夜明けを告げに

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夜明けを告げに
LEAVING ALL BEHIND
ジ・オフ・コースシングル
B面 美しい世界
IF YOU REALLY LOVE ME
リリース
規格 EP
ジャンル フォーク
ポップス
時間
レーベル EXPRESS ⁄ 東芝音楽工業
EP:ETP-2527
作詞・作曲 山川啓介 / 加藤和彦(夜明けを告げに)
小田和正(美しい世界)
プロデュース 梅垣達志
ジ・オフ・コース シングル 年表
群衆の中で
1970年
夜明けを告げに
1971年
おさらば
1972年
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夜明けを告げに」(よあけをつげに)は、1971年10月5日に発売されたオフコース(当時の表記はジ・オフ・コース)通算2枚目のシングル

解説[編集]

地主道夫が抜けた後、小田和正鈴木康博の2人となったジ・オフ・コースが聖光学院の後輩だった小林和行をサポートメンバーとして加えて発表したシングル。ディレクターは当時“ボン・ミュージック”(音楽出版)所属の梅垣達志。以前からヤマハと関わりのあった梅垣は、偶然聴いたオフコースのデモテープにフォークとは違う今までにない音楽を感じて、彼らをプロの道に入れる。編曲は当時エキスプレス・レーベルの作品で多くのアレンジを手がけ、のちにデビュー・アルバム『僕の贈りもの[注 2]でストリングスアレンジを担当する青木望。シングルのリリース直前、“パシフィック・エンタープライズ”への所属が決まり、彼らはプロとしての一歩を踏み出した。プロ入りと同時期に加入した小林は高校時代からオフコースを応援し、赤い鳥とのジョイント・コンサート“8人の音楽会”[注 3]スタッフでもあった。小田・鈴木からの誘いは「ベースだけ弾いてりゃいいから、やろうよ」という気軽なものだったという。そして鈴木はベースをギターに持ち替え、オフコースは以前と同じ編成で活動を続けることになった。

「夜明けを告げに」は、ヒットを狙ってレコード会社が用意した加藤和彦作曲による作品。演奏はギターとベースをオフコースが担当している。この頃は小田、鈴木とも、他人の曲でも気に入ったら取り上げていこうという姿勢だったと、後に小田はインタビューで答えている[1]

プロとして1枚目のシングル制作にあたり梅垣は、オフコースと専門家の両方が曲を作り、その上で検討という形をとりたいと思った。しかし、当時24歳でまだ駆け出しのディレクターだった梅垣にとって、著名な作曲家に依頼してできた曲がイメージに合わなかった場合、簡単には断れない状況も想像できた。そこで思いついたのが、関西にいた頃の友人だった加藤和彦。早速彼にオフコースの演奏テープを渡し、作曲を依頼した。梅垣は「加藤君が作ったのはアップテンポの軽快な曲で、小田君のはメロディーのきれいな曲だった。僕は元々“その線”のオフコースに惚れ込んだわけだし、小田君の曲は気に入ったの。でも難しすぎるんですよ。転調はするしコード進行は難解だし、大作なの。で、手を加えて簡単にしようかとも思ったけど、明るい感じのほうが良いってことで、加藤君のをA面にしました。でも小田君の曲は、青木望さんにアレンジをお願いしたらますます大作になって、良い曲でしたよ」[2]と、後に語っていた。

「美しい世界」は、初めてレコードになった小田のオリジナル作品。当初小田がつけた「このひとときを大切にして」というタイトルは、レコード会社の意見で変更になった[2]。一般には初めてのオリジナル曲とされている「僕の贈りもの[注 4]よりも2年前に発表された。

両曲とも第3回オフコース・リサイタル“明日への歩み”[注 5]で演奏されている。

収録曲[編集]

SIDE A[編集]

  1. 夜明けを告げに LEAVING ALL BEHIND (2'54")
    作詞 : 山川啓介、作曲 : 加藤和彦、編曲 : 青木望
    アルバム未収録曲

SIDE B[編集]

  1. 美しい世界 IF YOU REALLY LOVE ME (3'54")
    作詞・作曲 : 小田和正、編曲 : 青木望
    アルバム未収録曲

クレジット[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「秋ゆく街でV」コンサートパンフレットをはじめ、いくつかの資料では、発売日が誤って1970年10月5日とされている。
  2. ^ 僕の贈りもの1973年6月5日発売 EXPRESS ⁄ 東芝音楽工業 LP:ETP-8258
  3. ^ 「8人の音楽会」 1970年11月14日 大手町サンケイホール
  4. ^ 僕の贈りもの」 1973年2月20日発売 EXPRESS ⁄ 東芝音楽工業 EP:ETP-2809
  5. ^ 「明日への歩み」 1974年5月7日 日本青年館大ホール

出典[編集]

  1. ^ 『オフコース / Three and Two』 株式会社八曜社、1979年、30-57頁。
  2. ^ a b オフコース・ファミリー 『オフコースの道 はじめの一歩(1)』 株式会社サンリオ、1983年、98-107頁。全国書誌番号:84007237