大庄

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株式会社大庄
DAISYO CORPORATION
種類 株式会社
市場情報
東証1部 9979
1994年7月14日上場
本社所在地 日本の旗 日本
140-0013
東京都大田区大森北一丁目1番10号
大森シティビル
本店所在地 143-0016
東京都大田区大森北1-22-1
設立 1971年11月2日
業種 小売業
法人番号 2010801006663 ウィキデータを編集
事業内容 飲食店チェーンの展開
代表者 代表取締役社長 平了寿
資本金 100百万円
(2020年8月31日現在)
売上高 単体:35,565百万円
連結:44,827百万円
(2020年8月31日現在)
営業利益 単体:▲3,201百万円
連結:▲3,311百万円
(2020年8月31日現在)
純資産 単体:14,616百万円
連結:16,133百万円
(2020年8月31日現在)
総資産 単体:37,430百万円
連結:40,799百万円
(2020年8月31日現在)
決算期 8月31日
外部リンク https://www.daisyo.co.jp/
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株式会社大庄(だいしょう、: DAISYO CORPORATION)は、外食産業の企業。本社所在地は東京都大田区

概要[編集]

『庄や』、『やるき茶屋』、『日本海庄や』、『うたうんだ村』、『大庄水産』などのブランド名で大衆割烹チェーンストアを全国に展開。直営店舗、フランチャイズ店舗があり、ブランドラインを総称して「庄やグループ」と呼んでいる。M&Aも積極的に行い業務を拡大。創業者は平辰。

はい!よろこんで!」という受け答えで知られ、2010年12月よりスタートしたTwitter特設サイトの名称も、これをもじって「ハイ! よろこんでナウ!」としている。Twitterでは全国600人以上の店長が個々の店舗のサービス状況についてつぶやいている。企業の公式なTwitterアカウントを用いてつぶやくことができる人数は、一企業としては国内最大となっている。また、外食企業では非常に珍しく、正社員雇用を促進し外食企業の中では従業員の正社員比率が最も高く創業から現在に至るまで人員リストラを行っていない。

2014年、24歳の社員が過労死したことと当時1ヶ月80時間の時間外労働給料に組み込んでいたこと(80時間の時間外労働を行わないと満額の給料が支払われない)などを理由に、ブラック企業大賞にノミネートされるが、既にその段階では会社の改善の発表等もなされていたため過去の事件として捉えられる。訴訟では最高裁まで争われた結果、労働者側の言い分が認められ、会社役員に対しても7860万円の支払いが命じられた[1]。2014年9月平了寿が社長に就任し、業務構造改革を発表し労働環境の改善を推進。その後、2015年には時間外労働による労働基準法違反の疑いで書類送検されるが、東京地検の調査の結果、労働環境の改革が進み「改善されている」との判断で不起訴となった。

沿革[編集]

