大正製薬

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大正製薬株式会社
Taisho Pharmaceutical Co., Ltd.
Taisho Pharmaceutical Co. Head Office.JPG
本社社屋
種類 株式会社
市場情報
東証1部 4535
2011年9月28日上場廃止
略称 大正製薬
本社所在地 日本の旗 日本
170-8633
東京都豊島区高田三丁目24番1号
設立 1912年大正元年)10月12日
業種 医薬品
法人番号 4013301006867 ウィキデータを編集
事業内容 大衆薬
医薬部外品
代表者 上原明代表取締役会長
上原茂代表取締役社長[1]
資本金 298億400万円
決算期 3月
主要株主 大正製薬ホールディングス:100%
関係する人物 石井絹治郎(創業者・初代社長)
石井輝司(元社長)
上原正吉(元社長)
上原昭二(元社長)
外部リンク http://www.taisho.co.jp/
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大正製薬株式会社(たいしょうせいやく、英語:Taisho Pharmaceutical Co., Ltd.)は、東京都豊島区高田に本社を置く製薬会社である。石井絹治郎が設立した。

会社概要[編集]

概要[編集]

1912年大正元年)10月、石井絹治郎が個人企業として大正製薬所を設立。1928年昭和3年)に「株式会社大正製薬所」に改組された。鎮咳去痰薬「パブロン」(1927年発売)や目薬「アイリス」(1957年発売)などの市販薬、栄養ドリンクのロングセラー「リポビタンD」(1962年)や発毛剤「リアップ」(1999年発売)の製造発売元として広く知られている。

  • 1948年昭和23年)5月に、現在の「大正製薬株式会社」に商号(社名)変更。
  • 1955年7月に「ワシのマーク」の社章を制定。一般の薬局ドラッグストアで市販される大衆薬ではトップシェアを誇る。創業者の時代より無借金経営で知られる。
  • 2001年平成13年)9月に田辺製薬(現:田辺三菱製薬)との経営統合が発表されたが、同年12月に白紙撤回を発表。
  • 2002年(平成14年)10月に富山化学工業の第三者割り当て引き受けを実施し、最終的に富山化学の株式のうち34%を大正製薬が、66%を富士フイルムが保有することになった。2018年大正製薬は、富山化学の保有株式すべてを富士フイルムホールディングスに売却。2002年に大正製薬と富山化学が出資し、医療用医薬品の国内販売を行ってきた大正富山については、大正製薬が全株式を取得し完全子会社化した。
  • 初代社長の死去により2代目社長に息子、石井輝司が就任しその後に上原正吉が第3代目社長として就任した。
  • 2011年10月1日に単独株式移転により持株会社の「大正製薬ホールディングス株式会社」を設立し、当社はその子会社なった。2012年10月をもって、創業100周年となった。
  • 2001年から「日本代表オフィシャルスポンサー」を、2016年から「日本代表オフィシャルパートナー」を務めラグビー日本代表チームをサポートしてきた。2020年4月1日から「ラグビー日本代表トップパートナー」に就任している[2]
  • 2020年4月1日から浦和レッズとパートナー契約を締結した[3]

経営理念[編集]

健康と美を願う生活者に納得していただける優れた医薬品・健康関連商品、情報及びサービスを、社会から支持される方法で創造・提供することにより、社会へ貢献する[4]

沿革[編集]

