太田和美 (政治家)
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太田 和美 おおた かずみ | |
---|---|
生年月日 | 1979年8月28日(41歳) |
出生地 |
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出身校 | 日本大学法学部 |
前職 |
不動産管理会社役員 千葉県議会議員 |
所属政党 |
(民主党(小沢G)→) (国民の生活が第一→) (生活の党→) (維新の党 →) (民進党(松野G)→) (希望の党→) (無所属→) れいわ新選組 |
称号 | 法学士 |
公式サイト | 衆議院議員 太田かずみ Official Site |
選挙区 |
(千葉7区→) (福島2区→) 比例南関東ブロック(千葉8区) |
当選回数 | 3回 |
在任期間 |
2006年 - 2012年 2014年12月14日 - 2017年9月28日 |
選挙区 | 松戸市 |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2005年 - 2006年 |
太田 和美(おおた かずみ、女性、1979年(昭和54年)8月28日 - )は、日本の政治家。衆議院議員(3期)、千葉県議会議員(1期)を務めた。
略歴[編集]
- 1998年(平成10年) 千葉県立沼南高柳高等学校卒業。
- 2002年(平成14年) 実父が代表取締役を務める株式会社太田商事へ入社。宅地建物取引士資格取得。有限会社共進住宅創業、代表取締役就任。
- 2005年(平成17年)の千葉県議会議員補欠選挙(松戸市選挙区)で初当選。
- 2006年(平成18年)の衆議院千葉7区補欠選挙にて衆議院議員初当選。
- 2018年(平成30年)日本大学法学部卒業。
政歴[編集]
千葉県議会議員[編集]
2005年(平成17年)の、千葉県議会議員補欠選挙にて松戸市選挙区から民主党公認として立候補。得票数71,772票を得て、千葉県議会史上最年少の25歳6ヶ月で当選した。
衆議院議員[編集]
民主党[編集]
2006年(平成18年)4月23日、千葉7区にて自民党公認で当選した松本和巳陣営の選挙違反事件に伴う衆議院補欠選挙に立候補し、得票数87,046票を得て衆議院議員初当選。この補選には当初、選挙区で松本に敗れ比例復活で当選した内山晃が鞍替え出馬すると見られていたが、当時党員資格停止中だった永田寿康の堀江メール問題で党の支持率が低迷し、誰が出でも当選しないと言われていたことから鞍替え出馬を見送った。4月7日に選出された小沢一郎党新代表の許で、当時県議会議員だった太田が「政権交代を目指す公党の不戦敗は許されない」と補選への出馬を表明するに至った。この選挙では、「負け組ゼロへ」をキャッチコピーに、選挙カーにはほとんど乗らず自転車で選挙区内を回り地元出身をアピールする戦術に徹し、自民党公認の齋藤健に対して955票という僅差で勝利を手にした。偽メール事件で低迷していた民主が政権交代へと転じるきっかけをつくり、「民主党のジャンヌ・ダルク」と称された。当選後は経済産業委員会、政治倫理審査会に所属。
2007年(平成19年)第45回衆議院議員総選挙では、党内の公認調整の結果、内山が千葉7区の小選挙区候補として公認されることが内定した。 太田は、次期衆議院選において同選挙区での出馬を約束されていたにもかかわらず、他の選挙区に国替えを求められた。2008年(平成20年)9月、母が福島県のいわき市、祖父母が同じく会津地方出身である地縁により福島2区からの出馬が内定した。
2009年(平成21年)、8月の衆議院議員総選挙では「福島にお嫁にきました」と銘打った選挙戦を展開。得票数131,306票を得て再選[1]。小沢ガールズと報道される。
2012年(平成24年)の消費増税をめぐる政局では、6月26日の衆議院本会議で行われた消費増税法案の採決で、党の賛成方針に反して反対票を投じた[2][3]。7月2日には山岡賢次らを介して離党届が提出された[4][5][6]。民主党は7月3日の常任幹事会で離党届を受理せず除籍処分とする方針を決定し[7][8][9][10][11]、7月9日の常任幹事会で正式決定した[12][13][14]。
国民の生活が第一・日本未来の党・生活の党[編集]
2012年7月11日の「国民の生活が第一」結党に参加し[15]、同年8月28日、党福島県総支部連合会(県連)代表に就任[16]。 12月16日の第46回衆議院議員総選挙には、「脱原発」「反増税」「反TPP」「地方分権」勢力(第三極)の結集を目的として、日本未来の党と国民の生活が第一が合流し、日本未来の党公認で福島2区から出馬するも落選[17]。
