奇妙な味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
奇妙な味(きみょうなあじ)とは、探偵小説や推理小説のジャンルの一つ。
概要[編集]
奇妙な味とは、推理小説ではあるが、論理的な謎解きに主眼を置かず、ストーリー展開及びキャラクターが異様であり、読後に無気味な割り切れなさを残すという特色を持った作品とされ、多くは短編作品である。
第二次世界大戦前の日本では探偵小説や推理小説のうち『本格派推理小説』に該当しない作品を『変格』と分類していた。『奇妙な味』はその中でもSFとも怪奇小説とも分類できない特異な作風を指す、江戸川乱歩による造語である[1]。
古くは、ギルバート・キース・チェスタトン『奇妙な足音』(『ブラウン神父の童心』所収)、ロード・ダンセイニ『二壜のソース』、ヒュー・ウォルポール『銀の仮面』、ロアルド・ダール『南から来た男』、サキ『開いた窓』などが奇妙な味の古典として挙げられる。その後、1950年代から1960年代、アメリカの雑誌黄金時代に隆盛を迎え、1970年頃には下火になった。
日本では、「奇妙な味」の作品はほとんどが絶版となり忘れられていった。21世紀になって、「晶文社ミステリ」、「奇想コレクション」(河出書房新社)などのシリーズで過去の作家が再紹介され、またかつて「奇妙な味」の作家を多く収録した「異色作家短篇集」(早川書房)が2005年から2007年にかけて再刊された。
代表作家[編集]
日本国外[編集]
日本[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
![]() | この節の加筆が望まれています。 |
関連項目[編集]
|