  • 1912年(大正元年)10月 - 泰山堂薬局を経営していた石井絹治郎が「大正製薬所」を創業
  • 1928年(昭和3年)5月 - 「株式会社大正製薬所」設立
  • 1946年(昭和21年) - 戦後初、上原正吉が社長に就任
  • 1948年(昭和23年)5月 - 社名を「大正製薬株式会社」に改称
  • 1953年(昭和28年)6月 - 皮膚病薬「ダマリン」シリーズ発売
  • 1955年(昭和30年)7月 - 「ワシのマーク」を採用、風邪薬「パブロン」シリーズ発売
  • 1957年(昭和32年)9月 - 目薬「アイリス」シリーズ発売
  • 1960年(昭和35年)10月 - 鎮痛剤「ナロン」シリーズ発売
  • 1962年(昭和37年)
    • 3月 - 「リポビタンD」発売
    • 12月 - 初めての無臭性エアゾル殺虫剤『ワイパアエースゾル』発売(1976年(昭和51年)に『大正殺虫ゾル』へ名称変更され、2000年(平成12年)に白元へ商標権貸与した後は「ワイパア」の名称が復活、だが2014年(平成26年)の白元経営破綻以降は白元アースに継承されず、生産を中止し、親会社アース製薬の方針に則り「アースジェット」に集約された)
  • 1963年(昭和38年)
  • 1965年(昭和40年)2月 - アンプル入りかぜ薬事件によりアンプル入りかぜ薬「強力パブロン」販売中止
  • 1972年(昭和47年)4月 - 三菱グループ及び住友グループと業務提携開始
  • 1974年(昭和49年)
  • 1976年(昭和51年)
    • 3月 - 「ワシのマークの大正のゴキブリゾロゾロ・ローキャッチ」発売。長いネーミングと、滝口順平の独特のナレーションによるTV-CMが話題に。
    • 4月 - 「ワシのマーク」の正章と略章を廃止し、肉太に修正した「統一章」を制定し使用開始
  • 1966年(昭和41年)8月 - 東京証券取引所第1部上場
  • 1977年(昭和52年)4月 - 本社新社屋竣工。
  • 1978年(昭和53年)
    • 月日不明 - 長年使用してきた殺虫剤ブランド「ワイパア」を「大正」ブランドに変更。これを皮切りに「ダマリン(皮膚病薬)」「パレン(胃腸薬)」なども、「大正」ブランドにスイッチ(以降1980年(昭和55年)後半まで、新商品名に「大正」を冠けることが多くなる)。
    • 6月 - 一社提供番組『大正テレビ寄席』放送終了。
    • 8月 - 「大正漢方胃腸薬」「大正胃腸薬」発売。
    • 10月 - 一社提供番組『演歌の花道』(東京12チャンネル→テレビ東京)放送開始。
  • 1983年(昭和58年)3月12日 - 上原正吉名誉会長死去。
  • 1987年(昭和62年)
    • 9月 - スイッチOTC[注釈 1]かぜ薬「パブロンS錠」(基準外成分2種配合)発売
    • 11月 - 痔疾治療薬「プリザS」(静止型坐剤)発売
  • 1988年(昭和63年)1月 - スイッチOTC[注釈 1]水虫薬「ダマリン液」「ダマリン」発売
  • 1989年(平成元年)3月 - ゴキブリ用誘引駆除剤「コンバット」発売
  • 1990年(平成2年)10月 - スイッチOTC[注釈 1]解熱鎮痛薬「ナロンエース」発売
  • 1991年(平成3年)6月 - 抗生物質「クラリス錠200」発売
  • 1997年(平成9年) - P&Gヘルスケアグループから便秘薬「コーラック」の日本国内の製造販売権を譲受
  • 1998年(平成10年)7月 - 当社の物流サービス部を分社化し、株式会社 大正製薬物流サービスを設立
  • 1999年(平成11年)
  • 1999年(平成11年)6月 - 日本初の壮年性脱毛症における発毛剤「リアップ」発売(アップジョン社が開発し、海外の販売名はロゲイン
    • 7月 - 支援部門の一部を分社化し、株式会社 大正ビジネス総研を設立
  • 2000年(平成12年)
    • 3月 - 殺虫剤事業から撤退。その際、製造に関する商標使用権はこれまで製造を委託していた小池化学など5社へ、販売に関する商標使用権は白元(現・白元アース)へそれぞれ貸与
    • 9月 - 一社提供番組『演歌の花道』放送終了
  • 2001年(平成13年)9月 - 田辺製薬(現・田辺三菱製薬)と株式移転により共同持株会社「大正田辺ファルマグループ」を設立し経営統合を予定していたが、医薬品事業の主導権をめぐって両社間で争いとなり、同年12月に経営統合を見送った(事実上の破談)
  • 2002年(平成14年)
