地下横断歩道
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地下横断歩道(ちかおうだんほどう)とは、地下道の内で、主に車道や線路を横断するための歩道。
概要[編集]
立体横断施設のひとつで、車道や線路の上にかかる横断歩道橋と同様の役割を果たす。施工費、維持管理費は高くなり、安全や防犯にも配慮しなければならないが、高さ・スペースなどの問題から歩道橋では実現できない時、景観を維持するためなどに採用されることが多い。建築限界(道路の場合は高さ4.7 m、架空電車線方式の電気鉄道の場合は高さ6.0 m)の高さを越さなければならない横断歩道橋に比べ、地下横断歩道の場合は歩道の建築限界(高さ2.5 m[1])の高さで潜れば済み、土被り(どかぶり。構造物の天井から地表面までの厚さ)を考慮しなければならない場合もあるが[2]、それでも歩行者の昇降高さをかなり抑えられ、その分横断のための負担が少なく、快適な往来が実現出来る[3]。 斜路をそなえて、自転車の通行も可としている場合も多い。大都市では、地下街や地下鉄のコンコースがその役割も兼ねている。なお、名称をつける場合は、単に「地下道」とすることがある[4]。また、海底トンネルの地下歩道部分をこのように呼ぶこともある。
建造例[編集]
- 北34条地下歩道(北海道札幌市北区)
- 二条市場-狸小路間地下通路(北海道札幌市中央区) - 創成川公園建設により、現存せず。
- 幣舞橋地下連絡通路(北海道釧路市) - ロータリー地下部分(富士見坂 - 幣舞橋 間)、及び幣舞橋両歩道間を連結。
- 上野中央通り地下歩道(東京都上野)
脚注[編集]
- ^ 『立体横断施設技術基準および道路標識設置基準について』p. 16。
- ^ 『立体横断施設技術基準および道路標識設置基準について』p. 17。
- ^ 第1章 道路付属物 (PDF) p. 2-1-1 - 2-1-4(平成28年度 北海道開発局 道路設計要領) - 国土交通省 北海道開発局 .(2016)、2016年6月22日閲覧。
- ^ 例えば高山国道事務所・お知らせにおいて、「松倉地下道」と命名。
参考文献[編集]
- “立体横断施設技術基準および道路標識設置基準について (PDF)”. 国土交通省 (1978年3月22日). 2016年6月24日閲覧。
関連項目[編集]
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