岩見雅紀

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岩見 雅紀
東北楽天ゴールデンイーグルス #38
M iwami20180302.jpg
さいたま市営浦和球場にて(2018年)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 滋賀県大津市
生年月日 (1994-07-10) 1994年7月10日(26歳)
身長
体重
187 cm
108 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手一塁手
プロ入り 2017年 ドラフト2位
初出場 2018年5月18日
年俸 920万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

岩見 雅紀(いわみ まさき、1994年7月10日 - )は、東北楽天ゴールデンイーグルスに所属する滋賀県大津市出身のプロ野球選手外野手内野手)。右投右打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

大津市立仰木小学校2年時に仰木スポーツ少年団で軟式野球を始めると、6年時に一塁手として全日本学童大会に出場。チームをベスト16に導いた。

卒業後に中高一貫校比叡山中学校・高等学校へ進学。中学校時代には、軟式野球部の外野手兼投手として、2年時に滋賀県大会で優勝を経て近畿大会に出場した。高校への内部進学を機に、硬式野球部へ入部。投手として入部したが、1年時秋からのベンチ入りを経て、2年時の春から外野のレギュラーに定着した。在学中には、対外試合に通算で47本塁打を放ったものの、甲子園球場の全国大会と縁がなかった。

実父が消防士であったことから、高校3年時の夏までは、自身も消防士を志望。NPB入りを目標に大学で野球を続ける意向を固めたのは、高校最後の公式戦(全国高等学校野球選手権滋賀大会)を準々決勝で終えた直後(2012年の7月下旬)であった。この時期にはいわゆる「スポーツ推薦」枠を設けている大学が推薦の受付をほぼ終了していたため、野球部があるにもかかわらずスポーツ推薦枠を設けていない慶應義塾大学への入学を目標に設定。書類選考と面接試験だけで受験者の合否を判定するAO入試を2度にわたって受験したが、いずれも不合格に至った。後に仏教大学京滋大学野球リーグ加盟校)と大阪体育大学阪神大学野球リーグ加盟校)の一般入学試験に合格したものの、「(両リーグよりレベルの高い)東京六大学野球リーグ(の加盟校で野球を続けること)が夢(NPB入り)の近道」という決意の下に入学を辞退。卒業後は、慶応大学への入学を目標に浪人生活に入った。浪人生活中に予備校での勉強を優先した結果、翌2013年には、総合政策学部のAO入試に合格している[2]

慶応大学への入学後は、名門で知られるラグビー部アメリカンフットボール部からも入部を誘われた[3]が、高校3年夏からの志望通りに野球部へ入部。同期生に森下貴裕がいる。自身は浪人生活中に週2日のペースで半日だけ自主練習を続けていた程度[2]であったため、入部当初は、学業や居酒屋でのアルバイトと並行しながら野球部の練習に参加していた。それでも、東京六大学野球のリーグ戦に2年時の春季から出場。秋季の対法政大学戦で、リーグ戦初安打を滞空時間の長い本塁打(代打による2者連続本塁打の1本目)で記録した[3]。3年時からはレギュラーに定着[4]。3年秋の明治神宮外苑創建90年記念奉納試合には東京六大学野球選抜チーム、4年時の第29回ユニバーシアード競技大会には野球日本代表チームの一員として出場している。

慶応大学でレギュラーに定着してからは、3年の秋季にリーグ史上初の5試合連続本塁打を記録する[5]など本塁打を量産。4年時(2017年)の秋には、プロ志望届日本学生野球協会に提出した。その直後に開幕した秋季リーグでは、NPBドラフト会議開催直前(10月17日)の対立教大学2回戦第1打席で、リーグ新記録の年間12本塁打をシーズン7本目の本塁打で記録。チームも7季振り(通算35回目)のリーグ優勝を果たした。この本塁打がリーグ戦最後の本塁打になったが、1シーズンにおける本塁打数の歴代最多タイ記録を樹立したほか、通算の本塁打数も21本(高橋由伸田淵幸一に次ぐ歴代3位)にまで達した[6]