  • 2003年(平成15年)
    • 7月 - 当社保有の不動産の一部を現物出資し、完全子会社の目白不動産株式会社を設立
    • 10月 - P&Gと「ヴイックス ヴェポラッブ」の販売総代理店契約を締結。2004年(平成16年)1月から販売を開始
  • 2005年(平成17年)
    • 3月 - 日本初の女性用発毛剤「リアップレディ」を発売
    • 7月 - 養命酒製造との業務提携を発表
    • 9月 - 東洋新薬と合弁で健康食品等の開発・受託製造を行う大正アクティブヘルス株式会社を設立
  • 2006年(平成18年)4月 - 株式取得により養命酒製造を持分法適用関連会社化
  • 2008年(平成20年)
    • 1月 - 大正ビジネス総研を吸収合併
    • 3月 - ビオフェルミン製薬を株式公開買い付けにより連結子会社化
    • 10月 -富士フイルム、大正製薬、および富山化学による戦略的資本・業務提携の基本合意基づく株式譲渡[5]
富士フイルムホールディングスが所有する富山化学工業の株式の一部を譲受。富山化学工業は大正製薬と富士フイルムホールディングスの共同出資会社(合弁会社化)になる
  • 2009年(平成21年)
    • 4月 - チキジウム臭化物を日本で初めてスイッチOTC[注釈 1]化した胃腸薬「ストパン」を発売
    • 10月 - 情報システム関連業務をNECに委託
    • 同 - PT Bristol-Myers SquibbのアジアOTC[注釈 1]医薬品会社を買収し、アジア地域におけるOTC医薬品事業へ本格的参入。<シンガポール大正製薬株式会社>設立
  • 2011年(平成23年)
    • 9月 - 持株会社制移行による子会社化に伴い、東京証券取引所第1部の上場廃止
    • 10月3日 - 単独株式移転により大正製薬ホールディングス株式会社を設立し、持株会社制へ移行[6]
  • 2012年(平成24年)
    • 1月 - 当社が保有していた大正富山医薬品、富山化学工業、養命酒製造の全株式を現物配当により親会社の大正製薬ホールディングスへ移管
    • 同 - サンスクリーン剤サンレスタンニング剤ブランド「コパトーン(Coppertone)」の取り扱いを開始。
    • 3月 - ドリンク剤<リポビタンD>発売50周年。
    • 6月 - 副社長・上原茂が、社長に就任。
    • 7月 - 株式会社トクホンを簡易株式交換により完全子会社化[7]
    • 10月1日 - 創業100周年を迎え、キャッチコピーを「あなたの、健康のそばに。」に変更。
  • 2013年(平成25年)
    • 1月 - イブプロフェンを医療用と同量配合した解熱鎮痛薬「ナロンメディカル」を発売。
    • 10月1日 - 子会社の株式会社トクホンが製造するOTC[注釈 1]医薬品の販売を同社から移管し、当社で「トクホン」ブランドの外用鎮痛消炎薬の取り扱いを開始[8]
  • 2014年(平成26年)
    • 3月28日 - 当社が保有していたビオフェルミン製薬の全株式を現物配当により親会社の大正製薬ホールディングスへ移管
  • 2015年(平成27年)
    • 4月7日 - エナジードリンク「RAIZIN(ライジン)」の取り扱いを開始。
  • 2017年(平成29年)
    • 1月25日 - ロラタジンを日本で初めてスイッチOTC[注釈 1]化したアレルギー専用鼻炎薬「クラリチンEX」を発売。
    • 4月1日 - キョーリン製薬ホールディングス株式会社から同社子会社だったドクタープログラム株式会社の全株式を取得し、完全子会社化[9]
    • 10月1日 - 大正製薬ホールディングスグループのビオフェルミン製薬が製造する一般用医薬品・医薬部外品の販売を武田薬品工業から移管(同社への販売権付与から当社での直接販売に移行)し[10]、当社で「新ビオフェルミンS錠」をはじめとする「ビオフェルミン」シリーズの取り扱いを開始(直接販売への移行に伴い、既存のデザインをベースに「ワシのマーク」が付いた新デザインとなる)[11]
  • 2018年(平成30年)
    • 富山化学の保有全株式を富士フイルムホールディングスに売却。2002年に大正製薬と富山化学が出資し、医療用医薬品の国内販売を行ってきた大正富山は大正製薬が株を取得し完全子会社化。これにより、2008年に富士フイルム、大正製薬、および富山化学によって締結された戦略的資本・業務提携のうち、大正富山と富山化学に関する資本提携関係を発展的に解消する[12]

