基本情報技術者

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基本情報技術者(きほんじょうほうぎじゅつしゃ、Fundamental Information Technology Engineer)は、情報処理技術者試験の一区分として行われる、基本情報技術者試験に合格した者に認定される国家資格である。略して基本基本情報基情、もしくはFEなどと呼ばれる。また旧名称の第二種情報処理技術者の名称から二種という略称を用いる人もいる。

2001年以前は第二種情報処理技術者と呼ばれていた。情報処理技術者試験の中の1つの区分であることから、基本情報技術者試験を、基本情報処理技術者試験と誤認識している者もいる。

コンピュータ言語プログラミングに関する問題が出されることから、主にプログラマ向けの能力認定試験として、情報産業界では古くから重要視される資格である。以下、基本情報技術者試験について述べる。

目次

試験

受験者が多い為、試験は年2回、4月と10月の第3日曜日に行われる。

午前と午後に分かれており、それぞれ多岐選択式で解答する。午前試験はIRT(項目応答理論)によって、午後は配点(各大問につき1~2割程度の配点)をある計算式に導出して採点されている。午前・午後とも最低200点~最高800点の5点刻みで評価され、その両方が600点以上であれば合格となる。

合格発表は、試験日から約3週間経過した後(平成18年度春試験までは約1ヶ月)に行われる。 当日はアクセスが集中するために、しばらく時間を置かないと見られないこともある。

平成18年度春試験から、解答例をJITEC側から、試験の翌日の正午頃に公表することになっている。平成18年度秋試験では出題趣旨も公開されるようになった。

午前

幅広い分野から基本的な知識を問う問題が出題される。全80問・4肢択一による出題で、全問解答しなければならない。試験時間は9:30から12:00までの150分。

午前問題では、以前出題された試験問題が流用されることがあるため、過去問題を参考書などで演習すればまったく解けないことはない。 ただ、近年重要な問題として挙げられるようになった著作権や、セキュリティに関して、新しい話題から出題されることもあれば、これまでまったくなかった新しい分野からの出題もまれに見られる。 また、上級の試験から問題を持ち出してくることもある。

午前問題では、コンピュータサイエンスに関する内容だけでなく、経営に関する内容も出題される。

午後

より高度な知識を問う問題、疑似言語と言われる簡略化されたコンピュータ言語を用いた応用問題と、4つのコンピュータ言語から1つを選択して解答するプログラミングの問題が各2問出題される。試験時間は13:00から15:30までの150分。

IT共通知識体系
情報技術全般からの応用的知識を問う。毎回必ず1~2問出題される。
データベース
データベースの運用やSQLなどの知識が問われる。
ネットワーク
IPアドレスの付与、稼働率、暗号化方式に関する知識が問われる。
セキュリティ
暗号化、ウイルス対策、攻撃手法などの知識が問われる。
擬似言語
アルゴリズムの知識を問う。擬似言語で使用する構文はC言語と似た部分が多い。毎回必ず1~2問出題される。
プログラム設計
与えられた仕様に基づいた、業務での知識やスキルが問われる。毎年必ず1問出題される。
各種プログラム言語問題
C言語COBOLJavaCASL IIから一つないし二つの言語に関しての知識を問う。毎回各言語につき2問出題される。なお、Javaは平成13年秋期試験から追加されたものである。かつてはFORTRANもあったが、選択者減少により廃止された。

IT共通知識体系、データベース、ネットワーク、セキュリティ、擬似言語、プログラム設計の範囲から5問、各種プログラム言語問題から8問出題され、前者は全問必須、後者は2問選択して解答する。選択解答においては、問6~9・問10~13に分かれており、問6~9の中から1問、問10~13の中から1問をそれぞれ選択する。複数選択した場合は、若い番号の問題が採点対象となる。たとえば、問6~9の中から問7と問8の両方を解答した場合、問7が採点対象となる。

その他

基本情報技術者試験は、試験範囲が「コンピュータ科学基礎・コンピュータシステム・システムの開発と運用・ネットワーク技術・データベース技術・セキュリティと標準化・情報化と経営」など多岐にわたる。

この資格は情報工学に関連するエンジニアの実務においてベースとなる資格である。システム開発会社では技術者の必要最低限の資格として重要視されており、入社3年程度以内に取得することを推奨される(取得できないようでは、むしろ問題視されることもある)。その上で、ソフトウェア開発技術者試験など、上位の資格を目指すキャリアパスになっている。

この試験を受ける者の年代は10代半ばから50歳代と幅広い。近年では、60代や70代など高齢者の受験も僅かながら増加していっている。受験者のボリュームゾーンは、19~21歳(主に情報系の大学生、専門学校生)と、22~25歳(主にシステム開発会社の新入社員)にある。

平成21年春から情報処理技術者試験制度の改定が予定されている。基本情報技術者試験の名称は変わらないものの、出題範囲や出題形式に多少の変更が加えられる。

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