2013年(平成25年)7月、生活の党から第23回参議院議員通常選挙における第5次公認候補として千葉県選挙区で出馬したが落選した。 なお、日本未来の党の党名は「生活の党」(英語: People's Life Party)に改称されている。
維新の党・民進党・希望の党[編集]
2014年(平成26年)の第47回衆議院議員総選挙では、生活の党で生まれ故郷である千葉8区から出馬の調整が進められていたが、野党統一候補として調整の結果、維新の党公認で、千葉8区から立候補することが発表された。小選挙区では自民党公認の桜田義孝に敗れたものの、比例南関東ブロックで復活当選を果たし、2年ぶりの国政復帰を果たした。
2015年(平成27年)4月4日、上西小百合が除名されたことにより維新の党唯一の女性国会議員となった。
2016年(平成28年)3月27日、民主党と維新の党が合流して結成された民進党に参加した[18]。2016年民進党代表選挙では、前原誠司の推薦人となった[19]。
2017年(平成29年)4月6日、創新会(松野グループ)の旗揚げに参加した[20]。
2017年10月の第48回衆議院議員総選挙では希望の党に合流するという前原誠司党代表の案が両院議員総会で了承され、党の決定に従い千葉8区から希望の党公認で出馬したが落選[21]。
2017年12月21日、希望の党の次期衆議院選挙公認候補予定者として発表される。10月の衆院選で落選した候補者から惜敗率などを考慮して決定された。
2018年(平成30年)5月、希望の党解党に伴い無所属となる。
れいわ新選組[編集]
2020年(令和2年)2月17日、れいわ新選組の第1次公認で千葉8区の立候補予定者として発表された[22]。
選挙歴[編集]
当落 | 選挙 | 施行日 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 得票順位 /候補者数 |
比例区 | 惜敗率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 千葉県議会議員補欠選挙 | 2005年3月13日 | 松戸市 | 民主党 | 71,772 | 50.09% | 1/2 | - | - |
当 | 第44回衆議院議員補欠選挙 | 2006年4月23日 | 千葉7区 | 民主党 | 87,046 | 45.36% | 1/5 | - | - |
当 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年8月30日 | 福島2区 | 民主党 | 131,306 | 52.6% | 1/3 | 重複 | - |
落 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 福島2区 | 日本未来の党 | 26,821 | 14.1% | 3/5 | 重複 | 26.6 |
落 | 第23回参議院議員通常選挙 | 2013年7月21日 | 千葉県選挙区 | 生活の党 | 148,240 | 6.2% | 7/9 | - | 38.1 |
比当 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 千葉8区 | 維新の党 | 69,667 | 34.8% | 2/3 | 重複 | 70.6 |
落 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 千葉8区 | 希望の党 | 71,468 | 34.8% | 2/3 | 重複 | 71.3 |
政策・主張[編集]
- 憲法9条の改正と集団的自衛権の行使に反対[23]。
- アベノミクスを評価しない[23]。
- 「福島で原発事故を経験したものとして、生涯をかけて原子力のない生活を築きたい」(2013年5月30日読売新聞)として、原子力発電所の廃止を訴えている[23]。
- 特定秘密保護法は日本に必要ない[23]。
- 国際協力機構(JICA)訓練所の統廃合案が浮上した際、青年海外協力隊の規模が縮小されることを懸念し「途上国へのボランティアは「草の根」外交官であり相手国の社会経済の発展に貢献し友好親善を深めることで、日本の国益の拡大に大きな役割を果たしている。」として、現在のままでの存続(統廃合の見送り)を主張した。
- 社会保険病院等の公的医療機関が存続を危ぶまれる事態となった際に、「その中には地域の中核的な公的医療機関として救急医療や災害医療、小児医療など重要な役割を担ってきた病院もある。全国すべての社保病院を例外なく廃止するのはいかがなものか」と主張し、独立行政法人地域医療機能推進機構法の成立に力を注いだ。
