天牌

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天牌
ジャンル 麻雀漫画青年漫画
漫画:麻雀飛龍伝説 天牌
原作・原案など 来賀友志(原作)
作画 嶺岸信明
出版社 日本文芸社
掲載誌 週刊漫画ゴラク
レーベル ニチブンコミックス
発表期間 1999年5月 - 連載中
巻数 既刊99巻(2019年6月現在)
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ポータル 漫画

麻雀飛龍伝説 天牌』(マージャンひりゅうでんせつ てんぱい)は、原作:来賀友志、作画:嶺岸信明による日本漫画。『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)で1999年5月[1]から連載中。

あらすじ[編集]

主人公の沖本瞬は本物の麻雀打ちになるために大学生の身分を捨て、新宿の雀荘を渡り歩くうちに麻雀職人と呼ばれる黒沢義明やその弟子たちと出会い、数々の強敵たちと戦い成長していく。

登場人物[編集]

黒沢一門[編集]

伝説の「麻雀職人」黒沢義明と、彼を師と仰ぐ3人の才能ある雀士。

沖本 瞬(おきもと しゅん)「王者の才」
本作品の主人公である短髪の青年。新潟県佐渡出身。初登場時は24歳の大学生だったが、後に除籍扱いとなっている。池袋の雀荘「フレンド」を根城とする一介の雀ゴロであったが店が閉店することになり、新たに足を踏み入れた新宿の雀荘で「麻雀職人」黒沢義明と出会いその人物に惚れこんで弟子入り。心から麻雀を愛しており、実力も運も相当なものである。加えて記憶力が非常に優れており、対局時の山の配置などを完璧に記憶できる他、メンチンの待ち牌なども「理牌せずに」一瞬でわかる。この能力は幼児期に母親から受けた教育により脳細胞のシナプスが常人に比べて桁違いに多くなっていることによるもので、物心がついた後の人間が後天的に身に付けられる能力ではないため、作中でも唯一無二の能力とされる。また、作品中だと実力はトップクラスだが、優れた運と素質に逆に自身が振り回されることも少なからずあり、鳴海に酷評されたこともある。一見謙虚であるが、自身の誇りや主張に対しては空気を読むことはなく、また状況の悪化も辞さずに退かない。杏天堂病院でチンピラに脅迫されてからは医師の渡辺の勧めで伊豆に避難していたが、さらに大阪へ移り「ステップ」でのメンバーを経て、現在は京都にある姉妹店の雀荘「ウェスト」にて、鳴海たちと卓を囲む。
ガイドブックによると、小学生時代に計ったIQは195[2]
谷口 隆(たにぐち たかし)「悲運の哀戦士」
黒沢の弟子で瞬や伊藤の良き兄貴分。富山の造り酒屋の息子で金には苦労していない。黒沢が四暗刻単騎テンパイを意にも介さず降りた事から黒沢に興味を持ち、付きまとって弟子入りを志願する。黒沢には一度怒られ付きまとうなと宣言されるも、憤慨せずに酒をプレゼントした隆の気概に黒沢も心を許し、以降共に行動するようになる。
瞬や伊藤に比類する実力者であるが、それは長年の経験からくるテクニックで長けている部分が大きく、天性の運では2人に劣る節がある。そのため黒沢に才能の限界を告げられるが、それが原因で荒れる。その後瞬と戦い大敗したことで吹っ切れ、実家の家業を継ぐことを決意する。黒沢に「瞬は麻雀の化身になれる男だ。」と告げて別れた直後、イカサマで負けさせられたと思い込んだ中国マフィアの李に刺されて死亡する。天運やヒキでは瞬や伊藤に劣るものの、麻雀の技術自体では黒沢一門の中でもトップ。外伝では黒沢の良き理解者としてレギュラー出演。黒沢がコンビ麻雀に呼ばれた時には他のメンバーを差し置いて彼が黒沢のおヒキ(相棒)として描かれる。
伊藤 芳一(いとう よしかず)「完全頭脳」
黒沢の弟子で、現役の東大生のボンボン。京都府出身。瞬たちは「よっちん」と呼んでいる。第6回全日本学生麻雀選手権覇者。若くして黒沢や瞬も認める腕前。
レート高めの場でも物怖じせずに打つ伊藤に黒沢が興味を持つが、その場で相手のイカサマによってボロボロに負かされたため、「イカサマを見抜く腕」のためにイカサマのテクニックの直伝を行う。それから毎日18時間を半年というとてつもない修練を積んだ伊藤に驚きつつもその腕によって完璧な意趣返しを達成した後は共に行動するようになる。
瞬をライバル視していたが、友人だった後藤の凶行により田浦家と絶縁になったことや元禄杯で瞬に敗れたことで道を見失い、波城組と関係を持つようになってからは博徒の世界に留まろうと背中に彫り物まで入れ退けなくなる。波城組対黒流会では背水の覚悟で臨んだが惨敗、さらに追い打ちをかけるかのように手術に臨んだ海輝が麻酔薬によるショックで死亡したらしきことを伝えられ一時放心状態となる。それでも再び卓に着くが三國には全く及ばず菊多と入れ替わりとなる形で対決の場から去る。後日、雀荘に忘れた海輝たちとの写真を届けに来た三國との会話をきっかけに、堕落した生活を捨てることを決める。郷里の両親に自らの現状をすべて告白し、その後、実家・京都へ戻り東大を中退して改めて一から医者を目指す決意のもと勉学に努める。京都市街で瞬と久々の再会を果たす。
黒沢 義明(くろさわ よしあき)「麻雀職人」
日本一の麻雀打ちとして裏の世界にその名を知られる伝説の人物。その賭け額は一勝負で数億円を超えることもある。伊藤や隆の師匠。「四川」での対局以来咳込むようになり(外伝では過去の出来事として病気についての伏線が張られている)、その後も徐々に病気が悪化していく。赤坂の雀荘「天狗」での最後の決戦の後、姿を消す(現段階では生死不明)。
作中で津神と並んで「最強」の描写をされる人物。外伝では主役であり、無敵の強さと情の厚さが描写されている。
酒好きでヘビースモーカーでもある。なお、自身の病気が悪化したのはそれらのせいではなく、賭場による長年の緊張感と、それに伴うストレスが一番の原因である、とガイドブックで供述されている[3]

