山本拓実

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山本 拓実
中日ドラゴンズ #59
T.Yamamoto.jpg
2019年5月25日、ナゴヤ球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 兵庫県宝塚市
生年月日 (2000-01-31) 2000年1月31日(20歳)
身長
体重
167 cm
71 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2017年 ドラフト6位
初出場 2018年9月12日
年俸 1,100万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

山本 拓実(やまもと たくみ、2000年1月31日 - )は、中日ドラゴンズに所属する兵庫県宝塚市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

3歳の頃、地元球団阪神タイガース2003年の優勝をきっかけに野球を始める[2]。この頃から野球への興味が高く、公園へ連れて行っても遊具に目もくれずに朝から夕方まで野球で遊んでおり[3]、既に漠然としたプロ志望があったという[4]宝塚市立仁川小学校入学後、軟式野球クラブ・仁川ユニオンズに入って本格的に野球を始める。宝塚市立宝塚第一中学校ではヤングリーグ・兵庫タイガースに所属した。主に二塁手や遊撃手を務めたが、自身の希望ポジションは投手だった[2]。しかし、身長の伸びが悪かったためになかなか投手を務めることはなかった。中学最後の大会のとき、当時のエースが怪我で離脱し背番号1を得ると、7回を3失点で抑え、投手としての自信を持つようになった[2]

中学校からの卒業後は西宮市立西宮高等学校に進学。同校への進学を決めたのは、中学生の時の練習見学で「選手が自分たちで考えて力を伸ばすチーム」という印象を持ったことや、「将来プロ野球選手になったら、『自分で何が足りないか』を考えて練習することが大切になる」と考えたことによる[4]

市立西宮高校の1年時に投手へ転向[4]。2年夏の選手権兵庫大会では、香住高校との1回戦に8-0で8回コールド勝利を収め、参考記録ながらノーヒットノーランを達成した[5]。3年時の春には、第89回選抜高等学校野球大会後の兵庫県大会で報徳学園高校と対戦。1 - 2というスコアで惜敗したものの、被安打3と好投し、一躍脚光を浴びた。また、選抜で優勝した大阪桐蔭高校から練習試合を申し込まれ、6月22日に対戦、チームは0 - 3というスコアで完封負けを喫したが、先発を任された山本は7回3失点、3被安打6奪三振と好投した[6]大学野球社会人野球を経由してのNPB入りを考えていた[4]が、この試合を境に、高校から直接NPBを目指すことを決意した。チームは3年夏の選手権兵庫大会で準々決勝にまで進出し、報徳学園と対戦。延長10回の末に1 - 2というスコアでサヨナラ負けを喫した。大会後にプロ志望届をへ提出した。

2017年のNPBドラフト会議で、中日ドラゴンズに6巡目で指名[7]。契約金2,500万円、年俸550万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は59。進学校でもある市立西宮高校からプロ野球選手を輩出したのは、1975年のドラフト会議で近鉄バファローズに5位指名され入団した山中浩次以来、山本は2人目である[8]

プロ入り後[編集]

2018年には、9月11日に入団後初めての出場選手登録を果たすと、翌12日の対阪神タイガース戦8回裏から一軍公式戦にデビュー。高校時代に立てなかった甲子園球場のマウンドで、阪神の上位打線を相手に、最速148km/hのストレートで2イニングを無失点に抑えた。中日にドラフト6位以下の順位で入団した高卒新人投手および、2000年生まれの投手によるNPB一軍公式戦への登板は、この試合での山本が初めてである[9]。一軍公式戦にはこの試合だけの登板に終わった。ウエスタン・リーグ公式戦16試合に登板。プロ初勝利には至らず、6敗、防御率4.54という成績でシーズンを終えた。シーズン終了後に参加したフェニックスリーグでは、前年のワールド・ベースボール・クラシック韓国代表4人を擁する斗山ベアーズKBO)打線を6回3被安打6奪三振1失点に抑えている[10]