慶應義塾大学時代(2017年5月29日)[7]

実際には、ドラフト会議で東北楽天ゴールデンイーグルスから2巡目で指名[8]。契約金7,000万円、年俸1,200万円(金額は推定)という条件で入団した[9]。入団当初の背番号は13

楽天時代[編集]

2018年、同期入団の新人選手から、近藤弘樹山﨑剛渡邊佑樹寺岡寛治と共に、春季キャンプを一軍で迎えることが内定していた[10]。実際には、キャンプの開始前日(1月31日)に発熱した影響で、春季キャンプ[11]からレギュラーシーズンの序盤まで二軍で調整。イースタン・リーグの公式戦では、開幕から4月下旬までに26試合の出場で、リーグトップの打率.365、4本塁打をマーク。新人ながら、3・4月度のリーグ月間MVPを受賞した[12]5月18日の対北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)9回表に、代打で一軍公式戦にデビュー[13]。以降も4試合に出場したが、通算9打数無安打(6三振)という成績で、5月24日に出場選手登録をいったん抹消された[14]。抹消後には、7月12日はるか夢球場で初めて開催されたフレッシュオールスターゲームにイースタン・リーグ選抜チームの「6番・左翼手」としてフル出場を果たしたものの、3打席連続三振などで4打数ノーヒットに終わった[15]。その一方で、同リーグの公式戦には、113試合へ出場するとともに最終規定打席へ到達。チームトップ(リーグ3位)の14本塁打、リーグ4位の打率.284を記録した[16]。後半戦に一軍へ再び昇格したが、一軍公式戦では通算12試合の出場で24打数ノーヒット(14三振)に終わったため、シーズン終了後には推定年俸1,150万円(前年から50万円減)という条件で契約を更改した[17]

2019年、春季キャンプから二軍生活に終始。イースタン・リーグの公式戦でも、67試合の出場で打率.234、6本塁打という成績にとどまった[18]。シーズン終了後には、背番号を38に変更した[19]ほか、推定年俸920万円(前年から230万円減)という厳しい条件で契約を更改した[20]

2020年、春季キャンプからレギュラーシーズンの前半戦まで二軍で調整。イースタン・リーグの公式戦では、開幕から9月上旬までに35試合に出場すると、打率.325、7本塁打という好成績を残していた。9月8日付で、2シーズン振りに出場選手登録。10日の対福岡ソフトバンクホークス戦(楽天生命パーク)に「7番・指名打者」としてスタメンに起用されると、2回表の第1打席で、一軍公式戦の初安打を東浜巨からのソロ本塁打で記録した[21]

選手としての特徴[編集]

身長187cm・体重108kgの恵まれた体格と、学生時代にベンチプレスで150kg・スクワットで200kgのバーベルを上げたほど高い身体能力の持ち主[22]。慶応大学野球部への在籍中には、日吉(下田)グラウンドでのフリー打撃中にレフト方向の場外へ打球を飛ばすことが相次いだため、同部ではレフト側にネット(通称「岩見ネット」)を増設。同部のOBで、卒業後にNPBの大阪近鉄バファローズへ一時在籍していた大久保秀昭監督からは、打球をライト方向へ放つように指示されていた[23]。同グラウンドには、高橋の在学中に設けられた「由伸ネット」がライト側に残されているが、「岩見ネット」は「由伸ネット」より3m高い。

前述したように、慶応大学4年時の2017年には、東京六大学のリーグ戦で年間12本塁打(リーグ新記録)を達成。この年の本塁打率は7.67(打数に1本)[24]で、当時NPBの公式戦で本塁打を量産していたセントラル・リーグの右打ち外国人選手にちなんで、「慶大の(ウラディミール・)バレンティン[21]「慶大の(ブラッド・)エルドレッド[8]という異名が付いた。現に、上記の本塁打率は、バレンティンが東京ヤクルトスワローズ時代にNPBの一軍公式戦でシーズン61本塁打(アジアのプロ野球公式戦におけるシーズン最多記録)を達成した2013年シーズンの7.23に匹敵。本塁打を放った際の打球の飛距離も、エルドレッドに匹敵するほど長かった[25]

