室蘭港フェリーターミナル

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測量山からのターミナルビル全景(2011年)
地図

室蘭港フェリーターミナル(むろらんこうフェリーターミナル)は、室蘭港にある旅客船ターミナル。

概要[編集]

1967年より西三号ふ頭で短距離フェリー航路を運用、その後1978年に入江地区の国鉄石炭積み出し港跡地に移転[1][2]。東日本フェリーにより建設された現行のターミナルビルは上空から見ると白鳥が羽を広げた形を模し白鳥大橋に向かい羽ばたく白鳥と帆船をイメージした形で設計し「夢のはじまり、そして余韻」「旅の玄関として印象深いもの」をテーマにプランニングされ、4つのバースを用いうち3バースにボーディングブリッジを設けた[3]

その後は札幌により近い苫小牧港と競合し、建設資金回収を前提とした第3セクター運営による使用料の高い室蘭港に比べ国が建設し使用料の安い苫小牧港に敗れ[4]、東日本フェリーの経営難による室蘭港撤退に伴って長期間閉鎖されていたが、川崎近海汽船の室蘭 - 宮古航路開設計画にあたり小規模ターミナルへの建て替えも検討されたものの航路増を想定した上で既存ターミナルの改修が妥当と判断され[5][6]、約8億5000万円をかけて改修した上で2018年6月より就航し再度一般利用されている[7]

所在地[編集]

〒051-0023 北海道室蘭市入江町1-50

沿革[編集]

  • 1967年5月21日 - 道南海運が青森フェリー航路就航、西三号埠頭を使用[8][9]
  • 1968年4月1日 - 東日本フェリーが道南海運の青森航路を継承[10]
  • 1970年12月18日 - 東日本フェリー大間航路就航[9]
  • 1974年
    • 東日本フェリー大間航路休止[9]
    • 2月 - 入江地区へのフェリー埠頭移転計画を開始[11]
  • 1975年10月16日 - 室蘭市の全額出資で室蘭市フェリー埠頭公社設立[3][9]
  • 1978年
    • 10月1日 - 入江地区にフェリー専用埠頭完成[3][12]
    • 11月15日 - 東日本フェリー八戸航路認可[12]
  • 1979年10月3日 - 東日本フェリー八戸航路就航[13]
  • 1980年 - 東日本フェリー大間航路が夏季限定で再就航[9]
  • 1981年6月 - 東日本フェリー八戸航路が1日1往復から2往復に増便[9]
  • 1983年8月3日 - 第2バース供用開始[14][12]
  • 1984年6月 - 東日本フェリー大洗航路の運航が認可される[15]
  • 1985年3月16日 - 東日本フェリー大洗航路を週3便体制で就航[13][4]
  • 1987年2月2日 - 第3バース供用開始[14]
  • 1990年7月19日 - 東日本フェリー岩内 - 直江津 - 室蘭航路就航[13]、室蘭へは21日より週1往復乗り入れ[16]
  • 1991年
    • 11月 - 東日本フェリー大間航路休止[8]
    • 12月12日 - 東日本フェリー大畑航路就航[13]
  • 1992年4月 - 東日本フェリー直江津航路が週3便に増便[17]
  • 1993年
    • 7月 - 現ターミナル着工[3]
    • 11月18日 - 東日本フェリー大洗航路が週3便から6便に増便[16]
  • 1994年
    • 4月19日 - 現フェリーターミナルビルが完成[18][14]。鉄骨三階建て・延べ床面積3728平米[19]
    • 11月 - 第4バース供用開始[14]
  • 1998年
    • 4月 - 東日本フェリー大畑航路休止[8]
    • 9月2日 - 九越フェリー「れいんぼうべる」「れいんぼうらぶ」が東日本フェリー直江津航路に乗り入れ、室蘭 - 直江津 - 博多での一貫輸送を開始[20][21][16]。。
  • 2000年 - 東日本フェリー八戸航路が1日2往復から1往復に減便[4]
  • 2002年6月2日 - 東日本フェリー大洗航路休止[8][22]
  • 2003年 - 旧第2バースを耐震化に向け国が8億6千万円で買い取る[14]
  • 2004年
    • 旧第2バースの耐震強化整備に着手[23]
    • 12月 - 第2バース方面へのボーディングブリッジを撤去[24]
  • 2005年12月 - ターミナルビル内のレストラン「CYGNUS」が閉店[25][26]
  • 2006年
    • 3月15日 - 東日本フェリー八戸航路休止[8][27]
    • 3月15日 - 第2バース可動橋を撤去[28]
    • 7月 - ターミナルビル内レストランがホテルサンルート室蘭の運営で「レストランうみえる」として営業再開[26]
    • 12月 - 東日本フェリー直江津・博多航路休止[8]
  • 2007年5月6日 - 売店閉店[29]
  • 2008年
    • 2月29日 - レストラン「うみえる」閉店[26][30][31]
    • 3月 - 旧第2バース「入江地区耐震強化岸壁」完成[23]
    • 9月8日 - 東日本フェリー青森航路撤退発表[32]
    • 11月30日 - 東日本フェリー青森航路休止[8][33]
    • 12月 - 東日本フェリー室蘭港撤退に伴い閉鎖、その後一部イベント使用のみとなる[34][35][19]
  • 2011年 - 室蘭市にターミナルビル譲渡[5]
  • 2013年3月31日 - 室蘭市フェリー埠頭公社解散[36]
  • 2015年
  • 2016年3月 - 川崎近海汽船が宮古航路開設を決定[5]
  • 2017年5月 - 川崎近海汽船室蘭 - 宮古航路就航に向けターミナルビル改修工事着工[5]
  • 2018年
    • 3月 - ターミナルビル改修工事終了[5]、内外装の改修や人道橋の20m増築等を実施[41]
    • 5月23日 - ターミナルビルリニューアルオープン式典実施、川崎近海汽船室蘭支店開業[42]
    • 6月22日 - 川崎近海汽船室蘭航路就航、10年ぶりに一般利用を再開[43][44]
    • 10月6日 - 川崎近海汽船宮古航路が宮古行きのみ八戸寄港、毎日運航から週6日運行に再編[45]

