路島を経由する徳島へ向かう路線の他は、本州四国を結ぶ国道は下津井 - 丸亀間航路に集約されていた。
  • 1920年大正9年) - 同年施行の旧道路法に基づく路線認定では、これらの道路は全て宇高航路(宇野 - 高松間)経由に変更され、旧50号が国道22号「東京市ヨリ徳島縣廰所在地ニ達スル路線(乙)」に、旧32号が国道23号「東京市より高知縣廰所在地ニ達スル路線」に、旧31号が国道24号「東京市ヨリ愛媛縣廰所在地ニ達スル路線」となる。
  • 1952年昭和27年)12月4日 - 新道路法に基づく路線指定では、上記3路線のうち重複していた岡山県岡山市 - 香川県高松市間が「一級国道30号」として指定される。
  • 1965年(昭和40年)4月1日 - 道路法改正によって一級・二級の別がなくなり「一般国道30号」となる。
  • 1973年(昭和48年) - 岡山県内区間における経路変更を実施[7]JR宇野線と並行する形の経路(岡山 - 妹尾 - 彦崎 - 宇野)[7]が児島湾干拓地を抜ける現行の経路に変わる。
  • 1988年(昭和63年)4月10日 - かつて国道であった下津井 - 丸亀間航路の上に瀬戸大橋が開通し、瀬戸中央自動車道が供用開始。

路線状況[編集]

岡山県岡山市南区西高崎
(2019年4月)

国道2号岡山バイパスが交差する青江交差点はラッシュ時を中心に一部激しい渋滞が発生する。青江交差点のすぐ北側には市道いずみ町青江線が合流する青江南交差点[注釈 6] が存在するなど、短い距離に2つの交差点が存在する構造も、付近の交通の錯綜に拍車をかけている。

青江交差点のすぐ南側は陸橋になっているが、これは1984年に廃止された岡山臨港鉄道跨線橋の名残である。臨港鉄道が現役の当時は踏切を回避するための跨線橋として有用であったが、廃止後の鉄道跡地はこの付近では道路に転用されているため、現在は道路を立体交差する跨道橋へと実態を変えている。

跨道橋の南側にある泉田交差点から玉野市の田井交差点に至る15.0 km は、「児島・玉野拡幅」という現道拡幅事業による改良区間である。事業名にある「児島」は、このあたり一帯がかつて児島郡だったことや、児島湾干拓地を抜けることに由来する。藤田地区からは進路を南東に変え、玉野市に入った田井交差点で4車線区間は終了する。

瀬戸内海を渡る海上区間(宇高航路)は、これまで運航してきた四国フェリーが、2019年12月16日に運航休止となったため[1]、当海上区間の定期運航は、事実上の廃止となったが、1988年(昭和63年)に開通した瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)により解消されている。[8][注釈 7]

高松市の中央通りは、沿線に高層ビルが林立する、幅員は36 m、6車線の道路で、当線の中で最も規模の大きい区間である。その途中の番町交差点から終点の中新町交差点までは国道11号と重複している。

重複区間[編集]

終点までの重複区間
国道11号との分岐
香川県高松市 番町交差点

現道

  • 国道436号(香川県高松市北浜町・宇高国道フェリー乗り場前 - 高松市中新町・中新町交差点(終点))
  • 国道11号(香川県高松市番町・番町交差点 - 高松市中新町・中新町交差点(終点))

瀬戸中央自動車道経由

  • 国道2号(岡山県岡山市北区青江6丁目・青江交差点 - 都窪郡早島町・早島IC
  • 国道11号(香川県坂出市・坂出IC - 高松市中新町・中新町交差点(終点))

別名[編集]

  • 水城通り(宇高国道フェリー乗り場前 - サンポート高松玉藻交差点)
  • 中央通りの一部(サンポート高松玉藻交差点 - 中新町交差点)

道路施設[編集]

橋梁[編集]

一般道区間の瀬戸内海上には橋は架けられていないが、バイパスである自動車専用道路区間(瀬戸中央自動車道)には、鉄道と併用する瀬戸大橋が架かる。この瀬戸大橋は、南備讃瀬戸大橋北備讃瀬戸大橋など連続する6本から全長12.3 kmの橋で、ギネスブックに世界最長の鉄道道路併用橋として認定されている[9][10]

道の駅[編集]

地理[編集]

通過する自治体[編集]

四国側起点の宇高国道フェリー前にある案内看板
当地を除く四国の県庁所在地が全て記載されている

※瀬戸中央自動車道の区間を除く。

交差する道路[編集]

並行する瀬戸中央自動車道のインターチェンジなどは「瀬戸中央自動車道」を参照のこと。

岡山県

香川県

主な峠[編集]

  • 賽峠(標高70 m):岡山県玉野市

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 通行方法についてはロータリー交差点としては機能しておらず、通常の信号交差点と変わらない。
  2. ^ また、十日市交差点は南方へ向かってY字状になっており、一方の南西方向は当線、もう一方の南東方向は岡山県道40号岡山港線となっている
  3. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  4. ^ a b c d e f 2019年4月1日現在
  5. ^ フェリー乗り場周辺では国道30号以外の道路を通る。
  6. ^ 青江交差点の位置関係からするとこの交差点は北側に存在するが、そのさらに北側は青江北、青江中交差点があるため、これはそれに呼応した名称である。
  7. ^ かつて宇野港 - 高松港間は、宇高国道フェリー四国フェリーが競合していた[8]

出典[編集]

  1. ^ a b “高松・宇野航路の運航休止のお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 四国急行フェリー株式会社, (2019年11月11日), オリジナルの2019年11月11日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20191111033151/https://www.shikokuferry.com/wp/wp-content/uploads/2019/04/uno-oshirase.pdf 2019年11月11日閲覧。 
  2. ^ “宇高航路、最終便出航 乗客ら109年の歴史に思い”. 毎日新聞. (2019年12月15日). オリジナルの2019年12月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191216040322/https://mainichi.jp/articles/20191215/k00/00m/040/198000c 2019年12月16日閲覧。 
  3. ^ “宇高航路、12月16日廃止 四国急行フェリーが届け出”. 山陽新聞. (2019年11月11日). オリジナルの2019年11月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191111041500/https://www.sanyonews.jp/sp/article/957283/?rct=syuyo 2019年11月11日閲覧。 
  4. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月15日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2020. 国土交通省道路局. 2021年4月30日閲覧。
  6. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月15日閲覧。
  7. ^ a b 岡山県史編纂委員会 1984, pp. 530-531.
  8. ^ a b 松波成行「国道30号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、 86頁、 ISBN 978-4-86320-025-8。
  9. ^ 浅井建爾 2001, pp. 224-225.
  10. ^ 佐藤健太郎 2014, p. 146、「橋とトンネル」より

参考文献[編集]

  • 浅井建爾『道と路がわかる辞典』日本実業出版社、2001年11月10日、初版。ISBN 4-534-03315-X。
  • 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年10月20日。ISBN 978-4-06-288282-8。
  • 岡山県史編纂委員会『岡山県史』第十三巻 現代I、岡山県庁、1984年8月10日、初版。

関連項目[編集]