楽天への入団後は、1年目に一軍公式戦での通算成績が24打数ノーヒットに終わったことから、「永遠の0」と一部で揶揄されていたことを本人が告白している[26]。一軍での出番がなかった2年目のシーズン終了後から、自分と同じタイプ(大柄な体格で右打ちの強打者)の中村剛也モデルのバット(重量900g)を練習で使用[27]。2年目に二軍監督、3年目から一軍監督を務める三木肇から高く評価されるほどの努力も相まって、3年目には、一軍公式戦通算26打席目で初めての安打(本塁打)を放った[28]。この本塁打では、相手投手の東浜が投げた初球(カーブ)に左手だけで対応したところ、打球がライナーで左翼席に飛び込んだ[29]

人物[編集]

消防士だった実父の第二子(長男)として出生。第一子(長女)に続いて、比叡山高校に進学した。卒業後に慶応大学への入学に向けて浪人生活を送ることをめぐっては、前述したように仏教大学と大阪体育大学の入学試験へ合格していたことを背景に、「試合に出られずブランクができる浪人はしんどいので、現役で(仏教大学か大阪体育)大学に入って野球を続ける方が良い」との理由で両親から猛反対に遭った。それでも意志を曲げなかったため、結局は両親も匙を投げたという[30]。ちなみに長女は、岩見が楽天へ入団した時点で、比叡山高校バレーボール部の顧問を務めている[2]

憧れの選手はアレックス・ロドリゲス。慶応大学野球部への在籍中には、2年時まで背番号「36」を付けていたが、3年時からロドリゲスの現役時代と同じ「13」に変更した。楽天への入団後も背番号「13」を着用していたが、自身の不振やチーム事情などから、わずか2年で「38」への変更を余儀なくされた。

大学での卒業論文のテーマは、「マウスピースが及ぼすプレーへの影響」[31]。学生野球最後の試合であった2017年の第48回明治神宮野球大会・大学の部2回戦(1- 5というスコアで環太平洋大学に敗退)の終了後には、会場の明治神宮野球場を出たところでファンに囲まれたため、1時間半以上にわたって1人残らずサインの求めに応じた[32]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2018 楽天 12 24 24 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 14 2 .000 .000 .000 .000
NPB:1年 12 24 24 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 14 2 .000 .000 .000 .000
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



外野












2018 楽天 5 8 0 0 0 1.000
通算 5 8 0 0 0 1.000
  • 2019年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 13 (2018年 - 2019年)
  • 38 (2020年 - )