ヤクザ・麻雀打ち[編集]

無所属[編集]

入星 祥吾(いりぼし しょうご)「元裏プロ界帝王」
黒流会の元代打ち。その実力は黒沢に匹敵するが、事実上引退した身であり、一流の現役の前では陰りを見せる。隆が殺された事件が発端で黒沢と雀荘「四川」で対局し、惜しくも敗れる。「天狗」での最後の戦いの後、黒沢に瞬のことを託される。伊豆では瞬と共に30人強のヤクザと対局し勝利する。勝負後、組員の臼田にプライドを傷つけられたと逆恨みされ銃撃される。直前に気付いた瞬のタックルにより弾は心臓を外れるが右肩に当たってしまう。「智美」において星野と共に影村・津神と命を賭けた闘牌をするが、終盤になって右肩の銃創と過去の古傷が痛んだため、本人としては不本意な形の戦いとなる。王との約束を違えてでも津神との再戦を望む言葉を残す。最期は隆と同じ場所で臼田の銃弾に倒れる。死の間際まで右腕は天に伸び、そして牌を掴んでいた。
影村 遼(かげむら りょう)「忘郷の一匹狼」
入星を尊敬し、弟子入りを志願するが断られていた。学生選手権で瞬のことを認め、瞬のライバルになる。刹那的で対人関係を清算しない不義理な生き方が仇となり故郷から逃げ出した過去がある。また、自分に甘いという精神的な未熟さが時に闘牌で首を絞めることも。
軽はずみな発言により隆の死の発端となったことで、けじめを着けるべく「四川」の対局に参加するが惨敗し、旅打ちに出る。高崎では過去に佐賀のヤクザの親分の娘を自殺未遂に追い込んだことを理由に遼を追っていたヤクザに見つかり雪山に生き埋めにされるが、偶然通りがかった中邨組の組員に救出される。一命はとりとめたものの、重度の凍傷で右手の親指と人指し指・左手の小指を失う。しばらくの間自ら麻雀を打つことができなかったが、義指をつけることで麻雀を再開する。その過程で失った指運を左手に見出す。長野での勝負は遼を生き埋めにした佐賀のヤクザ全員の指3本を切り落とすことを条件に参加。北岡の故意のチョンボもあってトップで終えたものの彼との決着は持ち越しとなる。報酬の1億円を元手に歌舞伎町に雀荘「智美」を開く。遼のバックとなってもらう組織を黒流会から翻意して波城組に変えた際に遼が波城組の方が麻雀でも格上ではないかと挑発したことが黒流会の打ち手達の逆鱗に触れ波城組対黒流会の直接対決が起きる。同時期に「智美」を巡る中国マフィアとのトラブルに決着をつけるための勝負が行われ津神と組んで勝利するが、中国マフィアとの約束を反故にされる不安から波城組入りを決意。中国マフィアとの再戦の約束を取り付けた上で津神のもとを訪れるが、兄弟分の立場を巡る軋轢から決裂し、勝負は波城組が預かることになる。その後北岡と個人的に手を組んで低レートギャル雀のチェーン展開を始め、京都進出のため「ウェスト」で瞬と再会して北岡と組んで挑戦するも敗退。北岡とも袂を分かつことになった。
佐賀県出身。ガイドブックによるとバイクが趣味で、高校時代は暴走族総長をやっていたことで中退。その後、上京してヒモ生活を送っており、身につけているネックレスなどはほとんど女からの貢物である[4]
新満 正吉(しんみつ しょうきち)「卓上の超越者」
黒沢の師匠で、黒沢が人生で唯一麻雀で負け越している男。太平洋戦争時、特攻隊に志願したが生き残ったという過去を持ち、当時の戦友たちの像を彫っている。黒沢を上回る感性を持っており、作中ではいわば「ジョーカー」的な扱いで出演頻度は高くない。後に三國、八角が引退して打倒津神を目標とする山田に対して教えを説く。

黒流会[編集]

