川越線

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JR logo (east).svg 川越線
川越線を走行するE233系埼京線仕様電車
川越線を走行するE233系埼京線仕様電車
基本情報
日本の旗 日本
所在地 埼玉県
種類 普通鉄道在来線幹線
起点 大宮駅
終点 高麗川駅
駅数 11駅
電報略号 カハセ[1]
開業 1940年7月22日
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
路線諸元
路線距離 30.6 km
軌間 1,067 mm
線路数 複線(大宮駅-日進駅)
単線(日進駅-高麗川駅)
電化方式 直流1,500 V
架空電車線方式
閉塞方式 自動閉塞式(大宮 - 川越間)
特殊自動閉塞式(川越 - 高麗川間。軌道回路検知式)
保安装置 ATS-P
最高速度 95 km/h
路線図
鉄道路線図 JR川越線.svg
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川越線(かわごえせん)は、埼玉県さいたま市大宮区大宮駅から埼玉県日高市高麗川駅に至る、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

概要[編集]

埼玉県の県庁所在地であるさいたま市から西へ向かい、川越市を経由して日高市の高麗川駅までを結ぶ路線であるが、早朝時間帯の南古谷駅始発の下り列車を除き、川越駅を境に東西に運転系統が分断されている。川越駅以東(大宮駅 - 川越駅)の区間では、埼京線を介して東京臨海高速鉄道りんかい線新木場駅までの直通運転が行われ、車内に掲示してある路線図には、「埼京線・川越線」との表示がなされている。川越駅以西(川越駅 - 高麗川駅)の区間では、八高線八王子駅までの直通運転が行われており、車内に掲示してある路線図には、「川越線・八高線」との表示がなされている。

全線が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれる。

旅客案内で使用されるラインカラーは、運転系統が分断される川越駅を境に、東側と西側でそれぞれ直通運転先の路線と同じラインカラーを使用しており、埼京線と直通運転する東側は)を、八高線と直通運転する西側はグレー)を使用している。ただし、埼京線と川越線が混在する大宮駅では両線の区別を明確にするため、例外的に川越線のホームにグレー()を使用している。

歴史[編集]

1922年改正鉄道敷設法の制定・施行当初、別表の「建設予定線」に、川越線に相当する路線は含まれていなかった。その後、1934年に、東北本線八高線を短絡して中央本線のバイパスとするため、この別表に「埼玉県大宮ヨリ川越ヲ経テ飯能附近ニ至ル鉄道」が追加された(別表第50号の4)。東海道本線と東北本線を東京を経由せずに結ぶという「軍事的な危機管理政策」の観点から必要とされたこともあり、この別表への追加と同時に「建設線」となり、同年中に直ちに着工された。川越線開通を報じる当時の朝日新聞埼玉版の見出しには、「帝都防備の使命も重く」との記載がある。川越線は、このような異例のスピードで建設が進められ、1940年に、全線が一度に開業した。

一方、大宮 - 川越間には、1906年開通の路面電車として西武大宮線が走っていたが、川越線の開通に伴い利用が激減し、1940年12月に運休し、翌1941年に廃線となった[2]

川越線は、昭和40年代(1965-1974年)以降、沿線人口の急増に伴い、利用客も増加した。一方、単線・非電化のまま抜本的な輸送力の増強対策がとられず、「1時間に1本か2本、ラッシュ時でも3本」という運行本数であったために、1980年頃には、「国電なみの混雑」が指摘されるに至った。1980年5月17日には、沿線市町による「国鉄川越線複線電化促進協議会」が発足している[3]

その後、1985年埼京線開業に伴い、埼京線と川越線の大宮駅 - 川越駅間との直通運転が開始された。同時に、川越線は大宮駅 - 日進駅間が複線化されるとともに、川越駅以西も含む全線が電化された。埼京線と川越線との直通運転は、埼京線の車両基地を、川越線の南古谷駅付近に新設したことに伴う(川越電車区、現在の川越車両センター)。埼京線は、当初は大宮駅以北を高崎線と併走させる計画であったが、埼京線区間に車両基地を設置する用地が確保できず、川越線沿線に車両基地を求めることとなった。 これに伴い、川越線は都市近郊の通勤路線としての性格を強めることとなり、利用客もさらに増加した。