  • 1968年4月2日 - 創業。
  • 1971年 - 11月 株式会社朱鷺設立。
  • 1973年3月 - 千代田区に大衆割烹「庄や本家店(庄や1号店)」開店。
  • 1976年7月 - 「有限会社大庄」設立。
  • 1978年4月 - 社内研修センターとして「日本料理専門学校」開設。
  • 1982年10月 - 「株式会社やる気茶屋」設立。
  • 1985年6月 - 「東京都調理高等職業訓練校」設立。
  • 1989年9月 - 有限会社大庄を吸収合併し、現社名に変更。本店を大田区に移転。
  • 1989年12月 - 居酒屋「949」チェーンを展開する「株式会社イズプランニング」買収。
  • 1990年5月 - 衛生管理・食材検査等のため「食品衛生研究所」開設。
  • 1991年3月 - 直営店69店舗となる。
  • 1991年4月 - 定置網漁業、水産物加工販売のため「有限会社グラマー・フィッシュ」に出資。
  • 1992年4月 - 株式会社やる気茶屋を吸収合併、直営店110店舗に。
  • 1992年8月 - 居酒屋「呑兵衛」を展開する「株式会社木戸商事」に事業参加。
  • 1993年8月 - 水産物・水産加工物販売のため「米川水産株式会社」に資本参加。
  • 1993年12月 - 食材配送の効率化を図り、物流センターを品川区に移転。
  • 1994年7月 - 東京証券取引所・店頭市場に公開。
  • 1995年6月 - 讃岐食品株式会社より「讃岐茶屋」店舗を買収。
  • 1996年10月 - セントラルキッチン機能を持つ食品工場が大田区に完成。
  • 1996年12月 - 欧風家庭料理レストラン「マ・メゾン」を買収。
  • 1997年3月 - 「MIYABI」の食パン製造販売のため「株式会社ディー・エスぎをんボローニャ」を設立。
  • 1997年5月 - 東京証券取引所2部上場。
  • 1999年2月 - 東京証券取引所1部指定替え。
  • 1999年4月 - 病院・福祉施設での給食施設運営を目的に「株式会社アルス」設立。
  • 1999年8月 - 「株式会社木戸商事」等を吸収合併、直営店323店舗に。
  • 2003年1月 - 「総合科学新潟研究所」を開設。
  • 2003年3月 - 居酒屋「榮太郎」チェーンを展開する「株式会社榮太郎」と合併。
  • 2005年2月 - 名古屋物流センターを開設。
  • 2005年4月 - 「とん兵衛」グループ10店舗を営業譲渡により取得。関西進出。
  • 2005年11月 - 「有限会社グラマー・フィッシュ」を吸収合併。
  • 2006年8月 - 「株式会社エム・アイ・プランニング」が持分法適用関連会社となる。
  • 2007年9月 - 「佐渡C50」を製造する「新潟県佐渡海洋深層水株式会社」を子会社化。
  • 2008年12月 -「株式会社 壽司岩」より本格江戸前寿司「築地寿司岩」の事業譲渡を受ける。
  • 2014年
    • 8月 - 本社を大森シティビルに移転。旧本社ビルと敷地をヒューリックに売却[2]
    • 9月 - 平辰社長が相談役に退き、長男の平了寿副社長が後任として昇格[3][4]
  • 2015年10月 - 店舗メンテナンス業務等を行う「株式会社ミッドワーク」を子会社化
  • 2021年1月 - 主に大庄のフランチャイジー加盟店で居酒屋運営しているかんなん丸は、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表した。6月末までに閉店する27店舗は「庄や」11店舗、「日本海庄や」11店舗、「やるき茶屋」3店舗のほか、カラオケルーム「うたうんだ村」2店舗で、全61店舗(2020年9月末)の半数近くにあたる。また、80人程度を予定する希望退職は正社員(子会社を含む)を対象とし、3月1日~10日に募集する。退職日は4月1日付。特別退職金を支給し、再就職を支援すると発表。

会社の現況 (2020年8月31日現在)[編集]

株式の状況[編集]

  • 発行可能株式総数 - 40,000,000株
    • 発行済株数 - 21,198,962株(自己株213,720を含む)
    • 普通株主数 - 33,811名

大株主(上位10名)[編集]

株主名 株数(千株) 持株比率(%)
株式会社宇宙 5,962 28.4
アサヒビール株式会社 1,996 9.5
麒麟麦酒株式会社 1,000 4.7
サッポロビール株式会社 1,000 4.7
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 737 3.5
平辰 625 2.9
従業員持株会 430 2.0
株式会社三菱UFJ銀行 420 2.0
サントリー酒類株式会社 343 1.6
株式会社三井住友銀行 336 1.6
  • 自己株式2,719,974株を保有しているが、上記大株主からは除外
  • 持株比率は、自己株式を控除して計算

重要な親会社及び子会社の現況[編集]

  • 親会社の現況
    • 該当事項なし
  • 子会社の現況
会社名 資本金(百万円) 出資比率(%) 主要事業内容
株式会社DS物流 99 100 貨物自動車運送業及び酒類・食料品販売
米川水産株式会社 90 100 水産物・水産加工品販売
株式会社アサヒビジネスプロデュース 60 100 不動産事業及び害虫防除事業
株式会社米寿 10 80 食器・調理備品類の販売

主要な借入先の状況[編集]

会社名 借入額(百万円)
株式会社三井住友銀行 6,266
株式会社三菱UFJ銀行 3,177
株式会社横浜銀行 1,721
株式会社みずほ銀行 1,064
株式会社千葉銀行 775
株式会社りそな銀行 742
三井住友信託銀行株式会社 370
株式会社商工組合中央金庫 113
株式会社伊予銀行 105
株式会社武蔵野銀行 89
株式会社東日本銀行 43
株式会社常陽銀行 27
愛知県信用農業協同組合連合会 15

企業集団の使用人の状況[編集]

区分 使用人数 前年度末比増減(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年)
飲食 1,753 △50 44.8 11.4
卸売 46 △20 43.4 12.1
不動産 28 ▲1 40.0 9.3
FC 10 ▲1 46.2 11.0
運送 506 ▲39 42.7 6.5
その他 176 △15 43.9 12.2
  • 上記使用人数には、パート・バイトの期中平均人数1,782名(1日8時間換算)は含んでいない

展開業態一覧[編集]

