安昌林

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獲得メダル
大韓民国の旗 大韓民国
男子 柔道
世界選手権
2018 バクー 73kg級
2015 アスタナ 73kg級
2017 ブダペスト 73kg級
世界ジュニア
2014 フォートローダーデール 73kg級

安 昌林(アン チャンリム、 1994年3月2日- )は、在日韓国人3世の柔道選手。京都市育ち。階級は73kg級。身長170cm[1][2][3][4][5]

経歴[編集]

柔道は6歳の時に父親の影響で始めた[6]京都市立八条中学校3年の時に全国中学校柔道大会55kg級に出場するが初戦で敗れた。神奈川県にある桐蔭学園高校へ進むと、丸山城志郎と同級生になった。3年の時にインターハイ66kg級に出場するが、初戦で鹿児島情報高校3年の竪山将に判定で敗れた。筑波大学に進むと、1年の学生体重別では7位だった。2年になって階級を73kg級に上げると、学生体重別で優勝を飾った[1]。安昌林の談によると、大学で指導を受けていた監督の増地克之にとりわけ帰化を勧められたが、安昌林は「韓国人だから太極マークを付けたい。国際大会で日本の選手に勝つのが目標ですから」と言って断った[7][8]

2014年からは筑波大学から転校して韓国の龍仁大学校所属となると、国内選手権で優勝して世界選手権代表に選ばれるものの、2回戦でイスラエルのサギ・ムキの前に有効で敗れた[3][5]。なお、筑波大学時代は先輩の秋本啓之の背負投を手本にしていたものの、ケガの懸念もあって断念したが、韓国ではコーチの宋大南に全方向へ投げれるような背負投を指導されて、それを得意技にしていった[8]世界ジュニアでは決勝で天理大学1年の山本悠司と対戦して合技で破り優勝を飾った[9]。地元のグランプリ・チェジュでシニアの国際大会初優勝を飾った[3]。2015年にはアジア選手権で優勝した。光州で開催されたユニバーシアードでも優勝するが、団体戦では2位だった[3]世界選手権では準決勝で大野将平裏投げで敗れたものの3位になった[10]グランドスラム・アブダビで優勝すると、グランプリ・チェジュでは2連覇を果たした[11]グランドスラム・東京では決勝で筑波大学時代に付き人を務めていたこともある先輩の秋本啓之の背負投げの技ありで敗れた[12]。2016年のグランドスラム・パリでは秋本を破るなどして優勝したが、グランプリ・デュッセルドルフでは大野の内股の技ありで敗れて3位だった[4]。世界ランク上位選手が集まるワールドマスターズでは準々決勝でモンゴルのガンバータル・オドバヤルに指導3で敗れるなどして5位に終わった[13]。迎えた2016年のリオデジャネイロオリンピックでも3回戦でベルギーのディルク・バンティヘルトに技ありを取られて敗退しメダルを獲得することができず、オリンピックの舞台から去ることになった[2][4]

2017年のグランドスラム・パリでは決勝で橋本壮市に技ありで敗れて2位だった[14]世界選手権では準決勝でリオデジャネイロオリンピック銀メダリストであるアゼルバイジャンのルスタム・オルジョフに逆転の一本負けを喫するが3位となった[15]。2018年のアジア大会では決勝で大野とGS含めて11分以上の戦いの末に内股で技ありを取られて2位に終わった。この技ありはジュリーのビデオ判定による微妙な判断だったが、「逆に僕が大野選手の立場だったら『技あり』とアピールしたと思うし、これが結果と受け入れるしかない」と語った[6][16][17]世界選手権では決勝で橋本を小外掛で破って優勝した[18]。韓国と北朝鮮の南北合同チームで臨んだ世界団体では3位になった[19]ワールドマスターズでは準決勝でオルジョフに技ありで敗れて3位だった[20]。なお、2018年の世界ランキング年間1位となった[21]。2019年のアジアパシフィック選手権では決勝でモンゴルのツェンドオチル・ツォグトバータル大内刈で敗れた。団体戦でも決勝の日本戦で野上廉太郎大腰の技ありで敗れてチームは2位に終わった[4][22]世界選手権は頸椎のヘルニアを発症したため、回避することに決めた[23]

IJF世界ランキングは6280ポイント獲得で1位(19/4/22現在)[24]

戦績[編集]

(出典[4]JudoInside.com)。

脚注[編集]

  1. ^ a b 「全日本学生体重別選手権」近代柔道 ベースボールマガジン社、2013年11月号
  2. ^ a b Biography and Olympic Results
  3. ^ a b c d listes des judokas
  4. ^ a b c d e profile
  5. ^ a b 在日3世の安昌林が韓国代表に<柔道>
  6. ^ a b 王者に惜敗、悔し泣き=日本育ちの安昌林-アジア大会・柔道 時事通信 2018年9月2日
  7. ^ <光州ユニバ>日本帰化を断った柔道の安昌林、オール一本勝ちで金メダル中央日報、2015年07月07日
  8. ^ a b 日本柔道界で育った安昌林 東京五輪を目指す特別な思い スポーツニッポン 2018年10月6日
  9. ^ Junior World Championships[リンク切れ]
  10. ^ World Championships 2015, Astana - DAY 3
  11. ^ Jeju Grand Prix 2015
  12. ^ 秋本啓之73キロ級連覇も厳しいリオ五輪代表争い - 柔道 日刊スポーツ 2015年12月5日
  13. ^ World Judo Masters 2016 - Guadalajara, Mexico
  14. ^ Paris Grand Slam 2017 - DAY ONE
  15. ^ Suzuki World Judo Championships 2017
  16. ^ 柔道好勝負に水差した?“不明瞭ジャッジ” 井上康生監督「非常に残念」 デイリースポーツ 2018年8月31日
  17. ^ 18th Asian Games 2018
  18. ^ 在日韓国人3世の安昌林 柔道世界選手権73キロ級で初V サンケイスポーツ 2018年9月28日
  19. ^ 南北「コリア」銅に喜び 準決勝では日本に敗戦/柔道 サンケイスポーツ 2018年9月28日
  20. ^ World Masters Guangzhou 2018
  21. ^ Major changes in the World Ranking if bonus beckons
  22. ^ Asian Pacific Championship Seniors 2019
  23. ^ 昨年王者の在日3世、安昌林が欠場へ 世界柔道 サンケイスポーツ 2019年8月1日
  24. ^ World ranking list