- 朝日新聞による外国人参政権付与に関するアンケートでは、日本国籍を持たない者に対する地方参政権の付与について慎重な姿勢を示している[24]。
- 選択的夫婦別姓制度導入について、「どちらとも言えない」としている[24]。
国会などでの主な発言[編集]
上野東京ラインの計画について、「宇都宮線・高崎線と常磐線の乗り入れを公平に行っていただきたい」と要望した[25]。
ガソリン値下げ隊[編集]
- 第169回国会ではガソリン税の暫定税率の値下げを求める民主党のパフォーマンス集団「ガソリン値下げ隊」(隊長:川内博史衆議院議員)に当時の一年生議員は全員所属した。
- 政権交代後、民主党政権がガソリン税暫定税率の事実上の維持を発表した後、スーパーニュース(2009年12月22日放送)において「ガソリン値下げ隊として活動されてましたが」という問いに「そうでしたっけ?フフフ」と曖昧な回答をした。
- 当時のホームページで、悪質な編集による印象操作であると主張している。
造反[編集]
- 2011年(平成23年)6月2日の衆議院本会議で菅内閣不信任決議案に棄権したため[26][27][28][29]、党員資格停止3か月の処分を受けた[30][31][32]。
- 2011年(平成23年)12月6日の衆議院本会議で、ヨルダンやベトナムなど4か国に、日本の原子力関連の技術や設備を輸出できるようにする原子力協定締結の承認案に棄権した。原発事故が収束していない中で、福島県選出の国会議員として原子力の輸出に賛成はできないと説明している。
- 2012年(平成24年)6月26日の衆議院本会議で、消費税増税法案、社会保障制度改革推進法案、認定こども園法改正案に反対票を投じた。この際、後に内閣総理大臣となる議員も経験し、大物政治家への登竜門とも言われる本会議の議事進行係を差し替えられた。
脚注[編集]
- ^ “総選挙2009 プロフィル 太田和美”. ヨミウリ・オンライン 2017年12月27日閲覧。
- ^ “反対・棄権・欠席した民主党衆院議員の顔ぶれ”. 読売新聞. (2012年6月26日). オリジナルの2012年6月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “<消費増税法案>民主57人反対 事実上の分裂状態に”. 毎日新聞. (2012年6月26日). オリジナルの2012年6月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【民主分裂】谷亮子氏、姫井由美子氏、青木愛氏…山岡賢次民主副代表提出の離党届議員 一部は離党否定”. 産経新聞. (2012年7月2日). オリジナルの2012年7月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ “<民主分裂>小沢元代表ら50人離党届 階、辻氏は離党せず”. 毎日新聞. (2012年7月2日). オリジナルの2012年7月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “離党届を提出した衆参議員一覧…小沢ガールズも”. 読売新聞. (2012年7月2日). オリジナルの2012年7月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【民主分裂】一体改革関連法案をめぐる民主党の処分・措置等一覧(敬称略)”. 産経新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “【民主分裂】離党届提出の衆院37人を除名 鳩山元首相は党員資格停止6カ月”. 産経新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月3日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏ら37人除籍=民主処分、鳩山氏は資格停止6カ月―離党組減り衆参49人”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主党:小沢元代表ら衆院37人除名、鳩山氏党員資格停止”. 毎日新聞. (2012年7月3日). オリジナルの2012年7月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏ら37人除名処分へ 鳩山氏は党員資格停止6カ月”. 朝日新聞. (2012年7月4日). オリジナルの2013年4月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ “鳩山氏は資格停止3カ月=小沢氏らの除籍決定―民主”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2012年7月9日). オリジナルの2012年7月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ “鳩山元首相、党員資格停止3カ月に短縮 小沢元代表ら37人除籍処分は原案通り 民主党臨時常任幹事会”. 