国鉄3200形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本鉄道 804(後の鉄道院 3203)

3200形は、かつて日本国有鉄道およびその前身である鉄道院・鉄道省に在籍したタンク式蒸気機関車である。

概要[編集]

元は、日本鉄道1903年(明治36年)にイギリスベイヤー・ピーコック社から24両(製造番号4497 - 4520)を輸入した、車軸配置2-6-2(1C1)、単式2気筒の飽和式タンク機関車で、P3/5形(801 - 824)と称された。

本形式は、ドイツ製のH3/5形(後の鉄道院3170形)、HS3/5形(後の鉄道院3240形)と同様の経緯で導入されたもので、当初はイギリス製をベイヤー・ピーコック社とニールソン社に12両ずつ発注する予定であったが、ニールソン社が24両まとまらないと、予定価格で引き受けられないと主張し、日本鉄道では経験上ベイヤー・ピーコック製は燃費が良いとの理由をつけて、24両全部を同社に発注した。

共通の仕様書により発注されたため、3170形とは性能的に大差なく、形態も似通っていたが、こちらの歩み板は直線形状であった。

国有化後の1909年(明治42年)に制定された鉄道院の車両称号規程では、3200形3200 - 3223)に改番された。

当初の配置は、宇都宮、福島、盛岡、尻内で、東北本線筋で使用された。国有化後も引き続き仙台鉄道局管内で使用されていた。1929年(昭和4年)頃には全車が入換用となり、1933年(昭和8年)までに一部が東京鉄道局管内の横川などに移動していた。廃車は全車1934年(昭和9年)である。これらのうち、3211, 3219は施設局に保管転換され建設工事用に、3213は土崎工場の入換用に転用され、いずれも太平洋戦争後の1948年(昭和23年)から1950年(昭和25年)頃まで使用された。

主要諸元[編集]

形式図
  • 全長:11,201mm
  • 全高:3,807mm
  • 全幅:2,642mm
  • 軌間:1,067mm
  • 車軸配置:2-6-2(1C1)
  • 動輪直径:1,245mm
  • 弁装置:ワルシャート式
  • シリンダー(直径×行程):406mm×610mm
  • ボイラー圧力:12.7kg/cm2
  • 火格子面積:1.89m2
  • 全伝熱面積:88.0m2
    • 煙管蒸発伝熱面積:81.0m2
    • 火室蒸発伝熱面積:7.0m2
  • ボイラー水容量:2.8m3
  • 小煙管(直径×長サ×数):48mm×3,353mm×162本
  • 機関車運転整備重量:56.87t
  • 機関車空車重量:44.31t
  • 機関車動輪上重量(運転整備時):39.41t
  • 機関車動輪軸重(第1動輪上):13.26t
  • 水タンク容量:7.3m3
  • 燃料積載量:1.78t
  • 機関車性能
    • シリンダ引張力:8,720kg
  • ブレーキ装置:手ブレーキ真空ブレーキ

参考文献[編集]

  • 臼井茂信「国鉄蒸気機関車小史」1956年、鉄道図書刊行会
  • 臼井茂信「日本蒸気機関車形式図集成」1969年、誠文堂新光社
  • 臼井茂信「機関車の系譜図 1」1972年、交友社
  • 金田茂裕「形式別 日本の蒸気機関車I」エリエイ出版部 プレス・アイゼンバーン刊
  • 金田茂裕「日本蒸気機関車史 私設鉄道編 I」エリエイ出版部 プレス・アイゼンバーン刊
  • 沖田祐作「機関車表 国鉄編 I」レイルマガジン 2008年9月号 (No.300)付録