2002年には、埼京線を介して東京臨海高速鉄道りんかい線とも相互直通運転を開始した。

一方川越線は、大宮駅 - 日進駅の1駅間を除いて、ほぼ全線が依然として単線であり、東京近郊の通勤路線としては運行本数も少ない状態にある。さらに2015年には、利用客が微増傾向にあるにも関わらず、川越駅 - 高麗川駅の日中時間帯が五日市線青梅線とともに減便となり、戦中戦後の混乱期を除いた国鉄時代を含め首都圏郊外路線で初の本数減となった[4]

年表[編集]

川越線電化20周年号(2005年10月 八王子駅)
  • 1940年(昭和15年)7月22日:大宮駅 - 高麗川駅 (30.6km) が開業。日進駅・指扇駅・南古谷駅・川越駅・西川越駅・的場駅・笠幡駅・武蔵高萩駅が開業。
  • 1980年(昭和55年)5月17日:大宮・川越・日高・飯能4市町による「国鉄川越線複線電化促進協議会」が発足。
  • 1985年(昭和60年)9月30日:全線電化。大宮駅 - 日進駅が複線化。大宮駅 - 川越駅間で埼京線と直通運転開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道が承継、全線の貨物営業が廃止。
  • 1996年(平成8年)3月16日:川越駅 - 高麗川駅間で八高線(高麗川駅 - 八王子駅間)と直通運転開始。
  • 2002年(平成14年)12月1日:東京臨海高速鉄道りんかい線と相互直通運転開始。
  • 2005年(平成17年)
  • 2008年(平成20年)3月1日:日進駅 - 武蔵高萩駅間の有人駅は、南古谷駅、川越駅をのぞいてジェイアール宇都宮企画開発からの駅員派遣に変更。
  • 2009年(平成21年)3月14日:西大宮駅が開業。
  • 2015年(平成27年)3月14日:ダイヤ改正により、日中時間帯の川越 - 高麗川間の運転本数を減便[4]
  • 2019年令和元年)11月30日:相模鉄道との直通運転を開始する予定。

運行形態[編集]

路線図
1989年3月までは大宮駅 - 高麗川駅間直通の電車も存在した。

早朝時間帯に運転される南古谷駅発高麗川駅行きや八王子駅行きの下り列車を除いて途中の川越駅で運転系統が分断されており、大宮駅 - 川越駅間では埼京線と直通運転を行い、川越駅 - 高麗川駅間では川越線内折り返し運転と八高線への直通運転がある。直通先の路線でトラブルや大幅なダイヤの乱れが発生した時には直通運転を中止し、線内で折り返し運転を行う場合がある。

川越線全線を直通する列車はないが、全線非電化だったころは大宮から八高線東飯能駅まで乗り入れる気動車列車も設定され、1985年3月14日の電化後も1989年3月10日までは大宮駅 - 高麗川駅間を直通する電車が設定されていた。

大宮駅 - 川越駅間[編集]

大宮駅 - 川越駅間で使用されているE233系電車

埼京線・東京臨海高速鉄道りんかい線と一体の運転系統として運行されている。大宮駅 - 川越駅間を運転する全定期列車が埼京線と直通運転を行い、りんかい線直通の新木場駅発着の列車も運転されている。多くの電車は埼京線内は快速・通勤快速として運転されるが、ともに川越線内は各駅に停車する。

日中はりんかい線新木場駅発着の快速が1時間あたり3本(20分に1本)運転されており、このうち2本は川越駅で高麗川方面の列車と接続する。この時間帯は西大宮駅と南古谷駅で上下列車の交換が行われる。2015年3月14日のダイヤ改正により、川越駅 - 高麗川駅間が日中時間帯において30分間隔に減便されて運転間隔が合わなくなったために、上りで13分、下りで15分の接続時間となる列車が生じており、さらに3本のうち1本は高麗川方面への接続が行われなくなった。

上述の通り電化開業から数年間は、日中に大宮駅 - 高麗川駅間を直通する列車(3両編成)が存在していたが、埼京線の快速列車の運転を30分間隔から20分間隔に、川越駅 - 高麗川駅間の運転を20分・40分の交互間隔から20分間隔に統一したのに伴い、川越駅 - 高麗川駅間に短縮された。