産経新聞. (2012年7月9日). オリジナルの2012年7月9日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主:鳩山元首相の処分半減 増税法案反対で”. 毎日新聞. (2012年7月9日). オリジナルの2012年8月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ 新党の参加議員 Archived 2012年12月4日, at Archive.is - 時事ドットコム 2012年7月11日
- ^ 小沢新党が福島県連設立、代表に太田和美議員
- ^ ““小沢ガールズ”太田和美氏、敗北に「すみませんでした」”. 産経新聞. (2012年12月17日). オリジナルの2013年4月27日時点におけるアーカイブ。 2012年12月19日閲覧。
- ^ “民進党が結成大会 衆参156人、代表に岡田克也氏選出”. 朝日新聞. (2016年3月27日) 2016年3月29日閲覧。
- ^ “【政界徒然草】民進党代表選を10倍楽しむ方法を教えます! 前原誠司氏の推薦人は小沢系がずらり 本命・蓮舫氏の発言が曖昧な理由は?”. 産経新聞. (2016年9月13日)
- ^ “民進非主流派にくすぶる「細野氏裏切り論」 細野氏周辺に小沢氏への警戒感 「ポスト蓮舫」のカギ握る「スリーM」”. 産経新聞. (2017年4月5日). オリジナルの2017年4月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ 【衆院選(衆議院選挙)】:衆議院選挙2017:開票結果・速報(小選挙区・千葉県):選挙:読売新聞<
- ^ “れいわ、首都圏に7人擁立発表 次期衆院選”. 産経新聞 2020年2月17日閲覧。
- ^ a b c d 2014年衆院選 毎日新聞候補者アンケート
- ^ a b 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査
- ^ 第166回国会 予算委員会第八分科会 第2号(平成19年3月1日(木曜日))
- ^ “【内閣不信任案】賛成2人、欠席・棄権は小沢氏ら17人 民主・与党系無所属議員”. 産経新聞. (2011年6月2日). オリジナルの2011年6月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “欠席や棄権等、田中真紀子・三宅雪子氏ら15人”. 読売新聞. (2011年6月2日). オリジナルの2011年6月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主から賛成は松木・横粂氏、棄権は15人 不信任案”. 朝日新聞. (2011年6月2日). オリジナルの2011年6月3日時点におけるアーカイブ。
- ^ “内閣不信任案:賛成、欠席・棄権した民主党議員”. 毎日新聞. (2011年6月2日). オリジナルの2011年6月3日時点におけるアーカイブ。
- ^ “民主党:小沢元代表ら8人に党員資格停止3カ月”. 毎日新聞. (2011年6月13日). オリジナルの2011年6月15日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏も党員資格停止3カ月 不信任欠席で民主・役員会”. 産経新聞. (2011年6月14日). オリジナルの2011年6月17日時点におけるアーカイブ。
- ^ “小沢氏は「おとがめなし」 民主、造反議員を処分”. 朝日新聞. (2011年6月24日). オリジナルの2011年6月24日時点におけるアーカイブ。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 衆議院議員 太田かずみ Official Site
- 太田かずみ (@ota_kazumi) - Twitter
- 前衆議院議員 太田かずみ - Facebook
- 太田 和美オフィシャルブログ
名誉職 | ||
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先代: 杉村太蔵 |
最年少衆議院議員 2006年-2009年 |
次代: 松岡広隆 |
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