事業所[編集]

本社[編集]

工場・研究所[編集]

支店・営業所[編集]

関連会社[編集]

国内[編集]

海外[編集]

  • 加州大正製薬株式会社(アメリカ合衆国
  • 大正R&D USA 株式会社(アメリカ合衆国)
  • 上海大正力保健有限公司(中国
  • 香港大正製薬(力保健)有限公司(香港
  • 台湾大正製薬股份有限公司(台湾
  • ベトナム大正有限会社(ベトナム
  • ホウ製薬ホールディングス株式会社(マレーシア
  • マレーシア大正製薬株式会社(マレーシア)
  • アジア大正株式会社(マレーシア)
  • シンガポール大正製薬株式会社(シンガポール
  • 大正オソサパ製薬株式会社(タイ
  • 大正製薬インドネシア株式会社(インドネシア
  • インドネシア大正株式会社(インドネシア)
  • フィリピン大正製薬株式会社(フィリピン

発売品一覧[編集]

宣伝活動[編集]

キャッチコピー[編集]

  • ワシのマークの大正製薬」:創業以来現在も使用されている。
  • あなたの、健康のそばに。」:2012年10月1日 - 現在

テレビCMの出演者[編集]

現在
過去
上記の他にCBCテレビノブナガ』とのコラボレーション企画として小泉エリが主役を務めたCMが中京ローカル限定で放送された。

杉本有美・内田三香子・珊瑚志帆 → 山下リオ夏目あおい藤本泉中村ゆりか多部未華子

スポンサー番組[編集]

※一部一社提供あり

テレビ[編集]

現在提供クレジットが番組ごとに異なっており、水色ゴシックで社名のみを記したものと、社章を併記したものがある。

現在

過去

テレビ提供番組の遍歴[編集]

  • 日本テレビ系:日本テレビ系日曜夜8時枠や火曜夜9時枠の連続ドラマ、「金曜劇場」→「金曜ロードショー」を中心に提供番組を持っていたが、火曜夜9時枠の連続ドラマは「火曜サスペンス劇場」の番組開始とともに消滅、「金曜ロードショー」は2006年9月末で筆頭を降板し、2010年10月-12月でPT扱いで返り咲くもそれ以降の復帰は未だにない。2015年3月まで、日曜夜8時枠の筆頭複数社を除くとスポットCM中心で現在に至っていたが同年4月から「NEWS ZERO」の水曜スポンサーとして30秒ながら新規提供している。
  • テレビ朝日系:「大正テレビ寄席」の筆頭提供から長らく提供番組が時間・曜日などを変えながらも続いている。水曜21時枠刑事ドラマのスポンサーは同業他社の小林製薬の筆頭からの交代と入れ替えで提供についてから実に12年以上スポンサーを続いているが、かつてはこれ以外に腸捻転時代にやっていたMBS制作の「仮面ライダーシリーズ」の複数社提供の1社、「ビタミンライフ」というミニ番組や朝日放送と共同制作で放送していた「火曜スーパーワイド」 → 「火曜ミステリー劇場」 → 「和田アキ子アワー」 → 月曜夜8時枠のドラマやクイズ番組 → 「ビートたけしのTVタックル」→「タイムショック21」の一時期提供などがあった。また「スーパーベースボール」の前身である「ゴールデンナイター」時代から長く同局系プロ野球中継の筆頭スポンサーでもあったが、近年は見かけない。2013年12月現在水曜21時枠刑事ドラマを除くと「ネオバラエティ」や「金曜ナイトドラマ」の複数社PT扱いとしてトヨタ自動車などと隔日交代で流れている。
  • TBS系:テレビ創世記の頃からドラマ・スポーツを中心に多くの提供番組を持っていたが(その源流は現在の金曜20時枠における「ぴったんこカン・カン」の枠)、2013年12月現在「情報7days-」以外はPT扱いが多く年末年始を除き全国ネット提供番組はない。年末年始の特番提供としては「輝く!日本レコード大賞」の(開催曜日の同時刻通常スポンサー各社の振り替え体制終了以降大晦日から撤退するまで及び12月30日開催以降も時折)複数社提供の1社として提供する年もあれば、正月3が日の特番提供など年によって対応が異なっている。かつては「別府大分毎日マラソン」の筆頭複数社としてスポンサーを行なっていたりもしていた。このほかにも地方局東京支社制作全国ネット特番やMBS制作・CBC制作の全国ネット特番でもスポンサーに付くことが多い。
  • テレビ東京系:かつて「演歌の花道」や「おはようスタジオ」・「緑かいな」といった番組に提供していたが、その後「ワールドビジネスサテライト」のレギュラースポンサーになるまでは提供番組がめまぐるしく変動していた。なお年末年始は「ワールドビジネスサテライト」が休止になるため「年忘れにっぽんの歌」に振り替えする時もあれば、「新春ワイド時代劇」、「日経スペシャル カンブリア宮殿の年末または年始スペシャル」、「和風総本家の新春スペシャル」+「WBS年末スペシャル」の倍提供、「演歌の花道新春スペシャル」などテレビ東京系年末年始番組に振り替えされることが多い。
  • フジテレビ系:かつてはドラマ枠を中心に複数社筆頭提供番組を持っていたり、マラソン中継のスポンサーで多く提供していたが、2013年12月現在「めざましテレビ」の隔日提供を除くとPT扱いによるスポットが多い。かつて平日午後ワイドショーの筆頭複数社で生CMも行なっていた時期があった。
  • BSデジタルテレビ局:2010年代頃から地上波テレビの代わりにレギュラー提供番組に付く放送局が多い。特にBSフジはそれが堅調に見えている。