列車は川越駅発着が基本であるが、川越車両センターからの車両出庫のため、早朝・夕方と平日の朝ラッシュ時間帯の一部に指扇発の上り列車も設定されている。また、2009年(平成21年)3月14日改正で早朝に南古谷発の上り列車が1本新設された。川越駅 - 川越車両センター間には回送列車が設定されている(川越駅構内では車両の夜間滞泊は行わない)。

使用されている車両のLED表示は路線名と行き先を交互に表示している。東京臨海高速鉄道70-000形および、かつて運用されていた205系大宮駅を過ぎ、川越線区間のみ(異常時の大宮駅 - 川越駅間折り返しも含む)の走行となっても「埼京線」と表示され、りんかい線直通新木場行きの場合は「りんかい線直通」と表示されるため、LED表示に「川越線」と表示されることはないが、E233系はLEDには「埼京・川越線」と表示されるようになった。

東京臨海高速鉄道70-000形車内ドア上の停車駅案内は205系(埼京線・りんかい線直通車)の物と異なり、新木場駅 - 川越駅間のみで川越駅 - 高麗川駅間各駅の表記がない。ただし高麗川方面への乗り換え案内表記はある。2009年3月14日に西大宮駅が開業し停車駅案内がリニューアルされるまでは、川越駅の乗り換え案内表記も東武東上線のみで高麗川方面への乗り換えが表記されておらず、車掌による川越駅到着前の高麗川方面への乗り継ぎ案内放送で補っていた。なお、この案内放送は現在も継続されている。

当区間では指扇駅 - 南古谷駅間の荒川を鉄橋で越える関係上、悪天候(特に強風)による影響を受けやすく、埼京線との直通運転がしばしば中止される。

  • 列車番号の末尾の英字:各駅停車…K 快速…F 通勤快速…S

川越駅 - 高麗川駅間[編集]

八高線八王子駅 - 高麗川駅間と一体の運転系統として運行されている。およそ半数の列車は八高線と相互直通運転を行い、残りの半数ほどは高麗川駅発着となっている。こちらも列車は川越駅発着が基本であるが、川越車両センターからの出庫のため、早朝の3本のみ南古谷発となっている。八高線電化時からこのような形態となったが、八高線との相互直通運転開始当時は、拝島駅から青梅線を経由して立川駅に発着する列車が少ないながら設定されていた(1999年12月3日に廃止)。

日中時間帯は30分間隔で運転されており、川越駅では大宮方面の電車と接続する(同一ホーム乗り換えが可能)。的場駅で上下列車の交換が行われる。この時間帯はすべて八高線八王子駅発着である。

2015年3月13日までは、川越駅 - 高麗川駅間の日中時間帯の運転間隔は、大宮駅 - 川越駅間と同様の20分間隔であり、川越駅における大宮方面列車との接続時間は上下線とも約3分であった。一方当時は、直通先である八高線の八王子方面との運転間隔(30分)とは合っておらず、八高線と直通する列車には高麗川駅で長時間停車するものがあった。翌14日のダイヤ改正では、通過人員が緩やかに増加している中にあって、日中時間帯の運転本数が八高線八王子方面の列車とあわせる形で30分間隔に減らされた。

なお、夏と冬の期間限定でおもに列車交換時や長時間停車時を中心にドアの開閉をボタン式に設定していたが、2006年12月1日から通年でドアの開閉がボタン式に変更された。

列車番号の末尾の英字はH(八高線内は、川越方面行きは{川越線内の番号+1}+E、八王子方面行きは{川越線内の番号-1}+Eとなる)。

女性専用車[編集]

女性専用車は埼京線と同じく、平日の朝7時30分 - 9時30分に新宿駅に到着する大崎方面行全電車と夜23時以降に新宿駅を発車する下り全電車で設定され、ともに設定車両は大崎方先頭車両である10号車となっている。

使用車両[編集]

現在の使用車両[編集]

電化後は、すべて電車が使用されている。他社車両である70-000形を除き、川越車両センターに所属する車両が運用されている。大宮駅 - 川越駅間は埼京線・東京臨海高速鉄道りんかい線と共通の車両が使われ、川越駅 - 高麗川駅間は八高線と共通で、半自動扉などの寒冷地対策を実施した車両が使われる。