三國 健次郎(みくに けんじろう)「氷の貴公子」
黒流会随一の打ち手であり、裏麻雀界では津神と並び称される。当たり牌でない牌ならどんな危険牌でも捨てるため、場を凍り付かせるようなその打牌は「氷の打牌」と呼ばれる。「四川」の対局では敗れてしまうが、その実力は黒沢も認めるほど。波城組と黒流会の対決では勝利するものの、菊多・北岡との対局に敗れ、八角と共に引退する。奇しくも引退決定と入星の死亡が同日となり、彼にとって現役での日常と、何者にも代えられない同胞を一度に失ってしまうことになる。しかし、その後津神の敗北により波城組の中釜との密約で10億円貸すことを条件に八角とともに現役復帰する。
かつて群馬県で雀荘を開いていた。そこで入星と偶然出会い、彼の引退後、黒流会の打ち手となる。
『天牌列伝』では、母・邦子との再会時に、彼女に対して「忘れた存在になっていた」と言いつつも、彼女の懺悔と最後の頼みを聞き入れたうえで、余命まで生きられるように医師に頼んで手術費を渡して賢治の後見人になったことが描かれた。
ガイドブックによると、麻雀以外のギャンブルにも精通しており、あらゆるカジノゲームや手本引きも得意。とくにトランプでは5デックまで出目を覚えられるなど、記憶力も瞬に匹敵する[5]
山田 陽一(やまだ よういち)「気鋭の青虎」
黒流会二番手の打ち手。三國に最も近い男。かつて「度胸試し」として遠洋マグロ漁船に乗り込み、麻雀で船員たちから1億8000万円稼いだことがある。三國と八角の引退後に新満に師事を受け、津神を越えるべく鬼となる決意をするも、菊多に先んじられることで見失った目標に暴走し始める。
八角 五郎(はっかく ごろう)「円熟の手練れ」
黒流会三番手の打ち手。腕は山田に互角といわれ、入星から「麻雀のテクはピカ一」と評された。
字が読めない菊多に麻雀を教えるなど、非常に優しい性質をしている。それゆえにNO.1の代打ちとしてよりも、ヘッドを陰で支える「いぶし銀」のポジションが似合う。
波城組との対決では三國・山田と共に中釜・北岡・伊藤に圧勝。その後の菊多・北岡との対局でも流れを変えるために牌の交換を申し出るが、断られたことで麻雀牌を飲み込んで押し通すなど随所で活躍を見せたが、敗れて三國と共に引退した。自分を引退に追い込んだ北岡に「自分の分まで牌をかわいがってやってくれ」と言い残す。しかし、その後波城組の中釜との密約により現役復帰する。
菊多 賢治(きくた けんじ)「絶対感性」
三國の異父弟。幼少時に父親から虐待を受けたため、言語・思考を司る左脳の大部分の機能と右肺の機能が停止している。そのため途切れ途切れにしか話せず、また字が読めない。麻雀は文字通り手とり足とり八角に教わる。感性を司る右脳の機能が非常に研ぎ澄まされており、常人にはできない独自の感覚で予想外の麻雀を打つ。体力が無いため短期決戦でしか対局できないが、「天狗」での黒沢らとの対局までは負けなしだった。
黒流会の切り札と言われる代打ちだったが、兄を超えるため黒流会を抜け波城組に接近する。その後、波城組と黒流会の対決に途中参加し、北岡と共に三國・八角らと引退を賭けた対局を行い勝利した。さらに強い敵を求め波城組を抜け、中国マフィア・王サイドの代打ちとして津神と対局し苦戦するが、津神を「延々と続くラス親」にする策によって逆転勝利する。その後三國のもとを訪れたところで昏睡し入院する。
『天牌列伝』では、兄が母・邦子の遺言により後見人になり、母が亡くなったのを前後して兄に誘われる形で麻雀を始めたことが描かれた。なお、自身が麻雀を始める前から兄の麻雀を見て次に何を切るかを予知するなど、この頃から才覚が活かされていた部分があった。