就航航路[編集]

過去の航路
  • 東日本フェリー
    • 室蘭港 - 青森港(1967年 - 2008年)
    • 室蘭港 - 大間港
    • 室蘭港 - 八戸港(1979年 - 2006年)
    • 室蘭港 - 大洗港(1985年 - 2002年)
    • 室蘭港 - 直江津港(1990年 - 2006年)
    • 室蘭港 - 大畑港(1991年 - 1998年)

設備[編集]

バース[編集]

バース番号 着工 竣工 水深 延長 係船能力 備考
1[14] 1975年 1979年 4,000総トン 2003年時点で不使用[14]
2[14] 1983年 1986年 8m 238m 13,000総トン 大洗航路に使用[14]、現入江地区耐震強化岸壁
3[14] 1986年 1987年 7.5m 193m 6,000総トン
4[14] 1991年 1995年 8m 270m 13,000総トン 川崎近海汽船が2018年以降使用[46]

ターミナル館内[編集]

1階[3]
  • 乗船手続きカウンター
  • 事務所
  • ロビー
2階[3]
  • 乗船待合室
  • 展望デッキ
  • 売店
  • 会議室
3階[3]
  • レストラン(2008年2月以降営業停止)

交通アクセス[編集]

出典[編集]

  1. ^ 経済ロータリー 室蘭 - フォト北海道(北海道新聞 1976年7月18日)
  2. ^ <新ふるさと物語>室蘭港入江地区*石炭を積み出し…今は流通港に変ぼう - フォト北海道(北海道新聞 1994年11月13日)
  3. ^ a b c d e f g 特集 民都事業10年 港湾民都事業の事例紹介 北海道の海の玄関「むろらん」東日本フェリー(株)経理部長高橋正勝 - 港湾1997年11月号(日本港湾協会)
  4. ^ a b c 新室蘭市史第六巻 第四編海事・海運 第六章フェリー航路の変遷
  5. ^ a b c d e 室蘭港フェリーターミナルオープン式について - 港のたより Vol.125(寒地港湾技術センター)
  6. ^ 室蘭港フェリーターミナルの改修に総額9億円 - 室蘭民報 2016年5月24日
  7. ^ <航路快拓 宮古―室蘭フェリー就航>(上)悲願 港湾復興期待の象徴 - 河北新報(2018年6月14日)
  8. ^ a b c d e f g 室蘭港の歴史 - 室蘭港
  9. ^ a b c d e f 新室蘭市史 第2巻 第四章戦後のあゆみ 第五節フェリーの就航と公社の設立
  10. ^ 「社史 創業より二十年」1986年・東日本フェリー
  11. ^ <あのころ>1974年2月*フェリー基地計画が始動 - フォト北海道(北海道新聞 2004年2月10日)
  12. ^ a b c 新室蘭市史第五巻付 室蘭市年表
  13. ^ a b c d 「東日本フェリー30年史」1995年・東日本フェリー
  14. ^ a b c d e f g h i j k 新室蘭市史第六巻 第四編海事・海運 第二章港湾修築・港湾施設 第五節フェリー埠頭
  15. ^ 「北航路」~苫小牧港フェリー就航30周年~ (2)「苫蘭戦争」 - 苫小牧民報2002年4月26日(Internet Archive)
  16. ^ a b c 新室蘭市史 第6巻年表資料
  17. ^ 4月15日から就航 東日本Fの"はあきゅり" - 内航近海海運速報版 1992年2月12日(内航ジャーナル)
  18. ^ ユニーク構造自慢 新ターミナル完成*東日本フェリー - 1994年4月19日 北海道新聞夕刊10面
  19. ^ a b 室蘭港フェリーターミナルビルが改修へ-18年の宮古便就航に向け - 北海道建設新聞(2015年8月25日)
