女性死刑囚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
死刑 > 死刑囚 > 女性死刑囚

女性死刑囚(じょせいしけいしゅう)とは、死刑判決確定した女の死刑囚

本項では主に日本の女性死刑囚について記載している。

概要[編集]

大東亜戦争後の日本では死刑判決が確定した女の死刑囚は、2019年現在で16人である。なお、実際に死刑を執行された女性死刑囚は、5名である。

日本では男と女による共犯で凶悪犯罪を犯した場合、裁判では男が主犯で女が従犯と判断されやすい傾向がある(もちろん、女が主犯で男が従犯とされた事件も存在する)。それが、女性への死刑判決が少なくなる要因になっていると指摘されている(過去の例として長崎・佐賀連続保険金殺人事件北九州監禁殺人事件では一審では男女ともに死刑判決が言い渡されたが、二審では女の従犯的要素を認めて女のみ無期懲役判決に減軽している)。

女性死刑囚は妊娠をしている場合は死刑執行を停止することがあり、日本では刑事訴訟法479条2項で規定されている。ただし、妊婦が現在の法制度で死刑判決が確定したことはない。その傾向を逆手に取り、逮捕される前にわざと妊娠しておく者もいると考えられている。確実な記録として日本の歴史上最後に死罪が確定した妊婦としては明治時代初頭の夜嵐おきぬがいるが、彼女は出産まで執行が猶予された後に斬首のうえ三日間梟首に処せられたという[1]

全員が犯行当時はいずれも成人であり、女性の少年死刑囚(少女死刑囚。犯行当時未成年の少女だった死刑囚)は2019年現在存在しない。

戦後日本の女性死刑囚一覧[編集]

事件名(氏名[注 1] 事件発生日 判決確定日 備考(執行日など)
菅野村強盗殺人・放火事件(Y) 1949年06月10日 1951年07月10日 1969年09月02日に無期懲役恩赦
1978年03月04日に病死
女性連続毒殺魔事件(S) 1960年11月 - 12月 1963年03月28日 1970年09月19日に死刑執行
戦後女性死刑囚執行第2号
ホテル日本閣殺人事件(K) 1961年02月19日 1966年07月14日 1970年06月11日に死刑執行
戦後女性死刑囚執行第1号
夕張保険金殺人事件(H) 1984年05月05日 1988年10月 1997年08月01日に死刑執行
戦後女性死刑囚執行第3号
自殺偽装夫殺害事件(M) 1974年08月08日 1991年01月31日 2007年07月17日に病死
連合赤軍事件永田洋子 1971年 - 1972年02月 1993年02月19日 共犯者(坂東國男公判中及び逃亡中であった。
2011年02月05日に東京拘置所で病死。
警察庁広域重要指定111号事件(M) 1980年02月 - 3月 1998年09月04日 名古屋拘置所収監
高知連続保険金殺人事件(S) 1987年01月17日 - 1992年08月19日 2004年11月19日 2011年01月27日に病死[2]
宮崎2女性殺人事件(I) 1996年08月29日 - 1997年06月13日 2006年09月21日 福岡拘置所に収監中
福島悪魔払い殺人事件(E) 1994年12月 - 1995年06月 2008年09月16日 2012年09月27日に死刑執行
戦後女性死刑囚執行第4号
和歌山毒物カレー事件(稲垣眞須美[注 2] 1998年07月25日 2009年04月21日 大阪拘置所に収監中
埼玉愛犬家連続殺人事件(K) 1993年04月20日 - 8月26日 2009年06月05日 東京拘置所に収監中
久留米看護師連続保険金殺人事件(Y) 1998年01月24日 - 1999年03月27日 2010年03月18日 2016年03月25日に死刑執行[3]
戦後女性死刑囚執行第5号
大牟田4人殺害事件(K) 2004年09月16日 - 9月17日 2011年10月03日 共犯である夫と2人の息子も死刑を受け、一家全員の死刑が確定することになった。福岡拘置所に収監中。
首都圏連続不審死事件(木嶋佳苗) 2008年09月 - 2009年09月 2017年04月14日[4] 史上初の第一審・裁判員裁判による女性死刑囚。東京拘置所に収監中。
鳥取連続不審死事件 (U) 2004年05月 - 2009年10月 2017年07月27日 広島拘置所に収監中

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 本人名義の著書あり、本人の記事がある人物のみ記載
  2. ^ 旧姓林。2014年03月に支援者の釜ヶ崎地域合同労働組合委員長稲垣浩と養子縁組。本人名義の著書あり。

出典[編集]

  1. ^ 東京日日新聞 1872年2月22日(3号)
  2. ^ 朝日新聞 2011年01月28日朝刊
  3. ^ “2人の死刑執行”. 産経新聞. (2016年3月25日). http://www.sankei.com/west/news/160325/wst1603250040-n1.html 記事名に当事件の死刑囚および同日執行された別事件の死刑囚の実名が使われているため、この箇所を省略した。
  4. ^ “2009年の男性3人連続不審死事件 被告の死刑判決が確定”. ライブドアニュース. (2017年05月10日19時33分). http://news.livedoor.com/article/detail/13043789/ 2017年5月12日閲覧。 

関連項目[編集]