波城組[編集]

津神 元(つがみ げん)「孤高の博狼牙」
波城組一番の打ち手。実力は三國以上ともいわれる。「俺なら9連続ラス喰らったって、残り一回で勝ち切れる自信はある」と言い切るほどの実力者。常に余裕の態度を崩さず、作品中の主要人物で唯一汗の描写がない。相手が誰でも傲慢な姿勢で対するが、その実自分が目をかけた相手にはさりげない気遣いをみせる一面も持つ。
波城組の若者から「師匠は誰か?」との問いかけに、「よく喋る京都弁のおっさんに、講釈だけは聞かされてた時代もあったような…」と答えるシーンがある。 その後のエピソードで、大阪「ステップ」のマスター・鳴海とその息子・晃と知り合い、鳴海からさまざまな指南を受け、晃と切磋琢磨し大きな成長をしてきたことが明かされる。
王の中国マフィアと新宿の賭博利権を賭けた「天狗」での勝負の最終局面においてオーラスでノーテン宣言すれば波城組の勝利だったところを、自分のプライドを満たすために4位で終了することを拒否、聴牌宣言して親を続けたため菊多に逆転を許し、惨敗する。勝負後に菊多を絞め殺そうとするが、荘に銃で太腿を撃たれてその場から去った。
北岡 静一(きたおか せいいち)「電脳超新星→心声の傑士」
波城組の打ち手で、普段はおちゃらけているが実力は津神に次ぐ。津神が唯一認めた秘蔵っ子と言われ、中釜ら組連中もその実力を認めている。元々はネット麻雀ゲームの日本一で、伊藤や隆を凌ぐほどの実力を持っていたが、黒沢に敗れて以来リアルな麻雀の世界に身を置くようになった。また、その世界に入ってからの成長の速度は恐ろしく、他の麻雀打ちの立場を脅かしつつある。初登場となった長野の勝負では津神との約束通り残り3回戦でトップを取ろうとするが、最終戦のオーラスで奥寺の妻子が人質に取られていることを知ったため興が削がれ、ダブルリーチを天和と間違えたとする故意のチョンボを2回行い順位を下げることで奥寺を助けた。
実家は田園調布。家族構成は父母兄2人。海外特別派遣の父親は年に2度帰国するかしないか、母親はホストにはまる冷たい家庭。兄2人は東大からオックスフォードなどへ留学する超エリート一族。静一自身も東大現役合格確実だったが、友人が暴走族の抗争により栃木の山中に埋められたことから、彼の人生は親が敷いたレールから自ら外れてゆくことになる。
中釜 清蔵(なかがま せいぞう)「熟練の黒獅子」
波城組の中枢の人物で、組内三番手の打ち手。津神、北岡が組に属する前のNo.1だったが、組のため「守るもの」のために、博徒としての感性に陰りが生じており、黒流会との直接対決では菊多対三國の兄弟対決を実現させるために途中で負けを認めて残額を差し出し波城組の打ち手一堂で土下座する。宣言通り勝負後に引退した。中国マフィアと新宿の賭博利権を賭けた「天狗」での勝負を前に津神に一抹の不安を感じており、もし津神が敗北した場合は黒流会から10億円借りる代わりに三國と八角の現役復帰を認めるという密約を事前に三國と交わしていた。
盛岡 大樹(もりおか たいき)
波城組の経営する高レート雀荘にカモ(金蔓)を送る役割を果たしており、全日本学生麻雀選手権大会にも息をかけている。市居から入手した大会の参加者名簿をもとに元禄杯を開催する。
津神・中釜・伊藤・菊多の戦いを高みの見物で茶々を入れ「王様ゲーム」を始めるよう煽る。しかし津神の「卓を囲む4人だけが、なぜいつも苦しむのか?」との問いに逃げようとした。