  • 庄や
  • やるき茶屋
  • 日本海庄や
  • 歌うんだ村(カラオケ
  • ファンタジー(カラオケ)
  • ちゃぽん
  • 呑兵衛
  • 大和路
  • マ・メゾン
  • 鮮乃庄
  • すし築地日本海
  • ジョン万次郎
  • 讃岐茶屋
  • 個室割烹日本海
  • お好みもんじゃ
  • 立ち呑み 呑んき
  • 蕎麦蔵 結
  • 茶寮 結
  • ととや市場 結
  • 大庄水産
  • MIYABI
  • 塩梅
  • 築地日本海
  • 浜の母や
  • 満天酒場
  • 壽司岩

過去に展開していた業態[編集]

東京都調理高等職業訓練校[編集]

1978年に社内研修センターとして設立した日本料理専門学院を前身とする。1985年に東京都知事の認定を受けて認定職業訓練による職業訓練校(現・職業能力開発校)として開校した。調理技術のほか食品衛生学まで幅広く知識と能力をもつ人材育成を展開する。

労働問題[編集]

2008年12月22日に、長時間の残業により24歳の従業員が過労死したとして、この従業員の両親が、約1億円の損害賠償を求め、京都地方裁判所に訴えを提起した。

原告の主張は、新入従業員を月額19万4,500円で募集していたが、その月額は80時間の残業を前提としており、それ以下の場合は減額され、最低月額は12万3,200円であった[5]2008年度のリクナビ求人サイトには、月額19万6,400円+残業手当と書かれていたという。

2010年5月25日京都地方裁判所は原告の請求を認容、同社と取締役4人に対し約7,860万円の支払いを命じた。判決理由は「長時間労働を前提としており、こうした勤務体制を維持したことは、役員にも重大な過失がある」、「生命、健康を損なわないよう配慮すべき義務を怠った」と指摘している。過労死を巡る訴訟は、会社側が責任を負うことが一般的で、取締役の賠償責任を認めた司法判断は珍しい[6][7]。原告代理人の弁護士は、「上場企業の役員個人の責任が認められたのは画期的」と述べた[5]

この第一審判決に対して、被告大庄側は大阪高等裁判所に控訴する。

2011年5月25日大阪高等裁判所は約7,860万円の賠償を命じた第一審京都地裁判決を支持、会社側の控訴を棄却した。従業員死亡までの約4カ月間の時間外労働は月平均100時間超で、厚生労働省が定めた過労死認定基準(月80時間超)を上回っていた。控訴審の審理において控訴人大庄側は、月100時間までの残業を認めた労使協定があり「外食産業では一般的」と主張したが、裁判所は「過大な残業が常態化し、協定でも補いきれなかったのが実情に近い」と認定し、三六協定や賃金体系の体制作りは「経営判断事項」とする大庄側の主張に対し、「責任感のある誠実な経営者であれば、自社の労働者の至高の法益である生命・健康を損なうことがないような体制を構築し、(中略)義務があることは自明」とその主張を退けた。

控訴人(会社側)らは2011年6月8日、控訴棄却を不服として上告し、引き続き最高裁で争われることになった。

2013年9月、最高裁第3小法廷は大庄側の上告を退ける決定を下した。これにより社長ら個人の賠償責任も認め、遺族へ計約7860万円を支払うよう命じた一、二審判決が確定した[8][9][10][11]

『名ばかり管理職』訴訟[編集]

名古屋市内の同社運営の居酒屋2007年7月から2009年3月まで店長として勤務してきた24歳の元社員の男性が、実際には権限のない『名ばかり管理職』として扱われ、過労死ラインに当たる月80時間以上の労働をさせられた上、管理職扱いで月80時間分の固定残業代しか支払われなかったとして、2009年7月8日に、未払い賃金と慰謝料を合わせて計約570万円の支払いを求め、名古屋地裁に提訴した。

時間外労働による労働基準法違反の疑い不起訴[編集]

2015年5月27日東京労働局は東京地検に時間外労働による労働基準法違反で株式会社大庄および店長2人を書類送検した[12]。2013年10月に「庄や」有楽町店で勤務する男性社員に93時間、「マ・メゾン」小平店で調理担当の男性アルバイトに90時間の時間外労働をさせた疑いによるものである[12]。東京地検による調べの結果、会社および店長2人ともに「不起訴」となった。

アルバイトに休業手当支払わず[編集]