過去の使用車両[編集]

機関車[編集]

9600形蒸気機関車
開業時より1969年9月まで客車列車・貨物列車の牽引に使用された。
DE10ディーゼル機関車
蒸気機関車の置き換えで投入した。電化後の1986年まで運用された。

これらの運用は、隅田川駅 - 大宮経由高麗川駅間の貨物列車が主だが、東武東上線の貨物中継列車も川越駅構内で行っており貨車のほかに東武の新車輸送(ナニワ工機製の一部富士重工業製が主だった)も行っていて、旧78系8000系初期車がこれにあたり電化前からも(機関車牽引ながら)電車が走っていたことになる。1970年代には中継輸送が消滅し、東武車の引き渡しは下板橋駅と川越駅から熊谷貨物ターミナル駅へ統合した。そして、高麗川セメント輸送も八高線を残して電化した都合から1986年ですべて廃止した。川越線からは機関車が消えた。

気動車[編集]

キハ42000形キサハ40800形
キハ10系の登場前に使用されていた。
キハ44500形→キハ15形
新製当初に配置された。
キハ10系
キハ20系
キハ35系
通勤輸送の増加に伴い、1964年からキハ10系・キハ20系に代わり、大宮機関区配置として1985年9月の電化まで使用された。当初は両運転台のキハ30形を投入し、のちに関西本線の電化で転入したキハ35形や、塩害多発の千葉地区で使用されていたオールステンレス車体のキハ35形900番台も千葉地区電化で転入して使用された。1972年10月から高崎第一機関区(現・高崎車両センター高崎支所)に転属し、八高線と共通運用となった。さらに全国の非電化路線からも電化開業や、キハ40系列(40・47・48形)などへの置き換えによる捻出で転入してきた。新潟地区用キハ35形500番台も1984年弥彦越後線電化で新潟運転所(現・新潟車両センター)から転入し川越線でも電化されるまで使用された。

東京に近い場所にありながら1980年代まで非電化であり、路線起点駅の大宮に隣接して大宮工場(現在の大宮総合車両センター)があることから、川越線では相模線と並んで気動車の試験運転が多く実施された。キハ44000形キハ81系キハ391系が新造直後の試運転で川越線に入線している。

電車[編集]

103系
電化時に埼京線との直通運転用の10両編成と、線内折り返し運転用の3両編成の3000番台が投入され、1996年に4両編成の3500番台が投入された。いずれも塗装は黄緑6号(うぐいす色)であった。
10両編成は主に赤羽線・山手線からの転入車で、全車ATCを搭載していた。注目は、非冷房の電動車(モハ)ユニットで最後まで冷房化されなかった900番台車と赤羽線10両編成化の最終グループで落成したランボード201系タイプで塗屋根(これは九州向け1500番台でも同様である)といった車両があった。山手線が205系化されると、増発で転入した編成中5・6号車のMMユニットが冷房車という編成が登場した。205系が投入されると、車両単位で冷房車が非冷房車の比率が高い線区への転出を優先させたこともあり短期間ながら制御車(クハ)以外は全て廃車予定の非冷房車で固められた編成も存在した。1990年12月まで使用された。
3000番台は仙石線で使用していた72系アコモデーション改良車を103系に改造した車両で、電化開業当初の約10年程度は3両編成と4両編成が混在していたが、1996年以降は全編成が4両編成となった。最後に残った1編成は2005年10月2日にさよなら運転を兼ねて運転された「川越線電化20周年記念号」を最後に定期運用から外れ予備車となり、故障車の代走で12日に走行し、これを最後に廃車となった。一時期は0番台の3両編成や3000番台に0番台のサハ103を組み込んだ4両編成も存在していたことがある。
3500番台は1996年3月の八高線一部電化にあわせて4両編成1本が改造されたもので、川越線でも使用された。2005年3月に運用を終了している。
205系0番台
埼京線との直通運転用の10両編成が、1989年7月1日から投入されていた。1990年12月1日に103系の運用を終了し、全電車が205系での運行になった。E233系7000番台への置き換えが進み、2014年3月以降は全車4扉車の予備編成である第28編成のみが運用されていたが、2016年10月27日に運用を終了した。埼京線の車体色である緑()の帯が巻かれていた。2002年から2014年2月までは、6扉車を2両連結した編成も存在した。
205系3000番台
山手線からの転用・改造車。2018年7月に運用を終了した[9]
209系3000番台
1996年に4両編成4本が投入された。2019年2月に運用を終了した[10]
201系
車両不足の関係で一時的に西部区間での運用に使用されており、以前から川越線乗り入れを見越していたためか「川越」などの行き先表示もあった。
115系300番台
2013年運転の臨時快速「おさんぽ川越号」(新習志野駅 - 川越駅)にて使用。6両編成、豊田車両センター所属。
E531系
2014年運転の臨時快速「おさんぽ川越号」(土浦駅 - 川越駅)にて使用。5両編成、勝田車両センター所属。
E231系1000番台
臨時快速「おさんぽ川越号」(新習志野駅 - 川越駅)にて使用。5両編成、小山車両センター所属。