一心会[編集]

河野 高志(こうの たかし[6])「狂走烈士」
湘南白虎隊のバックについているヤクザ。学生選手権で湘南白虎隊を売り出したい思惑から伊藤に暴行を加えるが、その復讐に現れた瞬に敗北し、多大な損失を抱える。損失を穴埋めするために黒沢・三國と戦って惨敗、勝負が終わったときには博徒生命は尽きており手から生命線が無くなっていた。その後は行方不明となる。同姓同名のプロ雀士がいる。
奥寺 一政(おくでら かずまさ)「背水の静虎」
河野の兄貴分。河野が作った損失を穴埋めするために妻子を人質に取られ長野で他の組と勝負する。勝負は事情を知った北岡に譲ってもらう形で2位で終える。隠れた実力者であるが、北岡に事実上の敗北を喫した後は打ち手を引退した。波城組対黒流会の観戦に訪れる。
長谷沼 譲二(はせぬま じょうじ)
一心会の下部組織・湘南白虎隊のリーダー。全日本学生麻雀選手権では瞬が失格になったことにより繰り上がりで決勝に進出する。河野を破った瞬を慕う。

日本清竜会[編集]

菱和 秀五郎
伊豆に本拠地を置く日本清竜会の会長。
涌井(わくい)
瞬と渋谷の非武装雀荘で対局する。木村とも親交がある。
尾崎 留次(おざき りゅうじ)「漆黒狂鬼」
入星の元弟子で、かつて麻雀に負けて自分の母親を侮辱した中国人を殺し中国マフィアに追われるが、入星が王に嘆願したことで助命される。中国に渡るなど各地を転々とし、日本清竜会に入る。伊豆では瞬と対局したが敗れる。
臼田(うすだ)
尾崎の舎弟。伊東の対局で入星に惨敗したことで逆恨みし、対局後に銃撃し殺害しようとした。その後は組を脱走し、津神に敗れた入星を歌舞伎町の路上で銃撃する。

中国マフィア[編集]