コロナの影響により2020年4月8日からほぼ全店で臨時休業を実施。緊急事態宣言の全面解除にともない5月末から営業を再開したが、アルバイトには5月以降の休業やシフトカット分の休業手当が支払われていないという。 男性は8月後半以降シフトを入れてもらえず、シフト表から名前も消されたという。9月8日に都内で会見を開いた男性は「休業手当を繰り返し求めた私を厄介払いしたかったのだと思う。義務をきちんと果たさないばかりか、休業手当を求める労働者を排除しようとする会社は非常に悪質」と訴えた。

子会社であるDS物流での死亡事故[編集]

死亡事故を引き起こしたことを端緒として平成28年9月21日、監査を実施。4件の違反が認められ輸送施設使用停止の行政処分を受けた。(1)健康状態の把握義務違反(貨物自動車運送事業輸送安 全規則第3条第6項)、(2)点呼の実施義務違反等(貨物自動車運送事業輸送安全規則第7条)、(3)運転者に対する指導監督違反(貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第1項)、(4)初任運転者に対する適性診断受診義務違反(貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第2項)

ノロウイルスによる食中毒[編集]

2014年1月

千葉県松戸市の「日本海庄や 松戸東口店」で、飲食をした48~74歳の男女14人が嘔吐や下痢などの症状を訴え、ノロウイルスによる集団食中毒と断定。松戸保健所は同店を3日間の営業停止処分とした。

2018年4月

さいたま市保健所は、ノロウイルスによる食中毒を発生させたとして、同市大宮区の飲食店「日本海庄や さいたま新都心東口店」を3日間の営業停止処分にしたと発表した。同市食品・医薬品安全課によると、2018年3月30日に同店で宴会をしていた1グループのうち、4人が嘔吐下痢などの症状を訴えた。2日に宴会の参加者からの通報を受けて、同保健所が調査した。同課によると、患者は20~40代の男性4人で、いずれも便からノロウイルスが検出された。

フランチャイズ加盟店の大量閉店[編集]

居酒屋を運営するかんなん丸2021年1月14日、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表した。総合居酒屋に対する消費者離れに加え、コロナ禍による来店客激減で深刻な業績悪化に直面している。

かんなん丸は居酒屋チェーン大手、大庄のフランチャイズ加盟店で、埼玉県を地盤とする。6月末までに閉店する27店舗は「庄や」11店舗、「日本海庄や」11店舗、「やるき茶屋」3店舗のほか、カラオケルーム「うたうんだ村」2店舗で、全61店舗(2020年9月末)の半数近くにあたる。また、80人程度を予定する希望退職は正社員(子会社を含む)を対象とし、3月1日~10日に募集する。退職日は4月1日付。特別退職金を支給し、再就職を支援する。

かんなん丸の2020年6月期業績は売上高23億1600万円、営業赤字3億2600万円、最終赤字6億2800万円。2017年6月期から4期連続の最終赤字(営業赤字は3期連続)に陥り、この間、売上高は半減している。

関連項目[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ ブラック企業大賞2014 ノミネート発表
  2. ^ 本社移転および固定資産の譲渡並びに特別利益の計上に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社大庄 (2014年6月11日). 2014年8月25日閲覧。
  3. ^ 代表取締役社長の異動に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社大庄 (2014年9月10日). 2014年9月12日閲覧。
  4. ^ “大庄社長に平氏”. 日本経済新聞. (2014年9月10日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ10HAP_Q4A910C1TJ1000/ 2014年9月12日閲覧。 
  5. ^ a b 佐藤裕一 (2010年7月12日). “入社4カ月で過労死した「日本海庄や」社員の給与明細とタイムカード公開”. My News Japan. MyNewsJapan. 2012年7月11日閲覧。
  6. ^ 京都地判平成22年5月25日の判示事項要旨
  7. ^ 京都地判平成22年5月25日の判決全文
  8. ^ “店員過労死訴訟、大庄側が敗訴 最高裁で確定”. 日本経済新聞. (2013年9月26日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2603I_W3A920C1CR8000/ 2013年11月14日閲覧。 
  9. ^ “過労死、社長の賠償責任も確定 居酒屋「日本海庄や」訴訟”. 共同通信. (2013年9月26日). http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013092601001732.html 2013年11月14日閲覧。 
  10. ^ “庄や過労死裁判、「残業100時間は一般的」と主張の会社、長時間残業しないと給料減”. ビジネスジャーナル. (2013年11月14日). http://biz-journal.jp/2013/11/post_3335.html 2013年11月14日閲覧。 
  11. ^ 当社の訴訟に関する最高裁判所の決定について (PDF)”. 株式会社大庄 (2013年9月26日). 2013年11月14日閲覧。
  12. ^ a b 「庄や」居酒屋バイトに時間外労働90時間 チェーン展開、本社など書類送検 産経新聞 2015年5月27日