大スペースシャトル展

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大スペースシャトル展
THE GREAT SPACE SHUTTLE EXHIBITION
通称・略称 大スペースシャトル展
正式名称 NASA設立25周年記念 宇宙 その昨日・今日・明日 大スペースシャトル展
開催時期 1983年1984年
東京展 1983年6月24日~8月23日
大阪展 1983年10月8日~1984年1月31日
名古屋展[1] 1984年3月10日~5月27日
会場 日本の旗 日本 東京大阪名古屋三重県桑名市[1]
主催 日米協会
後援 外務省文部省通商産業省運輸省郵政省建設省科学技術庁・財団法人国際科学博覧会協会
※省庁はいずれも開催当時のもの
協賛 在日アメリカ大使館アメリカ総領事館

大スペースシャトル展(だいスペースシャトルてん)とは、日米協会主催で1983年から1984年にかけて日本で開催された、宇宙開発に関する催し物である。

開催時のキャッチコピーは「シャトルがくる、世界初のスペース博」。

概要[編集]

1983年6月からのべ11ヶ月に渡って東京大阪名古屋三重県桑名市[1] )の3会場で開催された、アメリカ合衆国宇宙開発に関する博覧会である。

当時はNASA設立25周年であり、NASAの全面的な協力を得て実現した。実際にスペースシャトル計画で用いられたスペースシャトルオービタの実物大モックアップが展示され[2]月の石宇宙服、宇宙船用パラシュートなども展示された。日本国内ではこの時初めて実物大のスペースシャトルを見た人が多く、日本において宇宙開発に関する理解を深めるのに貢献した。

売店では宇宙食[3]や記念メダル、無重力ボールペン[4]等が販売された。会場で販売された当展のパンフレット、『SPACE AGE BOOK』は、NASAの25年に渡る歴史の解説とともに、アメリカの宇宙開発史と歴代の宇宙船を解説しており、専門書以外の書籍としては、当時日本で一般的に入手できるものとしては非常に高い資料性を持つものとなっていた。

パスファインダー号[編集]

合衆国宇宙ロケットセンターで展示されているパスファインダー
(2000年代初頭の撮影)

当展で展示された実物大のシャトル、「パスファインダー」(展示名称は「スペースシャトルオービター098実験機「パスファインダー号」(改修機))は、実際にスペースシャトル計画のために製作された実物大モックアップが、当展のためにNASAの協力を得て特別に提供されたものである。

このモックアップは、地上において乗組員の訓練やオービターの移動手順の確認等の際に実際のオービターを用いることなく行えるように製作されたもので、外形サイズのみが再現された、宇宙船としての機能はまったくないものだが、形状および各部の寸法、重量は実際のオービターと同一に造られている。使用後は倉庫に保管されていたが、当展の主催企業がNASAより購入し、展示にあたり、アメリカの航空宇宙関連企業、テレダイン・テクノロジーズ英語版によって、グラスファイバーや各種金属素材を用いて、外観を極力実物のオービターに近づけた形に改装された[5][6]

改装されたモックアップは、1983年4月22日にアラバマ州ハンツビルマーシャル宇宙飛行センターで行われた貸与式の後、26個のコンポーネンツに分割されて日本へ運び込まれ、会場で組み立てられた。日本で展示された後、アラバマ州ハンツビルの合衆国宇宙ロケットセンターに寄贈され、再び分割・解体された後にアメリカに移送された。同センターでは引き渡された改装モックアップに二代目「パスファインダー」の名称と名誉機体番号として STA-098 を正式に贈り、オービタの先駆者として歴代シャトルにその名を連ねさせた。

後に、二代目パスファインダーは外部燃料タンクの試作品(MPTA-ET英語版)と、チャレンジャー事故後に新たに開発された新型固体ロケットブースタの試作品を装着して、同センターの中庭に展示されている。

開催日程[編集]

東京展 1983年6月24日~8月23日

  • 第一会場 中央区紅葉川広場(日本橋高島屋前)
  • 第二会場 髙島屋東京店(現在の日本橋店)8階催事場

大阪展 1983年10月8日~1984年1月31日

  • 第一会場 なんばCITY屋上特設会場
  • 第二会場 髙島屋大阪店屋上特設会場

名古屋展[1] 1984年3月10日~5月27日

参考文献[編集]

『NASA設立25周年記念 大スペースシャトル展 宇宙 その昨日・今日・明日 SPACE AGE BOOK』 大スペースシャトル展実行委員会:刊 1983年

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 「名古屋展」として開催されたが、実際の展示会場は三重県桑名市ナガシマスパーランドであった。
  2. ^ Jenkins, Dennis R. (2001). Space shuttle: the history of the National Space Transportation System: the first 100 missions. p. 215. ISBN 0-9633974-5-1
  3. ^ 実際にNASAの計画で使われたものではなく、その際に開発された技術を応用して民間で作られたもので、実際としてはフリーズドライ食品であった。
  4. ^ インク軸内に窒素を封入したボールペンで、重力や気圧に影響されることなく、ペン先がどのような角度であっても描字が可能になっている。
  5. ^ George C. Marshall Space Flight Center 1983. Pathfinder Ceremony. [press release] April 19, 1983.
  6. ^ なお、実際にスペースシャトル計画で用いられた“初代”はNASAの倉庫に保管された後、1999年に処分されており、当展で展示されたものは新たに製作された“二代目”である、と解説されている例もある。
    ※当項目では英語版のパスファインダーの記事(Space Shuttle Pathfinder.03:59, 13 August 2018‎(UTC)を元に、改装されたとの説に基づいて記述した。

関連項目[編集]