左近允洋
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左近允 洋(さこんじょう ひろし、1932年 - 2008年3月10日[1])は、日本の音響監督である。妻は声優の麻生美代子[1]。グロービジョンに所属していた[2]。
人物・エピソード[編集]
鹿児島県出身[1]。舞台演出の道を志したが仕事に恵まれず、その後音響演出に携わるようになり、アニメや数多くの外国TVドラマ吹替を演出[3]。吹替の創生期から活躍するベテランであり、日本語版演出の草分けの一人であった。
代表作に『刑事コロンボ』シリーズの演出があり、日本語のドラマとして成立するように工夫を凝らしていた[1][3]。
2005年に脳梗塞で倒れ、施設に入所[4]。2008年3月10日午後6時20分、偽膜性腸炎のため死去。76歳没[1]。
麦人によると、演出作は本番まで緻密な準備を行い、現場ではギリギリまで妥協せず、頑固なほど真摯に仕事に取り組んでいたという[5]。
演出する映画作品は100回は観ており、玄田哲章によれば、どの場面について訊いてもすぐ答えれていたという[6]。また「とある作品で起用された声優が『割り振られた役が自分には合ってないんではないか』という話をしたところ『僕はこの映画、100回は観てるんだよ!!』と一喝したことがある」という(が、この件は左近允側のミスだった)。三ツ矢雄二によれば「アフレコ時に『セリフが収まりきらないのでは』と弱音を吐くと『入ります』と自信を持って答えられた」とのこと[7]。
台本直しには2時間近く時間をかけ、その後、最初から最後までぶっつけで録るという演出スタイルであった。また、収録ギリギリまで手直しをすることから左近允の台本は書込みでいつも真っ黒であり[5]、玄田曰く「何処を読めばいいかわからなかった」という[7]。
参加作品[編集]
特記のないものに限り、アニメ作品は音響監督、吹き替え作品は演出としての参加。
TVアニメ[編集]
1971年
1971年
劇場アニメ[編集]
1981年
1996年
吹き替え[編集]
映画[編集]
- 荒鷲の要塞 ※日本テレビ旧録版
- アラン・ドロン/私刑警察 ※テレビ東京版
- アンドロメダ… ※テレビ朝日版
- エアポート'80 ※テレビ朝日版
- エクスカリバー ※テレビ朝日版
- SOS北極... 赤いテント ※テレビ朝日版
- 風と共に去りぬ ※機内版
- カラーズ 天使の消えた街 ※テレビ朝日版
- カルテット ※テレビ東京版
- ケープ・フィアー ※テレビ朝日版
- 激走!5000キロ ※テレビ朝日版
- 激突! ※テレビ朝日版・日本テレビ版
- 氷の微笑 ※フジテレビ版
- コクーン ※テレビ朝日版
- ザ・プレイヤー ※テレビ朝日版
- サルサ/灼熱のふたり
- シャーロック・ホームズの素敵な挑戦 ※TBS版
- ジャッカルの日 ※テレビ朝日版
- シャドーチェイサー/地獄の殺戮アンドロイド ※フジテレビ版
- 新シャーロック・ホームズ おかしな弟の大冒険 ※テレビ朝日版
- スケアクロウ※テレビ朝日版
- スーパーコップ90 ※テレビ東京版
- ディスクロージャー ※テレビ朝日版
- ドラキュラ ※テレビ朝日版
- トランザム7000VS激突パトカー軍団※テレビ朝日版
- ネバーセイ・ネバーアゲイン ※機内版
- ノー・マーシィ/非情の愛 ※テレビ朝日版
- ハード・ターゲット ※フジテレビ版
- 伯爵夫人 ※TBS版
- バック・トゥ・ザ・フューチャー ※フジテレビ版・テレビ朝日版
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2 ※テレビ朝日版
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 ※テレビ朝日版
- 波止場 ※テレビ東京版
- 針の眼 ※テレビ朝日版
- フランケンシュタイン ※テレビ朝日版
- ブルース・ブラザース ※フジテレビ旧録版
- プレデター ※フジテレビ版
- ベン・ハー ※日本テレビ新版
- マグダレーナ/『きよしこの夜』誕生秘話
- マッカーサー ※TBS版
- マッキントッシュの男 ※テレビ朝日版
- ミッドナイト・ラン ※テレビ朝日版
- ミニミニ大作戦
- 野望の階段I
- ヤングガン ※フジテレビ版
- ラスト・アクション・ヒーロー ※フジテレビ版
- ラビリンス/魔王の迷宮 ※フジテレビ版
- ランボー ※フジテレビ版
- ランボー/怒りの脱出 ※フジテレビ版
- リコシェ ※ビデオ版
- ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ ※ビデオ版
ドラマ[編集]
脚注[編集]
- ^ a b c d e “左近允洋氏死去/音響ディレクター”. Shikoku News (四国新聞社). (2008年3月19日)
- ^ “【音響監督】田中英行さん インタビュー”. 日本音声製作者連盟. 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b “『刑事コロンボ』吹替え演出の左近允洋氏、逝く”. めとLOG《ミステリー映画の世界》. 2020年9月7日閲覧。
- ^ “友人語るフネさん声優の晩年 夫子いなくても孤独じゃなかった”. 女性自身 (2018年9月14日). 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b “サコンのオヤジ!”. 麦人 オノレ日記帳 (2008年3月12日). 2020年9月7日閲覧。
- ^ “ムービープラス presents 「SFハロウィン・ナイト」 開催!「特番『バック・トゥ・ザ・フューチャー』吹替声優同窓会」12/7放送!”. ふきカエル. 2020年9月7日閲覧。
- ^ a b 特番 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」声優同窓会 (ムービープラスHD) [出典無効]