沿線概況[編集]

大宮駅 - 川越駅間[編集]

川越線の始発駅にあたる大宮駅では、埼京線と直通運転をしているため、同線と共用の地下ホームに発着する。駅を出てまもなくすると地上に出る。なお1985年(昭和60年)の電化以前は、大宮駅の地上ホーム11番線・12番線から発着していた[11]。現在、地上ホームから発着する川越線定期列車は設定されていないが、レールは繋がっており、快速「ぶらり川越号」「おさんぽ川越号」等の臨時列車や工事列車等で使用されている。進行方向左手に鉄道博物館を見ながら高崎線とともに北上。左手から交差する新幹線の高架下をくぐると、直進する高崎線と袂を分かち、大きく左に分かれていく。右手につばさ小学校を見ながらまもなく市街地を進むと日進駅。日進駅を出ると路線は複線から単線となる。日進の市街地のなかを路線は下り勾配のなか、直進していく。鴨川橋梁を渡り、右手に宮前中学校、左手に佐川急便さいたま店を見送ると宮前インターチェンジの下を過ぎ、西大宮バイパスとしばらく並行し、西大宮駅に到着する。西大宮駅を出ると住宅地の中を通り、指扇駅に至る。指扇駅を出ると川越線は緩やかに南にカーブしながら築堤を通る。埼玉県道2号さいたま春日部線の上を渡り、土手から荒川の河川敷を進む。

荒川橋梁で荒川を渡りきると路線は大きく右にカーブし、辺り一面、田園風景の中を進む。左手の川越車両センターを通過すると、南古谷駅。南古谷駅を出ると、右手にウニクス南古谷を見送り、再び田園風景の中を進む。国道254号富士見川越バイパスの陸橋の下をくぐり、左手の砂中学校を見送ると、路線は新河岸川を渡る。新河岸川を渡ると川越市街に入る。右にカーブしながら東武東上線の下をトンネルでくぐり、続けて川越街道国道16号が交差する新宿町北の交差点下をトンネルでくぐる。先ほど交差した東武東上線と並び、まもなく川越駅に至る。

川越駅 - 高麗川駅間[編集]

川越駅を出ると東武東上線と並行し、西武新宿線を越え、東上線川越市駅手前で左方向へカーブし東上線と別れる。そのまま住宅地帯を直進し、埼玉県道15号川越日高線をくぐると左へカーブ。埼玉県道160号川越北環状線の高架をくぐり、埼玉県道15号川越日高線と並行する。しばらくすると西川越駅に到着。すぐに踏切を超え入間川を渡るため傾斜を登る。入間川の橋梁では前述の県道の初雁橋を左手に、東武東上線の橋梁を右手に見る。橋を渡ると傾斜を下り住宅地をゆるい左カーブで過ぎ東京国際大学を左手に見る。少し直進し埼玉県道114号川越越生線を渡ると的場駅。的場駅を出ると直進区間となり、関越自動車道をくぐって左手に霞が関小学校を見て小畔川を越えると笠幡駅に至る。

再び直線が続き日高市に入る。首都圏中央連絡自動車道をくぐり左へ緩くカーブし日高バイパスを越え国道407号を渡るとすぐに武蔵高萩駅へ。武蔵高萩駅を出ると直線区間が続き、南に大きくカーブして八高線と合流して、川越線の終点・高麗川駅に至る。