王 老熔(ワン ロウヨウ[7])「絶対支配者」
裏社会の顔役。隆の死亡の真相を探っていた黒沢を入星を使って殺そうとするが、「四川」の対局に黒沢が勝ち、また自らもその対局を見て感服したため、黒沢との約束通り、犯人の李とともに隆の墓参りに訪れた。その際に黒沢に「死相が漂っている」と警告した。相次ぐトラブルと「四川」「智美」の連敗により彼の矜持は傷つけられプライドは地に落ちたとし、遼から来た再戦を受けてすぐにマカオから切り札・荘を呼び寄せる。
荘 志雲(そう しうん)「大陸の魔獣」
髑髏の指輪をしている。菊多曰く「大陸の禽獣の臭みを持つ男」。現金10億と新宿の賭博利権を賭けた波城組との戦いのため、王がマカオから呼び寄せた。勝負に掛けるプライドを、「自分を殺してくれる男に出会うためだけに、俺の生きている価値がある」という言葉で表現した。
李 嘉東 (り かとう)
イカサマで麻雀に負けたと思い込んで隆を刺殺した犯人。王から見て兄弟の嫁の弟という関係にあるため事件後は熱海に匿われていたが、「四川」の対局に黒沢が勝ったことで呼び戻された。隆の墓前で王は黒沢に銃を渡し敵討ちを促すが、黒沢は王に入星の命を救ってもらったこともあり銃を返した。

競技麻雀団体[編集]

稲垣 正夫(いながき まさお)[8]「権威主義代表」
全日本麻雀競技審査会(全競審)の名誉八段。腕試しに来た瞬に負かされたことで恨みを抱き、全日本学生麻雀選手権大会の決勝に進出した瞬を現在学生ではないことを理由に失格にした。その後、仕返しに来た瞬に衆人環視の中、七段認定を兼ねた脱衣麻雀で大敗する。
市居 淳平(いちい じゅんぺい)「異端の漂流者」
稲垣と同じ全競審の七段。瞬に目をつけ、金のためではあるが共に雀荘を巡り麻雀理論と勝負度胸を習得させる。波城組と関わりを持ち、全日本学生麻雀選手権大会の名簿を横流して金を得ていた。盛岡曰く波城組の代打ちに匹敵する実力はあるが、麻雀にとどまらず、競輪など賭博狂い。そのため波城組から、勝負する金欲しさに他の組に情報を売る恐れがあるとされ、盛岡に煽られた伊藤に嵌められ2000万円以上の負債を抱える。

その他の組[編集]

後藤 正也(ごとう まさや)「執念の暗黒博徒(ダークサイダー)」
伊藤の同級生。全日本学生麻雀選手権で伊藤に惨敗し予選落ちしたことで伊藤を逆恨みする。復讐のため伊藤が家庭教師として通っていた家の娘に強姦未遂を起こす。その後、麻薬の売人を経て新興ヤクザの代打ちとなる。長野の勝負で影村・北岡・奥寺と戦うが最下位で終えトップの仲邨組に対して6億円の支払いとなったが、もともと仲邨組との関係を作るための参加だったので責任は負わされなかった。
仲邨 (なかむら)
長野のヤクザの親分。仲邨ゆかの父親。退院した遼の身元を引き受ける。若い頃に山で遭難し唯一生還した経験がある。
木村 礼治
榛那一家の組員。瞬と渋谷の非武装雀荘で対局する。組員殺害の報復で日本清竜会傘下の組の幹部を襲撃したことで懸賞金を懸けられて追われていた。逃亡先の伊豆の賭場で日本清竜会の組員に発見され捕われる。右腕を切り落とされそうになった瞬をかばうため自らの腹を刃物で刺して重傷を負うが、宇田川・瞬・入星によって命を助けられる。

雀荘のマスター[編集]