2019年には、一軍公式戦9試合に登板。7月24日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で先発デビューを果たすと、1週間後(31日)に先発した対阪神戦(甲子園)で、6回1失点と好投した末に初勝利を挙げた[11]。通算成績は3勝3敗ながら、防御率は2.98を記録し、シーズン終了後には推定年俸1,100万円(前年から倍増)という条件で契約を更改。更改後の12月には、年俸の1割以上に相当する自費を投じて、「ドライブライン・ベースボール」(アメリカシアトル郊外にある野球の高度トレーニング施設)の出張セミナー(中日一軍キャンプ地の沖縄県北谷町で開催)へ参加した[12]

選手としての特徴[編集]

小柄な体格から、全身を使ったオーバースローで150キロ近いストレートカーブスライダーチェンジアップを投げ込む。市立西宮高校の1年時から投手へ転向したが、転向当初の球速は130km/hにも満たなかった[13]。2年秋の兵庫県大会で2回戦敗退を喫したことを機に、ジャンプ系、スクワット系、パワー系のトレーニング[14]で体力を強化するとともに、食事の内容も一新。その結果として、体重が10kg増えたり、太腿の周囲が6cm 大きくなったりした[15]。また、このように体格が向上したことから、ストレートの球速が140km/h 台で安定するようになった[15]。3年時の春には、チェンジアップと縦に落ちるスライダーを習得している[14]。プロ入り後の最速は、中日2年目(2019年)秋のフェニックスリーグで計測された150km/hで、リーグ戦の期間中には「スラッター」(スライダーのような軌道で曲がるカットボール)の投げ方も身に付けている[16]

中日では谷元圭介(同じく167cm)と並んで小柄ではあるが、荻野忠寛から、体の力をうまく腕に伝えられるフォームを評価された[17]。また、法元英明は、山本のことを5人の新入団高卒選手のなかでも一番完成度が高く、体全体を使って投げるフォームからの直球は威力があるとした[18]

藤川球児を彷彿とさせる攻撃的な投球スタイルも持ち味で、藤川の代名詞である「火の玉ストレート」のような剛速球で勝負できる投手を目指している[19]。また、身体の柔軟性が高いため、中日に入団するまでは大きな故障を経験していない[14]

人物[編集]

実父も、香川県立高松西高等学校大阪教育大学への在学中に硬式野球部へ所属。大学時代には、近畿学生野球1部リーグで首位打者のタイトルを獲得し、ベストナインに3回選ばれた[20]

小学生時代には阪神タイガースのファンクラブ会員として、シーズン中に月2回ほどのペースで阪神戦を実父と共に甲子園球場で観戦[21]。軟式野球を始めた当初は、当時阪神に所属していた桟原将司下柳剛の投球フォームを真似ていた[20]

オフシーズンには、自身と同じ兵庫県内の公立高校(神戸市立須磨翔風高等学校)出身の才木浩人と共同で自主トレーニングに臨んでいる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2018 中日 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 8 2.0 1 0 2 0 0 3 0 0 0 0 0.00 1.50
2019 9 7 0 0 0 3 3 0 0 .500 194 45.1 39 4 24 0 1 27 3 0 15 15 2.98 1.39
通算:2年 10 7 0 0 0 3 3 0 0 .500 202 47.1 40 4 26 0 1 30 3 0 15 15 2.85 1.39
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2018 中日 1 0 0 0 0 ----
2019 9 2 6 1 0 .889
通算 10 2 6 1 0 .889
  • 2019年度シーズン終了時

記録[編集]

投手記録[編集]

打撃記録[編集]

  • 初打席:2019年7月24日、対広島東洋カープ対16回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、クリス・ジョンソンから見逃し三振
  • 初安打・初打点:2019年8月25日、対広島東洋カープ20回戦(ナゴヤドーム)、4回裏に九里亜蓮から左前適時安打

背番号[編集]

  • 59 (2018年 - )