データ[編集]

路線データ[編集]

  • 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者
  • 区間・路線距離(営業キロ):大宮駅 - 高麗川駅間 30.6km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:11(起終点駅を含む)
    • 川越線所属駅に限定した場合、東北本線所属の大宮駅および、八高線所属の高麗川駅[12]を除外した9駅となる。
  • 複線区間:大宮駅 - 日進駅間
    • 単線区間での交換可能駅:西川越駅と笠幡駅をのぞく全駅
    • 川越線は、1985年に全線が電化された。一方、大宮駅 - 高麗川駅間30.6kmのうち、複線化されたのは大宮駅 - 日進駅間3.7kmのみであり、9割近い区間が単線となっている。特に日進駅 - 川越駅間は、日本の三大都市圏の鉄道路線の中で、単線の区間としてはきわめて利用者数(通過人員数)が多い区間となっている。沿線のさいたま市川越市日高市飯能市の4市は、「JR川越線整備促進協議会」を組織し、毎年複線化・増発を要望している。
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式
    • 大宮 - 川越間 自動閉塞式
    • 川越 - 高麗川間 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
  • 保安装置:ATS-P
  • 最高速度:
    • 大宮駅 - 川越駅間 95km/h
    • 川越駅 - 高麗川駅間 85km/h
  • 運転指令所:東京総合指令室
  • 列車運行管理システム東京圏輸送管理システム (ATOS) E電方面指令 …大宮駅 - 武蔵高萩駅間
  • 管轄支社:

利用状況[編集]

平均通過人員の推移[編集]

各年度の区間別の1日当たり平均通過人員および旅客運輸収入は下表の通り。2017年の平均通過人員は、大宮 - 川越間が88,962人であり、外房線の千葉 - 茂原間(86,013人)やJR西日本桜島線(87,913人)と同程度、川越 - 高麗川間が19,587人であり、八高線の八王子 - 高麗川間(20,610人)やJR西日本の可部線(17,690人)と同程度である[14][15]。川越駅以東、川越駅以西ともに、電化の翌々年度にあたる1987年から1997年頃までに乗客が急増し、その後も緩やかに増加している。

年度 平均通過人員(人/日) 旅客運輸収入

(百万円)

出典
大宮駅- 川越駅間 川越駅 - 高麗川駅間
1987 53,028 12,050 [16]
1992 75,286 16,459 [16]
1997 81,949 18,211 [16]
2002 82,327 17,869 [16]
2007 87,950 19,112 [16]
2008 88,508 19,306 [17]
2009 86,879 19,055 [17]
2010 85,495 18,795 [17]
2011 84,215 18,244 [17]
2012 85,105 18,742 [17]
2013 86,807 19,185 [14]
2014 85,857 18,966 6,312 [18]
2015 88,083 19,371 6,467 [19]
2016 88,483 19,360 6,494 [20]
2017 88,962 19,587 6,575 [14]


各駅間の平均通過人員[編集]

2015年に実施された「第12回大都市交通センサス」による各駅間の1日当たり通過人員は、下表の通り[21]。 川越線内では、大宮駅に近づくにつれ通過人員が多くなり、高麗川駅に近づくほど通過人員が少なくなる傾向にある。

日進駅 - 西大宮駅間の通過人員(99,184人/日)は、第12回大都市交通センサスの対象地域である三大都市圏の鉄道路線のうち、単線区間としては最も人数が多い。また、川越駅以東の各駅間も、単線区間のうち第4 - 6位(87,113 - 66,599人/日)を占める。第2位・3位は、東武野田線六実駅 - 高柳駅(91,029人/日)と高柳駅 - 逆井駅(88,673人/日)であるが、この2駅間はいずれも2019年度末を目途に複線化工事中であり[22]、この区間を除くと、川越線の日進駅 - 川越駅の4駅間が、上位1 - 4位までを占めることとなる。