石動 秦(いするぎ しん)
雀荘「天山荘」のマスター。裏社会の麻雀をかじったこともある。
陳(ちん)
雀荘「四川」のマスター。
ばっちゃん
渋谷にある名のない雀荘を仕切る老婆。本名は不明。組同士のしがらみを越えて麻雀を打てる場であることから伊藤は非武装地帯になぞらえた。
星野 源八(ほしの げんぱち)「恩讐超えし修羅」
黒沢と親交があった打ち手で、黒沢も認める程の腕を持つ。交通事故で妻子を亡くしたが、まるで反省の様子を見せない犯人を裁判の席で刺殺してしまい、7年間服役していた過去を持つ。出所後年老いた母に顔を見せに行こうと思いつつも足が向かなかったが、黒沢に諭されてようやく帰郷する。母の他界後は黒沢に紹介され、山谷の雀荘「いこい」のマスターを継ぐ。
黒沢の伝手をたどった入星に手を貸す。後に津神からの要請で新宿の賭博利権を賭けた勝負の相棒となる。
鳴海 弘富(なるみ ひろとみ)[9]「牌のマジシャン」
大阪・天満に店を構える雀荘「ステップ」のマスター。瞬の打牌を咎めるなど、底知れない実力を窺わせると同時に、瞬に寄せ麻雀の極意を伝える。

その他の登場人物[編集]

松川(まつかわ)
焼き鳥屋「串吉」を経営しながら劇団に通う瞬の友人。瞬と塩谷との再戦では客を装った劇団仲間たちがサインの妨害を行い瞬の手助けをした。
塩谷 一生(しおや いっせい)
新宿のフリー雀荘「ゆたか」の裏メンバー。店員との通しで瞬を敗北させるが、再戦を挑んだ瞬にサインを封じられたり逆にサインを利用されたりして敗れる。しばらくして瞬が三度目に訪れたときにはすでに店から去っていた。
仲邨 ゆか(なかむら ゆか)
瞬の家に居候していたが松川の劇団に通うようになる。女優としての才能をプロデューサーの斉藤に見出され芸能事務所入りを勧められた際には父親がヤクザの組長であることを理由に一度は固辞。しかし、斉藤が自らゆかの父親に話をつけに行くことで事務所入りを果たすが、瞬の元を去ることとなった。「唐沢見栄」の芸名で女優デビューし、日本人初となるアカデミー賞女優新人賞[10]にノミネートされる。
田浦 静香(たうら しずか)
伊藤に家庭教師をしてもらっていた女学生。伊藤を逆恨みした後藤によって乱暴されかけるが、事件後も伊藤のことを信頼し続ける。
田浦 海輝(たうら かいき)
静香の弟。目が見えないが、それ故の絶対的な記憶力を持つ。伊藤を心から慕い、静香の事件後も家庭教師として戻ってきて欲しいと思っており、伊藤と偶然再会したときにはアメリカに渡って目の手術をする予定であることを伝える。手術中に麻酔薬のショックにより死亡したと暗喩されていたが、実際は手術は成功して目が見えるようになり、家族と共に伊藤の自宅へ訪れた。後に伊藤に会うために京都を訪れ瞬たちと卓を囲んだ。
田浦 正之(たうら まさゆき)
静香と海輝の父。静香を襲った犯人の心当たりを隠す伊藤に激怒して伊藤と田浦家の絆の象徴だった麻雀牌を庭に投げ捨て伊藤に絶縁を宣言するが、後に海輝の心の支えとなっていたのが伊藤だったことを知り、海輝の手術成功後に伊藤の自宅に訪れて詫びた。
根本 智美(ねもと ともみ)
影村の恋人。影村と共に雀荘「智美」の経営を始める。
斉藤 信宏(さいとう のぶひろ)
GTVの敏腕プロデューサーだが、瞬とゆかの関係を断つために瞬の自宅にチンピラを差し向けるというダーティな面もある。
安斎 勇(あんざい いさむ)「豪力海人」
漁師。魚群探知機を使わずに自分の勘のみで魚の群れを見つけている。瞬のことを気に入る。
足立 鉄平(あだち てっぺい)「激浪の予想師」
安斎の友人で、競輪予想屋をしているが、自身は車券を買わない主義。麻雀の腕も相当なもの。
宇田川(うだがわ)
杏天堂病院の女医。瞬の脳の秘密を探る。瞬と木村を助けるため、入星と共に日本清竜会の本拠地に乗り込む。
脇追(わきさこ)
「ステップ」の常連。早くから瞬の才能を見抜く。「ステップ杯」では瞬と決勝戦で卓を囲む。
鳴海 晃
「ステップ」のメンバーでマスターの一人息子。10年前に関西麻雀選手権で優勝するが、副賞の福井旅行で訪れた東尋坊の崖から転落して死亡する。同行していた津神に殺人の嫌疑がかけられたが証拠不十分のまま拘留期限を迎え釈放された。このため「ステップ」の常連の間では津神が晃を殺害したと思われており、また、店内で晃に関する話はタブーとなっている。
遠山 邦子
三國健次郎・菊多賢治の実母。本編では三國の回想で語られるのみだが、『天牌列伝』にて詳細が描かれている。
健次郎を生んだ後、夫の暴力に耐えかねて健次郎ごと家庭を捨てて新しい家庭を持ち賢治を産むも、同じ目に遭い不遇な人生を過ごしてきた。晩年は大腸ガンが肺に移転する末期症状に侵され、死に際に自身の罪滅ぼしとして健次郎の所在を探し当てて手紙を送り、病床の間にて再会し賢治を対面させた。健次郎に捨てたことを懺悔・謝罪し、その上で「余裕があったら兄として賢治の後見人になってほしい」という最後の願いを託した後、志半ばで事切れた。