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 中日 - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2020年2月1日閲覧。
  2. ^ a b c 長森謙介「新時代の旗手:6位 投手 山本拓実 上」『中日スポーツ』2017年12月28日、第4版、第3面
  3. ^ “市西宮・山本の父、好投にスタンドから声援/兵庫”. サンケイスポーツ. (2017年7月17日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20170717/hig17071705020002-n1.html 2018年11月18日閲覧。 
  4. ^ a b c d “「なんやねん」悔しさ糧に成長 中日指名の市西宮・山本”. 朝日新聞デジタル. (2017年12月7日). http://www.asahi.com/koshien/articles/ASKCW73FNKCWPIHB02J.html 2018年4月4日閲覧。 
  5. ^ 第98回全国高校野球選手権兵庫大会
  6. ^ “大阪桐蔭 西谷監督がどうしても対戦したかった投手とは?”. (2017年6月23日). http://www.hb-nippon.com/news/36-hb-bsinfo/27641-bsinfo20170623001 2018年4月4日閲覧。 
  7. ^ “6位・山本、頭脳ではい上がる!!”. 中日スポーツ. (2017年11月18日). http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201711/CK2017111802000107.html?ref=daily 2018年4月4日閲覧。 
  8. ^ “【中日】ドラフト6位山本拓、名門・市西宮の歴史変えた!?「センター試験受けません」newspaper=スポーツ報知”. (2018年11月18日). https://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20180110-OHT1T50175.html 2018年1月10日閲覧。 
  9. ^ “山本拓、2イニング無失点デビュー 球団初のドラフト6位高卒1年目”. 中日スポーツ. (2018年11月18日). http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201809/CK2018091302000112.html 2018年9月13日閲覧。 
  10. ^ “山本拓、WBC韓国代表斬りnewspaper=中日スポーツ”. (2018年11月18日). http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201810/CK2018102202000099.html 2018年10月22日閲覧。 
  11. ^ “中日167センチ山本「野球少年の希望に」プロ1勝”. 日刊スポーツ. (2019年7月31日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907310001068.html 2020年1月28日閲覧。 
  12. ^ “中日山本、自費でセミナーに参加「自己投資です」”. 日刊スポーツ. (2019年11月30日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201911300000301.html 2020年1月28日閲覧。 
  13. ^ “西宮が生んた成長途上の鉄腕 山本 拓実(西宮高)”. BASEBALL GATE. (2017年10月13日) 
  14. ^ a b c “プロ挑戦を決断した小さな高校生右腕:148キロの速球と気持ちの強さが武器”. 週刊ベースボールONLINE. (2017年9月15日). https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201709140005-spnavi 2018年7月15日閲覧。 
  15. ^ a b 長森謙介「新時代の旗手:6位 投手 山本拓実 下」『中日スポーツ』2017年12月29日、第4版、第3面
  16. ^ “山本150キロ!!宮崎で実りの秋”. 中日スポーツ. (2019年10月28日). https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201910/CK2019102802000096.html 2020年1月28日閲覧。 
  17. ^ 久保弘毅「「荻野理論」をもとにドラフト指名選手を徹底分析!」『野球太郎』25号、廣済堂出版、2017年、p.157 ISBN 978-4-331-80380-6
  18. ^ 鶴哲聡「今年の新人たち。:2017ドラフト徹底診断 伝説のスカウト・法元に聞け!」『DRAGONSぴあ 2018』ぴあ、2018年、p.43 ISBN 978-4-8356-3407-4
  19. ^ “甲子園でプロ初勝利 中日・山本拓実あふれる球児愛”. 東京スポーツ. (2019年8月1日). https://www.tokyo-sports.co.jp/baseball/npb/1494606/ 2020年1月28日閲覧。 
  20. ^ a b “市西宮・山本拓実完封、関西No.1の本領発揮/兵庫”. 日刊スポーツ. (2017年7月17日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1856556.html 2018年7月15日閲覧。 
  21. ^ “矢野阪神、拙攻で元ファンクラブ会員に初勝利献上”. 日刊スポーツ. (2019年7月31日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907310001055.html 2020年1月28日閲覧。 

関連項目[編集]