大宮駅 - 日進駅が複線化された1985年以降、川越線の日進駅 - 川越駅より通過人員の多い東武野田線の岩槻駅 - 春日部駅や六実駅 - 馬込沢駅(1989-2004年)のみならず、より通過人員の少ない西武新宿線狭山市駅 - 南大塚駅(1989-1991年)、JR西日本 福知山線新三田駅 - 篠山口駅(1996-1997年)、奈良線京都駅 - JR藤森駅(2001年)、嵯峨野線の京都駅 - 園部駅(1989-2010年)、東武伊勢崎線羽生駅 - 川俣駅(1992年)などの区間が次々に複線化された。一方で川越線は、2019年現在も複線化の予定がないままである。

区間 距離(km) 定期券利用者数(人/日) 普通券利用者数(人/日) 合計(人/日)
上り 下り 上り 下り
大宮 - 日進 3.7 41,426 41,426 16,857 16,885 116,594
日進 - 西大宮 2.6 35,260 35,260 14,235 14,429 99,184
西大宮 - 指扇 1.4 30,980 30,980 12,520 12,633 87,113
指扇 - 南古谷 4.7 26,633 26,633 10,774 10,916 74,956
南古谷 - 川越 3.7 23,315 23,315 9,871 10,098 66,599
川越 - 西川越 2.6 8,955 8,955 4,202 4,156 26,268
西川越 - 的場 2.2 6,454 6,454 3,701 3,806 20,415
的場 - 笠幡 2.9 5,661 5,661 3,199 3,172 17,693
笠幡 - 武蔵高萩 3.2 3,806 3,806 2,660 2,610 12,882
武蔵高萩 - 高麗川 3.6 2,105 2,105 2,195 2,116 8,521

駅一覧[編集]

  • 川越駅では大宮方面と高麗川方面はそれぞれ乗換が必要となる。なお、一部早朝に、川越車両センターからの出庫のため南古谷始発高麗川方面電車が存在する。
  • 埼京線内で快速・通勤快速となる電車も含め、川越線内では全電車とも運転区間内の全駅に停車。
  • 大宮駅の東日本旅客鉄道の路線名は運転系統上の名称(正式路線名とは異なる)。
  • 線路 … ∥:複線、∨:ここから下は単線、◇・|:単線(◇は列車交換可能)
  • 全駅埼玉県内に所在
駅名 駅間営業キロ 累計
営業
キロ
接続路線・備考 線路 所在地
 
大宮駅 - 大宮
から

0.0
大崎
から

36.9
東日本旅客鉄道JA 埼京線(直通運転)(JA 26)・■ 東北新幹線山形新幹線秋田新幹線北海道新幹線上越新幹線北陸新幹線JK 京浜東北線 (JK 47)・JU 宇都宮線東北線)・JU 高崎線上野東京ライン (JU 07)・JS 湘南新宿ライン (JS 24)
東武鉄道TD 野田線(東武アーバンパークライン)(TD-01)
埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)(NS01)
さいたま市 大宮区
日進駅 3.7 3.7 40.6   北区
西大宮駅 2.6 6.3 43.2   西区
指扇駅 1.4 7.7 44.6  
南古谷駅 4.7 12.4 49.3   川越市
川越駅 3.7 16.1 53.0 東武鉄道:TJ 東上線 (TJ-21)
西武鉄道SS 新宿線本川越駅 (SS29)
八王子
から

45.6
西川越駅 2.6 18.7 43.0  
的場駅 2.2 20.9 40.8  
笠幡駅 2.9 23.8 37.9  
武蔵高萩駅 3.2 27.0 34.7   日高市
高麗川駅 3.6 30.6 31.1 東日本旅客鉄道:八高線

今後の予定[編集]

相鉄・JR線直通運転事業[編集]

相模鉄道とJR東日本との直通運転計画がある[23]。相模鉄道との直通運転開始は2019年11月30日の予定であるが[24]、埼京線や川越線と直通するかは正式には発表されていない(2019年3月28日現在)。

南古谷駅橋上化[編集]

2018年度より南古谷駅周辺地区都市再生整備計画が交付され、2022年度までに南古谷駅橋上化、北口広場新設、南口広場再整備、周辺道路の整備として都市計画道路・南古谷伊佐沼線、市道0039号線の整備が盛り込まれ、事業が進められていくことになった[25]

ホームドア整備(大宮 - 川越間)[編集]

