尿石
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尿石(にょうせき)は、
尿石(にょうせき)は、尿に溶けているカルシウムイオンが濃縮および炭酸などと反応、カルシウム化合物として便器および配管の内部に付着・沈積したものである。主に男子用小便器および管路に発生する他、女子用大便器やその管路にも発生する。色は尿に含まれる色素の色(茶色や黄色)である。
概要[編集]
小便スラッジからなる尿石には尿中の有機物や尿素、カルシウムイオンが含まれており、これが排便時の洗浄・希釈が不足すると、便器内および配管に滞留する。 滞留中に腐敗分解濃縮が行われ、小便器内のトラップ、管路内に、カルシウムがアンモニアなどの成分を含みながら沈着、配管内が動脈硬化のような状態になり、排水不良や詰まりが発生する。
このため尿石の発生対策として、各業者や便器製造メーカーから尿石除去及び付着防止機能を持った便器や薬剤が発売されている。尿石は塩基性であるため、酸性洗剤のサンポールやクエン酸での掃除が有効である[1]。
最近は便器の洗浄水を電気分解し、生成した機能水を流しバクテリアの繁殖を抑制して、アンモニアの発生や尿石付着を防止する機能がある小便器が発売されているほか、公共の施設では水洗便器の洗浄水に尿石防止の薬剤を添加する装置であるサニタイザー等が設置されることが多い。この装置は主に、デパート、駅、ホテル、劇場等の衛生面や快適性を重視する施設の男性用トイレでは主に小便器に、女性用トイレでは和式大便器・洋式大便器の便器洗浄管に連結して設置される。
脚注[編集]
- ^ “トイレにこびりついた尿石をスッキリ落とす6つの掃除方法” (日本語). タスクル | 暮らしのお悩み解決サイト 2018年12月3日閲覧。