  20. ^ 室蘭-直江津-博多 乗り換えなしで快適*長距離フェリー 室蘭港に初便 - 1998年9月3日 北海道新聞朝刊1面
  21. ^ 九越フェリー 来月1日から*室蘭-博多週3便 1998年8月26日 北海道新聞夕刊2面
  22. ^ 大洗フェリー最後の船出 17年余の歴史に幕 - 室蘭民報 2002年6月2日
  23. ^ a b 室蘭港入江地区耐震強化岸壁、共用後初第1船を歓迎 - 室蘭民報(2008年6月30日)
  24. ^ 連絡橋の撤去開始*室蘭港フェリー埠頭*関係者「解体寂しい」 - フォト北海道(北海道新聞 2004年12月16日)
  25. ^ 室蘭・フェリーターミナル*レストラン 月内に閉鎖*全従業員解雇へ - フォト北海道(北海道新聞 2005年12月1日)
  26. ^ a b c 室蘭の「うみえる」が閉店、市民が最後のランチ楽しむ - 室蘭民報(2008年3月1日)
  27. ^ 「室蘭⇔八戸航路」運航休止のご案内 - 東日本フェリー(Internet Archive)
  28. ^ 室蘭-八戸フェリー休止*出会い見守り27年*最後の往復に乗船 - フォト北海道(北海道新聞 2006年3月16日)
  29. ^ 室蘭港フェリーターミナルの売店、5月6日で閉鎖 - 室蘭民報(2007年4月26日)
  30. ^ フェリーターミナル*レストラン閉店へ*室蘭港*航路縮小で利用客減 - フォト北海道(北海道新聞社2008年1月23日)
  31. ^ 室蘭フェリーターミナル・レストランの紹介 - 東日本フェリー(Internet Archive)
  32. ^ 東日本フェリーが室蘭航路を含む3航路撤退を正式表明 - 室蘭民報(2008年9月9日)
  33. ^ 「フェリー最終便」が室蘭を出港、乗客ら廃止惜しむ - 室蘭民報(2018年12月1日)
  34. ^ 室蘭港フェリーターミナルビル*市、イベント用に貸し出し - フォト北海道(北海道新聞 2010年9月3日)
  35. ^ 室蘭-青森航路廃止1カ月*不況直撃 再開めどなく*市、誘致の具体策打てず - フォト北海道(北海道新聞 2008年12月30日)
  36. ^ 財団法人室蘭市フェリー埠頭公社について - 室蘭市役所
  37. ^ 室蘭・川崎近海汽船所有のフェリーが試験入港 - 室蘭民報(2015年5月22日)
  38. ^ 火災フェリー室蘭到着 海保、現場検証へ - 北海道新聞 2015年8月12日
  39. ^ 室蘭港で火災フェリーから61台搬出、焼け焦げた荷台も - 室蘭民報(2015年8月18日)
  40. ^ 火災のフェリー 函館どつくに到着、修理し年明けに航路復帰 - 苫小牧民報(2015年9月4日)
  41. ^ <6・22誕生 宮蘭航路>あと160日*室蘭港フェリー埠頭 改修終盤*空中渡り廊下220メートルに延長*防舷材の工事も着々 - フォト北海道(北海道新聞社 2018年1月13日)
  42. ^ 室蘭港ターミナルビルで盛大にオープン祝う - 室蘭民報(2018年5月23日)
  43. ^ 「歴史的な瞬間」待望の宮古-室蘭フェリー就航 - 読売新聞(2018年6月23日)
  44. ^ 室蘭港が新時代へ、フェリー航路復活し宮古へ第1便 - 室蘭民報(2018年6月23日)
  45. ^ <宮古-室蘭カーフェリー>6日から八戸に寄港 利便性と効率性向上図る - 河北新報(2018年10月1日)
  46. ^ 室蘭市がフェリーターミナルビル改修を17年度に実施-新航路開設で - 北海道建設新聞(2016年11月16日)

座標: 北緯42度19分30.4秒 東経140度58分37秒 / 北緯42.325111度 東経140.97694度 / 42.325111; 140.97694