JR東日本によって大宮駅 - 川越駅間のホームドア整備がおこなわれる。2032年度末までの予定[26]

荒川橋梁 架け替え工事[編集]

荒川水系河川整備計画 (2016年3月策定)に基づき、荒川堤防のかさ上げ、及び、荒川第二・第三調節池の設置が2030年度までおこなわれる。その周辺を荒川橋梁で走行する川越線においても事業の対象となることが決定した[27][28]。高くなった荒川堤防に合わせ、橋梁の架け替えがおこなわれる。単線での架け替えを予定しているが、複線橋梁となるかは2019年3月の時点では関係自治体との協議次第となる模様[29]

脚注[編集]

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  1. ^ 日本国有鉄道電気局『鉄道電報略号』、1959年9月17日、22頁。
  2. ^ 今尾恵介『地形図でたどる鉄道史[東日本編]』JTB〈JTBキャンブックス〉、2000年。
  3. ^ 国鉄川越線複線電化をめざして 大宮・川越・日高・飯能4市町による促進協議会が発足 1980年5月25日発行 広報川越
  4. ^ a b JR東、首都圏郊外路線で初の本数減 春の新ダイヤ”. 日本経済新聞 電子版 (2015年2月10日). 2019年3月5日閲覧。
  5. ^ 秋田新幹線用車両と埼京線・横浜線用車両の新造について (PDF) - 東日本旅客鉄道(2012年4月10日)
  6. ^ 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2013年9月号「JR東日本E233系7000番台 埼京・川越線用」88頁記事。
  7. ^ 209系3500番台が営業運転を開始『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2018年5月12日
  8. ^ E231系3000番台が営業運転を開始『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2018年2月25日掲載
  9. ^ 【JR東】205系3000番代が定期運用を離脱 - 鉄道ホビダス RMニュース、2018年7月20日
  10. ^ 【JR東】209系3000番代ハエ64編成 桐生へ疎開配給 - 鉄道ホビダス RMニュース、2019年3月13日
  11. ^ 現在、大宮駅11番線は主に湘南新宿ライン、「成田エクスプレス」の到着等で使用される。12番線は非電化のままで定期列車での使用はない。
  12. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年 ISBN 978-4533029806
  13. ^ 中央線まめちしき 支社概要 プロフィール - 東日本旅客鉄道八王子支社
  14. ^ a b c 路線別ご利用状況(2013〜2017年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  15. ^ 区間別平均通過人員および旅客運輸収入(2017年度) (PDF) - 西日本旅客鉄道
  16. ^ a b c d e 路線別ご利用状況(1987~2017年度(5年毎)) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  17. ^ a b c d e 路線別ご利用状況(2008~2012年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  18. ^ 路線別ご利用状況(2010〜2014年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  19. ^ 路線別ご利用状況(2011〜2015年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  20. ^ 路線別ご利用状況(2012〜2016年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
  21. ^ 第12回大都市交通センサス
  22. ^ 東武鉄道株式会社「東武アーバンパークライン 六実〜逆井間 複線化工事に着手します」 (PDF)
  23. ^ 都市鉄道利便増進事業 相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線|相鉄・JR直通線
  24. ^ 相鉄・JR直通線の開業日決定 (PDF)”. 相模鉄道株式会社・東日本旅客鉄道株式会社 (2019年3月28日). 2019年3月28日閲覧。
  25. ^ 南古谷駅周辺地区都市再生整備計画/川越市”. www.city.kawagoe.saitama.jp. 2019年5月4日閲覧。
  26. ^ 東京圏におけるホームドアの整備促進について”. 2019年5月4日閲覧。
  27. ^ 埼玉県議会. “平成31年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(福永信之議員)” (日本語). 埼玉県. 2019年5月4日閲覧。
  28. ^ 第198回国会 国土交通委員会 第2号(平成31年3月8日(金曜日)) 小宮山泰子委員 2つ目の質疑において”. www.shugiin.go.jp. 2019年5月4日閲覧。
  29. ^ 日下部 伸三のページ 今月の独り言 2019年3月20日 「平成31年2月県議会:JR川越線の荒川鉄橋を複線仕様で架け替え」”. www.nkskb.com. 2019年5月4日閲覧。

関連項目[編集]