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 楽天 - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2019年12月12日閲覧。
  2. ^ a b c 楽天ドラフト2位岩見は一般入試で2校の合格蹴って予備校通い(2)”. 日刊ゲンダイ (2017年11月29日). 2017年10月19日閲覧。
  3. ^ a b 慶大・岩見が7回代打本塁打 1浪AO入試で入学”. 日刊スポーツ (2015年9月27日). 2020年9月11日閲覧。
  4. ^ プロ注目慶大・岩見、レベル↑A・ロッド級活躍誓う”. 日刊スポーツ (2016年12月18日). 2016年5月11日閲覧。
  5. ^ 慶大・岩見、東京六大学リーグ初5戦連発!通算20号は岡田彰布に並ぶ歴代3位”. デイリースポーツ (2017年10月9日). 2017年10月15日閲覧。
  6. ^ ドラフト注目の慶大・岩見、ド派手に21号弾 歴代3位”. 朝日新聞 (2017年10月17日). 2018年6月7日閲覧。
  7. ^ 平成29年度東京六大学野球春季リーグ戦 早大対慶大3回戦(2017年5月29日撮影)
  8. ^ a b 慶大のエルドレッド岩見、楽天2位に「ビックリ」”. 日刊スポーツ (2017年10月26日). 2017年10月26日閲覧。
  9. ^ 楽天2位の慶大・岩見が合意 額の中央に傷用テープ”. 日刊スポーツ (2017年11月19日). 2020年9月11日閲覧。
  10. ^ 楽天、春季キャンプメンバーの振り分け決定。ドラフト1位近藤ら新人5人が1軍入り”. BASEBALL CHANNEL (2018年1月19日). 2018年6月7日閲覧。
  11. ^ 発熱で休みの楽天・岩見、二軍調整決定 梨田監督「ファームに行ってもう一回つくり直す」”. サンケイスポーツ (2018年2月2日). 2018年6月7日閲覧。
  12. ^ 2018年3、4月度「スカパー!ファーム月間MVP賞」受賞選手”. 日本野球機構. 2018年6月7日閲覧。
  13. ^ 【楽天】ドラフト2位岩見、プロデビューは空振り三振「悔しいですね」”. スポーツ報知 (2018年5月18日). 2018年6月7日閲覧。
  14. ^ ヤクルト畠山ら登録、楽天岩見ら抹消/24日公示”. 日刊スポーツ (2018年5月24日). 2018年6月7日閲覧。
  15. ^ 2018年度フレッシュオールスター・ゲーム 試合結果NPB日本野球機構
  16. ^ 2018年度 イースタン・リーグ個人打撃成績(規定打席以上)NPB日本野球機構
  17. ^ 楽天・岩見は50万円減で契約 1年目は24打席無安打”. 西日本スポーツ (2018年11月28日). 2020年9月11日閲覧。
  18. ^ 2019年度 イースタン・リーグ個人打撃成績(規定打席以上)NPB日本野球機構
  19. ^ 背番号変更に関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2019年11月21日). 2020年9月11日閲覧。
  20. ^ 2020年度契約更改 東北楽天ゴールデンイーグルスサンケイスポーツ
  21. ^ a b 苦節3年…楽天・岩見「長かったです」プロ初ヒットが先制アーチ “慶応のバレンティン”がついにお目覚め”. 中日スポーツ (2020年9月10日). 2020年9月11日閲覧。
  22. ^ 15年ドラフトで8名がプロへ進むも…今年も六大学野球が面白い!”. BASEBALL KING (2016年2月9日). 2017年11月11日閲覧。
  23. ^ 慶大、“岩見ネット”完成へ!右翼には由伸ネット”. サンケイスポーツ (2017年6月27日). 2017年11月12日閲覧。
  24. ^ 4年生の春季シーズンは49打数で5本塁打、秋季シーズンは43打数で7本塁打、年間通算では92打数で12本塁打。
  25. ^ 飛距離は広島・エルドレッド級!慶大・岩見雅紀の“おかわり力””. 週刊ベースボール (2017年5月15日). 2018年6月7日閲覧。
  26. ^ 楽天岩見50万減「永遠の0とか言われているので」”. 日刊スポーツ (2018年11月18日). 2018年6月7日閲覧。
  27. ^ 楽天岩見「何とか結果」飛躍へおかわりバット導入”. 日刊スポーツ (2020年11月6日). 2020年9月11日閲覧。
  28. ^ 楽天3年目岩見が初安打弾「本当に努力した」監督”. 日刊スポーツ (2020年9月11日). 2020年9月11日閲覧。
  29. ^ 楽天岩見プロ初安打が初本塁打 巨体生かし左手一本”. 日刊スポーツ (2020年9月10日). 2020年9月11日閲覧。
  30. ^ 楽天ドラフト2位岩見は一般入試で2校の合格蹴って予備校通い(3)”. 日刊ゲンダイ (2017年11月29日). 2017年10月19日閲覧。
  31. ^ 【プロ野球】プロ注目!右の大砲は慶応ボーイ”. TBS (2017年10月15日). 2017年11月12日閲覧。
  32. ^ 慶大・岩見 場外でファインプレー!1時間30分以上“即席サイン会””. スポーツニッポン (2017年11月11日). 2017年11月11日閲覧。

関連項目[編集]