ラジオ[編集]

現在
過去

その他[編集]

ワシのマーク[編集]

制定の由来とその後[編集]

1955年7月から社章として「ワシのマーク」が用いられている[13]が翼を広げた姿を図案化してあり、当時始まったばかりのテレビ放送で企業イメージをわかりやすく視聴者に提示するべく複数の候補作の中から選ばれた[14]

制定当初は12枚の羽根を持ち、顔や足をリアルに描いた「正章」とこれを若干デフォルメした「略章」(リポビタンDの蓋などに表記)が用いられたが、1976年4月にこの2つを統合し、8枚の羽根と顔をデフォルメして描いた「統一章」となり現在に至る。

由来についての誤諺[編集]

「ワシのマーク」のモチーフについて、制定当時の社長であった上原正吉の出身地である埼玉県北葛飾郡杉戸町の地図上の形を模したという俗説がある。

しかしながら、
  • 当時の杉戸町は周辺自治体と町村合併を開始したばかりであり、町村合併開始以前の旧・杉戸町の町域は2016年現在の杉戸町中心部である杉戸町杉戸・杉戸町内田・杉戸町清地・杉戸町倉松に相当する地域のみであった。
  • 杉戸町の戦後の町村合併の概略は下記の通り[15]
  1. 1955年2月11日 旧・杉戸町と東側の田宮村・南側の堤郷村・北西側の高野村が合併。
  2. 1956年1月1日 北葛飾郡幸手町から旧・八代村の一部を杉戸町に編入し、大字本島を新設。同年9月1日、幸手町から旧・八代村の一部を大字本島に編入。
  3. 1957年7月17日 東側の泉村を編入。
  4. 1960年11月3日 旧・泉村の南側である大字木崎・芦橋・倉常を庄和村に分離。これをもって現在の町域が完成した。
  • 上原正吉生誕の地は旧・杉戸町ではなく、東側に隣接していた田宮村並塚である。
  • 「ワシのマーク」が制定されたのは1955年7月である。当時の杉戸町は上原正吉生誕の地を含む旧・田宮村と合併してから約5か月が経過していたが、当時の町域は現在の町域の中央近辺から西側で、当時の町域の東側に位置した泉村は未編入であった。
したがって「ワシのマーク」制定当時の杉戸町は地図上で「翼を広げた鷲のような形」はしていない。
  • 杉戸町が泉村を編入して地図上で「翼を広げた鷲のような形」になったのは1957年7月で、現在の形になったのは1960年11月である。「ワシのマーク」制定と約2年もしくは約5年4か月のズレがあり、いずれかの姿をモチーフにしたと仮定しても年代が合致しない。


上記の理由から、「ワシのマーク」について当時の社長・上原正吉の出身地がモチーフになったとする説は明確に誤りである。

商品の譲渡・譲受[編集]

「コーラック」「ヴイックス」ブランドの譲受[編集]

米P&G(厳密には日本法人のプロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク、リチャードソン・ヴィックス(日本法人はヴィックス譲渡時に解散)と、日本法人であるマックスファクター)から、コーラック(便秘薬。国内シェアトップ)、ヴイックス メディケイテッド ドロップ(口腔咽喉薬)、ヴイックス ヴェポラッブ(塗布風邪薬)の日本における販売権を取得した。 なお、日本以外の事業(kaz社製のVICKS加湿器の国内発売を除く)については米P&Gグループが引き続きブランドを保有し、事業展開している。