書誌情報[編集]

  • 来賀友志嶺岸信明 『麻雀飛龍伝説 天牌』 日本文芸社〈ニチブン・コミックス〉、既刊99巻
  • 来賀友志・嶺岸信明 『麻雀至高伝説 天牌列伝』 日本文芸社〈ニチブン・コミックス〉、全1巻
    1. 2008年4月20日初版発行 ISBN 978-4-537-10801-9

ガイドブック[編集]

オリジナルビデオ(実写版)[編集]

作品一覧

麻雀飛龍伝説 天牌[編集]

  • 麻雀飛龍伝説 天牌(2001年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌2(2001年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌3(2001年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌4(2002年)

キャスト

スタッフ

  • 監督:服部光則(1~2)、井出良英(3~4)
  • 脚本:早瀬円、井出良英(3~4)
  • 撮影:今井裕二

麻雀飛龍伝説 天牌 -TENPAI-[編集]

  • 麻雀飛龍伝説 天牌 -TENPAI- 四川弔激闘史(2010年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌 -TENPAI- 黒沢最終決戦史(2010年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌 -TENPAI- 元禄闘牌決戦史(2011年)
  • 麻雀飛龍伝説 天牌 -TENPAI- 無間地獄脱出史(2011年)

キャスト

スタッフ

ゲーム[編集]

  • 麻雀飛龍伝説 天牌(PlayStation 2、2003年)
原作冒頭から四川決戦までのストーリーを進めていく。本編と外伝をクリアしていくことでフリー対戦で使用可能になる登場人物(名無しのキャラクター含む)が増えていき、最大63人が使用できるようになる。

キャスト

山根剛、久保田朋範、榊明、村田亜里、蔭山直昭、くまだはるあき、西田真一郎、花房まり

脚注[編集]

  1. ^ 嶺岸信明/来賀友志『天牌』第1巻、日本文芸社、1999年。ISBN 9784537098778。p4目次脇。
  2. ^ 『天牌流麻雀勝利の極意』11ページより。
  3. ^ 『天牌流麻雀勝利の極意』29ページより。
  4. ^ 『天牌流麻雀勝利の極意』76ページより。
  5. ^ 『天牌流麻雀勝利の極意』43ページより。
  6. ^ 『天牌皆伝』46ページ。
  7. ^ 嶺岸信明/来賀友志『天牌皆伝』日本文芸社、2003年、48頁。ISBN 4537102543。
  8. ^ 嶺岸信明/来賀友志『天牌皆伝』日本文芸社、2003年、56頁。ISBN 4537102543。
  9. ^ 大阪・天神橋の雀荘「ジャンプ」のマスター・渡邊和弘がモデルである。
  10. ^ 存在しない架空の部門賞である。

関連項目[編集]