「コンバット」のライセンス契約を解消[編集]

1989年にゴキブリ用誘引殺虫剤の「コンバット」を米国・クロラックス(Clorox)社から導入し事業展開していたが、同社との契約解消により1997年4月に同事業から撤退(後に大正→白元が有する「ワイパア」ブランドで名称と処方を変更して発売、白元の経営破綻により生産終了し、アース製薬のオリジナルで「ブラックキャップ」に集約)。 なお、「コンバット」シリーズは同年から、家庭衛生用剤事業でクロラックス社と提携関係にある、金鳥ブランドの大日本除蟲菊から発売されている。

「ハンザプラスト」の譲渡[編集]

バイヤスドルフのガーゼ付き救急絆創膏「ハンザプラスト」の権利は花王がバイヤスドルフとの合弁を行なったことを受けてこれを譲渡し、大正では独自ブランドの「大正バン」と言う絆創膏発売を経て、現在では「キズガード」と言うブランドの絆創膏を発売している。

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ ご挨拶”. 大正製薬株式会社. 2020年4月21日閲覧。
  2. ^ ラグビー日本代表トップパートナーに就任”. 株式会社共同通信ピー・アール・ワイヤー (2020年4月1日). 2020年4月21日閲覧。
  3. ^ “【浦和】大正製薬とパートナー契約締結 クラブとコラボしたリポビタンD販売へ”. スポーツ報知. (2020年3月31日). https://hochi.news/articles/20200331-OHT1T50171.html 2020年4月22日閲覧。 
  4. ^ 経営理念”. 大正製薬株式会社. 2020年4月21日閲覧。
  5. ^ 富士フイルム、大正製薬、および富山化学による戦略的資本・業務提携の基本合意について”. 富士フイルム富山化学株式会社 (2008年2月13日). 2020年4月21日閲覧。
  6. ^ 単独株式移転による持株会社の設立に関するお知らせ (PDF) - 大正製薬株式会社 プレスリリース 2011年5月13日(2020年4月22日閲覧)
  7. ^ “大正製薬ホールディングス株式会社の子会社である大正製薬株式会社の簡易株式交換による株式会社トクホンの完全子会社化に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 大正製薬ホールディングス株式会社, (2012年4月27日), http://www.taisho-holdings.co.jp/release/2012/2012042701.pdf 2020年4月22日閲覧。 
  8. ^ トクホンOTC医薬品の販売開始について - 大正製薬ホールディングス株式会社 プレスリリース 2013年6月28日(2020年04月22日閲覧。)
  9. ^ “キョーリン製薬ホールディングス株式会社の連結子会社であるドクタープログラム株式会社の株式取得に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 大正製薬ホールディングス株式会社, (2016年12月26日), http://www.taisho-holdings.co.jp/release/2016/2016122601.pdf 2020年4月22日閲覧。 
  10. ^ “大正製薬株式会社-武田薬品工業株式会社間におけるビオフェルミン製薬株式会社 一般用医薬品・医薬部外品の販売に関する契約終了のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 大正製薬ホールディングス株式会社, (2017年1月31日), http://www.taisho-holdings.co.jp/release/2017/2017013101.pdf 2020年4月22日閲覧。 
  11. ^ “鷲のマークの「ビオフェルミンシリーズ」新登場 10月より大正製薬の直接販売へ変更” (PDF) (プレスリリース), 大正製薬株式会社, (2017年10月17日), http://www.taisho.co.jp/company/release/2017/2017101701.html 2020年4月22日閲覧。 
  12. ^ 大正製薬HD 大正富山を完全子会社化、富山化学全株式を富士フイルムに売却 7月末に”. 株式会社ミクス (2018年5月15日). 2020年4月21日閲覧。
  13. ^ 沿革”. 大正製薬株式会社. 2020年4月22日閲覧。
  14. ^ 「「大正製薬」ロゴマークの由来・意味」『ブランド・社名・ロゴマーク由来辞典 -β版-』 2020年4月22日閲覧。
  15. ^ 詳細については杉戸町#歴史を参照のこと。

注釈[編集]

  1. ^ a b c d e f g 医師の処方箋なしで購入できる一般用医薬品のこと。「Over the counter drug」カウンター越しに販売する薬品が由来

関連項目[編集]